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2020年8月3日月曜日

新型コロナウイルスのパンデミックによってグローバリズムは「強制終了」させられた!-「反グローバリズム」の関連本3冊をいまの時点で読んでみる(2020年8月)


新型コロナウイルスのパンデミックによってグローバリズムは終わったのである。「強制終了」にスイッチが入ったのである。グローバリゼーション(=グローバリズム)は、けっして自然現象でもなんでもない

過去に3回の動きがあったグローバリゼーション。そのすべてが、人為的に開始されるが、いったん始まって軌道に乗ってしまうと、誰にも止められなくなって暴走してしまうことは共通している。

前回の第2次グローバリゼーションは、第一次世界大戦とその後に続いた世界恐慌によって、そして第二次世界大戦によって「強制終了」させられた。

今次のグローバリゼーションは第3次であるが、拙著『ビジネスパーソンのための近現代史の読み方』(ディスカヴァー・トエンティワン、2017)にも書いたとおり、1979年から始まったものだ。ソ連経済の弱体化という政治目的で開始されたものであり、製造業が衰退していた米英アングロサクソンが、金融分野の「規制撤廃」という「自由化」で推進したものである。 

その根底にあるイデオロギーは「新自由主義」(=ネオリベラリズム)である。この新自由主義がソ連崩壊後も止まることなく日本を含めて全世界を巻き込んで続いていたのである。だが、潤ったのは「1%」に過ぎない。経済格差が深刻化し、現在に至っていることは言うまでもない。リーマンショックを経験したあとも、ふたたび暴走を続けていたのである。

もはや、誰にも止めることができない「暴走機関車」と化していたグローバリゼーションだが、変調の兆しはすでに顕在化していた英国のブレクジットであり、「アメリカ第一主義」を掲げて登場した米国のトランプである。 

そして、今年2020年、まさに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック化によって、劇的な形でグローバリゼーションに「強制終了」にスイッチが入ったのである。

「新型コロナウイルスの感染者増大が大変だ!」と、マスコミはがなり立てている。だが、何ごとであっても一面的にのみ捉えるべきではない

新型コロナウイルスのパンデミックのおかげでグローバリゼーションは終わったのである。 この点は、不幸中の幸いといえるだろう。後世からそう評価されることは間違いない

短期的だけでなく、中期的にも苦しいが、長期的にはよくなるはずである。グローバリゼーションの終焉は、ポジティブに捉えるべきなのである。

もちろん「国際協調」は大事なことだ。一国だけで問題解決できない。現在完了形として「すでにグローバル化している世界」においては、国際協調は不可欠である。だが、「国際協調」と「グローバリゼーション」は別物だということを認識しなくてはならない。


■「反グローバリズム」関連本を読む 

いまさらという感じがなくもないが、いまこの時点であらためて「反グローバリスト」たちの著作を続けて読んでみた。

『グローバリズムが世界を滅ぼす』(エマニュエル・トッドほか、文春新書、2014) 

『グローバリズム その先の悲劇に備えよ』(中野剛志/柴山桂太、集英社新書、2017)

『英語化は愚民化-日本の国力が地に落ちる』(施光恒、集英社新書、2015) 

グローバリゼーション(=グローバリズム)を支えているイデオロギーは「新自由主義」(=ネオリベラリズム)であり、米英アングロサクソンの英語圏の思想でもある。

上記の著作では、このグローバリズムが徹底的に批判されている。2020年時点で読む意味があるのは、いまだに「グローバリゼーション信者」が、エリート層には少なからず存在するからだ。この勢力は、なかなか消滅することはないであろう。今後は、頑強な抵抗勢力となっていく。

財界を中心に、「グローバリゼーションは終わらせてはいけない!」などと叫び続ける輩(やから)が少なからずいるだろうが、そういう輩の言うことは徹底的に黙殺すべきである。バブル再来を期待する輩と同様、いやもっとたちが悪い

重要なことは、国民全体が幸せになることである。日本の場合は米国ほど酷くはないというものの、一握りの「1%」の人間ではなく、残り「99%」の人間が幸せにならない経済など間違っているのである。

日本国民の圧倒的多数にとって重要なのは、グローバリストの言語である英語ではなく、母語である日本語を守り抜くことである。

グローバリゼーションは終焉したが、まだまだ長年にわたって混乱が続くことは避けられない。だが、この混乱を通り抜けたあとは、ふたたび「秩序が回復」するだろう。そう考えて、生きていくべきなのだ。

あくまでもポジティブに、勇気を持って。









<ブログ内関連記事>

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書評 『超マクロ展望-世界経済の真実』(水野和夫・萱野稔人、集英社新書、2010)-「近代資本主義」という既存の枠組みのなかで設計された金融経済政策はもはや思ったようには機能しない

書評 『21世紀の歴史-未来の人類から見た世界-』(ジャック・アタリ、林昌宏訳、作品社、2008)-12世紀からはじまった資本主義の歴史は終わるのか? 歴史を踏まえ未来から洞察する

書評 『国力とは何か-経済ナショナリズムの理論と政策-』(中野剛史、講談社現代新書、2011)-理路整然と「経済ナショナリズム」と「国家資本主義」の違いを説いた経済思想書


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