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2019年4月22日月曜日

マンガ『テルマエ・ロマエ 全6巻』(ヤマザキマリ、ビームコミックス、2012~2013)を一気読み ー キリスト教が「国教」化される以前のローマ帝国は、じつに日本とよく似ている!


ヤマザキ・マリの『テルマエ・ロマエ』は全6巻ある。連載開始は2009年、完結したのは2013年。足かけ4年間の連載だったことになる。


昨年のことだが、初めて最初から最後まで通読してみた。連載段階ではまったく読んでいないので、単行本化されたマンガは一気読みするに限る。


古代ローマと現代日本をタイムスリップして往復する奇想天外な設定は、原作のマンガ本で読んでいると、意外と不自然な感じがしなくなってくるのが面白い。時代設定が「五賢帝」を代表するハドリアヌス帝の時代というのが、なかなかオツなものがある。


そしてまた、よく描き込まれたマンガならではの楽しみがある。


それにしても、キリスト教が「国教」化される以前のローマ帝国は、多神教世界であり、しかも風呂好きというのが日本とよく似ているものだなあと、あらためて深く感じ入っている。


そのほか、さまざまなディテールに至るまで調べ尽くして描き込んでおり、古代ローマ世界を現代日本人にとって親しい存在にした功績は、きわめて大きなものがある、といっていいだろう。


主人公の建築家ルシウス(作者が創作した架空の人物)と、青年時代のマルクス・アウレリウスがかかわるシーンも作者ならではだろう。まだひげも伸ばさず、瞳の澄んだ聡明な哲学青年を作品として描き出したことの意味は大きい。


なぜなら、ハドリアヌス帝に後継者として目されたこの青年は、その後、皇帝になるからだ。マルクス・アウレリウス帝は、現在でも『自省録』の著者として知られている。

ローマ帝国がキリスト教を「国教」として受け入れたのは、のちのコンスタンティヌス帝の時代。ハドリアヌスやマルクス・アウレリウスの時代から100年以上あとのことだ。それ以降のローマ帝国は、日本との共通性は大きく失われていくことになる。


その意味でも、ハドリアヌス帝の時代をマンガの舞台背景として選び出したことに意味がある。


風呂という共通項で、古代ローマを身近に感じるキッカケになるマンガ。たしかに、こういうアプローチは日本人でないと出てこない発想だ。発想がすばらしい!








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