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2010年2月22日月曜日

本の紹介 『人を惹きつける技術-カリスマ劇画原作者が指南する売れる「キャラ」の創り方-』(小池一夫、講談社+α新書、2010)




「キャラ」を起てよ!-あまりにも読みやすいので、読み飛ばしてしまってそれで終わり、というのでは実にもったいない

 マンガは主人公の「キャラ」ですべてが決まる。キャラが起てば、ドラマや物語はあとからついてくる。そう主張して実践してきたプロの劇画原作者による、クリエーター志望者のための、実践的「キャラ」の創り方。

 非常に読みやすいので、あっという間に読み終えてしまうのは、この本自体が語り口調で書かれていることと、著者による「つかみ」が実に優れているからだろう。また人間心理の洞察力、旺盛な好奇心など、マンガ原作者として40年以上にわたって最前線を走り続けてきた実績が有無をいわさぬ説得力をもっているためだろう。

 『子連れ狼』『クライイングフリーマン』など数々のヒット作を生み出してきた著者のいうことは、すべてが具体的で、抽象的な話はいっさいない。

 この本は、マンガ家を目指している人のために、1977年から著者が主催している「劇画村塾」大阪芸大での「キャラクター原論」の講義録を一般向けに公開したものだ。

 この本のなかで繰り返し強調されているのは、マンガなら最初の7ぺージ映画や演劇なら最初の3分で人の心をつかまなければ、誰も最後まで読まないし、最後まで見ないという厳然とした事実である。

 あくまでもお客さんに受け入れられてなんぼの世界である。自己満足ではカネにならない

 カギとなるのは主人公のキャラであり、主人公を間接的にもりたてる役割を果たすライバルであり、引き回し役である。

 では主人公の「キャラを起てる」にはどうしたらいいのか。著者自身が原作者となった数々のマンガや、弟子たちのマンガ作品から、実例を具体的に紹介している。第2章 ヒットするキャラの「三角方程式」、第3章 ヒットキャラが持つ「九ヵ条」、第4章 キャラを魅力的にする「プロファイリング」、第5章 キャラクター作りのマル秘テクニック。

 具体的なテクニックは直接読んでのお楽しみ。

 とはいっても、テクニックは読んだだけでは何の意味もない。いろんな場面で実際に応用してみて、はじめてその意味がわかってくるものだろう。この本では一般向けの応用として、相手の立場にたって考えるために、相手のキャラをプロファイリングしたらいいというアドバイスを第4章でしているが、応用をそれだけにとどめていてはもったいない。

 マンガ家でも、プロのクリエーターでなくても、ビジネスパーソンにもクリエーター的センスが求められる時代となっているからだ。

 あまりにも読みやすいので、読み飛ばしてしまってそれで終わり、というのでは実にもったいない。自分の関係する世界で、著者のアドバイスやテクニックをどう活かしていくか、日々考えるためのヒントにしたいものだ。


<初出情報>

■bk1書評「キャラを起てよ!-あまりにも読みやすいので、読み飛ばしてしまってそれで終わり、というのでは実にもったいない」投稿掲載(2010年2月19日)





<書評への付記>

 「キャラクター」の省略形である「キャラ」というコトバは、すでに日本語に定着したといってもいいだろう。英語のキャラクターは、もともと「性格」という意味だが、「キャラ」と短縮形で使うとき、それは「際だった個性」のことを意味している。
 あの芸人は「キャラが立っている」とか、本社の××さんは「キャラが濃いいからなあ」、とか日常的によく使う表現になっている。

 私がこの本を取り上げるのは、マンガ家や脚本家などクリエーターだけに「小池理論」を限定させていてはもったいない、と思うからだ。
 小池一夫原作のマンガはどちらかといって劇画が中心なので、男性週刊誌をよむ男性サラリーマンなら原作者として知らない人はいないと思う。
 出版社サイドも、マンガ家志望者やクリエーターだけでなく、広く一般人向けに売りたいという希望があって、『人を惹きつける技術』なんてタイトルにしたのだろう。
 
 米国では会社に雇われる勤め人が減少し、日本語でいえば自営業、あるいはフリーエージェントとでもいうべき人たちが増えている。これは自らそう望んだというよりも、景気の悪化で余儀なくされた結果ではあるが、self-employed(自営)は、自分で仕事を取っていかなければならないので、自分自身を「キャラ」化する必要に迫られる。「一人法人」でも同じことだ。
 私自身も現在コンサルティングで起業準備中であり、自分をいかに「キャラ起ち」させるか、日々考えを練っているところである。
 そのためにも、小池理論による「キャラの創り方」は、分身としてのキャラ創りだけでなく、自分自身をいかに「キャラ」にするかのための、よい手引きになると思うのだ。

 「セルフ・ブランディング」なんて難しい表現使うよりも、ひとことで自分を「キャラ」化する、といったほうがインパクトも強い。今後、日本も米国と同じ途を進むことになるだろうから、個人も「キャラ立ち」しなくてはならないのだ!

 買って読んで損のない一冊でしょう。おすすめです。


<参考サイト>

小池一夫公式ホームページ
  ●新書「人を惹きつける技術」が発売されました。(2010年1月20日)




            



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