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2025年9月24日水曜日

映画『ロスト・イン・トランスレーション』(2003年、米日)をようやく視聴 ―「溝を越えて理解しあうことの難しさ。しかし、それはけっして不可能ではない」というテーマを描いた哲学的なテイストも備えたロマンティック・コメディ

 


もう22年も前の作品なのだな。月日がたつのはじつに早い。「インバウンド公害」が当たり前になった現在とはまったく違う世界のような気もするが、基本的にあまり変わっていないような気もする。 

監督はソフィア・コッポラ。映画の内容は以下のとおり。amazon prime video から。 


ハリウッドスターのボブは、ウィスキーのコマーシャル撮影のため来日する。日本人スタッフから歓迎を受けるが、言葉が伝わらない不安、息子の記念日に不在であること責める妻からのFAXXが届く。 一方、同じホテル写真撮影のために来日したジョンに妻のシャーロットが同行する。新婚にもかかわらず夫が多忙なため、孤独を感じていた。ボブとシャーロットはホテルで何度も顔を合わせるうちに惹かれあってゆく。


主な舞台は新宿。外資系ホテルのパークハイヤット東京。高層階からの眺望がすばらしい。とくに夜景の美しさ。エンターテイナのいるナイトクラブ。ほぼ全編が2002年当時の新宿でロケが行われている。27日間で撮影許可なしでゲリラ的に撮影したのだと。 

カメラマンの夫が仕事しているあいだ無聊をかこっている若妻役を演じている、主演女優のスカーレット・ヨハンセンは、同時期に映画『真珠の耳飾りの少女』で主役を演じていることをはじめて知った。こちらは映画館で見ていたのにねえ。

日本人俳優たちも自然体で演技しているし、新宿の日常風景もエキゾチックな演出などかけらもない。

であるものの、見ていてなんだかヘンな感じがするのは、ハリウッド映画という前提で日本人の振る舞いを見ているからだろう。日本映画や日本のドラマに外国人が出演するのとは、なにかが違うのだ。


(米国版トレーラー)


おなじモノを見ていながらも、自分の認知している世界と、他者がみている世界とのズレがあるのだ。この映画は、あくまでもソフィア・コッポラ監督の目をとおして、主人公二人の視線をつうじて日本の現実を見ることになるからだ。

ハリウッド映画や洋楽などをつうじて、すっかりアメリカナイズされたとされる現代日本と日本人だが、依然として日米に横たわる文化的な溝は大きく、かつ深いのである。これは実際にアメリカでいってみれば、すぐにでもわかることだ。


(日本版トレーラー)


ただし、これは重要なことだが、この映画にはあえて日本語のセリフに字幕はつけていないのだという。日本語がわからない人には、文字通り「ロスト・イン・トランスレーション」となるという仕掛けだというわけだな。

これは冒頭のCM撮影シーンでクリアとなる。主人公の男優は、通訳のしゃべる英語には、なにかが欠けているのではないかという疑念を抱かざるをえない。 

米国版トレーラーと日本版トレーラーと比較してみるのも面白いだろう(上掲)。この映画は米国サイドと日本サイドの共同製作だが、米国側の視点と日本側の視点に違いがある。

日米の文化の違いに、米国人どうしでも存在する男と女の違い、ミドルエイジと若者の違いなど、さまざまな違いが重ね合わされる。溝を越えて理解しあうことの難しさ。しかし、それはけっして不可能ではないのだということ。これは現代世界共通のテーマだろう。

 ロマンティック・コメディではあるが、哲学的なテイストも備えた作品であった。なるほど脚本部門でアカデミー賞を受賞しただけのことはある。 


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