「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

◆「アタマの引き出し」つくりは "掛け算" だ : 「引き出し」 = Σ 「仕事」 × 「遊び」
◆酒は飲んでも飲まれるな! 本は読んでも読まれるな!◆ 
◆一に体験、二に読書、その体験を書いてみる、しゃべってみる!◆
◆「好きこそものの上手なれ!」◆

<旅先や出張先で本を読む。人を読む、モノを読む、自然を読む>
トについてのブログ
●「内向きバンザイ!」-「この国」日本こそ、もっとよく知ろう!●

■■ 「むかし富士山八号目の山小屋で働いていた」全5回 ■■
 総目次はここをクリック!
■■ 「成田山新勝寺 断食参籠(さんろう)修行(三泊四日)体験記 」全7回 ■■ 
 総目次はここをクリック!
■■ 「庄内平野と出羽三山への旅」 全12回+α - 「山伏修行体験塾」(二泊三日)を中心に ■■
 総目次はここをクリック!


「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!

「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!
ビジネス寄りでマネジメント関連の記事はこちら。その他の活動報告も。最新投稿は画像をクリック!



ご意見・ご感想・ご質問 ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、コピー&ペーストでお願いします。

© 2009~2026 禁無断転載!



ラベル 明治維新革命 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 明治維新革命 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2023年12月9日土曜日

書評『明治四年 久留米藩難事件』(浦辺登、弦書房、2023)― 明治新政府に抹殺された知られざる「反政府運動」の原点を解明する

 

歴史作家で書評家の浦辺登さんより、最新刊の明治四年 久留米藩難事件』(弦書房、2023)をご恵贈いただいた。 

浦辺さんとは、ネット書店bk1(現在はhonto)で、ともに「書評の鉄人」と評された頃からの10年以上に及ぶおつきあいである(といっても、まだ一度も直接お目にかかったことがないのだが・・)。 

福岡に居を定めて、世界全体を視野におさめたうえで、九州を中心とした日本近現代史を発掘されている方だ。とくに漢文で書かれた墓碑銘や顕彰碑などの石碑を中心にした解読作業には頭が下がる。 


■明治新政府によって抹殺された事件 

さて、『明治四年 久留米藩難事件』だが、明治4年(1872年)に久留米藩を舞台におこった知られざる事件をとりあげたものである。  

帯に「明治新政府によって闇に葬られた重大事件の全貌に迫る!!」とあるように、地元の久留米の人間ですら知らない大事件を解明したものだ。 

「明治維新」は、民衆が抱いていたある種のユートピア願望を背景にして、西南雄藩を中心にした武士層や草莽の志士たちによって、軍事的に断行された「革命」である。 

だが、革命が成就したあかつきには、民衆が求めていた年貢減免や身分差別解消などの夢はことごとく新政府によって裏切られていく。「御一新」などではまったくなかったのだ。なかでも失望と裏切られ感をつよく抱いたのが武士層である。モットーとして掲げた「攘夷」はどこにいってしまったのだ、と。 

そんな不平士族たちが、九州を震源地にして「第二維新」ともいうべき反政府の反乱をおこしていくことになる。 

1876年(明治8年)に爆発した「神風連の乱」と「秋月の乱」、「萩の乱」、そして最後に「西南戦争」(1878年)。武力反乱の時代がおわったあとは、言論を中心とした「自由民権運動」に引き継がれていく。 そして、その出発点となったのが、じつは「久留米藩難事件」(1872年)だったのだ。

歴史の教科書はおろか、歴史小説にも取り上げられることなく埋もれてしまった史実である。 本書の登場人物は、正直いって知らない人名ばかりである。地元の人でも知らなくなってひさしいのだから、仕方がないことだ。 

なぜなら、事件を細分化してそれぞれ命名し、事件が重大化して全国レベルに波及しないように処理したのが明治新政府だったのである。

「革命」というものがもつ、シビアで冷酷な性格がそこに如実に示されているというべきであろう。 


■「薩長史観」や「司馬史観」への異議申し立て

隣接する佐賀とはまた違って、久留米という土地は、隣接独特の風土をもっている。

古くは勤王家の高山彦九郎がそこで自決し、近代化プロセスのなかではブリジストンなど数々の世界企業を生み出し、さらには現代には松田聖子やチェッカーズを生み出した土地であると著者はいう。 

明治維新革命のさなかだけでなく、革命後にもまだまだ知られていない史実が埋もれている。いや、抹殺されたまま現在に至っている。それは東北だけではない。九州もまたそうなのである。 

勝者の側に立った「薩長史観」、あるいは歴史の明るい側面ばかりに光をあてた、いわゆる「司馬史観」なるものへの異議申し立てともいうべき本である。久留米そのものにも関心がなくても、読むことを薦めたい。

歴史は地層のように重層的に重なっている。そして、人間関係もまた複雑にからみあっている。その地層を掘り起こし、複雑に絡み合った糸をほどいていくのが歴史家の使命である。 


画像をクリック!


目 次
はじめに 
第1章 幕末期・久留米藩の特殊性―金鉱山と洋船を保有していた 
第2章 明治四年・久留米藩難事件 
第3章 事件後の反政府事件―西南戦争をへて自由民権運動へ 
第4章 事件現場を歩く 関連年表ー明治4年・久留米藩難事件を中心に 
石碑原文 
久留米藩難事件処罰対象者 
あとがき 
主要参考文献 
主要人名索引


著者プロフィール
浦辺登(うらべ・のぼる)
1956年、福岡県筑紫野市生まれ。福岡大学ドイツ語学科在学中から雑誌への投稿を行うが、卒業後もサラリーマン生活の傍ら投稿を続ける。インターネットサイトのオンライン書店  bk1 では「書評の鉄人」の称号を得る。現在日本の近代史を中心に研究している。著書多数。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)

 

<ブログ内関連記事>









(2025年1月24日発売の拙著です 画像をクリック!

(2023年11月25日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年12月23日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年6月24日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年11月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年10月22日発売の拙著です 画像をクリック!

 (2020年12月18日発売の拙著です 画像をクリック!

(2020年5月28日発売の拙著です 画像をクリック!

(2019年4月27日発売の拙著です 画像をクリック!

(2017年5月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2012年7月3日発売の拙著です 画像をクリック!


 



ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどう
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!







end

2018年3月10日土曜日

司馬遼太郎の『翔ぶが如く』(文春文庫)全10巻をついに読了!


『翔ぶが如く』の文春文庫版全10巻をついに読了。1月27日から足かけ3ヶ月で読み切った。感無量だ。最後の方では、読み終えてしまうのがもったいない気持ちさえ感じさえしていた。

28年前の「NHK大河ドラマ」の原作となった歴史小説だが、まさに「大河小説」というべきだろう。マンガ本なら10巻なんて当たり前だが、小説で10巻というのはあまりない。同じ著者による『坂の上の雲』よりも長いのだ。

とはいえ、背景となるのは明治5年(1873年)から明治10年(1878年)までのたった6年間。「明治維新革命」における最大の危機となったのが「征韓論」と「明治6年政変」、そしてその帰結としての「西南戦争」

この小説の最後の3巻は西南戦争の詳細な叙述にあてられており、読者は、ついに暴発し挙兵した薩軍(=旧薩摩藩士たち)に担ぎ上げられた西郷隆盛と、積雪の2月から9月までの8ヶ月に及ぶ苦難の行軍をともにして、最後の最後は鹿児島の城山での「玉砕」を見届けることになる。

だが小説はそこで終わらない。大久保利通の暗殺まで描かれる。

西郷隆盛にとっては、吉之助と一蔵として、同じ「郷中」に生まれ育った無二の親友であり、しかも革命の同志でもあったが、征韓論を境に袂を分かつことになった大久保利通この小説の主人公はこの二人であり、その周辺に無数の脇役がちりばめられる。

 『翔ぶが如く』というタイトルの意味は、第9巻まで読み進めてようやくわかった。 それは「鹿児島県氏族の気質」にかんして薩摩藩出身の陸軍大佐が、長州藩出身の山県有朋陸軍卿に説明した、「彼等は進むを知って退くを知らず、唯、猪突を事として、縦横の機変に応ずるを知らず」という文言に対する司馬遼太郎のコメントにある。

「まことに上代の隼人(はやと)が翔ぶがごとく襲い、翔ぶがごとく退いたという集団の本性そのままをひきついでいるかのようである」と司馬遼太郎は書いている。(2002年文庫版 P.159~160)。古代の戦士そのものである。

「翔ぶが如く」とは、「薩摩人の気質」を形容した形容した表現なのである。だから、この歴史小説は西郷隆盛と大久保利通が主人公だが、薩摩そのものを描いた作品だというべきだろう。魅力的で個性的な薩摩人が数多く登場する。

「西南戦争」とはもちろん新政府側の命名によるものだが、挙兵した旧薩摩藩士たちは鎌倉時代に始まる、戦国時代の気風を維持しつづけた希有の存在であったようだ。

反乱の壊滅とともに「開国」から始まった25年に及ぶ「明治維新革命」が完結しただけでなく、8世紀にも及ぶ日本の封建制の歴史も完全に幕を閉じることになったのかと思うと、じつに感慨深い。

しばらくは、『翔ぶが如く』の余韻のなかを過ごすことになりそうだ。








<関連サイト>

2018年のNHK大河ドラマは『西郷(せご)どん』


<ブログ内関連記事>

司馬遼太郎の歴史小説 『翔ぶが如く』 は傑作だ!

司馬遼太郎の『翔ぶが如く』を「半分読了」(中間報告)


幕末の日本で活躍した英国の外交官アーネスト・サトウは日本人?-きょうは「佐藤の日」 ② (2016年3月10日)


■明治維新革命と西郷隆盛

書評 『明治維新 1858 - 1881』(坂野潤治/大野健一、講談社現代新書、2010)-近代日本史だけでなく、発展途上国問題に関心のある人もぜひ何度も読み返したい本

「幾たびか辛酸を歴て志始めて堅し」(西郷南洲)

書評 『西郷隆盛と明治維新』(坂野潤治、講談社現代新書、2013)-「革命家」西郷隆盛の「実像」を求めて描いたオマージュ

『ある明治人の記録-会津人柴五郎の遺書』(石光真人編著、中公新書、1971)は「敗者」の側からの血涙の記録-この本を読まずして明治維新を語るなかれ!


■征韓論と脱亜論

「脱亜論」(福澤諭吉)が発表から130年(2015年3月16日)-東アジアの国際環境の厳しさが「脱亜論」を甦らせた

書評 『新 脱亜論』(渡辺利夫、文春新書、2008)-福澤諭吉の「脱亜論」から130年、いま東アジア情勢は「先祖返り」している





(2017年5月18日発売の拙著です)



(2012年7月3日発売の拙著です)









Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!



end

2018年2月26日月曜日

司馬遼太郎の『翔ぶが如く』を「半分読了」(中間報告)


司馬遼太郎の『翔ぶが如く』を第5巻まで読了。読み出してから約1ヶ月弱、現在のところ半分まで読了して、さらに面白い内容だと思いながら、第6巻を読み続けている。

その理由の一つは、読者であるわたしが、すでに年齢的には中年を過ぎているからかもしれない。暴発寸前の不平士族たちのような「突き上げる側」ではもはやなく、逆に「突き上げられる側」にいるためだろうか? 

本日(2018年2月26日)は、1936年の二二六事件から82年になるが、クーデターを主導した青年将校たちもそうであるように「突き上げる側」の心情も理解できるが、なんとか暴発を防ごうとしている政府中枢の大久保利通の立場もよく理解できるからだ。

文庫本で全10巻。約1ヶ月で半分読み終えたが、ペースが遅いのか早いのか? 同時並行で何冊もまったく異なる内容の本を読んでいるので『翔ぶが如く』だけに専念するわけにはいかないのだ。

読んでいるうちにもう少し関連分野を深掘りしてみたくなったりする。その結果、違う本に手をだしてしまったりもする。

だが、今回は不退転の決意で最後の第10巻まで読み切るつもりだ。できればあと1ヶ月で!





<ブログ内関連記事>

司馬遼太郎の歴史小説 『翔ぶが如く』 は傑作だ!





(2017年5月18日発売の拙著です)



(2012年7月3日発売の拙著です)








Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!



end

2018年2月1日木曜日

司馬遼太郎の歴史小説 『翔ぶが如く』 は傑作だ!


ことし2018年のNHK大河ドラマは『西郷(せご)どん』。原作は林真理子の小説だ。

大河ドラマで西郷隆盛が主人公となるのは、司馬遼太郎原作の『翔ぶが如く』以来、28年ぶりのことになる。

だが、わたしは残念ながら、大河ドラマの『翔ぶが如く』は全部見ていないのだ。なぜなら、放送があった1990年は、途中からアメリカ留学に出発してしまい、その後2年間にわたって日本から不在だったためだ。

2010年代の現在とは違って、1990年当時はインターネットは一般には普及しておらず日本のドラマを海外でリアルタイムで視聴することなどできなかった。もちろん、MBAコースは猛勉強が必要でテレビドラマなんて見てるヒマはなかった。

だから、司馬遼太郎の『翔ぶが如く』を読み始めた。いままで読んだことがなかったのだ。

読み始めたら、ぐいぐい引き込まれてしまう。あまりにも面白いのだ。

西郷隆盛が主人公なのだが、明治国家の設計者であった大久保利通の視点に立ちながら搦め手で描く構成とストリーテリングの巧みさに感心しながら、暴発寸前の不平士族たちが生み出す緊迫感を追体験する。

時代背景は、「征韓論」前夜(明治6年:1874年)から西南戦争(明治10年:1878年)に至るまでの明治時代初期の5年間である。この時間の切り取りかたもじつに巧みである。

もちろん、「歴史小説」はあくまでも「小説」であって「歴史そのまま」ではないのだが、明治維新を「革命」だとする司馬遼太郎の歴史観に大いに納得しながら、物語世界にどっぷりと入り込んでいることに気がつく。

やはり司馬遼太郎はすごい。あらためてそう思わざるをえない。1972年の作品だが、古さをまったく感じさせないのだ。

全10巻の最後まで読みたい。読み終えるのがいつになるか現時点では不明だが、その暁には再びこのブログで感想を報告したい。

じつは、1990年当時はおなじく司馬遼太郎の『坂の上の雲』を読んでいたのだが、途中まで読んだまま渡米したために2年以上中断していたのだ。そんなこともあるので、「いつ読み終えるかわからない」と書いたのだが、今回はかならず「明治150年」でもある2018年の、そう遠くないうちに読み終えたいと思っている。

読み終えた暁には、ふたたびこのブログで報告することにしたい。








<関連サイト>

2018年のNHK大河ドラマは『西郷(せご)どん』


<ブログ内関連記事>

■司馬遼太郎の歴史小説

NHK連続ドラマ「坂の上の雲」・・・坂を上った先にあったのは「下り坂」だったんじゃないのかね?

秋山好古と真之の秋山兄弟と広瀬武夫-「坂の上の雲」についての所感 (2)

書評 『秋より高き 晩年の秋山好古と周辺のひとびと』(片上雅仁、アトラス出版、2008)--「坂の上の雲」についての所感 (5)


■明治維新革命と西郷隆盛

書評 『明治維新 1858 - 1881』(坂野潤治/大野健一、講談社現代新書、2010)-近代日本史だけでなく、発展途上国問題に関心のある人もぜひ何度も読み返したい本

「幾たびか辛酸を歴て志始めて堅し」(西郷南洲)

書評 『西郷隆盛と明治維新』(坂野潤治、講談社現代新書、2013)-「革命家」西郷隆盛の「実像」を求めて描いたオマージュ

『ある明治人の記録-会津人柴五郎の遺書』(石光真人編著、中公新書、1971)は「敗者」の側からの血涙の記録-この本を読まずして明治維新を語るなかれ!


■征韓論と脱亜論

「脱亜論」(福澤諭吉)が発表から130年(2015年3月16日)-東アジアの国際環境の厳しさが「脱亜論」を甦らせた

書評 『新 脱亜論』(渡辺利夫、文春新書、2008)-福澤諭吉の「脱亜論」から130年、いま東アジア情勢は「先祖返り」している





(2017年5月18日発売の拙著です)



(2012年7月3日発売の拙著です)









Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!



end