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2018年8月9日木曜日

中流社会が崩壊に向かい格差社会が進行している現代ドイツの状況を知る3冊-『そしてドイツは理想を失った』『メルケルと右傾化するドイツ』『ドイツ帝国の正体ーユーロ圏最悪の格差社会-』


そもそも、もともと私はドイツがあまり好きじゃないし(・・大学学部時代の第二外国語はフランス語)、2011年の「3・11」の東日本大震災の津波と原発事故以来、ドイツは大嫌いになった。原発事故の際に日本人に対して示されたドイツ人の反応に強い感情的反発を感じたからだ。

簡単に説明すると以下のような感じになろうか。 たしかに、原発事故の発生にかんしては情状酌量の余地はないし、1980年代前半にソ連のチェルノブイリ原発事故を体験しているドイツ人が核に恐怖心を感じているという指摘はアタマでは理解できなくもないが、日本と日本人に対しての高飛車な批判的言動に対しては、「そんなこと、おまえらに言われたくはねーよ」(怒)と強く反発を感じたのである。こういう感情をもった日本人は、じつは少なくないと思う。 

そんな私ではあるが、ドイツ製品のクオリティの高さは大いに評価しているし、19世紀ドイツロマン派の音楽は大好きだ。ヘッセやユングやシュタイナーなど「戦前ドイツ」の知的遺産は大いに尊重している。ドイツ語も第3外国語として勉強したので、現在でも多少は理解できる。

現代世界においてドイツの存在感が大きいことを否定するつもりはないし、ドイツ情勢を把握することは現代人にとって必要不可欠なことだと考えている。 

そこで、今回は現代ドイツにかんする本3冊を取り上げてみたい。読んだのは先月のことだが、読んだ順に列挙しておこう。いずれも、かつての「戦後ドイツ」が象徴していた理想社会からほど遠くなりつつある「現代ドイツ」の現状について語っている。

読んだ順にあげておこう。

『そしてドイツは理想を失った』(川口マーン惠美、角川新書、2018)
『メルケルと右傾化するドイツ』(三好範英、光文社新書、2018)
『ドイツ帝国の正体ーユーロ圏最悪の格差社会-』(イエンス・ベルガー、岡本朋子訳、早川書房、2016)

最初の2冊は、主に政治状況について第三者である日本人が距離を置きつつ書いたもの。そのうち1冊目はドイツ人と結婚してドイツで子育てをし、現在もドイツに暮らしているがゆえに「愛国的」になっている著者によるもの実体験をベースにした内容には、主観的バイアスがあるものの説得力がある。

2冊目は、ドイツに駐在経験のあるジャーナリストによるもの。ドイツ社会へのコミットメントの度合いは、1冊目の著者よりは低い。基本的にアングロサクソン社会との比較で、ドイツの特性をあぶり出そうとしている。この比較の仕方はわかりやすい。 

3冊目は、ドイツ人ジャーナリストによる著書の日本語訳。経済全般というよりも格差状況についての論考。原題は、Wem Gehört Deutschland ? (=ドイツは誰のもの?)。1980年代から1990年代にかけて進行した「シュレーダー改革」による、アングロサクソン的な「新自由主義」の弊害が格差社会化の原因とする。かつて「アングロサクソン型資本主義」に対して「ライン型資本主義」なるものがあると礼賛されたが、そんな時代はいまいずこ、といった感想をもつことになる。



政治状況を理解するには、国内の有権者の状況を知らなくてはならない。中流社会が崩壊に向かい、格差社会が進行しているドイツの状況が、まさに政治に反映していると考えるべきであろう。

いずれにせよ思うのは、日本人もいい加減に「ドイツ礼賛」は辞めたほうがいいということだ。ましてや、同じ「敗戦国」だからといってドイツを引き合いに出して日本を批判するなど論外だというべきだろう。第一次世界大戦では日本は「戦勝国」であり、ドイツが「敗戦国」であったことも銘記しておくべきだ。 

以上、独断と偏見に基づいて現代ドイツについて書いてみた。









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