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2009年6月30日火曜日

ミャンマー再遊記(8)-熱心な上座仏教徒たち





 ミャンマーは仏教国である。

 しかし、東南アジアのタイ、ラオス、カンボジア、南アジアのスリランカと並んで上座仏教(=テーラヴァーダ仏教)であることは強調しておきたい。
 同じ東南アジアといっても、中華文明の圧倒的影響下にあるベトナムは、南部のカンボジア系住民を除けば基本的に大乗仏教が中心であり(フランスの植民地であったため、もちろんカトリック教徒も少なからずいるが)、その他東南アジアとは大きく異なる。

 統計によればミャンマー国民の85%が仏教徒であるという。この中には華人系ミャンマー人も含まれるが、一般的に華人は大乗仏教の信者であることが多い。これはタイでも同様である。ヤンゴン(仰光)では、チャイナタウン以外にも中国寺院がある。
 中華文明が、儒教・道教・大乗仏教の3点セットで構成されたものであることは、日本・韓国・ベトナムという、いわゆる「儒教圏」に共通している。華僑として東南アジア各地に移民した華人は当然のことながら、上記の3点セットをそのまま持ち込んだ。ミャンマーも例外ではない。
  
 さて、上座仏教の特色は、ひとことでいってしまえば、そもそもの2500年前の釈尊ブッダの教えそのものに忠実なことにある。
 基本的に三宝(=仏・法・僧)に帰依するのは大乗仏教と変わらないが、日本の大乗仏教、とくに鎌倉新仏教以降、釈尊ブッダそのひとではなく、法然・親鸞・日蓮などの祖師を信仰の対象とする傾向が強い。上座仏教ではそのようなことはない。
 大乗仏教の経典はサンスクリット(梵語)で書かれているが、上座仏教はすべてパーリ語である。

 基本的に出家者(=比丘 bikku)と在家者が区分され、出家者は227に及ぶ厳しい戒律を守らねばならない。出家者は生産労働に従事することはできず、食事は基本的に托鉢によって在家信者からお布施してもらったもののみしか食べることはできず、しかも托鉢後と正午前の2回のみである。
 基本的に出家できるのは男性だけだが、一生の間に何度も出家還俗を繰り返すことができる。もちろん一生僧籍にいる出家者もいる。
 ミャンマーの場合はタイと違って、一度子供の時に得度することになる。得度式に望む家族の行列はヤンゴンのシュエダゴン・パヤー(パゴダ)で毎日のように見ることができるが、得度することになる男の子は化粧されて王子様のように肩車され、お付きの人に日傘をさされて練り歩く。得度式は家族にとってはハレの舞台である。
 なお、女性は在家信者としてお布施を通じて出家者の教団(サンガ)を経済的にささえること、あるいは自分の息子を出家させるという迂回ルートのみが許されている。
 ミャンマーやタイで、一般的な日本人が尼僧と思い込んでいるのは実は比丘尼ではなく、尼僧に準ずる存在なのである。
 上座仏教については、かつてNHKスペシャルで放送された『ブッダ 大いなる旅路』が映像資料もDVD化されているのでビジュアル的にも参考になる(・・私は放送のビデオ録画をしてある)。書籍化された第二巻「篤き信仰の風景 南伝仏教」(NHK出版、1998)では、とくにミャンマーとタイが重点的に取り上げられている。
 なお、私のブログに日本テーラヴァーダ協会主催の釈尊祝祭日について書いているので、ご参考まで。

 ミャンマーには住んだことがないので、通り一遍の観察でしかないのだが、出家者、在家者含めて、タイよりも熱心な仏教徒が多いな、という印象を受ける。ラオスのルアンプラバンでは朝の托鉢は観光化してしまっているし、カンボジアではポルポト時代に仏教が徹底的に弾圧されたため、現在は復興中である。
 都市部を離れた農村では、生活様式が古代そのものであり(「ミャンマー再遊記(6)参照)、また雨期・乾季・暑気の三季であること、動植物が北インドに近い---象もコブラも生息しているし、御釈迦様がその下で悟りを開いたという菩提樹はバンヤン(banyan tree)としていたるところに生えている---ことから、仏教の教えが違和感なく、そのまま素直に信者の心に響いてくるのであろう。
 農村だけでなく都市部でも同様である。ヤンゴンからの帰りの飛行機で私の隣に座った女性は、みるからに都会的でカネ持ちそうな格好をしていたが、熱心に読んでいた本にちらりと目をやると、読んでいたのは高僧の写真の入ったビルマ語の文章であった。きっと、仏教の説教集なのであろう。
 高僧の説教集はカセットテープやVCDなどの形で販売されている。

 シュエダゴン・パヤーで祈る熱心な仏教徒の数は男女を問わずきわめて多い。私もマンダレーヒルでもシュエダゴン・パヤーでも賽銭箱に献金して、ガイドさんに教えられたとおりにミャンマー式の三拝を行った。何を祈ったかは秘密だが・・・。なお、写真に写っているのは、恥ずかしながらMr.ロンジーこと私です。
 ミャンマーはパゴダの国といわれるように、いたることろにパゴダがある。古いものだけでなく、最近できたばかりのものも多く、カネ持ちはパゴダを寄進することによって、徳を積むと同時に、見せびらかしの満足感も得ていたわけだ。新首都のネーピードーでも見るからに新しいパゴダが多かった。

 しかしなんといってもシュエダゴン・パヤーである。ミャンマーの仏教徒にとっての最大の聖地である。
 高さ100メートルに近いこの黄金のパゴダは夜はライトアップもされており、中はエスカレーターもエレベーターもあるほど大きい。
 境内は大理石で敷き詰められており、12年前に暑気のときは、裸足の足裏が焼けるように暑かった記憶がある。今回は雨期なので涼しいのだが、むしろ滑らないように気をつけなければならなかった。

 シュエダゴンはミャンマーのディズニーランドである! なんていったら怒られるだろうか? しかし、キリスト教の教会の陰鬱さをまったく欠いた、黄金金箔で飾られ、先端には惜しげもなく宝石が飾られ、いたるところに張り付けられたガラスの小片でキラキラ輝くパゴダは、質素とは対極にある、まさにミャンマーの富の集積場である。
 この国が本当は豊かな国であることの象徴でもあるのだ。

 また、ミャンマーでは瞑想もさかんである。上座仏教ではウィッパサナー瞑想法とよばれ、ミャンマーでは広く普及している。
 この瞑想法を習得すれば、集中力が増すということで、在家信者も熱心に取り組んでいるらしい。
 仏教擁護政策をとっているミャンマー政府は、「瞑想ビザ」(meditation visa)を発給しており、今度行くときには瞑想ビザを申請してみるのも面白いかも・・・なんて不埒なことも考えてみたりして。


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 これでとりあえずミャンマー再遊記を終わります。
 ネタが尽きたわけではなくて、書いているとキリがないから。
 
 足技(あしわざ)中心の「ミャンマー・マッサージ」体験記についても書こうと思ったのだが、これについてはムエタイ(ミャンマーにも同等の武術がある)や、セパタクローなどに代表される東南アジアの「足技文化」についての考察を深めてから、いつか書いてみたいと思っている。

 今回でミャンマーには3回(・・3年前、タイ北部メーサイから陸路で2時間だけタチレイに入ってみた経験を含む)入国したことになるが、なんといまだにインレー湖にいっていないのだ。
 インレー湖でリゾートすること、メコン川上流域のタイ系民族居住地帯であるシャン州のチェントンにいくこと、瞑想センターでウィパッサナー瞑想修行すること・・・などまだまだ懸案事項が山積みである。

 思えば、1970年の大阪万博で、家族で「ビルマ館」に入ったのが、そもそものミャンマー(=ビルマ)とのかかわりの始まりである。家族写真も残っているのだが、ぜんぜん人気がなくてガラガラのソビエト館と同様、残念ながらあまり人が入っていなかったような記憶がある。だから並ぶことなく簡単に入れたのであったが・・・

 さて、次はいつミャンマーにいくことになるのかな? 仕事で? 観光で? 瞑想で?・・・意外とすぐだったりして、な~んてことはなさそうか。

            


<ブログ内関連記事>

「ミャンマー再遊記」(2009年6月) 総目次

「三度目のミャンマー、三度目の正直」 総目次 および ミャンマー関連の参考文献案内(2010年3月)

(2015年10月4日 項目新設)





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