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2009年6月13日土曜日

雨季のバンコクより




 昨日からバンコクである。
 バンコクにいくのも、海外に出るのも、飛行機にのるのも、2ヵ月半ぶりだ。

 2か月半ぶりのバンコクだが、すでに暑期は終わり、季節は雨期に入っている。3月の終わりから4月の前半までがものすごく暑いのだ。日本も梅雨入りしているが、この期間だけは日本もタイも Rainy Season となる。
 しかし、タイをはじめ東南アジアの雨季は、日本とは大きく違う。だいたい夕方が多いが、みるみるうちに黒雲が立ち上がってきて、ものすごい勢いで雨を降らせる。英語だと rain ではなく shower である。
 降り方は半端ではないが、降り終わった後は放射冷却現象のおかげで、冷房がなくてもひんやりとした状態になるのはありがたい。ただし降り方が半端だとジメジメしたいやなかんじになのは悩ましい。

 昨日も空港から市内に入る際、一人だと高速バスのほうがB150と安いので(タクシーだとだいたいB250~300)利用したが、市街に入るころには空が真っ暗になり、雨になる前に着きますようにと願ったがダメだった。
 ISETAN前で交通渋滞につかまり(写真参照)--なんせ金曜日の夕方である!--今回の宿泊先のあるナーナーにつくまでにそれから30分もかかったのでった。

 仕事なしでバンコクにいるのは最高、とまではいわないが、気楽ではある。
 今回は、日曜日から投資ミッションでミャンマー入りすることにしているので、中継地点であるバンコクに立ち寄ったという次第。単なる息抜きの滞在である。
 12年前にミャンマーいったときは、関空⇔ヤンゴンのANAの直行便があった(!)のだが、その路線はとうの昔に廃線になっている。その当時でさえ、いわゆる「ビルキチ」のおじいさんたちが少数搭乗していただけだったから、不採算路線の最たるものである。
 もはや「ビルキチ」といっても死語と化していよう。ビルキチとはビルマ・キチガイの略、大東亜戦争のビルマ戦線で生き残った皇軍兵士たちが、戦場となりながらもやさしく受け止めてくれたビルマとビルマ人に対して限りない愛を注いできた、という昔話である。
 今回はバンコクから1時間程度のフライトでヤンゴンに向かう。

 まあバンコクにかんしては、特に書くことないんですねー。昨日は、現地に長期滞在している東南アジア経済専門の、日本の大学の先生と食事しながら情報交換もしたが、しいていえば、今年の3月に大量に日本人駐在者とその家族が帰国を余儀なくされたので、日本人相手のビジネス、とくにエステなどの、いわゆる「駐妻」(=駐在員の妻の略語スラング)相手のビジネスがかなり厳しいものとなっている、といったくらいだろうか。

 基本的にバンコクは資本主義化された大都市なので、表面的にみるだけなら日本の大都市とあまり変わるところはない。
 とはいえ、ありとあらゆるものを飲み込んでゆくブラックホールのような都市である。ありとあらゆる人種、民族のごった煮のようなバンコクという都市は、知れば知るほどよくわからなくなってゆく。
 東と西の中間地点にあるバンコクは、かつては欧州便の中継給油地であった。現在でも、東アジアと南アジア、西アジアを人的に結ぶ中間地帯である。
 今回滞在しているナーナーはアラブ人街のど真ん中にあり、アラビア文字が幅をきかせている面白いエリアである。窓を開けておくと、イスラームのお祈りであるアザーン朗誦が聞こえてくる。
 また、いながらにして各種エスニック料理を食べられるエリアである。エジプト料理、レバノン料理を食べたのは、以前のことではあるが、ここバンコクがはじめてであった。

 再来週に「赤組」による大規模な祭りが予定されているらしい。「赤組」とはクーデタで亡命を余儀なくされた元首相タクシン派のことである。今回の滞在は明日朝までなので、そのイベントには遭遇できないのは幸か不幸か。昨年秋の「黄色組」による空港封鎖にはえらい苦労をさせられたので、なんともいえない。
 ブタ・インフルエンザ患者が増えてきたバンコクだが、本当にこわいのは東南アジアが発生地となると予想されている鳥インフルエンザのほうである。狂犬病や、デング熱などの旧来からある伝染病のほうを気にかけなくてはならない。日本での騒ぎぶりは理解不能である。
 
 ヤンゴンのホテルではインターネット接続可能だということなので、できればヤンゴンからブログにアップしてみたい。
 なお、国際ローミングは不可能なので、国際対応電話であっても日本からの通話や携帯メールは使えないとのことだ。
 ミャンマー最新情報については、乞うご期待!?