■人を動かすのが究極的な目的である、企画書の本質を語った本■
企画書は短ければ短いほうがいい。エッセンスはたった一行、たった一言なのだ、という内容の本だ。
このタイトルは実に上手い。思わず買ってしまうタイトルだ。
もちろん、一行で済ませることができる企画書はそう多くはないし、そしてそういうある種の名人芸が許されるのも、企画の達人のみである。
著者がいいたいのは、核心のエッセンスは一行に集約されるし、その凝縮された一行に企画した人間の想いが込められていれば、自分を含めて人を動かすことができるということだ。想いというと抽象的だが、発言した人間の人生が投影されたコトバは、人の心に刺さるのである。映像として聞く者の脳裏にくっきりと描かれるのである。
本書は、ビジネスパーソンを中心とした18人のインタビュー記録を紹介しながら、人を動かすのが究極的な目的である企画書の本質について語っている。
単なる技術論ではない、仕事人としての人生論にもなっている。
<初出情報>
■bk1書評「大企業でもベンチャーでもない、中小企業の現実を描いた三代目女性跡取りによる経営者修行の記録」投稿掲載(2010年5月21日)
■amazon書評「大企業でもベンチャーでもない、中小企業の現実を描いた三代目女性跡取りによる経営者修行の記録」投稿掲載(2010年5月21日)
目 次
はじめに
1. 放送作家:小山薫堂
第一章 現場から生まれた一行
2. トヨタ自動車副会長:張富士夫
3. 東京・恵比寿「たこ」店主:柳瀬俊之
第二章 ヒット商品の一行
4. キリンビール 新商品開発グループ・チームリーダー:和田徹
5. サントリー 健康食品事業部:斎藤由香
6. シャープ 電化商品開発センター第二開発室長:井上隆
7. ナムコ フードテーマパーク・プロデューサー:池澤守
8. アイエス社長:伊藤喜久雄
第三章 組織を動かす一行
9. JFAキャプテン:川淵三郎
10. 救急ヘリ病院ネットワーク理事長:國松孝次
11. 湯布院・玉の湯社長:桑野和泉
第四章 人生を書いた一行
12. マネックス証券社長:松本大
13. ル・マンジュ・トゥ オーナーシェフ:谷昇
14. GMO会長兼社長:熊谷正寿
15. E.A.U.代表:林安二
第五章 ブランドを創る一行
16. 旭山動物園園長:小菅正夫
17. シー・アイ・エー代表:シー・ユー・チェン
終章 映像が浮かぶ一行
18. タグボート代表:岡康道
おわりに
著者プロフィール
野地秩嘉(のぢ・つねよし)
1957年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。出版社勤務、美術プロデューサーなどを経て、現在、ノンフィクション作家。食や美術、海外文化評論、及び人物ルポルタージュなど、幅広い分野で執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。
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本の紹介 『「空気読み」企画術-「消費者の隠れたニーズ」を見つけ出す-』(跡部 徹、日本実業出版社、2010)の紹介
書評 『スイス探訪-したたかなスイス人のしなやかな生き方-』(國松孝次、角川文庫、2006 単行本初版 2003)・・警察長官を務めた國松氏はスイス大使を経て、救急ヘリ病院ネットワーク理事長に。自分の想いを形にした人が書いた唯一の本。
(2012年7月3日発売の拙著です)
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