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2019年5月6日月曜日

世界的に有名な「大宮盆栽村」に行ってみた(2019年5月5日)-いまや世界的な存在の bonsai について考えてみる

(大宮盆栽美術館所蔵の推定樹齢1000年の蝦夷松「轟」 筆者撮影)

世界的に有名な「大宮盆栽村」(Omiya Bonsai Village)に初めて行ってみた(2019年5月5日)。

盆栽、というよりも bonsai は世界的に流行しているという話は、ニュースでもたびたび取り上げられている。「盆栽なんて古くさい」なんて固定観念をもっている一般的な日本人よりも、外国人のほうにこそ熱心な「盆栽ファン」がいるようだ。

「大宮盆栽村」は、東武野田線の大宮公園駅が最寄り駅なのだが、今回は茨城県古河市が旅のメインであるので、その帰途に立ち寄ることにしたので、JR宇都宮線の土呂(とろ)駅で下車してから歩いて10分ほどである。



土呂駅を出るといきなり道路にペンキでプレートが塗られている。英語で Welcome to Omiya Bonsai Village、日本語で「ようこそ大宮盆栽村へ」と書いてあるのは、2017年に World Bonsai Convention Saitama Japan が開催されたためのようだ。

「大宮盆栽村」の知名度は、海外でも高いのだろう。たまたま、5月3日から5日まで「大盆栽まつり」の期間中にあたっていたので、盆栽村あげてのお祭り状態であった。盆栽を求めて集まってきた日本人や外国人であふれていた。


(大宮盆栽美術館の入り口 筆者撮影)

かくいう私も、じつは小学生の頃、動物よりも植物好きで、しかも栽培大好き人間だったこともあり、盆栽を見るのも大好きだったのだ。小さな鉢に植わった巨大な盆栽。よくこんなものをつくるなあ、と。そんなことを思い出しながら、「大宮盆栽美術館」(Bonsai Art Museum)を見学し、盆栽村にある盆栽園をいくつか見て回った。

盆栽村は、明治時代になって団子坂(文京区)から移転してきた盆栽園の集積地帯(クラスター)なのだ。盆栽村の歴史が「企画展」で説明されていた。



(美術館の中庭の盆栽は写真撮影可 筆者撮影)

それにしても、樹齢100年の盆栽は当たり前、なかには200年や300年を越したものだけでなく、なんと推定樹齢1000年(!)もある(冒頭の写真のエゾマツ)というのは、ほんとに驚きだ。売っている盆栽ですら、100万円超の価格も当たり前まさに「生きたお宝」が盆栽である。


(盆栽園の前にて筆者撮影)

来客には外国人が少なくないが、盆栽園には外国人の盆栽職人も修行している。盆栽は、いや bonsai は、まさにグローバルなのだなとあらためて実感。

いまから30年ほど前のことだが、イタリアのシチリア島を旅したことがある。アグリジェントだったと思うが、古代ギリシアの遺蹟の近くで、強風のため曲がったオリーブの木をさしながら、イタリア人たちから「bonsai!」と声をかけられたことがある。

そのときは、「イタリア人がなぜ bonsai を知ってるのか?」と不思議な感じがしたのだが、考えてみれば、その当時から bonsai はヨーロッパで普及していたというわけなのだ。

マンガ(manga)にアニメ(anime)だけではない。盆栽(bonsai)もまた、世界中の人びとを魅了し、「日本ファン」に変身させる重要なアイテムの一つなのである。

ところが、盆栽は日本固有のものではない。ベトナムもまた同様だ。ベトナムには独特の「盆栽文化」があるのだ。


■「盆栽」といえば、中華文明の影響下にあるベトナムもまた

ベトナムのハノイにいくと、やたら目に付くのが盆栽だ。いたるところに盆栽があるのだが、もちろん東南アジアのベトナムは日本より樹木の生長が早いので、日本よりも比較的大鉢ものが中心だ。

だが、日本との大きな違いはそこにはない。ベトナムでは、盆栽の鉢にミニチュアの人形が複数配置されていることだ。道教風というのか、昔の中国風の衣装を着た仙人のようなミニチュアの数々。ストーリーのあるジオラマ風の展開だ。


(酒席を囲むミニチュア人形たち ハノイにて筆者撮影)

よく目にするだけでなく、あまりにも興味深いので、ハノイには仕事の関係で数回行っているが、目に付いた限りのベトナム盆栽の写真を撮っておいた。日本人の同行者がいても、ベトナム盆栽にはあまり関心がないようで、そのこともまた私には不思議でしょうがない。私には、面白くてしょうがないのだが。

また、正確にいうと盆栽ではないのだが、奇岩にミニチュア人形をあしらったものもある。下の写真では、笠をかぶった太公望が奇岩に腰掛けている。中国の奇岩趣味を発展させたのだろうか。


(奇岩にミニチュア人形を配したもの 筆者撮影)

ミニチュア人形つき盆栽は北部ではひじょうに盛んだが、南部ではかならずしもそうではないような印象を受けた。中国に近い北部のほうが盆栽は盛んなのだろうか? 


(南部のホ-チミン市内の植木屋・盆栽屋にて筆者撮影)

ベトナム盆栽は、「ホンノンボ」というらしい。そのことは、はじめてベトナムで盆栽を見たあとのことになるが、『ふしぎ盆栽ホンノンボ』(宮田珠己、ポプラ社、2007)という本で知った。

自分とおなじようなものに興味をもつノンフィクションライターが存在することに驚くとともに、うれしい思いをしたことを覚えている。ベトナム盆栽も、ベトナムでの名称ががわかると、なんだか安心もし、親しみも感じてくる。



フランス東洋学を代表するロルフ・ロスタンに『盆栽の宇宙』(せりか書房、1985)という本があるが、フランスの東洋学研究所が、当時はフランスの植民地であったベトナムのハノイにあったため、日常的に観察できることができたことも大きいのではないかと推察する。植民地時代に書かれたこの本では、ベトナム盆栽は「ヌイ・ノン・ボ」とある。



そもそも、盆栽のルーツは中国にあることは言うまでもない。奇岩を愛し、奇樹を愛する中国人の心性

これが、かつて中国文明の圧倒的影響下にあった日本で花開き独自の展開をとげ、おなじくベトナムでも同様に花開いて独自の展開をとげたという次第。ベトナム北部のハロン湾は、世界的に有名な奇岩が多数そそり立っている。

朝鮮半島にも盆栽はあるのだろうが、なぜか見たことはない。あったとしても、ごくマニア的な人にしか知られていない世界かもしれない。朝鮮半島は、公式な式典には盆栽が飾られる日本やベトナムとは、状況が異なるのだろうか? 

かつて1980年代初頭に、李御寧(イ・オリョン)氏が名著『「縮み志向」の日本人』で日韓の比較文化論を展開していたが、盆栽に代表されるミニチュアは、一般的な韓国人の趣味ではないのだろう。

いずれにせよ、くれぐれも、盆栽は韓国がルーツなどという「妄言」が吐かれることがないことを願うばかりだ。

また、おなじ東南アジアでありながら、中華文明の影響が濃厚なベトナムと、インド文明が基本のタイとの違いも、盆栽の存在の有無にあるといえるだろう。タイには盆栽はない。すくなくとも、私は見たことがない。

このように盆栽は、日本固有のものではないが、それでも日本の盆栽とベトナムの盆栽は、それぞれ個性的で、おなじものではない。シックな日本の盆栽は、ヨーロッパ人好みなのだろうな、と思う。









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