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2021年12月6日月曜日

書評『幕末畸人伝』(松本健一、文藝春秋、1996)-「維新の敗者」となった東北人の武士3人の生き方と死に様

 
先に雲井龍雄に関心あるので藤沢周平の『雲奔る 小説雲井龍雄』を読んだが、松本健一の『幕末畸人伝』にも雲井龍雄が取り上げられていることを知った。 

そんななか、別の本を探すため段ボール箱にしまったまま本をひっくり返していたら、なんと『幕末畸人伝』がでてきたのだ。1996年に文藝春秋からでた単行本。読まないまま25年間(!)もたっていたのだった。さっそく読んでみることにした。  

『幕末畸人伝』は、「維新の敗者」となった3人の東北人の武士を取り上げている。米沢藩の雲井龍雄、庄内藩の支藩・松山藩家老の松森胤保、会津藩の山本覚馬。いずれも松本氏好みの人物であるようだ。 

雲井龍雄にかんしては、冒頭で「遠山みどり伝-革命的ロマン主義者・雲井龍雄」と題して、もうひとつの変名である「遠山みどり」についての考察を中心に書いている。 

遠山翠とは、男か女かわからないような、しかも幕末の志士らしからぬ変名。本名は小島龍三郎。行動の人であったが、漢詩人であった。本質的に「革命的ロマン主義者」であった捉え方は、まさにその通りなのだろうなと、大いに納得させられる。村上一郎氏が雲井龍雄をきわめて高く評価するのも、それゆえであろう。 

松森胤保については、「人魚外伝-意匠のひと・松森胤保の自画像」。維新後は地方行政に携わったが、博物学者として知られている人物。そういえば『殿様生物学の系譜』にも出てきたなと思い出した。生涯を地方都市の鶴岡に過ごした。  

山本覚馬については、「目あかし伝-盲人・山本覚馬のこと」。8年前のNHK大河ドラマの主人公・新島八重の兄。全盲となったのち、維新後は京都の再興に尽し、新島襄の同志社設立と運営を全面的にバックアップした人。山本覚馬にかんする文章だけは、大河ドラマ放送に際に中公文庫としてカーブアウトされている。 雲井龍雄(=遠山みどり)には、そういう機会は訪れそうもない、か。

雲井竜雄(=遠山みどり)、松森胤保、山本覚馬の3人は、それぞれ維新後の生き方(あるいは死に様)は異なるが、挫折し敗れ去ったからといって、それでそのまま人生が終わってしまうわけではない「第二の人生」をどう生きたかに、その人の真価が現れるといってよいのである。 

松本健一氏も亡くなって7年もたつ。月日のたつのは早いものだ。 




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