(マイコレクションのなかから「マルコムX発言集CD」)
モハメド・アリといえば、もちろん私の世代では異種格闘技の走りであった「猪木アリ戦」である。中学生の頃だった。何年何月かは記憶にないが、試合があったのは土曜日で、クラスの男子多数が学校に残ってリアルタイムでテレビ観戦したことは鮮明に覚えている。
「なんで猪木は立ち上がって勝負しないのだ?」という疑問は日本全国でもたれたわけだが、その後だいぶたってから「猪木のあのローキックがアリに計り知れないダメージを与えたのだ!」ということを知り、「なるほど!」と感じたものである。
アリの晩年はパーキンソン病との闘病であったが、病気の原因のひとつとされていたものの、その真偽については定かではない。都市伝説のたぐいであろう。
(モハメド・アリ wikipediaより)
モハメド・アリについて、もっと重要なことは「改名」についてだ。
NHKのニュースでは、カシアス・クレイがモハメド・アリに改名したことまでは触れていたが、なぜ改名したのかについてまったく触れていなかった。これについて語らなければ、意味をなさないというのに・・・。
改名のカギは、アメリカで「ブラック・ムスリム運動」を指導したマルコム・エックス(Malcolm X)にある。黒人解放運動としてイスラーム教への改宗を指導した過激な運動家だ。黒人運動家としては、非暴力主義を貫いたのキリスト教徒のキング牧師とは立場を異にしていたが、マルコムXも40歳で暗殺されている。1965年のことだ。
ヘビー級ボクシングの世界チャンピオンであったカシアス・クレイは1964年にマルコムXと出会っておおいに共鳴、ネーション・オブ・イスラムへの加入を機にイスラームに改宗し、同時に出生名を捨ててモハメド・アリに改名しただけでなく、ベトナム戦争の徴兵も拒否したのだ。
ニュースでも、このことについて触れれば、アメリカの黒人解放運動や公民権運動や、アメリカのイスラームについて知るキッカケになるのだが、じつに惜しいことだ。 モハメド・アリの人生にとって肝心要の人物というだけでなく、キング牧師だけでなく、マルコムXについて触れなければ、アメリカを理解したことにはならないからだ。マルコムXは、それほど重要な人物なのだ。
黒人初の米国大統領となったオバマ氏は、モハメド・アリをたたえて追悼している。毀誉褒貶(きよほうへん)につきまとわれたジグザグの人生を送ったモハメド・アリだが、アメリカ黒人の歴史に燦然と輝く存在であることには変わらない。
Martin Luther King and Malcolm X Debate (YouTube)
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