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2020年5月10日日曜日

映画『コンテイジョン』(米国、2011)を見た ー その先見性の高さに脱帽


FBでも、その他ネットでも話題になっていたハリウッド映画『コンテイジョン』(米国、2011)を Amazon Prime Video で視聴した。1時間46分。見るのは今回が初めて。

 プライム会員でも無料では視聴できないので、追加で199円支払っても見ておくべきだ思って視聴することにしたのだ。そして、それは正解だった。

映画の内容は、以下のとおりだ。amazonの解説からそのまま引用しておこう。


謎のウイルス感染が発生し、驚異的なスピードで全世界へ広がっていった。米国疾病対策センターは危険を承知でドクターを感染地区へ送り込み、世界保健機関がウイルスの起源を突き止めようとする中、ある過激なジャーナリストの発言が人々の恐怖を煽り、社会は崩壊していく。はたして人々が選んだ決断とは?・・

たしかに、まるで今回の新型コロナウイルス感染(COVID-19)のパンデミックをそのまま地で行くような内容で、その先見性には大いに驚かされながら最後まで見てしまう。




映画の公開は2011年、いまから9年前になる。公開当時は気にも止めなかったのは、危機意識が欠けていたと言われても仕方ない。


(映像よりキャプチャ)

日本でも小松左京のSF作品をもとにした『復活の日』(1980年)という作品があって、私も3月に視聴したばかりだが、ソダーバーグ監督の『コンテイジョン』(2011年)のほうが、はるかにリアリティが高い。すでに人類は、SARSウイルス感染(2002年)を経験しているからだろう。

それに加えて映像作家のイマジネーション力。映画では、インフルエンザのような空気感染ではなく、今回の新型コロナウイルスと同様に接触感染が原因としている。映画では、CDCがソーシャル・ディスタンスを国民に要請する。


(同上)

この映画の見どころは、キャッチコピーにあるように「恐怖は、ウイルスよりも早く感染する」を映像化したことにある。 今回の新型コロナウイルスでは、さすがに映画で設定されている局面まではいっていないかもしれない。だが、けっしてあり得ない話だと考えておいたほうがよさそうだと、見終わったいま思うのである。


(同上)

というのは、「ワクチンさえ開発されれば・・」という声が多いが、そのワクチンも治験を行って認可され、量産体制に入って流通するまでのプロセスを考えれば、そんなに簡単な話ではないことがわかるはずだ。

いろんな意味で、アタマの体操になるので見ておいたほうがいいと言っておこう。


PS 感染症の死者の埋葬方法について-米国では火葬が行われない?

この映画で気になったのは、米国では感染死した人たちを火葬せずに、棺桶は使用されないが、ボディーバッグに入れたまま集団埋葬していることだ。

「ボディーバッグが足りない」というセリフが映画のなかにでてくる。今回の新型コロナウイルス感染ではどうなっているのだろうかという疑問が湧く。

日本では火葬されてお骨になるまで、近親者も立ち会いが許されないというニュースが、志村けんさんや岡江久美子さんの死に際してニュースになったが、イスラーム世界と同様に、キリスト教世界でも感染症の拡大の際にも、火葬は要請されないのか?

「常識」の違いにも目を向けたい。





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