本日3月10日は、10万人が殺害された「東京大空襲」から80年になる。 ことしで「東京大空襲」から80年になる。メディア各社でも多く取り上げられている。
わたしは、5年前に「東京大空襲で10万人の死者、「3・10」を忘れるな 原爆よりも犠牲者が多かった米軍の非道な「無差別殺戮」」という記事をネットメディア JBpress に書いている。 https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/59594
それから5年たったが、この間の2022年2月24日にはロシアによるウクライナ侵略が始まっており、ウクライナ市民の多くがロシアによる空爆で死傷している。2023年10月7日からはパレスチナのガザもまた、イスラエルによる空爆で多数の死傷者が出ている。
その意味でも「東京大空襲」は、けっして過去の話ではないのである。しかも、日本人にとってだけの意味をもつものではない。
本日(2025年3月10日)、はじめて「東京大空襲・戦災資料センター」(東京都江東区北砂1-5-4)に行ってきた。
近くにいく用事があったので立ち寄る予定にしておいたのだが、それだけでなく、きょうこの日に訪問することに意味があると思ったからでもある。
当日、たまたまNHKの「首都圏ニュース」を見ていたら、18時過ぎに閉館後の「東京大空襲・戦災資料センター」から中継していた。本日だけで160人の訪問者があったという。
まずは、2階の「常設展示スペース」を見学しする。概要は以下のとおり。
本館に戻って2階に上がると常設展示室があります。2階に続く階段の天井付近にはB29の模型が展示してあります。常設展示室は、東京の空襲をメインテーマとして、「戦時下の日常」・「空襲の実相」・「空襲後のあゆみ」・「証言映像の部屋」という4つのコーナーで構成されています。空襲前(関東大震災後)から現代までを射程に入れた内容です。モノ(実物)・写真・体験(体験記、体験画)・映像・証言などの資料に、再現・模型の展示などを組み合わせ、空襲にあう前の人びとの暮らしはどのようなものだったのか、空襲で人びとはどのような体験をしたのか、空襲後、人びとはどう生き、日本社会は空襲や被害者のことをどう受け止めてきたのか、展示しています。
模型ではあるが、実寸大の焼夷弾をはじめて見た。木造家屋が多かったという日本の状況を踏まえたうえでの「効果的かつ効率的」な空爆方法として開発されたものだ。
もう亡くなったわたしの父親は、「神戸大空襲」で焼夷弾を目撃している。その話は何度も聞いていたが、焼夷弾なるものがいかなるものか、そのイメージに限界があったようだ。
(展示スペースにある焼夷弾の模型 筆者撮影)
展示品を見て歩き、あらためて10万人もの一般市民が殺戮された「空襲」=「空爆」の非人道ぶりと理不尽さに憤りを感じるとともに、死者に対する鎮魂の気持ちを抱く。 同様の展示は九段下の「昭和館」にもある。
本日3月10日には「鎮魂演奏」が開催されていた。ミニコンサートの形式での生演奏。ペダルハープの音色は鎮魂にふさわしい。
ハープの演奏は、父親が東京大空襲の生き残りだと語るハーピストの八木健一さん。 鎮魂の思いから、毎年ここで演奏をしているのだという。「空襲体験」は世代を超えて継承されていかなくてはならない。
明日3月11日は、2011年の東日本大震災から14年目になる。もちろん大事なことだが、「3・11」だけでなく、「3・10」を忘れてはいけないのだ。
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・・「アメリカは日本の戦意をくじくため、民間人(=シビリアン)に対する違法な爆撃作戦を遂行したが、原爆と同様に徹底的に研究したうえで実行に移している。
効果的かつ効率的(effective and efficient)な成果をあげるために採用したのが焼夷弾であった。日本家屋の特性を踏まえたものであった。
焼夷弾攻撃の実験は、アリゾナ州の砂漠のなかで行われた。木造で燃えやすい日本家屋の実物大の模型を作製し、焼夷弾実験を繰り返して詳細なデータを収集し解析を行っていたという。その成果を踏まえて実行されたのがB29による東京空襲作戦なのである。 そしてその日本家屋の模型建設にかかわっていたのが、戦前と戦後の日本で洋風建築普及に大きな貢献をしたアントニン・レーモンドというチェコ出身でアメリカに帰化した建築家であった。」
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