「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

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2021年1月25日月曜日

書評『スクリプトドクターの脚本教室・初級編』(三宅隆太、新書館、2015)-「急がば回れ」のシナリオ教本。気づきの多い、深い内容の「セルフヘルプ」本

 
話題になっていた本を買ったが、そのまま「積ん読」と化す。けっしてよいことではないが、読むために買っている以上、いつかは読みたいと思っているのである。それが読書家の心情というものだ。 

読みたいと思いながらも読んでなかった本を読む。そして、大いに気づきを得る。結構なことではないか。昨年2020年の12月に読んだその本とは、『スクリプトドクターの脚本教室・初級編』(三宅隆太、新書館、2015)思うように脚本(=シナリオ)が書けない、シナリオライター志望者のために書かれた本だ。著者は、プロの脚本家で現役の映画監督でもある。 

私自身はシナリオライターになりたいと思ったことは一度もないが、映画やTVドラマの視聴者として、当然のことながらシナリオには関心が高い。俳優の演技もさることながら、シナリオの出来不出来が大きな意味をもつことは、十分に理解している。 

シナリオを作成するプロのシナリオライターですら、製作現場ではプロデューサーから何度も書き直しを迫られ、追い詰められてメンタルをやられ、なかには自殺してしまう者もいるという。そういう過酷な仕事なのである。そんな状態になったシナリオとシナリオライターを救う仕事がスクリプトドクターなのだ。 


■シナリオライターのための基本的マインドセット

この本は、シナリオライター志望者のためのノウハウ本ではない。基本的なマインドセットについて語った本だ。

なにがシナリオを面白くするのか、なにが視聴者の共感を得ることができるのか、そのために必要な心構えについて、カウンセリング手法で懇切丁寧に語られる。つまり、急がば回れのシナリオ教本といっていいだろう。シナリオを書く前にすべきことがあるのだ。 

葛藤がなければ、そもそもドラマにはなり得ない「内的葛藤」だけでは視聴者には伝わらない。「外的な事件」がからまないと、ドラマが進行しない。自分のアタマのなかでぐるぐる回しているだけではドラマにならないのである。「予定調和」の世界に逃げていたのでは、ドラマにはならないのである。 

視聴者の共感を得るために必要なことは、シナリオライターが自分自身の「世界観」をいかに引き出して見える化するかにある。自分をさらけ出さなくてはならないのだ。「未精算の過去」がさらけ出しを邪魔しないよう、「メンタルブロック」を解除しなくてはならない。ポジティブな感情であれ、ネガティブな感情であれ、自分自身を出さなければ、他者を共感させることなどできないのである。 

これはシナリオライティングだけでなく、作家を含めたクリエーターの作品全般に共通するものだろう。 


■事例のストックを増やしヨコ展開するメソッド

この本は、もちろんマインドセットについてのみの本ではない。自分のなかに、いかに事例のストックを増やすか、そのための方法論についても紹介されている。 

言い換えれば「アタマの引き出し」ということになるが、そのための著者独自の方法論が「逆バコ起こし」である。リバースエンジニアリングのことだ。映画をシーンごとに分解して、構成を把握する作業である。この作業をつうじて「抽象化」を行い、応用するためのヨコ展開できるようにするのである。基本は、どんな分野であれ、おなじことだということがよくわかる。 

基本的に、カウンセラーとしての著者の態度は「傾聴」を基本にして暖かいクライエント自身に問題を気づかせる漢方薬的療法である。認知行動療法にもとづいたものだ。

いろんな意味で、気づきの多い深い内容の本だ。シナリオライター志望者ではなくても、シナリオについて、ストーリーについて関心のある人は、読めばかならずなんらかの気づきのあることは間違いない。




目 次
はじめに
第1章 あなたの世界観をさぐる 
第2章 性格の仕組みとクライマックスの関係性 
第3章 中心軌道を抜き出し、葛藤を簡略化する 
第4章 逆バコ起こしで構成力を身につける 
第5章 スクリプトドクターの仕事術 前半 
第6章 スクリプトドクターの仕事術 後半 
おわりに
謝辞
『ブルーサンダー』逆バコ起こし、解説
巻末綴じ込み 「分析評価シート」


著者プロフィール
三宅隆太(みやけ・りゅうた)
脚本家、映画監督、スクリプトドクター、心理カウンセラー。若松プロダクション助監督を経て、フリーの撮影・照明スタッフとなり、映画・テレビドラマ等の現場に多数参加。ミュージックビデオのディレクターを経由して脚本家・監督に。また、スクリプトドクター(脚本のお医者さん)としてハリウッド作品を含む国内外の映画企画に多く参加する傍ら、東京藝術大学大学院をはじめ各種大学やシナリオ学校等で教鞭も執っている。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)


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