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2010年12月4日土曜日

必要は発明の母-ノラネコ合従連衡? 呉越同舟?



 ふだんはかならず距離をおいて自分のテリトリー空間を守るノラネコだが、ときに奇妙なまでにノラネコどうしで固まっていることがある。

 子ネコ時代は、子ネコどうしでじゃれあうものだが、ご覧のとおりもはや子ネコとはいえない面々である。



 この写真を撮影した日は、非常に風の冷たい、寒い一日であった。

 この写真に写っている三匹のノラネコは、いつもは距離をおいているのだが、この日は肌(・・いや毛皮か)がふれあう形で固まっていた。
 私が観察するところでは、オスが二匹にメスが一匹である。

 ハーレム? 3C? 
 いやいや、ノラネコは、トドやセイウチではない。

 いや、ノラネコの繁殖期はもう終わったようだ。オスどうしの絶叫威嚇合戦と、交尾の際に発するメスネコ絶叫の時期はもう終わっている。

 「仲良きことは美しき哉」。
 おいおい、武者小路実篤の野菜の絵ではないぞ(笑)。
 
 おそらく体温の減少を防ぐためだろう。つまり利害関係の一致がもたらした合従連衡だ。「背に腹は代えられない」、ということだろう。押しくらまんじゅうのようなフォーメーションである。

 仲良し? いや、内実は呉越同舟だろう。ふだんはお互い距離をとっているネコたちだ。私はこの三匹のネコとはすべて顔見知りである。それぞれかなり個性の異なるネコたちである。





 エジプトが原産のイエネコ(・・飼いネコもノラネコも同じ家畜としてのイエネコ)とって、日本の冬の寒さはさすがに厳しいものがあろう。ノラネコの平均寿命が4~5年というのも当然かもしれない。

 まさに「必要は発明の母」といってよい状況だろうか? 





 以前、このブログに書いた ノラネコに学ぶ「テリトリー感覚」-自分のシマは自分で守れ!・・・に掲載した写真と見比べて欲しい。

 いつも仲良くやっているわけではないことがわかるはずだ。
 ノラネコの「社会」生活もなかなか・・・・。






(2012年7月3日発売の拙著です)








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