「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

◆「アタマの引き出し」つくりは "掛け算" だ : 「引き出し」 = Σ 「仕事」 × 「遊び」
◆酒は飲んでも飲まれるな! 本は読んでも読まれるな!◆ 
◆一に体験、二に読書、その体験を書いてみる、しゃべってみる!◆
◆「好きこそものの上手なれ!」◆

<旅先や出張先で本を読む。人を読む、モノを読む、自然を読む>
トについてのブログ
●「内向きバンザイ!」-「この国」日本こそ、もっとよく知ろう!●

■■ 「むかし富士山八号目の山小屋で働いていた」全5回 ■■
 総目次はここをクリック!
■■ 「成田山新勝寺 断食参籠(さんろう)修行(三泊四日)体験記 」全7回 ■■ 
 総目次はここをクリック!
■■ 「庄内平野と出羽三山への旅」 全12回+α - 「山伏修行体験塾」(二泊三日)を中心に ■■
 総目次はここをクリック!


「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!

「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!
ビジネス寄りでマネジメント関連の記事はこちら。その他の活動報告も。最新投稿は画像をクリック!



ご意見・ご感想・ご質問 ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、コピー&ペーストでお願いします。

© 2009~2026 禁無断転載!



ラベル 妖怪 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 妖怪 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2021年9月18日土曜日

書評『妖怪少年の日々 アラマタ自伝』(荒俣宏、角川書店、2021)―「知の怪人」の人生の軌跡もまた圧倒的なボリューム感


 
仕事の関係の本ばかり読むことを余儀なくされていると欲求不満がたまってくる。必要だから読むのだが、かならずしも「楽しみのための読書」ではないからだ。 

大きな仕事から解放されたので、読みたかった本をやっと読むことができるようになった。 『妖怪少年の日々-アラマタ自伝』(荒俣宏、角川書店、2021)

ことしの1月の新刊本。二段組みで467ページのボリュームだが、あっという間に(・・といっても物理的制約から一気読みはできないが)読んでしまった。 

といっても、興味のない人には、まったく面白くともなんともないだろう。1980年代から荒俣氏の作品(著作や図鑑・・)に触れてきたわたしにとっては、ぜひ読みたい1冊だった。TVの怪奇番組などのコメンテーターとして出演していたので、知っている人も少なくないと思うのだが。 

帯には、「知の巨人・荒俣宏はいかにして形づくられたか? 人生の軌跡を網羅した初の自伝」とある。 たしかに荒俣宏氏は巨体なので「知の巨人」という表現は間違ってないが、「知の怪人」といったほうがピッタリくるのではないかな。博覧強記の作家で博物学者の荒俣宏氏は、現代の南方熊楠というべき怪人だ。 

ことし74歳になるアラマタ氏も「自伝」を書くような年齢になったのか、という感慨がある。これもまた「終活」の一つなのだろう。寂しいといえば、寂しい話ではあるが。 

狂気にまで近い収集癖と蔵書量と、そこから生み出される膨大な作品で読者を圧倒してきた人だが、そんなアラマタ氏も蔵書はほぼすべて整理して、人生最後のプロジェクトである「妖怪と生命のミュージアム」(所沢市)に集中しているそうだ。 

「自伝」と銘打たれているが、人生の軌跡を語りながらも、脱線につぐ脱線で、それじたいが面白い。とはいえ、長年の読者としては知りたいことが大幅に漏れているという感想もなくはない。これとは別にインタビュー形式での「自伝」も必要だろう。 




帯のウラには、「数多くの「師匠」たちとの出会いから、知の巨人の脳内を紐解く」とある。そこにあげられているのは、平井呈一、紀田順一郎、平田弘史、石ノ森章太郎、エドガー・アラン・ポー、渋澤龍彦、そして水木しげるーー。」 

「妖怪」つながりの水木しげるとの関係は比較的知られているかもしれないが、著者にとってもっとも重要な師匠は平井呈一氏であり、紀田順一郎氏であることが、この自伝のはしばしから浮かび上がってくる。10代の少年時代から多大な影響を受けてきた人たちだからだ。 

平井呈一はラフカディオ・ハーン全集の個人訳を完成した人で、英語の怪奇小説・幻想小説翻訳の第一人者で日本語の達人。荒俣氏が中学生のときに弟子入りし、その縁で紀田順一郎氏を紹介されている。 

紀田順一郎氏は、1980年代から「知的生産」の実践家で多くの仕事をした人だが、荒俣宏氏にとっては兄弟子にあたるような人だ。60年近い交友の記録は読んでいて気持ちいい。 

紀田順一郎氏も名だたる蔵書家であったが、現役を退き「終活」のため泣く泣く蔵書を手放している。その経緯は『蔵書一代-なぜ蔵書は増え、そして散逸するのか』(松籟社、2017)に書かれている。

わたしは高校時代から紀田順一郎氏の本を読んできたが、おそらく最後の本であろうこの本は、何度も繰り返し読んでしまう哀切きわまる文章が冒頭に収められている。 

そんな紀田順一郎氏について、荒俣氏はこう語っている。出会って最初の頃の回想だ。 

紀田先生を知って、もっとも刺激を受けたのは、その幅広い関心分野だった。紀田先生の口癖は、「読書するなら古典と同時に尖端・前衛をあわせて読みなさい。どっちが欠けてもダメですね」であった(P.236)。 

まさに至言というべきだろう。

紀田、荒俣の両巨人には及ぶべくもないが、わたしもこの方針で本を読んできた。若き日の荒俣氏は、紀田氏のすすめで『利根川図誌』や『北越雪譜』を読むことになったそうだが、平田篤胤だけではないのである。紀田氏とは関係なく高校時代からこれらの本に親しんできたわたしも、おおいに共感を感じるのである。 

内容が盛りだくさんの本で、面白いのでどんどん先を読みたくなってくる。だから、大きなプロジェクトを抱えているときは、手出しはしないほうがいい。そんな本であった。 


画像をクリック!



<関連記事>

■荒俣宏氏の「蔵書一代」


・・知の怪人こと荒俣宏氏も、先輩の紀田順一郎氏にならって、78歳で蔵書を処分。引っ越し先のマンションには500冊のみの生活に

(2025年10月16日 項目新設)


<ブログ内関連記事>



  



(2025年1月24日発売の拙著です 画像をクリック!

(2023年11月25日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年12月23日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年6月24日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年11月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年10月22日発売の拙著です 画像をクリック!

 (2020年12月18日発売の拙著です 画像をクリック!

(2020年5月28日発売の拙著です 画像をクリック!

(2019年4月27日発売の拙著です 画像をクリック!

(2017年5月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2012年7月3日発売の拙著です 画像をクリック!


 



ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどう
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!







end

2015年11月30日月曜日

水木しげる先生がついに「あちら側」の世界へ行ってしまった(2015年11月30日)

(2010年に角川文庫から出版された自伝マンガ)

マンガ界の巨星・水木しげる先生がついに逝ってしまった。享年93歳。2015年11月30日のことだ。
   
小学生の頃、白黒の実写版テレビドラマ『悪魔くん』や『河童の三平』、白黒アニメの『ゲゲゲの鬼太郎』を見て育った世代としては、まことにもって残念としかいいようがない。

なんどもテレビアニメとしてシリーズ化された妖怪ものの『ゲゲゲの鬼太郎』がもっとも有名で、このほか「戦記もの」も有名だ。このテーマについては、水木しげるの「戦記物マンガ」を読む(2010年8月15日)と題したブログ記事ですでに書いている。戦争体験抜きに「水木ワールド」を語ることはできないのだ。

一般的には「妖怪もの」で有名だが、「神秘もの」というジャンルも多数ある。『水木しげるの古代出雲(怪BOOKS)』(水木しげる、角川書店、2012)は、待ちに待っていたマンガだ! に書いたが、出雲のある島根県の近くに生まれたため、「あっち側」の世界への感受性がとりわけ強い。

「妖怪もの」「戦記もの」「神秘もの」が「水木ワールド」の主要部分を形づくっているが、「自伝もの」もまた多い。

マンガ 『ビビビの貧乏時代-いつもお腹をすかせてた!』(水木しげる、ホーム社漫画文庫、2010)-働けど働けど・・・に収録されたマンガは、マンガ家としての貧乏時代を描いた作品集だが、「昭和もの」といっていいかもしれない。マンガに描かれた世界は時代の証言でもある。

「東京オリンピック」(2020年)が、56年前の「東京オリンピック」(1964年)と根本的に異なることには、『墓場の鬼多郎』(1964年)からのシーンを引用してある。高度成長時代の貴重な証言と読むこともできるだろう。

重要なジャンルである「神秘もの」については、いまだブログ記事を書いていないので、これはかならず書いておきたいと思う。


水木先生は、「あっち側」の世界と「こっち側」の世界をいったりきたりしているような人だったのに、ついに行ったきりになってしまったなあ、と。それが訃報を知ったときの感想だ。
  
「こちら側」の世界(=現世)においては水木先生の新作が読めなくなるのは残念であるが、残された膨大な作品は「日本人全体の財産」として、いや「世界遺産」として、長く後世に伝えてゆきたいものだ。
   
ご冥福を祈ります。合掌。


と書いたものの、どうも「幽冥境を異にする」という気がしないのだなあ、不思議なことなのだが。水木先生が描いてきた世界と同様に・・・。

「死んだ人は長く会っていないだけ」という感覚を、昔からもっているわたしが変わっているのかな、という気がしなくもないのだが、一般的にいっても、写真から映像へと進化し、さらにネットの浸透で生前の映像が繰り返し再生される現在、生と死の境目が不明瞭になってきているのではないか、という気がする。

これもまた「近代」が終わったことを如実に意味しているのではないかしらん。水木しげる先生は、「近代」に生きていながら、「前近代」への回路をつけてくださった方なのである。それは「超近代」への回路でもあったのだ。

これがまあ、結論めいたものとなるのだろうか。





<関連サイト>

水木しげるさん死去(朝日新聞)
・・関連新聞記事リンク集

ゲゲゲの鬼太郎(オープニング主題歌 (YouTube)
・・なんといっても1968年のファーストシリーズが最高! 水木しげる先生の訃報を伝えるテレビ番組では、1985年バージョンのカラー版の『ゲゲゲの鬼太郎』を流しているが、ファーストシリーズをリアルタイムで見ていた世代にとっては、「あれじゃないんだよ!」といいたくなる。 なんといっても1968年の白黒版のほうがいい。猫娘というキャラクターが登場する前のバージョンだ。おどろおどろしさとコミカルさがあいまって、いい味出しているのだ。作曲者のいずみたく先生がみずからハーモニカでこの曲を吹いてみせてくれたことは、わたしの少年時代のよい思い出のひとつ


悪魔くん(オープニング主題歌 (YouTube)


PS 「水木しげる サン お別れの会」

<日時>平成28年1月31日(日曜)14時より18時まで
<場所>東京都青山葬儀所



詳細は、ウェブサイトを参照

(2016年1月10日 記す)


<ブログ内関連記事>

合気道・道歌-『合気神髄』より抜粋
・・神秘体験の豊富な合気道開祖の植芝盛平のことは水木しげる先生は取り上げていないが、出口王仁三郎のもとで霊的な修行をした弟子であった

『鉄人を創る肥田式強健術 (ムー・スーパー・ミステリー・ブックス)』(高木一行、学研、1986)-カラダを鍛えればココロもアタマも強くなる!
・・肥田春充(ひだ・はるみち)という超人のことは、水木しげる先生は取り上げていない

マイク・タイソンが語る「離脱体験」-最強で最凶の元ヘビー級世界チャンピオンは「地頭」のいい男である!
・・・・この人物のことは、水木しげるは取り上げていない

『奇跡を起こす 見えないものを見る力』(木村秋則、扶桑社SPA!文庫、2013)から見えてくる、「見えないもの」を重視することの重要性

書評 『オーラの素顔 美輪明宏のいきかた』(豊田正義、講談社、2008)-「芸能界」と「霊能界」、そして法華経
・・スピリチュアル世界を代表する人物の一人が美輪明宏

書評 『テレビ霊能者を斬る-メディアとスピリチュアルの蜜月-』(小池 靖、 ソフトバンク新書、2007)-宗教社会学者が分析した「テレビ霊能者」現象

「魂」について考えることが必要なのではないか?-「同級生殺害事件」に思うこと ・・目に見えない世界を軽視してはいけない


(2023年11月25日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年12月23日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年6月24日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年11月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年10月22日発売の拙著です 画像をクリック!

 (2020年12月18日発売の拙著です 画像をクリック!

(2020年5月28日発売の拙著です 画像をクリック!

(2019年4月27日発売の拙著です 画像をクリック!

(2017年5月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2012年7月3日発売の拙著です 画像をクリック!


 



ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!








end