香取神宮から歩くこと約3時間強(…休憩時間は除く)、ようやく息栖(いきす)神社に到着。
常陸利根川沿いに北上していき、まずは一の鳥居にたどりつく。
(一の鳥居)
江戸時代後期、文化・文政時代に庶民の旅がブームになっている。
その時代の参詣者は、知識階層の平田篤胤(1816年)も佐藤一斎(1818年)などみなそうだが、鹿島神宮方面から舟をつかって川を下り、一の鳥居にアプローチし、そこから上陸して本殿を参拝している。
この地域は「水郷」だから、主たる交通手段はもともと歩きではなく、舟が主要な移動手段だったのだ。
柳田國男の愛読書でもあった、赤松宗旦の『利根川図志』にも「息栖明神 船中から正面を見る図」が挿絵として挿入されている(下図)。
わたしのように歩いて参詣する者は、地元の人間を除いては、当時もいなかったのかもしれない(汗)
(出典:関東屈指のパワースポット東国三社のひとつ「息栖神社」(神栖市サイト)
さて、本殿を参拝する。息栖神社は、水面とフラットな土地に建てられている。
小高い丘のうえにあり、ともに「要石」(かなめいし)のある鹿島と香取の両神宮とは異なるのだ。
(御神木は樹齢千年超え)
境内には「夫婦杉」(めおとすぎ)という樹齢千年超えの御神木がある。樹齢千年超えの御神木があるのは、「東国三社」に共通している。
(本殿)
本殿は1960年に焼失したため、現在のものは再建されたコンクリート製とのことだ。
境内は、全体的にこじんまりとした感じで、鹿島・香取の両神宮とはおもむきがだいぶ違う。両神宮と比べると、参詣者も多くはないようである。
■息栖神社から鹿島神宮までが後半戦
息栖神社を参拝していると、時間はすでに午後2時である。鹿島神宮までは約2時間半かかる。
GoogleMapは、「鹿島神宮は16:30に閉まる」という表示がでてきて、やたらせかされる。
神社は、基本的に開放スペースであって、営業時間など関係ないはずだろうと思いながらも、気持ちがせかされてしまうのはデジタル時代の現代人の悪弊か?
息栖神社から鹿島神宮までは、ひたすら北上することになる。
(つづく)
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