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2024年7月28日日曜日

映画『LBJ ー ケネディの意思を継いだ男』(2016年、米国)を視聴(2024年7月28日)ー 56年前の1968年、再選出馬を断念した大統領が米国にいた



 日曜日(2024年7月28日)の午後は、amazon prime video で無料の映画を見る。 

まずは、ベルナルド・ベルトルッチ監督の初期の代表作『暗殺の森』( Il Conformista、1972年、イタリア)が「4K修復版」が出たということで、何十年ぶりかわからないが、じつにひさびさに視聴。113分。 

反デモクラシーのファシスト政権時代、1930年代のイタリアが舞台。数々の名場面で有名な映画である。体制順応タイプの主人公を演じるのは、フランスの名優ジャン・ルイ・トラティニヤン、そしてドミニク・サンダ。  

後年は、最初から英語で製作し『ラスト・エンペラー』や『リトル・ブッダ』など世界的なヒット作を飛ばしているベルトルッチ監督も、初期においてはイタリア語で映画製作していた。

『暗殺の森』は、暗い時代のヨーロッパが時代背景にあるが、それでもヨーロッパのテイストに満ち満ちた映画である。ハリウッド映画にはない世界観を描いている。それがいいのだ。

映画の舞台となった1938年時点では、フランスはいまだドイツに占領されていない。1943年にムッソリーニが退陣したあと、イタリアはドイツに占領される。


■1960年代前半のアメリカ

そのあとは、1960年代前半の米国を舞台にしたハリウッド映画『LBJ ー ケネディの意思を継いだ男』(2016年、米国)を視聴。97分。こちらはデモクラシーそのものを体現したような戦後アメリカ政治。  

「LBJ」とは、リンドン・B・ジョンソン(Lyndon B. Johnson)大統領の略。日本ではジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy)大統領の略称である「JFK」ほど知られていないが、「公民権法」(Civil Rights Act)を成立させるなど重要な仕事をしている。だが、それだけではない。そんな「LBJ」を主人公にして描いたのがこの映画だ。 


(大統領執務室 Oval Office における「LBJ」 Wikipediaより)


民主党の大統領選で指名争いをした「LBJ」だが、JFK は「南部」対策のためテキサス出身で、自分よりはるかに年上でベテラン政治家の LBJ を副大統領に起用する。 

新進気鋭のオバマ大統領が、予備選を争ったベテラン政治家のバイデン氏を副大統領にしたのは、その前例にならったのであろう。

「JFK」はニューイングランドのマサチューセッツ州、オバマ氏はイリノイ州のシカゴ出身であり、ともに進歩的な政治信念の持ち主であった。ただし、バイデン氏はLBJと違って南部の出身ではなく、東部のペンシルヴェニア州の出身である。

ニューイングランドの「ベスト・アンド・ブライテスト」たちは、とかく頭でっかちなところのある理想主義者たちであって、とくに「JFK」の弟のロバートは、地に足の着いた「LBJ」とはケミストリーが合わなかったようだ。

とはいえ、さすがに「JFK」は政治家としての勘に優れていたようだ。あえて、予備選を戦ったライバルであった「LBJ」を副大統領に据えることにした。それはライバルの抱き込みと受け取ることも可能だが、それだけではなかった。

当時の南部は黒人差別が酷く、白人と黒人の分離政策(セグレゲーション)がとられていた。だからこそ、テキサス州出身で南部に顔の利く「LBJ」のチカラに頼ったのである。

1963年にテキサス州ダラスで「JFK」が暗殺されたため、憲法の規定によって大統領に昇格した「LBJ」だが、南部人からの熱い期待があったにもかかわらず、自分自身の政治信条を修正してまで「JFK」の意思を継ぐことを決意する。 

南部のテキサス出身で、やや粗野なところもあるが地味で繊細な人柄であったが、大きな仕事を成し遂げたのであった。 


(公民権法にサインする1964年の「LBJ」 Wikipediaより)



■56年前の「1968年」、再選出馬を断念した大統領が米国にいた

この映画『LBJ』を見ることにしたのは、つい先日(2024年7月22日)のこと、現職のバイデン大統領が再選出馬を断念し、それが「56年前ぶり」だと報道されていたからだ。 

「56年前の」まさにその当事者こそ、おなじく民主党の「LBJ」なのであった。副大統領から大統領に昇格して1年、次の大統領選で勝利して4年。あわせて5年。

「公民権法」成立など大きな仕事を成し遂げた「LBJ」だが、泥沼化するベトナム戦争に対する反戦運動が盛り上がり、1968年の再選出馬を断念したのである。 

映画では描かれていないが、「LBJ」とは因縁の関係にあった、JFKの弟のロバートが予備選に出馬するが暗殺されてしまう・・・ 。アメリカ社会にとって「1968年」とは、そんな時代であった。


暴力は、反デモクラシーだけでなく、デモクラシーにおいても、残念ながら切っても切り離せない関係にあるのだ。 『暗殺の森』を見た後に『LBJ』を見て、その感をあらためて強くしている。

そして、悪化しているアメリカ内部の「分断」も、近年現在始まったわけでもないこともまた。 


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・・成長著しいテキサス州

・・「クリス・カイルはテキサスの生まれ。マッチョな価値観が支配的な保守的な南部の出身である。 子どもの頃からライフル射撃を仕込まれた主人公は、こういう教えをたたき込まれて育っている。 世の中には3つのタイプの人間しかいない。ヒツジ(sheep)と、ヒツジを襲うオオカミ(wolf)と、ヒツジを守る番犬(sheep dog)である。男の子は、ヒツジを守る番犬になれ、と。 きわめて単純明快で、かつキリスト教的な色彩のつよい価値観である。アメリカ南部は「バイブル・ベルト」と呼ばれている地域である。」








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