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2010年9月17日金曜日

庄内平野と出羽三山への旅 (6) 「山伏修行体験塾」(二泊三日) 最終日の三日目が終了! 精進落としの楽しみとは・・・




いよいよ「体験塾」も最終日に
 
 あっという間に三日目。ホラ貝で起こされるが、その前にすでに目は覚めていた。今朝もまた4時から4時半のあいだぐらいだった(ようだ)。腕時計を装着していないので正確な時間はわからない。
 この日の朝は、少し冷え込んでいたので、ふんどし一丁に薄いふとん一枚では寒かった。だから早く目が覚めていたのである。

 参考のために、繰り返しになるが、三日目のコースメニューを掲載しておく。ただし、実際のめコースメニューとはズレがあることをご承知いただきたい。ここにあるのはあくまでも目安であった。

三日目(2010年9月5日)

4:00 起床
4:30 水垢離
5:00 床固め(=座禅)
6:00 羽黒山抖そう行
9:30 出世式(=火渡り)
10:00 終了式
10:30 精進落とし(=入浴、ひげ剃り)
11:00 解散


 スケージュールではこうなっているが、なぜか水垢離(=禊ぎ)はなかった。朝は冷え込んでいたので、正直いって水垢離がなかったのはありがたい(・・ちょっと情けない、かな?)。


最終日は再び「羽黒山 抖(と)そう行」

 この日は、再び羽黒山への抖(と)そう行から始まった。
 まず、国宝五重塔の前で「三語」を奉唱したあと床固め(=座禅)。朝の空気のなか、観光客もまったくいない早朝に座禅するのは実に気持ちよい。自然との一体感を感じて、そのまま自然に没入してしまう時間を過ごすことができる。なんとも贅沢な時間を過ごしているわけなのだ。
 ここの五重塔は、89歳で作家デビューした女性作家が第二作として取り上げ、絶讃しているらしい。実際、自然のなかに溶け込んだこの五重塔は、まわりを取り囲む杉木立と一体化しており、日本的なたたずまいを示している。冬の雪下ろしが大変らしいのだが。

 初日は急ぎ足でひたすら歩いていたが、この日は先達からいろいろ説明もしてもらって、羽黒山と羽黒修験道についての理解が非常に深まった。やはり現地で、現地をよく知る人から説明してもらうのが最高である。先達は、毎年、「秋の峰入り」にも参加しており、今回の「体験塾」が始まる前に、一週間の峰入りを終えてきたばかりである。

 出羽三山神社では、最後の階段十段を昇って拝礼、満願成就の報告である。階段の十段は十界に該当するらしい。この十界めぐりがやっと終わったというわけだ。
 いうまでもないが、すべての場で「三語」の奉唱が行われるが、もうこの頃には見なくても覚えてしまっていた。

 最終日の朝食はないが、いつも朝食は食べずに「半日断食」をい続けている私には苦でも何でもない。
 二日目は朝昼晩と三食も食べているので、断食とはほど遠いからだ。ここが、本格的な「秋の峰入り」修行とは違うところである。峰入りでは最初の数日は断食のまま修行するらしい。

 芭蕉も『奥の細道』の旅では滞在したという南谷別院跡近くで、先達からクマがスズメバチの巣を掘り出して食べた跡をみせてもらった。山伏修行中にクマに遭遇する可能性(?)もあるほど、自然のまっただなかにいるわけなのだ。

 実際は、このスケジュールよりも前倒しで終了した。早く終わって「精進落とし」が待ち遠しいというのは、参加者のなかでも、とくに酒飲みの男性には共通した心情だろう。

 しかし、その前にもっとも重要な儀式が待っている。


最後のイベントは出世式(=火渡り)

 羽黒山の抖そう行も終わり、いよいよ最後のイベントになる。出世式(=火渡り)である。
 いでは文化記念館のウラで行われる。

 火渡りとは、薪を燃やした炎の上を飛び越えることによって、十界修行をしてきた死に装束姿の山伏が、参道(=産道)をとって、ついにこの世に生まれ変わってよみがえるという儀式である。
 火のチカラで浄化されるとともに、生まれる最後の瞬間を象徴的にあらわしているわけだ。
 飛び越えられないほど大きな炎ではないが、踏み込みを失敗すると蹴散らしてしまうおそれがあるので、そこは大胆かつ慎重に炎を飛び越えるのだ。

 金剛状を握ったまま、ウォーというかけ声と共に炎を飛び越える。無事終了。
 あーあ、これで終わってしまった。終わってしまうとなんだかあっけない。
 初日の羽黒山の石段上り下りがけっこうつらいので、いったいどうなるかとも思ったが、なんとか最後まで挫折することなく、やり通すことができた。


「山伏修行体験塾」のスケジュールがすべて終了

 羽黒山の「山伏修行体験塾」のスケジュールがすべて終了。生まれ変わった。
 終了式では、終了状を授与していただく。


 山伏装束を脱ぎ、私服に着替えると、現世いや俗世に戻ってきたなあという実感を強くもつことになる。これでもう白い地下足袋をはかなくてもいいと思うとホっとする。足首の太いことがわかった私は、地下足袋は特注品でないと履くのがつらい。

 ふんどしと宝冠は持って帰ってもよいということなので、ありがたく頂戴した。日本男子として、ふんどしの良さを発見したのも今回の貴重な体験の一つとなった。
 金剛杖を持って帰れない人は、いでは文化記念館に寄贈してもらいたいということなので、この申し入れはありがたく受諾。翌日から、今度は単独で月山を越えて湯殿山まで縦走する私には金剛杖は不要以外の何者でもなかったからだ。正直いって、山伏修行中も金剛杖は邪魔でしかなかったのだ。
 山歩きしていた私にとって、両手の自由を維持することが当たり前となっていたので、金剛杖は無用の長物であった。最終日の藪こぎに近い、羽黒山からの下りには役に立ったが。

 貴重品を返却してもらい、腕時計を装着、携帯をチェック、デジカメも手にする。
 情報遮断は終わった。これこそがまさに俗世に戻ってきたという実感を感じる瞬間でもある。


待ちに待った「精進落とし」-風呂で汗を流し、ヒゲを剃り、そして・・・

 これから待ちに待った(?)「精進落とし」だ。
 
 会場は、宿坊街である手向(とうげ)にある大進坊にて。今回参加した先達の一人の実家が経営する宿坊の一つで由緒あるものだ。ある意味で、ここ羽黒山の手向(とうげ)地区も宿坊街となっており、宗教都市といった趣を現在まで残している。

 荷物をまとめると、ミニバンで「精進落とし」の会場となっている大進坊へ移動。


 ここでまず入浴!! 三日ぶりの入浴が実に気持ちいい。なによりもアタマを洗いたい。カラダを洗いたい。ついでにヒゲも剃ってさっぱり。

 「精進落とし」である。現世に戻ったのである。俗世に戻ったのである。
 だから、一汁一菜ではないのである。酒も飲んでいいのである!


 銘々膳の前に胡座をかいて座り、生ビールを飲む。あーあ、ビールがうまい! しかも単なるスポーツで汗を流したあとではない。死に装束で修行してきたのだ。だからこそ余計ビールがうまいのだ。
 飲み放題だけでなく、しかも料理も豪勢である。豪華すぎるのではないかな。


 この三日間を振り返ってみる。
 なんといっっても重要なのは精神力だと痛感した。
 体力よりも精神力。
 三日間やり抜いた充実感。
 五感をフルに解放したこの三日間は実に素晴らしい経験であった。
 毎年参加して、年中行事化している参加者がいるのも十分に納得される。
 なんと「体験塾」参加で十度行(!)達成者もいるのだ。


 このあとは、なんだか今は昔の会社の宴会(!?)みたいなかんじで、ざっくばらんに飲んで食べながら談笑、解散時間の午前11時を過ぎると、帰宅スケジュールが迫るたびに、三々五々、一人また一人と歯が抜けるように消えてゆき、最後は数人に。もちろん最後まで残って一泊してもまったく構わない。もちろん宿泊料金は自分もちである。

 そして私もまた、私にはまだタスクが残っている。次のスケジュールが迫っていたので、みなさんにお別れした。
 これから月山八号目へバスで。今日は八号目泊まり、明日は月山を越えて湯殿山まで縦走するのだ。

PS
 なお、本格的な山伏修行である「秋の峰入り」は1週間、定員は160名とのこと。応募が多いと抽選になる可能性もあるというが、さすがに・・・


 では、次回 (7) は、再びの月山登頂と湯殿山への縦走について書く前に、出羽三山の羽黒山修験道をめぐる「神仏分離と廃仏毀釈」の爪痕について触れておきたいと思う。

 庄内平野と出羽三山への旅 (7) 「神仏分離と廃仏毀釈」(はいぶつきしゃく)が、出羽三山の修験道に与えた取り返しのつかないダメージ



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「庄内平野と出羽三山への旅」 全12回+α - 「山伏修行体験塾」(二泊三日)を中心に (総目次)

書評 『世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか』(岡田芳郎、講談社文庫、2010 単行本 2008)

「山伏修行体験塾 2011 東京勧進」 に参加-ヤマガタ・サンダンデロ(銀座)にて山形の食材をふんだんにつかった料理とお酒を存分に楽しんできた(2011年11月11日)

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成田山新勝寺の 「柴灯大護摩供(さいとうおおごまく)」に参加し、火渡り修行を体験してきた(2014年9月28日)

(2014年10月7日 情報追加)




(2012年7月3日発売の拙著です)









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