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2023年8月20日日曜日

千葉城前での「火縄銃演武」を見てきた(2023年8月20日)ー 轟音と硝煙とその臭いに圧倒されたライブならではの体感を満喫した猛暑日

 (火縄銃の一斉射撃 会場にて筆者撮影)

千葉城前にて「火縄銃演武」を見てきた(2023年8月20日)。 轟音と硝煙とその臭いに圧倒された。まさにライブならではである。

火縄銃の実演にかんしては、さまざまな映像が YouTube にアップされているが、やはり現場で実物を見たい。現場・現物・現実の「三現主義」である。

近場でないかと探していたら、千葉城前での実演があることを知った。今年の春のことだ。ところがウェブサイトでは、2019年の情報で時間が止まってしまっている。コロナ感染症のせいでイベントの開催が不可能となっていたのだ。

さすがにコロナ収束後の今年は実施されるのではないかと思って、とりあえず7月になってから実施主体の千葉市立郷土博物館に電話で聞いてみたら、開催されることと日時がわかった。8月20日の「千葉親子三代夏まつり」の当日に、午前と午後の2回実施されるというではないか。朗報である。これはぜひいかねばならぬ、と。

開催前にウェブサイトを確認したら、情報はでていた。

4年ぶりに開催!】火縄銃演武4年ぶりに「千葉親子三代夏まつり」の開催が決定したことから、郷土博物館でも、博物館前広場で火縄銃の実射(空砲)を行います。迫力ある演武の様子を是非ご覧ください!

千葉市民ではなく船橋市民であるわたしは、午後にその一環として実施される「千葉親子三代夏まつり」には関心はないので、千葉城の前でおこなわれる午前の回を見に行くことにした。

どうせ見るなら、千葉城の前のほうがさまになるし、それほど混雑しないだろう、午前中のほうが午後より若干は過ごしやすいのではないかという淡い期待も兼ねて。

(千葉城=亥鼻城の天守閣 筆者撮影)


千葉城は亥鼻城ともいうらしい。これは現地に来てはじめて知った。地元ではないので無知蒙昧なのは仕方ない。あらたしいことを知るのは、人生の醍醐味である。

千葉城の天守閣は1967年に完成したという。1976年の「千葉開府850年」に間に合わせたのであろう。ただし、この天守閣は「模擬天守」のようだ。もともとこの城跡に天守閣がなかったらしい。その意味では、「創られた伝統」といえるのかもしれない。

千葉城内に設置された千葉市立郷土博物館は今回はじめての訪問となる。演武が始まる前に、「千葉開府」をしたという鎌倉時代の千葉常胤(ちば・つねたね)を中心にした展示品を見て、あらかじめ購入予定の図録を買っておいたのは正解だった。

(千葉城の5階にて 筆者撮影)

天守閣の最上階の5階にあがって景色を眺めたが、千葉港までの眺望はすばらしかった。

当日は午前中から37℃の猛暑。雨に弱い火縄銃の演武には好都合だろうが、見学者にとっては、なかなかにして厳しいものはあった。

さて、午前の回の「火縄銃演武」は11時から11時40分まで。演武のあと、見学者に実際の火縄銃を触って、演武者に質問できるコーナーが設けられた。


■火縄銃のデモンストレーションは砲術の演武

「火縄銃演武」である。実射ではあるが、安全のため空砲である。火花が散る可能性もあるので、虎ロープ内は立ち入り禁止だ。

なるほど、火縄銃の「演武」か。合気道をやっていたので「演武」というと、火縄銃と演武がすぐにはアタマのなかで結びつかなかった。

だが、よくよく考えてみれば、江戸時代における火縄銃を撃つのは「砲術」であり、武術であり武芸の一つであったので、「演武」といってもおかしくはない。しかも、今回は的当てを競う試合ではないので、なおさら演武というのがふさわしい。


(演武前。のぼりには「中島流炮術」とある 筆者撮影)

火縄銃演武を実施するのは、「千葉城鉄炮会」の皆さん。千葉城内の千葉市立郷土博物館の方の説明によれば、平成7年(?)から復活して、火縄銃の技術の伝承を行っているという。すでに四半世紀の歴史があるわけだ。

流派は「中島流」だという。「中島流鉄炮術」である。火縄銃にも流派があるわけだ。調べてみたら房総半島の大多喜城のサイトに「史料にみる火縄銃」というページがでてきた。「日本の火縄銃」というサイトのなかに図説がある。

上記のサイトによれば、約400(!)もの流派があり、代表的な流派から20がピックアップされて掲載されている。

その末尾にある「中島流」は、「中島太兵衛長守が江戸時代中期に始めた流派。武衛流・自得流・佐々木流などの流派を折衷した。棒火矢などをよく使った」とある。

今回の演武では、「火縄銃」の連射と一斉射撃、短筒(ピストルのようなもの)と大筒の演武が行われた。轟音と硝煙とその臭いに圧倒された。まさにライブならではである。


(火縄銃の一斉射撃 同上)


(火縄銃の一斉射撃 筆者撮影)


一番最初の砲声には、さすがに驚かされた。カラダ全体で感じる衝撃といっていい。

至近距離ではないので耳栓は必要ないが、はじき飛ばされるような感覚であった。発射音の轟音と空気の振動がダイレクトにつたわってくるのだ。しかも、硝煙の臭いがナマナマしい。まさに視覚・聴覚・嗅覚など五感をフルに働かせることになる。

二発目の発射以降は慣れてきたが、それでも撮影のスマホをもつ手がブレないように気をつかうのは、なかなか大変なものであった。


■棒火矢の発射はないが大筒の反動がすごい

演武に際しては説明はなかったが、大筒で発射されるのは「棒火矢」(ぼうびや)なのである。

もちろん、今回の演武は空砲なので、じっさいに発射されたわけではないが、演武のあとで見せてもらったら、まさに「棒火矢」そのものであった。そうか、これが「中島流」の目玉なのだな、と。


(「中島流」の棒火矢 Wikipediaより) 


Wikipediaの記述によれば、棒火矢とは、木の棒に羽を付け、先端に火薬を巻き付けて火を吹きながら飛ばすものである。


(当日撮影したビデオからキャプチャ 大筒は反動がすごい)


(大筒の発射 発射後の反動がすごい 筆者撮影)


演武の終了後には、ありがたいことに火縄銃をさわって演武者に質問する機会が設けられていたので、大筒を持ち上げてみたが、これがじつに重い。15kg以上はありそうだ。なるほど、反動がすごいわけだ。


(大筒の実物 左の先端に棒火矢 筆者撮影)


見学者のなかから、「これはRPGだな!」という声が聞こえてきた。

RPGとはロールプレイイングゲームのことではなく(笑)、ロケット・ランチャーのことだ。アフガン戦争で米国がムジャヒディーンたちに供与した対空砲の「スティンガー」ウクライナ戦争で米国がウクライナに供与した対戦車砲「ジャベリン」のようなものだ。

もちろん、電子誘導機能はないが、江戸時代の日本にはすでにロケット・ランチャーが存在したというわけだ。

先のWikipediaの記述には続きがあり、「ただし棒火矢が生まれたのは慶長年間であり、(寛永年間とも)実戦用の兵器として用いられる事がほとんど無かったために、どの程度の効果があったかは未知数である」のだそうだ。

中島流も始まったのが江戸時代中期とあるので、実戦に使用されたのかどうかはわからない。幕末に使用されていたかもしれないが・・。


(火縄銃の実際。江戸時代後期のものだそうだ 筆者撮影)


■夏場の猛暑日にはスマホのカメラが作動しない・・・

当日は猛暑日であった。火縄銃は雨には弱い(!)ので、快晴であったのは演武には好都合であったわけだ。火縄が湿ってしまうと点火できないのである。

ところが、当日の猛暑が思わぬアクシデントを引き起こした。撮影しようとした、まさにそのとき、スマホのカメラが作動しなくなっていたのだ。スマホ本体の熱のためカメラのアプリが作動しない!

「なんのために来たのか・・」と一時は危ぶんだ。結局のところ、前半は撮影できなかった。

まあ、見て体験するだけでも意味はあったのだと自分を慰めたが、そうこうしているうちに、なんとかスマホ本体の温度を下げることがでいて、説明をまじえた後半は撮影することにかろうじて成功した。

教訓は、夏場は別途にデジカメを持参したほうがよいということだ。

スマホは別のアプリを動かしていると、どうしても本体が熱を帯びてくるので、猛暑日にはスマホのカメラはまったく不向きなのである。

来年(2024年)以降に見学に行かれる方への教訓として、ここに記しておく次第。






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