2018年の年末年始に再放送されたTVドラマ『逃げ恥』(=『逃げる恥だが役に立つ』)は、昨年2017年の今頃は超多忙でドラマ見てるヒマがなかったので、今回初めて11話全部つづけて見たのだが、あまりにも面白かったし、なぜ大ヒットしたのかもよくわかった。
そのあと気になって、海野つなみ による原作マンガも読んでみた。amazon だと kindle むけの第1巻が「無料」で読める(・・ただし、2018年1月6日の状況)。
意外というか、案の定というか、やはりドラマと原作とでは違いがある。
主人公みくりの脳内妄想シーンや、登場人物たちの脳内モノローグはどちらも同じだ。女性マンガ家による、基本的には女性のためのマンガで、しかも連載の媒体が女性向けにコミック誌だから当然というべきかな。
ドラマと同様にマンガのほうも、主人公たちの年齢に近い20歳代でも30歳代でも、脇役の年齢層に近い40歳代や50歳代でも、男女に関係なく感情移入しやすいように出来ている。主人公の親たちの世代の60歳代も同様だろう。
(電子書籍版 第1巻の最初のページをキャプチャ)
ドラマ版は、生身の俳優が演じているわけだから、原作を読んだ個々の読者が膨らましたイメージとのズレが発生するのは当然のことだ。ゆりちゃん役の石田ゆり子(・・奇しくも役柄と本名が同じ)の演技は、あまりにも実感がこもっているので、演技を超えているような気がしたのはわたしだけではないだろう。
だが、ここで言いたいのはそういうことではない。
TVドラマ版は、放送コードの関係もあるのだろうが、表現がマイルドで、オブラートに包んだようなものになっていることだ。公共の電波をつうじて不特定多数の人が視聴するドラマ版というものは、そういうものだから、ある意味では仕方がない。その点は、TVドラマは映画よりも表現にかんしては厳しいはず。
(高齢童貞や高齢処女といった表現はドラマでは使用されてない)
それはそれでいいのだが、マンガのほうがけっこうストレートな表現つかっているので、「いまという時代」の現実とか、主人公たちが抱えている問題について考えるには、原作のマンガのほうがいいような気がした。逆に原作マンガのほうが、生身の人間を感じたりするシーンも多々ある。
気になる人は、kindle版でまずは第1巻読んでみるといいと思う。2巻以降は、amazon の「なか見、検索」や、出版元の講談社のサイトで、それぞれの巻ごとに1話がまるごと「試し読み」できるのでご参考まで。
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