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2010年12月22日水曜日

月刊誌 「フォーリン・アフェアーズ・リポート」(FOREIGN AFFAIRS 日本語版) 2010年NO.12 を読む-特集テーマは「The World Ahead」 と 「インド、パキスタン、アフガンを考える」




 月刊誌「フォーリン・アフェアーズ・リポート」(FOREIGN AFFAIRS 日本語版)の「2010年 No.12」のレビューを引き受けることとなった。

 「2010年NO.3」、「2010年No.5」、「フォーリン・アフェアーズ・アンソロジー vol.32 フォーリン・アフェアーズで日本を考える」に引き続き 4回目である。

 今回も R+より献本をいただいている。

 月刊誌 「フォーリン・アフェアーズ・リポート」(FOREIGN AFFAIRS 日本語版)そのものについては、私がブログに執筆した 月刊誌 「フォーリン・アフェアーズ・リポート」(FOREIGN AFFAIRS 日本語版) 2010年NO.3 を読む を参照していただけると幸いである。「フォーリン・アフェアーズ・リポート」の読み方についても書いておいた。

 前置きはさておき、「2010年No.12」の内容の紹介を行うこととしたい。

 まさに時宜をえた内容、しかも今回の執筆陣は実に豪華なメンバー揃いだ。2010年No.12 の目次は以下のとおりである。

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特集1 The World Ahead

●「アメリカ・パワーの将来-今後を左右するのは中国ではなく、スマートパワーだ-」(ジョセフ・ナイ、ハーバード大学ケネディスクール教授)
●「インターネットは自由も統制も促進する-政治的諸刃の剣としてのインターネット-」(イアン・ブレマー、ユーラシアグループ代表)
●「インターネットと相互接続権力の台頭」(エリック・シュミット Google CEO、ジャレド・コーエン Google Ideas Director)
●「新興国という無責任な利害共有者-時代は「協調なき、多極化」へ-」(スチュワート・パトリック、米外交問題評議会シニアフェロー)
●「アフリカの農業革命が世界の食糧危機を救う」(ロジャー・サロー、シカゴ国際問題評議会シニアフェロー)

●「<CFRインタビュー> アジアは多極化し、中国の覇権は実現しない」(キショール・マブバニ、シンガポール国立行政大学院院長)
●「ロシアの政治・経済を支配するシロヴィキの実態-連邦保安省というロシアの新エリート層-」(アンドレイ・ソルダトフ/アイリーナ・ボローガン、Agenture.Ru 共同設立者)

特集2 インド、パキスタン、アフガンを考える

●「<CFRミーティング> P.ムシャラフが語る政界復帰とタリバーン対策」(パルベーズ・ムシャラフ前パキスタン大統領)
●「<CFRミーティング> アフガン撤退戦略の見直しを」(リチャード・アーミテージ)
●「<CFRインタビュー> コレラ流行はパンデミック化している」(ローリー・ギャレット、米外交問題評議会グローバルヘルス担当シニアフェロー)

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 各論文の要旨については、「フォーリン・アフェアーズ・リポート」の公式サイトを参照されたい。月刊誌 「フォーリン・アフェアーズ・リポート」(FOREIGN AFFAIRS 日本語版) 2010年NO.12 にアップされているので参照されたい。


あらたに「スマート・パワー」概念を打ち出したジョゼフ・ナイ教授の論文は、「米国は衰退している」という誤ったメッセージの危険性について警鐘を鳴らしている

 ハーバード大学公共政策大学院(=ハーバード・ケネディ・スクール)教授のジョゼフ・ナイは、オバマ政権のもとでの初代駐日大使就任のウワサが出ていたことにもわかるように、あらためて紹介するまでもなく、民主党(米国)の外交と安全保障政策への影響力もきわめて大きい、日本でも知名度の高い「知日派」の米国知識人である。

 ジョゼフ・ナイの論文「アメリカ・パワーの将来-今後を左右するのは中国ではなく、スマートパワーだ」については、巻頭論文だけに読み応えがある。少なくともこの論文だけでもじっくりと読んでおきたい。

 この論文を読むことで、「米国衰退論」は、米国市民以外だけでなく、米国市民もそのように考えていることがわかると同時に、「米国衰退論」はあくまで心理的なものであり、「拡散しつつあるパワー」のあいだで、米国が「相対的に」衰えたように見えるに過ぎないのである。けっして「絶対的な」パワーが衰退したわけではないことを、さまざまな統計データを子細に検証することで論証している。

 米国の国内外に発っせられてきた「米国が衰退している」という誤ったメッセージがいかに多くの問題を引き起こしてきたか、われわれも一歩立ち止まって、冷静に考えてみるべきだろう。
 これは、日中関係を考える際にも、きわめて重要な視点である。誤ったメッセージを受け取った中国が「尖閣問題」においていかなる行動にでたか、そしてこの中国の行動に対していかなる対応を取るべきか。
 相対的な米国のパワーが衰退しているからこそ、米国単独のパワーではなく、同盟(アライアンス)の意味が大きくなる。これは「衰退しつつある日本」からみても同様である。日米同盟もこの文脈のなかで考えるべきであろう。
 
 国際政治の文脈で、いち早く、軍事や産業などの「ハード・パワー」ではない、文化などの「ソフト・パワー」が重要だと主張したナイ教授は、最近は「スマート・パワー」(smart power)概念を打ち出している。

 「スマート・パワー」とは、情報化時代におけるハードパワーとソフトパワーリソースを組み合わせたパワーのことである。弁証法的に言えば、「正反合」の「合」にあたるものといえようか。もちろん、ハードパワーとソフトパワーは対立概念ではあるが、相互補完的な意味合いを持つので、この二つのパワーが合体したとき、まさに文字通り「賢いパワー」として、きわめて強力なものとなるであろう。

 ただし、ナイ教授が言うように、パワーは善し悪しや大小で論ずべきものではなく、自らがもてるパワーリソース(=パワーを支える資源)をいかに優れた戦略に結びつけることができるかという方法論で決まってくる。だからこそ、賢いパワーなのである。情報化時代における同盟とネットワークのありかたについても示唆の多い論文である。

 この点において、国際政治戦略が、著しく企業戦略に近づいてきたと感じるのは私だけだろうか。企業経営に引きつけて読み過ぎだと言われればそれまでなのだが。

 この論文の一部は、来春2011年に出版予定の、Joseph S. Nye Jr., The Future of Power, public Affairs, 2011 からの抜粋とのことである。
 出版に先立って「スマート・パワー」(smart power)をめぐる議論は活発になされているようだ。

 ジョゼフ・ナイと並んで日本国内でも知名度の高い「知日派」リチャード・アーミテージは、今月号にはアフガンがらみでの発言で登場しているが、ナイとアーミテージとの鼎談が、『日米同盟 vs.中国・北朝鮮-アーミテージ・ナイ緊急提言-』(リチャード・アーミテージ/ジョセフ・ナイ/春原 剛、文春新書、2010)と題して、ほぼ同時期に出版されているので、あわせて目を通しておきたい。
 民主党(米国)のナイ、共和党(米国)のアーミテージは、日米同盟にかんしては超党派で盟友の立場にある。




新しい世界秩序形成プロセスにおける、中国とインドというアジアの二大新興国の「復活」について

 「フォーリン・アフェアーズ・リポート」は基本的に米国中心の世界観の表明である。米国=世界ではないのは当然だが、依然として世界においてきわめて大きな影響力を行使しつづけているのが米国であり、米国自身もジョゼフ・ナイの言うとおり、ハードパワーの行使からソフト・パワーへ、そしてスマート・パワーへと進化発展を遂げている最中である。

 一方、冷戦崩壊後、いまだに新しい秩序形成をめぐってのプロセスのなかにあるわけだが、「冷戦時代」と異なり、攪乱要因となっているものの一つは、新興国の急速な台頭である。

 「新興国という無責任な利害共有者-時代は「協調なき、多極化」へ-」(スチュワート・パトリック)は、「多国間協調なき多極化」状況のなかで、日本はいかなるポジションにおいてプレイすべきかを考えるための示唆の多い論文である。

 米国自身のポジションの変化を正確に見極めておくことが、「同盟国日本」にとっても、日本が国際政治におけるプレイヤーである以上、避けて通れないことであると同時に、日本はもはや新秩序形成の主たるプレイヤーではないのか、というため息も感じざるをえない。

 一方、「<CFRインタビュー> アジアは多極化し、中国の覇権は実現しない(キショール・マブバニ)では、シンガポールの元国連大使が、米国からではない、アジアからみた地政学の観点から、アジアへのパワーシフトについて語っており、日本人からみても「複眼的な視点」をもつうえで興味深いものである。

 アジアの新興国、もちろん現在の世界秩序のなかでは新興国であっても、実際は長い歴史と文明を誇る伝統国なのであるが、その「復活しつつある」二大パワーである中国とインドについて、とくに後者のインド亜大陸をめぐる国際情勢についての理解が深まる論文がいくつか採録されている。

 インド自体がアジアの大国であるが、地政学的な条件からみれば、インド亜大陸は中央アジアとは陸で国境を接しており、アフガニスタンの変動がパキスタンをつうじて、ダイレクトに波及してくる地域である。

 パキスタンのムシャラフ前大統領とリチャード・アーミテージによるアフガン戦略にかんする2つの<CFRミーティング>が収録されているが、臨場感あふれる討論会は、ともに興味深く読むことができた。

 現在外国亡命中のムシャラフ氏が Facebook(フェイスブック)に開いたアカウントには、35万人以上がフォローしているという発言は興味深い。現時点(12月22日現在)では、さらにフォロワーが増大して37万人も目前である。

 なお、ムシャラフ氏の「フェイスブック」アカウントは以下のとおりなので、興味のある人はフォローしてみたらいいだろう。 http://www.facebook.com/pervezmusharraf



テクノロジーとしてのインターネットの本質は、政治的には「諸刃の剣」であり、政府にも非政府組織や個人にもパワーを与える存在。拡散するパワーのなかにおける国家のパワーとは・・・

 巻頭論文で、政治学者のジョゼフ・ナイは、情報化時代における「スマート・パワー」について論じているが、米国自身がトランスフォーメーションの最中にあることは、今月号の「特集1 The World Ahead」に掲載されたインターネット関連の二つの論文を読むと、よりいっそう理解が深まることになる。

 インターネット「相互接続権力」は、米国のパワーの相対的な低下を招いた要因としては、新興国の勃興に勝るとも劣らない重要な意味をもつようになっている。

 インターネットは、ある意味では米国発の「ソフトパワー」であるが、テクノロジーとしてのインターネットの本質は、政治的には「諸刃の剣」であることに注目する必要がある。テクノロジーそのものは価値中立的なツール(道具)であるからだ。
 インターネットは、敵にも味方にも等しく武器になりうる存在である。日本語でいう「バカとハサミは使いよう」という表現を想起する。

 「インターネットは自由も統制も促進する-政治的諸刃の剣としてのインターネット-」(イアン・ブレマー)は、インターネット・テクノロジーは「さまざまな野心や欲望を満たす手段でしかなく、そうした欲望の多くは、民主主義とは何の関係もない」と、インターネット楽観論にクギをさす。米国人だけではなく、日本人も心しておくべき重要な指摘である。

 世界には民主主義を国是とする国家だけでなく、権威主義的で抑圧的な政策をとりながらインターネットを活用して世論をコントロールしている国家もある。

 そしてまたインターネット・テクノロジーを巡っては、利益を動機として動く企業と国家との関係も一筋縄ではいかなくなってきている。情報戦争においてはハイテク企業が軍事産業化しつつある、とも。 

 今年2010年に、サイバー攻撃を受けていたとして、"権威主義国家"中国からの撤退をめぐって大きな話題となったグーグルは、中国がそうみなしているように、米国政府との関係を密接化する方向に動いていることに注目しておきたい。

 今月号に掲載されている「インターネットと相互接続権力の台頭」という論文の執筆者が、グーグルCEOのエリック・シュミットと今年2010年に設立されたばかりのシンクタンク部門グーグル・アイディアズ(Google Ideas)ディレクターのジャレッド・コーヘンの共同執筆であることがその事実の一端を物語っている。

 ここで、グーグルのシンクタンク部門 「グーグル・アイディアズ」(Google Ideas)について触れておこう。

 グーグル、シンクタンク「Google Ideas」設立を計画--統括者は米国務省OB(CNET JAPAN 文:Tom Krazit(CNET News) 翻訳校正:編集部2010年9月8日 09時44分)という記事によれば、設立の経緯とミッションは以下のとおりである。

 最近まで米国務省に務めていたJared Cohen氏は、雑誌「Foreign Policy」のインタビューで、2010年10月中旬から Google の同新部門を統括する予定であると述べた。Google の最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏は、同記事をTwitterで紹介している。Cohen氏は、米国務省のデジタル専門家として知られ、YouTube や Twitter といった新しいソーシャルメディア技術に対する政府内の理解促進を支援していた。
 Cohen氏によると、Google Ideas は、広範囲にわたる問題を調査する予定だという。「同組織が取り上げる課題の範囲には、テロ対策、急進派対策、核拡散防止といったハードな課題のたぐいから、開発や市民への権限付与といった人々が取り組んでほしいと望むような課題まで、あらゆるものが含まれる」(Cohen氏)。
 Cohen氏はこれを、「Think/do Tank」と呼んでいる。つまり、Google Ideas は、政府や第三者期間と協力することにより、同組織が作り上げた概念の一部を行動に移すことを目的とする予定であることを意味している。
 Google と米国務省は2010年に入って、検索結果の検閲を巡る Google と中国との論争に関連して、結びつきを強くしており・・(後略)・・

 グーグルCEOのエリック・シュミットは、大統領科学テクノロジー諮問委員会委員を務めるほか、New America Foundation (新アメリカ財団)の理事長を務めている。
 グーグルが米国の政策決定に与える影響や知的貢献の面でも、注目すべき論文であるといえよう。

 この論文で、日本語で「相互接続権力」(interconected estate)と訳された権力は、「第4の権力」(the fourth estate)といわれるマスコミに取って変わらんとする勢いのあるものである。

 インターネットに接続さえできれば、誰でも個人で発言し変化を起こすことのできるパワーを手に入れることができる。そうしてパワーを得た非政府組織と活動家が、世界全体で「パワー拡散」をさらに促進している。

 グーグル関係者による論文の英文タイトルが The Digital Disruption - Connectivity and the Diffusion of Power であることの意味はそこにある。論文の日本語訳タイトルだけを見ていると気がつきにくいが、「パワー拡散」を文言として打ち出すべきであったと思われる。

 上記2つの論文は、秘密の外交文書を入手してウェブ上で公開する「ウィキリークス」(Wikileaks)が、とくに米国政府をゆるがす存在として「事件」となる以前に発表されたものである。
 だが、この2つの論文を読んでおくことは、インターネット接続の自由をめぐる米国政府の抱えるジレンマを含め、この問題を理解するための参考となるだろう。

 ウィキリークスもまた「相互接続権力」としての非政府組織の活動家の一つである。

 すでに、ウィキリークスへの言及抜きに国際政治を論じることは不可能となった。今後の「フォーリン・アフェアーズ・リポート」で、取り上げて大いに議論してもらいたいテーマとして期待している。







<参考サイト>

月刊誌 「フォーリン・アフェアーズ・リポート」(FOREIGN AFFAIRS 日本語版) 2010年NO.12
・・「フォーリン・アフェアーズ・リポート」の公式サイト

<論文執筆者の著書紹介>

Joseph S. Nye Jr., The Future of Power, Public Affairs, 2011
・・2011年2月発売予定

Ian Bremmer, The End of the Free Market: Who Wins the War Between States and Corporations ?, Portfolio Hardcover, 2010
・・amazon.com(米国)では、再び勃興しつつある「国家資本主義」(state capitalism)について、リーマンショックを予測して一躍脚光を浴びた経済学者・ヌリエル・ルービニ教授と one-on-one で論じあっているので、ぜひ目を通すことを奨めたい。

ユーラシア・グループ(Eurasia Group)(日本語版)
・・イアン・ブレマーが社長を務めるグローバル政治リスク分析会社



PS 「インターネットと相互接続権力の台頭」(エリック・シュミット Google CEO、ジャレド・コーエン Google Ideas Director)という論文をベースに単行本が出版されている。『第五の権力-Google には見えている未来-』(エリック・シュミット、ジャレッド・コーエン、櫻井祐子訳、ダイヤモンド社、2014)。原著タイトルは、The New Digital Age: Reshaping the Future of People, Nations and Business, by Eric Schmidt and Jared Cohen, 2013 (2014年2月26日 記す)。








<ブログ内関連記事>

月刊誌 「フォーリン・アフェアーズ・リポート」(FOREIGN AFFAIRS 日本語版) 2010年NO.3 を読む

月刊誌 「フォーリン・アフェアーズ・リポート」(FOREIGN AFFAIRS 日本語版) 2010年NO.5 を読む-特集テーマは「大学問題」と「地球工学」-

「フォーリン・アフェアーズ・アンソロジー vol.32 フォーリン・アフェアーズで日本を考える-制度改革か、それとも日本システムからの退出か 1986-2010」(2010年9月)を読んで、この25年間の日米関係について考えてみる

書評 『アラブ諸国の情報統制-インターネット・コントロールの政治学-』(山本達也、慶應義塾大学出版会、2008)


米国が衰退?

書評 『100年予測-世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図-』(ジョージ・フリードマン、櫻井祐子訳、早川書房、2009)
・・米国はまだまだ世界の中心であり、今後もそうであろうと考えるべきこと

書評 『自由市場の終焉-国家資本主義とどう闘うか-』(イアン・ブレマー、有賀裕子訳、日本経済新聞出版社、2011)-権威主義政治体制維持のため市場を利用する国家資本主義の実態

TIME誌 March 22, 2010号(日本版) [ANNUAL SPECIAL ISSUES] 10 IDEAS FOR THE NEXT 10 YEARS と New America Foundation について
・・グーグルCEOのエリック・シュミトが理事長を務める New America Foundation (新アメリカ財団)がまとめた未来予測レポート

書評 『日米同盟 v.s. 中国・北朝鮮-アーミテージ・ナイ緊急提言-』(リチャード・アーミテージ/ジョゼフ・ナイ/春原 剛、文春新書、2010)


■数学主導の時代へ

書評 『グーグル秘録-完全なる破壊-』(ケン・オーレッタ、土方奈美訳、文藝春秋、2010)

月刊誌 「クーリエ・ジャポン COURRiER Japon」 (講談社)2013年11月号の 「特集 そして、「理系」が世界を支配する。」は必読!-数学を中心とした「文理融合」の時代なのだ


米英アングロサクソン中心のメディア

書評 『国際メディア情報戦』(高木 徹、講談社現代新書、2014)-「現代の総力戦」は「情報発信力」で自らの倫理的優位性を世界に納得させることにある


SNSという「相互接続権力」

書評 『フェイスブック 若き天才の野望-5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた-』(デビッド・カークパトリック、滑川海彦 / 高橋信夫訳、日経BP社、2011)

バカとハサミは使いよう-ツイッターの「軍事利用」について

書評 『ウィキリークスの衝撃-世界を揺るがす機密漏洩の正体-』(菅原 出、日経BP社、2011)-「無極性時代のパワー」であるウィキリークスと創始者アサンジは「時代の申し子」だ

書評 『スノーデンファイル-地球上で最も追われている男の真実-』(ルーク・ハーディング、三木俊哉訳、日経BP社、2014)-国家による「監視社会」化をめぐる米英アングロサクソンの共通点と相違点に注目 ・・SIGINT(シギント:通信、電磁波、信号等を媒介とした諜報活動)を暴露したアサンジよりも、スノーデンのほうるかに破壊力はすさまじく大きい

法哲学者・大屋雄裕氏の 『自由とは何か』(2007年) と 『自由か、さもなくば幸福か?』(2014年)を読んで 「監視社会」 における「自由と幸福」 について考えてみる

(2014年2月26日、2016年6月13日 情報追加)




(2012年7月3日発売の拙著です)





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