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2022年5月17日火曜日

書評『小隊』(砂川文次、文春文庫、2022)リアル戦争シミュレーション小説-ロシア軍が侵攻してくる可能性は小さいとしても読む価値あり

 
今月(2022年5月)に文庫化された『小隊』(砂川文次、文春文庫、2022)を読んだ。1990年生まれの、元自衛官の芥川賞作家による作品。  

ロシア軍が北海道の北岸に上陸し侵攻、進撃してくる敵軍を迎え撃つ陸上自衛隊の歩兵部隊の新任将校を、主人公かつ語り手にしたリアル戦争シミュレーション小説。 

ロシア軍が侵攻してくるという想定は、「第1次冷戦時代」にはかなりのリアリティがあったが、現状では可能性としては小さいだろう。

2022年2月24日から始まった「ウクライナ戦争」によって、かえってその可能性はしばらくは低くなったというべきだろう。 そうでなくてもソ連崩壊後は手薄になっている極東ロシア軍の兵力が、ウクライナ方面への移動でさらに手薄になっているからだ。

とはいえ、戦争シミュレーション小説の設定としてのリアル感がこの小説にはある。その観点から読む意味はある。 

主人公の行動と意識、周囲との関係性、戦闘が始まってからのリアルな展開など、さすがに元自衛官ならではのディテールの積み上げがある。だが、それゆえに読みにくいは欠点かもしれない。正直いって、この作家の粘着質な文体にはなじみにくいものを感じる。 

「ロシアによるウクライナ軍事侵攻」が開始されて以降、ほぼ毎日のようにリアルな戦闘シーンを映像で見ているが、実際の戦闘中の歩兵の視点による動画はほとんどない。ウクライナ政府が情報統制しているのもその理由の一つだ。 

戦場を一歩出たら、市民生活(あるいは、その残存)があるというのもまた、シュールでありながらも、確実なリアリティであろう。 あまりにも異なる世界が、時間的にも空間的にも並列的に存在している状況。おそらく、ウクライナの現状もそうなのだろうなと想像してみる。 

戦場のリアルにかんしては、日露戦争における激戦「203高地」の戦闘体験記である『肉弾』という作品が明治時代にある。スプラッター状況をこれでもか、これでもかと描いたベストセラーのノンフィクションだ。技術的には可能であっても、倫理的な関連から、映像では表現できないリアルなシーンがたくさんあるのだ。

この点は、この『小隊』という小説も共通している。小説という形態の意味は十分にある。映像化できないシーンは、イマジネーションをつうじて体感するしかない。だからこそ、この小説を読む意味はあるのだ。これは、じっさいに読んで確かめていただくしかない。 

文字作品ならではの体感を追体験できるのは、小説ならではといえるだろう。内的独白の多い、私小説のような戦争小説であった。 




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