「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

◆「アタマの引き出し」つくりは "掛け算" だ : 「引き出し」 = Σ 「仕事」 × 「遊び」
◆酒は飲んでも飲まれるな! 本は読んでも読まれるな!◆ 
◆一に体験、二に読書、その体験を書いてみる、しゃべってみる!◆
◆「好きこそものの上手なれ!」◆

<旅先や出張先で本を読む。人を読む、モノを読む、自然を読む>
トについてのブログ
●「内向きバンザイ!」-「この国」日本こそ、もっとよく知ろう!●

■■ 「むかし富士山八号目の山小屋で働いていた」全5回 ■■
 総目次はここをクリック!
■■ 「成田山新勝寺 断食参籠(さんろう)修行(三泊四日)体験記 」全7回 ■■ 
 総目次はここをクリック!
■■ 「庄内平野と出羽三山への旅」 全12回+α - 「山伏修行体験塾」(二泊三日)を中心に ■■
 総目次はここをクリック!


「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!

「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!
ビジネス寄りでマネジメント関連の記事はこちら。その他の活動報告も。最新投稿は画像をクリック!



ご意見・ご感想・ご質問 ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、コピー&ペーストでお願いします。

© 2009~2025 禁無断転載!



ラベル ロシア映画 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル ロシア映画 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2022年5月15日日曜日

映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』(2018年、ロシア)-「愛国作品というものは、基本的に娯楽作品でなくてはならない」というゲッベルス博士の理論を想起する

 
 『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』(2018年、ロシア)という映画を視聴。amazon prime video がやたら推奨してくるので視聴することにした次第。112分。  

第2次世界大戦の「独ソ戦」での戦車 vs 戦車のタンクバトル。ドイツの機甲師団に対して孤軍奮闘するソ連のT-34戦車。善戦むなしく、生き残った将兵はすべてドイツの捕虜となる。 

だが、数年後に収容所に予期せぬ事態が発生。ドイツ軍が鹵獲(ろかく)したばかりの最新型の T-34を使って、対ソ戦車戦のリアル演習をやるというのだ。このチャンスに捕虜となった少尉がT-34で捕虜収容所を脱出することを密かに計画、実行に踏み切る、という内容の奇想天外の内容。 

最初はやや眠気を感じたので、どうかなあとも思ったが、収容所での予期せぬ事態の発生と、その後の展開があまりにテンポがよくて面白すぎるので、最後まで見ることに。もちろん、最近のロシア映画の例に漏れず、砲弾が飛んでくるスローモーションのシーンなど、あまりにもマンガチックなのだが(笑) 

ロシアでは、wikipedia情報によれば、「最終興行収入は40億円を超え、観客動員800万人」とのこと。大ヒット作品というわけだ。 

(ロシア版ポスター wikipediaロシア語版より)

今年2022年のロシアの「対独戦勝記念日」の軍事パレードにも、リアルT-34が登場していたこともあり(・・70年以上前の戦車を、整備に整備を重ねて現役で動かしているらしい)、ロシア人にとって T-34は「大祖国戦争」とは切っても切り離せないのだな、とあらためて確認。 

「愛国作品というものは、なによりもまず娯楽作品でなくてはならない。なぜなら、シリアスな作品など民衆は歓迎されないからだ」という意味の、ナチスの宣伝相ゲッベルス博士の理論を想起するが、まあ、むずかしい話は抜きにして、面白い映画だった。 




<ブログ内関連記事>







(2021年11月19日発売の拙著です)


(2021年10月22日発売の拙著です)

 
 (2020年12月18日発売の拙著です)


(2020年5月28日発売の拙著です)


 
(2019年4月27日発売の拙著です)



(2017年5月18日発売の拙著です)

(2012年7月3日発売の拙著です)


 



ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!







end

2022年5月11日水曜日

映画『AK-47 最強の銃 誕生の秘密』(2020年、ロシア)-カラシニコフという根っからの技術屋の半生

 
ことし2月のことになるが、映画『AK-47 最強の銃 誕生の秘密』(2020年、ロシア)を amazon prime video で視聴。原題は「カラシニコフ」(ロシア語)。 

旧ソ連で開発され、現在でもテロリスト御用達の自動小銃が AK-47。その開発ストーリーと根っからの技術屋だったミハイール・カラシニコフの半生を描いた映画だ。 

中央アジアのアルタイ出身のロシア人生まれ故郷はカザフスタンのアルマトイ近郊の農村。つまり、エスニシティはスラブ系のロシア人で当時はソ連国民であったが、現在ではロシアとは別の国となったカザフスタンの人ということになる。

「大祖国戦争」とスターリンが命名して「愛国心」をかき立てた「独ソ戦」。その最前線で負傷し、いやというほどドイツ製兵器の優秀さを痛感させられたカラシニコフ軍曹。愛国心がつよく、専門教育は受けてないが根っからのメカ屋であった彼は、連発式の自動小銃の製作に執念を燃やし、完成するまでは故郷に帰ることもしない。




「故郷に錦を飾るまでは帰郷しない」という、明治時代の日本人のようなメンタリティの持ち主であったのだ。この映画が昭和30年代に製作されて日本で公開されていたなら、間違いなくヒットしたのではないかな?

戦場という実践(いや実戦)の場で扱いやすく、耐久性のある自動小銃を開発することが祖国ソ連のためになるという信念を貫き、失敗を重ねながらもついに AK-47 を完成させたのは1947年のこと。すでに戦争は終わっていた。 総計2,600万人(!)も戦死したとされる「独ソ戦」には間に合わなかったのだ。

ソ連崩壊後も使用され続けているので、「AK-47 といえばテロリスト」という連想が働くが、この映画ではそんなことは一言も触れられない。あくまでもロシアの「愛国映画」なのだ。 

とはいっても、よくできたエンタメとして楽しめる戦闘シーンはほとんどなく、設計と試作品つくりの繰り返しが映画の内容だからだ。エンジニアの開発ストーリーに恋愛をからめたヒューマンドラマでもあった。 





*******

以上、視聴後に記した感想に加筆修正したのだが、映画を視聴したのが2022年の「2月24日」以前のことであり、アップするタイミングを失してしまっていた。

隣国ウクライナに軍事侵攻したロシアは、いま国内で「愛国心」を喚起すべくさまざな政策を行っているが、「独ソ戦」とは違って「ウクライナ侵略」は、祖国防衛戦争でも正義の戦いでもない。むしろ、攻め込まれた側のウクライナでこそ、侵略者ロシアに対する「愛国心」がかき立てられている。あるいはナショナリズムといっていいかもしれない。
 
「禍福は糾える縄の如し」というわけではないが、ロシアの行為はまさに「天につばする」ものにほかならない。愛国心をかきたてただけに、そのしっぺ返しは取り返しのつかないものになるのではないか?
 
ただし、この映画『AK-47 最強の銃 誕生の秘密』という映画は、開発者のヒューマンドラマとして視聴したらいい。とくにイデオロギー色はないエンテメ作品である。


<ブログ内関連記事>




(2021年11月19日発売の拙著です)


(2021年10月22日発売の拙著です)

 
 (2020年12月18日発売の拙著です)


(2020年5月28日発売の拙著です)


 
(2019年4月27日発売の拙著です)



(2017年5月18日発売の拙著です)

(2012年7月3日発売の拙著です)


 



ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!







end

2022年3月26日土曜日

映画『スターリングラード 史上最大の市街戦』(2013年、ロシア)ー「史上最大の市街戦」をロシア映画で見る

 
 史上最大の「市街戦」といえば、いうまでもなく「スターリングラード攻防戦」だろう。絶滅戦争となった「独ソ戦」の最大の山場の1つである。 

「スターリングラード攻防戦」は、ヴォルガ川下流域の都市スターリングラード(・・ロシア国内。ソ連崩壊後はヴォルゴグラードに改称)の奪い合いとなった「市街戦」だ。1942年8月から翌年2月にかけての激戦で、最終的にドイツ軍がソ連軍に包囲されて全滅した。 

その「世界最大の市街戦」を体感して追体験するために映画を見る。しかも、ドイツ側からではなく、ロシア側で製作された映画で。ハリウッド映画ではなく、ソ連崩壊後のロシア映画で。 それがこの『スターリングラード 史上最大の市街戦』(2013年、ロシア)だ。  

この映画を見るのは初めてだが、いきなり日本語(!)の音声が流れてきたのに驚かされた。

一瞬、設定を間違えたか(?)と思ったがそうではなく、じきにロシア語に変わって日本語の字幕が登場。 プロローグは、なんと映画公開の2年前の「3・11」(2011年)の東北から始まるのだ。

津波で崩壊した街瓦礫の下に生き埋めになったドイツ人の救助にあたるロシアから派遣されてきた救援隊員。この設定にも意味がある。「独ソ戦」では全面衝突した両国の国民だが、「恩讐を越えて」という人道的テーマの現れである。

地震と津波という自然災害と、戦争という人為的な災害には違いはあるが、一般市民が巻き込まれて犠牲になるという点では共通している。このプロローグが、この映画において重要な意味をもっており、エピローグでもふたたびそのシーンとなる。 日本、ドイツ、ソ連(ロシア)という因縁の関係。


映画は、そのロシア人の救援隊員の母がスターリングラード攻防戦で生き抜いた一人だという設定になって、紅一点の若き日の母と、最後まで戦い抜いて戦死していったソ連軍将兵たちが主人公たちとなる。

3D映像でCG使いすぎ、スローモーション多過ぎなので、ややマンガちっくだなという違和感があるものの、ロシア側(・・というよりも時代背景としてはソ連側)か描いたエンタテインメント作品として興味深い。 どうも現実のロシア人は、ロシア民謡に代表される、日本人が長年抱いていた固定観念とは違って、こういう派手なものが好きなようだ。

おそらく、ソ連軍にはロシア人だけでなく、ウクライナ人もモンゴル人も将兵として参加していただろうが(・・しかも映画でもセリフにでてくるが「ノモンハン」体験者も含まれる)、ロシア映画としてはロシア人を主人公にするのは不自然なことではない。 

また、敵のドイツ人も人間として公平に描いており、この映画の制作年である2013年が、西側との関係悪化が始まった「クリミア併合」(2014年)以前のものであったことを想起するする必要があろう。 



おそらく、ロシア人は「スターリングラード攻防戦」をロシアの国難として見なしているだろうし、「独ソ戦」の「戦勝記念日」(5月9日)を大々的に政治活用してきたプーチン政権もまたそれを強調してきた。 

だが、そういった歴史的背景や政治的位置づけは別にして、「世界最大の市街戦」がどのようなものであったかを想像するためには、この映画を見る価値はあるだろう。 

もちろん、ロシア映画史上最大のヒット作となったというこの映画は、あくまでもエンタテインメント作品として受け止めるべきだが。配給はソニーピクチャーズ。 




<ブログ内関連記事>





(2022年4月4日 情報追加)


(2021年11月19日発売の拙著です)


(2021年10月22日発売の拙著です)

 
 (2020年12月18日発売の拙著です)


(2020年5月28日発売の拙著です)


 
(2019年4月27日発売の拙著です)



(2017年5月18日発売の拙著です)

(2012年7月3日発売の拙著です)


 



ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!







end