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2010年1月8日金曜日

本の紹介 『ほんまもんでいきなはれ-「ごま豆腐天下一」の庵主さん一代記-』(村瀬明道尼、文春文庫、2009)




「ほんまもん」の人生がここにある。

 千住真理子の奏でるバイオリンの美しい主題歌で心を和ませてくれた、NHK朝の連続ドラマ『ほんまもん』。そのモデルとなった、実在の(いまでも健在)の尼僧が語る波乱万丈の人生。

 これぞまさに波乱万丈、まことにもってすさまじいまでの激しい人生である。
 京都の尼寺での厳しい修業の日々、生涯最大の恋愛とその後の瀕死の交通事故からの奇跡的な生還、そして「ごま豆腐」天下一になるまで。
 「ごま豆腐」を毎日作り続ける毎日にも毀誉褒貶(きよほうへん)の評価がつきまとうが、これもまた仏道、と己の選んだ道を後悔せずに生き抜くすがすがしさ。

 読みだすうちに、文庫本カバーのおだやかな笑顔からはうかがい知れない激しい人生を知り、本来は辛気臭いはずの尼僧の人生、お寺の経営問題にも興味をもって読みふけっている自分を見出した。

 「ほんまもん」の人生がここにある。


         



■bk1書評「「ほんまもん」の人生がここにある。」投稿掲載(2010年1月6日)


<書評への付記>

 NHK朝の連続テレビ小説 「ほんまもん」(2001年)。この朝の連続ドラマは好きで、最初から最後まで全部みていた。「ほんまもん」とは関西弁で「ほんもの」の意味。ドラマはNHK大阪局の製作。

 舞台は和歌山県本宮町の「熊野古道」にある精進料理の茶店、熊野本宮観光協会のサイトに「ほんまもん」のフォトギャラリーと撮影風景が掲載されている。
 精進料理の修業に励む主人公を演じる池脇千鶴(いけわき・ちづる)は大阪出身なので、関西弁のセリフがまったく違和感なかった。下手くそな関西弁は聞くに堪えんからなあ。もちろん、それまでは池脇千鶴は「三井のリハウスガール」もやった美少女という認識は世間一般にはあっても、大阪出身ということは私は知らなかった。池脇千鶴オフィシャル・ウェブサイトはこちら。
 個人的には共演していた麻生祐未(あそう・ゆみ)のほうがいいと思っていたが、それは80年代の名残というもんで・・・
 ちなみに、今度の大河ドラマ「龍馬伝」で龍馬の初恋の人を演じる広末涼子は高知出身なので、土佐弁には「申し訳ないくらい苦労してない(笑)」とインタビューで答えている。こういうキャスティングはたいへんよろしい。
 しかしながら、兵庫県出身の藤原紀香の場合、ドラマでいくら関西弁で演じようと、そもそも演技力がないので正直いって痛い。大阪出身の沢口靖子が関西弁で演じた金鳥の「タンスにゴン」のCMは最高だったので、まるで大違い。

 さて、「ほんまもん」はなによりも、ヴァイオリニストの千住真理子演奏のテーマ音楽がよかった。YouTube で視聴可能、いい曲なのでぜひ聴いてみて欲しい。CDも買ってしまったくらいだ。作曲は、千住天才兄弟姉妹(・・英語だと sibling という便利なコトバがあるのだが、日本語ではなんと表するのだろう)のうち次男の千住明である。長男は日本画家の千住博。
 千住真理子の著書『聞いて、ヴァイオリンの詩(うた)』(時事通信社、2000)については、ずいぶん前に書評を書いている。
 日本人女性ヴァイオリニストとしては、私は個人的には、前橋汀子と諏訪内晶子が突出していると思っているので、千住真理子をちょっと褒めすぎてはいるが、この「ほんまもん」のような癒し系の曲は彼女にはよくフィットしていると思う。「心技体」というのは含蓄に富んだ表現である。おそらくこの頃、貴乃花(二代目)についていわれたコトバではなかったかと思う。
 天才少女といわれた千住真理子が、大学時代に大きな挫折を経てヴァイオリンから遠ざかり、そしてまた復活、というストーリには勇気づけられるものがある。

 しかし、精進料理の師匠のモデルとなったのが、この本の著者の村瀬明道尼(むらせ・みょうどうに)庵主とは、全然知らなかった。昨年(2009年)の2月に文庫本がでてはじめて知ったのだ。いやはや何とも・・・お粗末で。
 「ごま豆腐」について書かれた本かな、と思って読み始めたら、そんなもんじゃない、すさまじいまでの波瀾万丈の女性の自伝だったのだ。読んでいても、いつまでたっても「ごま豆腐」の話がでてこないのだが、読んでる内にグイグイ引き込まれてしまった。
 読んでから1年くらいたっているのだが、あえてこの時期に書評としてまとめておいた。

 人生においては、すでに起こってしまったことは受け入れるしかない。すべてを引き受けて、前に進むしかないのだ。村瀬明道尼はいまでも瀕死の交通事故の後遺症で、右手右脚が不自由なままであるという。
 それでも人生を絶対に肯定する生き方にはたいへん勇気づけられる。なんだか、強制収容所アウシュヴィッツを生き抜いた、ウィーンの精神科医ヴィクター・フランクルの著書『それでも人生にイエスと言う』(春秋社、1993)みたいないい方ではあるが。

 生きる勇気がわいてくる本である。





(2012年7月3日発売の拙著です)










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