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2012年10月25日木曜日

万病に効く! ー パパイヤ健康法のススメ




マンゴーではありませんよ! パパイヤです!

タイ王国の首都バンコクに住んでいた頃は、毎朝パパイヤを食べていました。パパイヤ(papaya)は、アトピー含めて万病に効くという万能薬でもあります。タイ語ではマラコーといいます。

日本で入手可能なのは、洋梨のような形をしたフィリピン産の小振りなパパイヤ。だいたい一個200円くらいでしょうか。パパイヤはフィリピンでの名称のようですから、本場といえば本場ですね。

(フィリピン産パパイヤ)

半分に切ってから、なかの種を取り除き、皮をむいてスライスしていただきます(冒頭の写真)。半分にすれば、一個100円。東南アジアで食べるより高いですが、それでもかなりリーズナブルなフルーツですね。

(フィリピン産パパイヤ)

(タネを取り除いたフィリピン産パパイヤ)

その際、レモン果汁を少々たらすと、酸味で甘みが引き出されますよ。タイにいれば、スダチみたいなマーナオの果汁をそのままかけて食べるのですが。

タイ産のパパイヤは、もっと赤身がかった黄色ですよね(下の写真)。


(タイ産パパイヤ)

タイで売っているパパイヤにはいろんな種類がありますが、25cmくらいの長さの楕円形のものが標準的です。

(タイ産パパイヤ)

最初から半分にカットしてラップをかけたものがスーパーマーケットでは売ってますが、これだと中身の状態がわかるので助かります。


(タイ産パパイヤ)

パパイヤもスライスした状態だと、マンゴーとよく似てますね。

(タイ産マンゴー)

でも、マンゴーは形が違います。しかも、なかにはきわめて大きなタネが入っています。ですからスライスするには、それなりのスキルが必要です。タイでもスライス済みのマンゴーが屋台で売られているのはそのためでしょう。


(タイ産マンゴー)


じつは、パパイヤは野菜なのです。

熟していないパパイヤは、タイのイサーン料理のソムタムなどが有名ですが、サラダで食べたりもします。熟れて黄色になったものをフルーツ感覚で食べるのですね。




ベトナム映画に 『青いパパイヤ』(監督:トラン・アン・ユン、製作:1993年)という、1950年代のベトナムを舞台にした映画がありますが、熟れてないパパイヤを包丁でみじん切りににしてサラダにするシーンがでてきます。

パパイヤは、アトピー、成人病、ガンにも効くといわれてます。パパイヤ酵素はサプリメントとして日本でも売ってますね。

‎わたしの友人でバンコクに住んでいる人がいますが、毎日パパイヤ食べてアトピーが完治したそうですよ!

すくなくとも、タイに住んでいて毎日パパイヤ食べていた頃は、わたしも花粉症の症状はまったくありませんでした。

一個200円くらいでスーパーで売っているので、半分にすれば100円。ぜひレモン果汁をかけて食べてみて下さい。

パパイヤ健康法、ぜひお試しあれ!





PS 写真を一枚追加した。 (2014年2月17日 記す)。


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(2014年2月17日、9月18日 情報追加)。


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2012年10月24日水曜日

書評 『空洞化のウソ-日本企業の「現地化」戦略-』(松島大輔、講談社現代新書、2012)-いわば「迂回ルート」による国富論。マクロ的にはただしい議論だが個別企業にとっては異なる対応が必要だ



日本国内の製造業の収縮と工場の海外移転は、今後さらに進むということを前提にしなくてはならない。おそらく、多くの人がこのような考えをもっていることと思う。

こういう前提にたつと、では国内雇用をどうするのかという議論が間違いなく起こってくるものだ。

工場の海外移転には断固反対し、国内雇用を死守せよという議論はさておき、たとえば経済学者の野口悠紀雄教授のように、日本経済の基本的な構造を変え、産業構造の基本を変え、新しい産業を育成することによってしか対応できないという論点もまた、じつは実効性に乏しいのではないかという感想を抱いている人も少なくないのではないだろうか。

改革というものは、内部にいるものがいくらがんばっても挫折することが多い。内側からの動きと外からの動きがうまく呼応してかみあったときに実現するものだ。

その意味では、本書の著者・松島大輔氏のような論点はひじょうに重要であることがわかる。帯にかかれた「国内で生き残るために新興アジアへ!」というコピーは、ややアジテーション的な響きがあるものの、あながち間違いではないことが、本書を通読すれば理解されることと思う。

日本の製造業が、東南アジア、とくにタイにおける産業集積を基盤に、さらにインドまで進出することによって、日本のつよみである「すりあわせ型ものづくり」を中心とした、新興アジア圏とでもいうべき広域な製造業地帯が実現していく。

日本企業は新興アジア圏に積極的にコミットすることによって、地域全体の繁栄に貢献し、そこで得た利益を日本国内に還元することによって日本そのものの経済的底上げも実現するという資金環流モデルである。

いわば「迂回ルート」による国富論といってもいいかもしれない。じっさい、日本はすでに貿易収支よりも在外資産からの資本収支のほうが上回っているストック経済の国である。そしてその在外資産の中心をなすのが、事業への投資である海外直接投資(FDI)の累積である。

東南アジアでビジネス活動に従事している立場からみれば、あまりにも楽観的なマクロの話という印象がなくもないが、すくなくとも野口悠紀雄教授が主張してきたような、日本国内でITや金融で高度サービス業を育成するという議論よりもはるかに現実的である、といっていいのではないかと思う。

本書における IT や金融の位置づけは、あくまでも製造業を側面支援するというものである。これは、敗戦後日本において経済を世界レベルにしたモデルであり、この成功をモデルを日本国内ではなく、まだまだ成長余力の大きい「新興アジア」全域で実行しようというわけだ。

「モジュール型」が中心の中国とは異なり、「すりあわせ型」が得意な日本企業のつよみを活かそうという戦略構想であり、その点からいっても実現性が高い。もっとも、「すりあわせ型」といっても、純粋な「すりあわせ型」はありえないので、「ハイブリッド型」というべきだろう。

製造業にとってはもちろん、サービス業にも「新興アジア」にチャンスがあるというのはその通りであり、わたしも異論はない。ただし、マクロ的にみれば「空洞化はウソ」であるが、ミクロの対応は千差万別だ。一般論と個別論は明確に区別する必要がある。

経済済産業省に本籍をもち、現在はタイ王国政府政策顧問として出向中というい著者の立ち位置はアタマのなかに入れておく必要がある。所属する機関の見解ではないという留保つきだとしても、その点は、割り引いて読むことが必要だろう。あくまでも「水先案内人」というアドバイザーであって、当事者として現地経営の現場で汗をかいている人ではないからだ。

しかも、「王道楽土」などという無邪気な表現には「あやうさ」を感じるのは、わたしだけではないかもしれない。かつて満洲開拓移民をあおったスローガンであることを想起するからだ。そこらへんは、ちょっと脇が甘いような印象を受ける。

とはいえ、新興アジアにはビジネスチャンスがまだまだある「ブルーオーシャン」であることは間違いない。この本は、チャンスについてのみ語った本なのである。

チャンスがあれば当然のことながらリスクがある。チャンスとリスクは裏腹の関係だ。リスクがあるからこそリターンがあるのだ。

だから、個別企業の立場からは、当然のことながらリスクは徹底的に洗い出したうえで、リスクを「想定内」にしたうえで成功への道をつかんでほしいと思う。

チャンスを活かしきれるかどうかは、あくまでも個別企業と一人一人のビジネスパーソンのマインドとアクションにかかっているからだ。






目 次

はじめに

第1章 「空洞化」を怯えてはいけない
 1 未来が空洞化するとき-「空洞化」はほんとうに起こっているのか?
 2 海外で稼いだお金は日本国内に還流しない?
 3 日本企業の海外進出が技術水準を低下させる?
 4 日本企業の海外進出で国内雇用は減る?
 5 「空洞化」論が招く未来の空洞化

第2章 「新興アジア」における「現地化」のススメ
 1 「新興アジア」で進行していること-日本経済との対比で
 2 「新興アジア」のほんとうの意味
 3 「新興アジア」各国の日本企業誘致合戦
 4 ルール作りゲーム-「賭金」としての日本企業
 5 日本企業の「新興アジア」における「現地化」の意義-モノ(企業)の「現地化」
 6 ひきこもる日本企業
 7 和僑のススメ-ヒトの「現地化」
 8 日本型「投資立国」-カネの「現地化」

第3章 「新興アジア」を活用した日本改造
 1 日本というシステムの課題
 2 「新興アジア」戦線で露呈する日本の課題
 3 「作れるもの」から「欲しいもの」へ
 4 「日本入ってる」で「新興アジア」をめざせ
 5 「新興アジア」が日本を変える
 6 日本に錦を飾る出世魚中小企業-下請構造からの卒業
 7 日本のアジア化とアジアの日本化

おわりに


著者プロフィール

松島大輔(まつしま・だいすけ)
1973年金沢市生まれ。東京大学経済学部卒業、ハーバード大学大学院修了(修士)。通商産業省入省後、2006年から4年近くインドに駐在し、インド経済の勃興と日本企業のインド進出を支援。DMIC構想やインドのチェンナイ、グジャラートの他、タイ、ミャンマーなどで数々のプロジェクトの立ち上げと推進を通じ、アジアにおける日本企業のビジネスを実地に見聞してきた。現在、タイ王国政府政策顧問として日本政府より国家経済社会開発委員会に出向(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。


<ブログ内関連記事>

『東南アジアを学ぼう「メコン圏」入門-』(柿崎一郎、ちくまプリマー新書、2011)で、メコン川流域5カ国のいまを陸路と水路を使って「虫の眼」でたどってみよう!
・・日本が推進する「東西回廊」と中国の南下ルートである「南北回廊」

書評 『戦いに終わりなし-最新アジアビジネス熱風録-』(江上 剛、文春文庫、2010)

東南アジア入門としての 『知らなくてもアジア-クイズで読む雑学・種本-』(アジアネットワーク、エヌエヌエー、2008)-「アジア」 とは 「東南アジア」 のことだ!

書評 『消費するアジア-新興国市場の可能性と不安-』(大泉啓一郎、中公新書、2011)-「新興国」を消費市場としてみる際には、国全体ではなく「メガ都市」と「メガリージョン」単位で見よ!

『ドキュメント アジアの道-物流最前線のヒト・モノ群像-』(エヌ・エヌ・エー ASEAN編集部編、エヌ・エヌ・エー、2008)で知る、アジアの物流現場の熱い息吹

書評 『中国は東アジアをどう変えるか-21世紀の新地域システム-』 (白石 隆 / ハウ・カロライン、中公新書、2012)-「アングロ・チャイニーズ」がスタンダードとなりつつあるという認識に注目!

書評 『ものつくり敗戦-「匠の呪縛」が日本を衰退させる-』(木村英紀、日経プレミアシリーズ、2009)

本の紹介 『シブすぎ技術に男泣き!-ものづくり日本の技術者を追ったコミックエッセイ-』(見ル野栄司、中経出版、2010)

書評 『中古家電からニッポンが見える Vietnam…China…Afganistan…Nigeria…Bolivia…』(小林 茂、亜紀書房、2010)

書評 『製造業が日本を滅ぼす-貿易赤字時代を生き抜く経済学-』(野口悠紀雄、ダイヤモンド社、2012)-円高とエネルギーコスト上昇がつづくかぎり製造業がとるべき方向は明らかだ




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書評『製造業が日本を滅ぼす- 貿易赤字時代を生き抜く経済学』(野口悠紀雄、ダイヤモンド社、2012)-円高とエネルギーコスト上昇がつづくかぎり製造業がとるべき方向は明らかだ



「製造業が日本を滅ぼす」というのは、あまりにもセンセーショナルで売らんかなの印象がつよいが、これは出版社がつけたものであろう。

内容に即して、より正確にいえば以下のようになるだろう。

製造業そのものが悪いのではなく、製造業はビジネスモデルを変換して量産は円高でエネルギーコストの上昇が必至の日本国内ではなく、新興国とくにアジアで行うべき

逆に、研究開発などの分野では円高メリットを利用して人材を海外から呼び寄せればいい。

日本のつよみは最終組立製品ではなく、製造機械や部品などの中間財である。B2C分野、つまりコンシューマー向けの最終製品では薄型テレビに端的にあらわれているように敗退が目立つが、B2Bの中間財(あるいは産業財)は低価格化の影響も受けにいだけでなく、日本企業に競争力があることは、一般人にはあまり知られていなくても、ビジネス関係者であれば「常識」である。

このように要約すれば、野口教授の論に異論をもつ人は、すくなくともビジネス関係者であれば、一般論としては少ないのではないかと思う。

全体的に、オンラインマガジンに連載された原稿をもとにしているので、単行本としてのまとまりに難がある。タイトルのセンセーショナルさとあいまって、まとまった読後感を残さないのであろう。

しかし、パーツごとの分析と提言の多くは、わたしは基本的に賛成である。

日本はすでに貿易収支よりも資本収支のほうが大きなストック経済。これについては、累積投資額としての在外ストックについて、細かくみてみたいものだ。どうしても年度別のフローの投資額が多い少ないという議論になりがちだが、資本ストックが生み出したリターンが日本国内に資本収支として環流してくるという視点が重要である。

円高は「円安」の構造調整なので今後も長くつづくという議論も、わたしは同感である。製造業は円高に加え、エネルギーコスト上昇を回避するため、生産コストの低いアジアに移転し、日本は円高メリットを利用して輸入すればいい。野口教授がいうように、エネルギーコストの安い地域で生産するメリットは大いに利用すべきである。

TPP がブロック経済であるとの指摘と、メリット・デメリットの指摘、および日本にとってのデメリットについての経済と政治の相克から描いた章は、示唆するものが大きい。アメリカの利益の代弁者のような印象を受ける野口悠紀雄氏だが、経済的な利益の観点から中国を締め出すようなかたちの TPP は良くないという論点が興味深い

たとえば、amazonレビューではボロクソに書かれてるが、大半は見当違いの批判であり一顧だにする必要もない。

ただし、野口悠紀雄教授の言うような、ITや金融分野の高度サービス業が、英語圏ではない日本で成立しうるのかは、わたしには判断しかねる。というよりも、いままでも実現していないので、今後もかなり困難なのではないかという気がしなくもない。

日本の現状から考えて、アメリカのようにグーグルやアマゾン、フェイスブックなどが誕生するとは考えにくい。雇用問題をどうするかについては現状分析はよいとしても、これといった解決策になっていないのは否定できない

そう思う人は、『空洞化のウソ-日本企業の「現地化」戦略-』(松島大輔、講談社現代新書、2012)を一緒に読んでみるといいだろう。






目 次

第1章 日本の輸出立国は大震災で終わった

 1 貿易赤字が定着する
 2 貿易赤字の定着は「ニューノーマル」
 3 貿易赤字の定着は通念の変更を迫る

第2章 日本の貿易構造は変化している
 1 自動車産業は「農業化」した
 2 日本の電機産業は生き残れるか?
 3 対中国輸出は日本経済を支えられるか?
 4 ドル建て価格を上げられれば、円高は問題でない

第3章 円高について通念を変えるべきとき
 1 円高は日本の国難なのか?
 2 円高の利益を冷静に評価する必要
 3 五時間で300億円超! FX投機で空前の利益
 4 貿易赤字になっても円安にはならない

第4章 電力問題に制約される日本経済
 1 電力供給は需要に対応できるか
 2 発電コストが上昇する
 3 電力問題で加速する海外移転
 4 電力会社は、地域独占と総括原価方式で支えられていた

第5章 縮原発は不可能ではない
 1 エネルギー計画の見直しは、電力需要の再検討から
 2. 経済成長率を見直せば、原発依存度は半減する
 3. 産業構造が変われば、電力需要は減る
 4. 環境基準と縮原発の同時達成は可能

第6章 製造業の事業モデルを変える
 1. 正念場を迎えている日本の製造業
 2. 成長モデルを全体として入れ替える
 3. 新しい製造業のモデルを構想する

第7章 海外移転で減少する国内雇用をどうするか
 1. 製造業の海外シフトが加速している
 2. 怒濤のようにアジアにシフトする自動車産業
 3. 製造業が国内にとどまっても、雇用は減少する
 4. 日本経済の活性化には、高生産性サービス業が不可欠

第8章 TPPで本当に議論すべきは何か?
 1. TPP は貿易自由化ではない
 2. TPP による輸出増加効果はわずか0.4%
 3. 中国の出方次第で、日本の製造業は大打撃を受ける
 4. TPP や FTA は、輸出振興策としては時代遅れ
 5.  世界に開かれた日本をめざせ

第9章 欧州ソブリン危機は日本に波及するか?
 1. 対照的なギリシャとアイルランド
 2. イタリア国債で問題が生じたのはなぜか?
 3. 欧州ソブリン危機は日本国債に波及しない
 4. 経常収支赤字でも国債消化に支障は生じない
 5. 日本国債のリスクは確実に高まっている

索引


著者プロフィール  

野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。
〈主要著書〉
『情報の経済理論』(東洋経済新報社、1974年、日経経済図書文化賞)、『財政危機の構造』(東洋経済新報社、1980年、サントリー学芸賞)、『バブルの経済学』(日本経済新聞社、1992年、吉野作造賞)、『「超」整理法』(中公新書、1993年)、『日本を破滅から救うための経済学』(ダイヤモンド社、2010年)、『1940年体制(増補版)』(東洋経済新報社、2010年)、『実力大競争時代の「超」勉強法』(幻冬舎、2011年)、『大震災後の日本経済』(ダイヤモンド社、2011年)、『大震災からの出発』(東洋経済新報社、2011年)、『クラウド「超」仕事法』(講談社、2011年)、『消費増税では財政再建できない』(ダイヤモンド社、2012年)等多数。(出版社サイトから引用)。



<ブログ内関連記事>

「円安バブル崩壊」(2009年5月4日)
・・このブログでいちばん最初に投稿した記事で、野口悠紀雄の『世界経済危機-日本の罪と罰-』 ( ダイヤモンド社、2009)を踏まえた所感を述べている

書評 『ものつくり敗戦-「匠の呪縛」が日本を衰退させる-』(木村英紀、日経プレミアシリーズ、2009)

書評 『日本式モノづくりの敗戦-なぜ米中企業に勝てなくなったのか-』(野口悠紀雄、東洋経済新報社、2012)-産業転換期の日本が今後どう生きていくべきかについて考えるために

書評 『アップル帝国の正体』(五島直義・森川潤、文藝春秋社、2013)-アップルがつくりあげた最強のビジネスモデルの光と影を「末端」である日本から解明

本の紹介 『シブすぎ技術に男泣き!-ものづくり日本の技術者を追ったコミックエッセイ-』(見ル野栄司、中経出版、2010)

書評 『ゼロから学ぶ経済政策-日本を幸福にする経済政策のつくり方-』(飯田泰之、角川ONEテーマ21、2010)

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2012年10月23日火曜日

書評『中国は東アジアをどう変えるか ー 21世紀の新地域システム』 (白石 隆 / ハウ・カロライン、中公新書、2012)ー「アングロ・チャイニーズ」がスタンダードとなりつつあるという認識に注目!



本書のタイトル『中国は東アジアをどう変えるか-21世紀の新地域システム-』 は、正確には『中国は東南アジアをどう変えてきた』といったほうが内容に即している。「東アジア」というと一般的には、中国・韓国(朝鮮)・日本の三国を思い浮かべるからだ。

東南アジアの国々に、中国をふくめた東アジアの国々が与えてきた影響はビジネスや経済だけでなく、当然のことながら政治にも及んでいる。韓国についてはベトナム戦争以後ではあるが、日本と中国の影響力競争の場である東南アジアは、じつは米国と中国の影響力競争の場でもある。

大東亜戦争に敗戦後の日本は、アメリカの影響圏の範囲内で東南アジアを市場として開拓することを許可され、現在にいたる繁栄の基礎としたことは現代史の常識である。日本は朝鮮戦争で戦後復興の基礎を築き、その韓国はベトナム戦争をキッカケに財閥が基礎を固めた。

大陸中国は、現在のような経済的なパワーになる以前から、共産主義というイデオロギーをつうじて東アジアと東南アジアに大きな影響力を行使してきたことは、先日亡くなったカンボジア前国王シハヌークのことを想起してみればいい。

しかも、日本とは違って、中国は東南アジア、なかでもインドシナ半島とは地続きの関係にある。ベトナム、ラオス、ミャンマーといった国々が、いかに中国とのむずかしい関係を強いられているか。けっして、単純な関係ではないのである。1979年の中越戦争を考えてみればそれは理解できるはずだ。

「大陸国家」と「半島国家」との関係は、日本やフィリピン、インドネシアなどの「海洋国家」の地政学的条件とはまったく異なるのである。アメリカもまた先行していた英国と同様、「海洋国家」であることは、国家どうしの親和性といった観点からアタマに入れておくべきだろう。

本書は、「陸の中国」と「海の中国」の相克がテーマである。政治体制の違いよりも、地政学的な条件の違いに着目した議論である。

「大陸国家」の中国が経済的実力をつけた結果、経済的権益を守るために積極的に海洋進出を行っていることは、いま日中間で最大の対立項目となっている東シナ海の尖閣諸島だけでなく、南シナ海ではベトナムやフィリピンと対立いていることに端的に表れている。

このように、「安全保障システムと経済システムの間に構造的な緊張」(P.9)が存在すること、これこそが欧州統合との大きな違いなのである。ともに第2次大戦後にアメリカ主導で再構築した地域秩序だが、東アジアでは欧州モデルがそのまま適用できないのはそのためだ。もっとも、いまや欧州統合もゆらぎつつある状態であるが。

著者の白石隆氏は、インドンシア研究からスタートして、現在は幅広く東南アジア全体の研究を行っている学者だが、その立場はきわめて明快だ。

それは、「安全保障面では中国主導になることはありえない」という基本的姿勢である。太平洋はアメリカの覇権にあることによって安全保障がなされているのであり、経済的に見てもアメリカと同盟関係のある諸国のパワー全体のほうが、中国一国よりも上回るという事実からである。

東南アジアで経済活動を行う者は、とくに第2章、第3章をじっくり読むべきだ。具体的な国別の事例を見ることによって、それぞれ中国との関係が一様ではないことを知ることができる。

とくにタイにかんしては、華人のプレゼンスが大きいという要因だけでなく、中国とは直接は国境を接していないことの意味が大きい。ラオスやミャンマーといった政治経済的な後進国のエリート層の利権構造にも着目すべきである。

また、すでに「新華僑」とよばれる存在が、ミャンマーにはなんと150万人(!)、カンボジアにも100万人(!)、ラオスにも30万人、ベトナムにも10万人も存在するということにも注目しておきたい。英語でいう伝統的な Overseas Chinese(華僑)ではなく、中国の雲南省などから陸路で国境を越えてやってきた Over-mountain Chinese である。これはタイもまた同様だ。

第4章では、明代の鄭和(ていわ)の大遠征や、「大東亜共栄圏パート2」、「朝貢システム」などを「歴史の亡霊」として切って捨てる小気味よい記述には、思わず喝采を送りたくなる。

なぜなら、近現代の中国を考えるうえで、過度に過去の中国を持ちだすことはナンセンスだからだ。「中国」とは近代の産物であり、華僑もまたタイムラグはあるが近代の産物なのである。アヘン戦争以後の歴史こそ、徹底研究すべきなのである。

第5章は、「アングロ・チャイニーズ」がスタンダード化しつつあるという現実に注目! これは東南アジアで仕事をしていた経験があれば、ひじょうに共感できるコンセプトだ。

「アングロ・チャイニーズ」(Anglo-Chinese)とは、アングロサクソン化されたチャイニーズのことだ。

教育をつうじて「近代の制度」としてのアングロサクソンの影響を受け、共通言語(リンガフランカ)としての英語を駆使するチャイニーズ。かれらはすでに現地社会に「同化」しており中国語を解さないものもいるが、基本的に現地語と英語のバイリンガルである。それに加えて、中国語(=普通話)もできるトリリンガルも少なくはない。

大陸中国の中国人と、こうしたアングロ・チャイニーズとのあいだに存在する違いに敏感になることが、とくに東南アジアでビジネス活動に従事する人間には、必須のマイドセットであることは、わたしも強調しておきたいと思う。

すでに華僑の時代ですらないのである。第2世代、第3世代以降の東南アジア華人は、「アングロ・チャイニーズ」であるのだ。かれらこそ、これからの時代に経済でも政治でも大きな影響力をもつ存在となるだろう。そして、大陸中国人もまたアングロ・チャイニーズ化しつつあるのが現在進行している事態である。

中国の存在感は、今後アジアのみならず世界のなかで、経済的にも政治的にも、ますます増大する。そういう世界のなかで、日本は日本人はどう生きていくべきか。アタマを整理し、方向性をつかむためには必読書といっていい。

新書本だが、腰を据えてじっくりと読むことをすすめたい。





目 次

はじめに-なにが問いか

第1章 東アジア地域秩序の変容
東アジア地域システム-その原型
東アジア地域システム-その変容
「東アジア共同体」構築
GMS(大メコン圏)協力
東シナ海の領土問題
中国の変容
米国のアジア再関与
日本の対応
東アジアからアジア太平洋へ
まとめ

第2章 周辺諸国の行動
タイ
インドネシア
ヴェトナム
ミャンマー
まとめ

第3章 中国の経済協力
対外政策手段としての経済協力
ミャンマーの事例
ラオスの事例
インドネシアの事例
まとめ

第4章 歴史比較のために 
大元モンゴルの時代
大明の時代
一六世紀末
一七世紀初頭の東アジア
大清の時代
歴史の比較

第5章 アングロ・チャイニーズの世界 
中国=チャイナ、チャイニーズ
「まなざし」の変化
東南アジアのチャイニーズ-その先史
チャイニーズの形成
「日本化」と「アングロ・サクソン化」
アングロ・チャイニーズの台頭
ふたたび、「中国」とチャイニーズについて
まとめ

結語にかえて
参考文献と注



著者プロフィール

白石隆(しらいし・たかし)
1950年生。東京大学教養学部教養学科卒業。コーネル大学PhD。東京大学教養学部助教授、コーネル大学教授、京都大学東南アジア研究センター教授を経て、政策研究大学院大学学長。2007年、紫綬褒章受章。主著、An Age in Motion: Popular Radicalism in Java, 1912-1926(Ithaca:Cornell University Press, 1990 大平正芳記念賞)。『海の帝国』(中公新書、2000年 読売・吉野作造賞)。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)

カロライン、ハウ(Caroline Hau)
1969年生。フィリピン大学卒業。コーネル大学Ph.D。フィリピン大学講師、助教授を経て、京都大学東南アジア研究センター准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。


<ブログ内関連記事>

『東南アジアを学ぼう「メコン圏」入門-』(柿崎一郎、ちくまプリマー新書、2011)で、メコン川流域5カ国のいまを陸路と水路を使って「虫の眼」でたどってみよう!
・・日本が推進する「東西回廊」と中国の南下ルートである「南北回廊」

シハヌーク前カンボジア国王逝去 享年89歳(2012年10月15日)-そしてまた東南アジアの歴史の生き証人が一人去った

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特別展「孫文と日本の友人たち-革命を支援した梅屋庄吉たち-」にいってきた-日活の創業者の一人でもあった実業家・梅屋庄吉の「陰徳」を知るべし

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・・通商国家日本の生存条件について書かれた戦後日本の古典的名著

書評 『「海洋国家」日本の戦後史』(宮城大蔵、ちくま新書、2008)
・・とくに戦後日本とインドネシアの関係について

書評 『田中角栄 封じられた資源戦略-石油、ウラン、そしてアメリカとの闘い-』(山岡淳一郎、草思社、2009)
・・とくに戦後日本とインドネシアの関係について

巨星墜つ リー・クアンユー氏逝く(2015年3月23日)-「シンガポール建国の父」は「アジアの賢人」でもあった
・・絵に描いたような「典型的なアングロ・チャイニーズ」であったリー・クアン・ユー氏

(2016年6月7日 情報追加)


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2012年10月22日月曜日

書評 『ネット大国 中国-言論をめぐる攻防-』(遠藤 誉、岩波新書、2011)-「網民」の大半を占める80后、90后が変える中国



中国が「ネット大国」というのは、けっしておおげさではない。13億人の人口大国の中国であるが「網民」は、なんと4.5億人(2010年現在・・2012年時点では5億人突破*)を越える。「網民」とはネットユーザーのこと、「網」はネット(net)のことだから、「網民」は「ネティズン」(netizen)としてもいいだろう。

日本もネット先進国といわれるが、全人口は 1.2億人しかいない。中国の「網民」が約5億人超という事実は、しっかりとアタマのなかにいれておかないと中国情勢を大きく見誤ることになることが数字でわかるはずだ。情報統制されている中国ではあるが、この5億人という数がハンパではない。数はチカラである。

しかも、「網民」の大半を占めるのが、いわゆる「80后」(バーリンホウ)、「90后」(ジューリンホウ)と呼ばれる、1980年代以降に生まれた若者たちである。大雑把にいってしまえば、1978年の「改革開放」以後に生まれた、まったくあたらしい世代なのである。

一人っ子が当たり前の社会で、しかも資本主義的ビジネス中心主義に舵を切った中国に生まれ育った若者たち。しかも、ネットには完全に習熟し、役人の腐敗や社会矛盾には敏感で、権利意識もはるかに強い。価値観もメンタリーも旧世代とは大きく異なる若者たちである。

こういう背景を踏まえたうえで、「グーグル撤退騒動」、「08憲章」、「尖閣事件」、「反日デモ」、「中国茉莉花(ジャスミン)革命」といった一連の事件をみていくと、日本のマスコミ報道とは異なる現実が浮かび上がってくることが理解できるようになる。規制と検閲を強める政府と、「網民」の攻防戦の具体的な姿がそこにあることがわかるのである。

著者は、中国生まれで13歳で日本に帰国するまで共産中国草創期を現地で体験した日本人。『チャーズ』で衝撃的なデビューをした作家だが、『卡子(チャーズ)』の中文版はいまだに中国では出版が認められていないという。そこには、中国共産党の恥部が包み隠さず書かれているからだ。

中国がかかえる問題を内在的に理解し、ネットの実際にも通じた著者が、深い洞察をもとに、きわめてロジカルに「中国のいま」を語った本である。さすが物理学者であっただけに、内容はきわめて明快だ。

中国への思い入れが深く、中国の原論自由化がなされてこそ「中国革命」は成就するのであると説く著者。「ネット言論」ははたして民主化を導くのか? それを考えるための必読書だといっていい。ぜひすすめたい一冊である。


*注: CNNIC第29次調查報告:網民規模與結構特徵(北京新浪新聞 2012年1月16日)
・・「截至2011年12月底,中國網民數量突破5億,達到5.13億,全年新增網民5580萬。互聯網普及率較上年底提升4個百分點,達到38.3%」とある。すでに「網民」は5億人を突破。 





目 次 

はじめに
第1章 「グーグル中国」撤退騒動は何を語るか
第2章 ネット言論はどのような力を持っているのか
第3章 ネット検閲と世論誘導―“官”の政策
第4章 知恵とパロディで抵抗する網民たち―“民”の対応
第5章 若者とネット空間―権利意識に目覚める80后と90后
第6章 ネット言論は中国をどこに導くのか
あとがき

著者プロフィール

遠藤誉(えんどう・ほまれ)1941年中国長春市生まれ。1953年日本帰国。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授、国務院西部開発弁公室人材開発法規組人材開発顧問などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。


<関連サイト>

中国の対日外交を読み解く:カギは「網民」の民意(日経ビジネスオンライン)・・本書のもとになったネット連載

ビッグデータ分析で、中国政府による検閲の中身が明らかに ゲイリー・キング米ハーバード大学教授に聞く (日経ビジネスオンライン 2014年2月4日)
・・中国政府によって削除される前に入手した膨大なネット書きこみ情報を「ビッグデータ」の手法で解析することにより、検閲手法と方針が明らかになった!
「分かったことは、中国政府が監視しているのは、とにかく「団体行動」であるということです。人を扇動したり、抗議行動に駆り立てたり、政府以外の人間が他人をコントロールしようとする発言は即刻検閲されます。・・(中略)・・中国政府は恐らく、特定の話題に関するソーシャルメディアを監視していて、特定の話題が盛り上がる様子を眺め、突然投稿者たちが1つの方向で議論を始めて明らかに「炎上」した時に動くようです。団体行動を実行に移しそうな炎上の仕方が見られると、すべての炎上した投稿を削除してしまうのでしょう。それが、政府寄りだろうが、反政府寄りだろうが、関係ない。団体行動の芽が見えたらとにかく取り締まる」


中国問題研究家 遠藤誉が斬る (連載 2013年10月2日から現在) 



<ブログ内関連記事>

Google が中国から撤退!?-数週間以内に最終決定の見通し
(2010年1月14日)

Google が中国から撤退!?(続き)(2010年1月15日)

Google が中国から撤退!?(その3)(2010年3月23日)

書評 『蟻族-高学歴ワーキングプアたちの群れ-』(廉 思=編、関根 謙=監訳、 勉誠出版、2010)

書評 『中国貧困絶望工場-「世界の工場」のカラクリ-』(アレクサンドラ・ハーニー、漆嶋 稔訳、日経BP社、2008)

書評 『中国動漫新人類-日本のアニメと漫画が中国を動かす-』(遠藤 誉、日経BP社、2008)

書評 『拝金社会主義中国』(遠藤 誉、ちくま新書、2010)

書評 『チャイナ・ジャッジ-毛沢東になれなかった男-』(遠藤 誉、朝日新聞出版社、2012)-集団指導体制の中国共産党指導部の判断基準は何であるか?


「アラブの春」の前後

『動員の革命』(津田大介)と 『中東民衆の真実』(田原 牧)で、SNS とリアル世界の「つながり」を考える

書評 『アラブ諸国の情報統制-インターネット・コントロールの政治学-』(山本達也、慶應義塾大学出版会、2008)

書評 『エジプト革命-軍とムスリム同胞団、そして若者たち-』(鈴木恵美、中公新書、2013)-「革命」から3年、その意味を内在的に理解するために

(2014年8月9日 情報追加)


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2012年10月21日日曜日

書評 『奪われる日本の森-外資が水資源を狙っている-』(平野秀樹/安田喜憲、新潮文庫、2012 単行本初版 2010)-目を醒ませ日本人! 



『奪われる日本の森-外資が水資源を狙っている-』の単行本初版がでたのは 2010年、じつによいタイミングで文庫化されたといえる。いま日本は、ほんとうに危機的状況にあるからだ。

離島、そして山間地。人知れず「外資」によって買収が進んでいるという。けっして、尖閣諸島だけではないのだ!

狙いは資源、とくに山間地の場合は、人間の生存に致命的な意味をもつ水資源だ。山間部に存在する水源である。

「外資」とはチャイナマネーが中心のようだが、経済原則がはたらく以上、需要と供給があえば取引が成立するのはあたりまえだ。しかし、そんなことを黙ってで見ていていいわけがない。

文庫版によれば、2010年に刊行された単行本初版が引き金となって、急速に自治体レベルで危機感が表明され、自治体のワクを越えて危機感が共有されるようになってきているという。

2010年には沖縄県の尖閣諸島で事件が発生した。周辺の海洋資源をめぐってといわれているが、かならずしもそれだけではなさそうだ。この問題はふたたび2012年に再発した。これによって、ようやく日本人にスイッチが入ったようだ。

そんなさなか、タイミングを見計らったわけではないだろうが、本書の文庫版が出版されたわけだ。

明治維新、敗戦、そして第三の敗戦。近代合理主義にもとづく市場原理主義の猛威の前に、日本の国土は食い荒らされるばかりである。そして加速する中国マネーの流入

江戸時代と違って、明治維新の際の新政府の財源確保のための地租改正によって、私権が極大化してしまった土地取引日本の土地所有制度には、ほとんど何の規制もないのだ。

これに対して、諸外国は土地所有には厳しく対処している。社会主義国やかつて植民地として辛酸をなめたアジア諸国が外国人の土地所有を厳しく禁じているのは当然として、英米でも土地所有に対する私権制約は当たり前なのだ。

明治時代に日本がモデルとしたフランス民法においてすら、この50年で私権を制約する方向に向かっているという。しかも、ドイツでは山林は国境警備の軍隊の管轄下にあるというではないか。

経済原則がはたらく以上、カネに困った土地所有者が二束三文であろうと手放してしまうこともある。この行為を非難するのはたやすいが、そうさせない制度的な取り組みこそが不可欠だろう。そのためには、本書で提言されているような、さまざまな対策が必要だ。

しかし、国の対応は政治家も官僚も無作為に等しいのはなぜか? なぜ有効な対抗措置がとられることなく放置されたままになっているのか?

問題は買う側よりも、意識の低い日本政府と官僚にあるのではないか? これはいま日本が抱えているすべての問題に共通する。

いま日本は人口減により、確実に衰退過程にある。いまアクションを起こさなければ、この国の国土は外資に蹂躙され植民地と化してしまうだろう

離島だけでなく、山間地の水資源も、いったん奪われてから取り戻すのは至難の業である。

目を醒ませ日本人! みなさんも、日本国民の一人として問題を共有してほしいと思う。








目 次

Ⅰ.  日本を買え(平野秀樹)

外資に買収されていく日本
狙われる日本の森
日本の水が危ない
森が買われることの何が問題なのか
日本には国家資産を衛るためのルールがない
日本の森と水を衛るのはだれだ
外資が国土を占有する日

Ⅱ. ニッポンの漂流を回避する(安田喜憲)

縄文が一万年以上持続した理由
稲作漁撈文明の持続性に学ぶ
欧米文明による日本人の心の破壊
グローバル市場原理主義による破壊が始まった


著者プロフィール

平野秀樹(ひらの・ひでき)
1954年生まれ。九州大学卒業。国土庁防災企画官、大阪大学医学部講師、環境省環境影響評価課長、林野庁経営企画課長、農水省中部森林管理局長を歴任。博士(農学)。現在、東京財団研究員。森林総合研究所理事。日本ペンクラブ環境委員会委員(本データは単行本初版が刊行された当時に掲載されていたもの)。

安田喜憲(やすだ・よしのり)
1946年生まれ。東北大学大学院理学研究科博士課程退学。理学博士。現在、国際日本文化研究センター教授。スウェーデン王立科学アカデミー会員。2007年紫綬褒章受章(本データは単行本初版が刊行された当時に掲載されていたもの)。


<ブログ内関連記事>

書評 『尖閣を獲りに来る中国海軍の実力-自衛隊はいかに立ち向かうか-』(川村純彦 小学館101新書、2012)-軍事戦略の観点から尖閣問題を考える

書評 『チャイナ・ジャッジ-毛沢東になれなかった男-』(遠藤 誉、朝日新聞出版社、2012)-集団指導体制の中国共産党指導部の判断基準は何であるか?




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書評 『異端力のススメ-破天荒でセクシーな凄いこいつら-』(島地勝彦、光文社文庫、2012)-「常識に染まらず、己の道を行く」怪物たちの生き様



『異端力のススメ-破天荒でセクシーな凄いこいつら-』(島地勝彦、光文社文庫、2012)という本が面白い。人物エッセイ集といった内容。しかし、人物とはいっても、「常識に染まらず、己の道を行く」怪人の類である。

著者が、「週刊プレイボーイ」を百万部雑誌に成長させた元編集長。編集者として、人生の早い段階で薫陶をうけた今東光(こん・とうこう)、開高健(かいこう・たけし)、柴田錬三郎(しばた・れんざぶろう)といった作家たちの教えを散りばめた、nikkei BPnet連載の『乗り移り人生相談』は、じつはひそかに愛読している人も少なくないのでは?

『異端力のススメ』に収録されているのは、「Ⅰ. 本人が薫陶を受けた怪人たち」として、さきにあげた今東光、開高健のほか、超人学者の小室直樹(こむろ・なおき)、再建王の坪内寿夫(つぼうち・ひさお)。いまではもう忘れられているかもしれないが、なつかしい名前である。

わたしは、まっさきに小室直樹の項を読みふけった。著者は、集英社インターナショナル社長時代に、小室直樹には『痛快!憲法学』、『日本人のための憲法原論』や『日本人のためのイスラム原論』など書かせた編集者でもあるから、語られたエピソードのなかには著者ならではのものがある。

また、再建王として名をはせた坪内寿夫の名前をここに発見したのもうれしいことだ。創業者の名前は長く残るが、造船業界でつぎからつぎへと再建をなしとげた破天荒な男の名前が忘れ去られているのはじつに哀しいことだから。

「Ⅱ. シマジが鍾愛する怪物たち」は、編集者として大いに影響を受けた宮武外骨(みやたけ・がいこつ)、画家のレオナール・フジタ(=藤田嗣治)、大金持ちの家に生まれた「お坊ちゃん」である白洲次郎(しらす・じろう) vs. 薩摩治郎八(さつま・じろはち)、超人学者の南方熊楠(みなかた・くまぐす)

宮武外骨と南方熊楠。わたしもこの二人の怪物たちには、ずいぶんむかしから影響を受けてきた。ちょうど1980年代以降に、大いに再評価されてきたことも、わたしが親しんできた理由の一つだろう。せっかくやるなら、南方熊楠と小室直樹を、『プルターク英雄伝』のように「対比列伝」として並べて書くと面白かったかもしれない。

しかい、列挙してみただけでも、すごい面々である。カネ儲けを徹底した人間もいれば、カネにはまったく無頓着だった人間もいる。しかし、いずれもカネは惜しまず使い切った人間ばかりだ。

「常識に染まらず、己の道を行く」怪物たちとは、日常生活のなかで接するのはたいへんだが、エピソードとして読むぶんには楽しい。

先行き不透明で萎縮しがちな日本であるが、明治から昭和にかけてのほうがはるかに激動期だったのではないかとも思う。

そういう時代を生き抜いた怪物たちのことを知り、その人生をなぞってみるのは、つまらない「自己啓発書」を読むよりはるかに役に立つと思うのだが、いかがかな?






著者プロフィール


島地勝彦(しまじ・かつひこ)
1941年東京生まれ。「週刊プレイボーイ」(集英社)編集長として同誌を100万部雑誌に育て上げる。その後、「PLAYBOY」「Bart」編集長などを歴任。2008年11月集英社インターナショナル社長を退任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。


<ブログ内関連記事>

『ソビエト帝国の崩壊』の登場から30年、1991年のソ連崩壊から20年目の本日、この場を借りて今年逝去された小室直樹氏の死をあらためて悼む

「プリンシプルは何と訳してよいか知らない。原則とでもいうのか」-白洲次郎の「プリンシプル」について

”粘菌” 生活-南方熊楠について読む-



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2012年10月20日土曜日

書評 『松丸本舗主義-奇蹟の本屋、3年間の挑戦。』(松岡正剛、青幻舎、2012)-3年間の活動を終えた「松丸本舗」を振り返る




「松丸本舗」が、残念なことに先月9月末をもって三年間の活動を終えてしましました。

丸善丸ノ内本店4階の奥に儲けられた「書店内書店」、「ショップ・イン・ショップ」としての「松丸本舗」は、現代の「知の巨人」である松岡正剛氏がディレクションを行ったリアル書店でした。まさに、松岡正剛の脳内をそのまま「見える化」したような本棚だったといってよいでしょう。

リアル書店がいまや衰退過程にあるというのは否定できない事実ですが、リアル書店体験と図書館体験が、いまのわたしとわたしのライブラリー(蔵書)をつくりあげたことは、否定しようのない事実ですし、多くの人にとってもそれは共通する体験ではないでしょうか。

なにかが形成されるためには、かならずコアとなるものがモデルとして設定され、それを骨格にして枝葉がつけられていくもものだからです。

わたしにとっては、そのコアになたものとは、1980年代前半の一橋大学附属図書館(・・とくに開架式だったいまは亡き小平分館)が、1990年代の書原・杉並本店(南阿佐ヶ谷駅前)でした。

前者は、図書館コードで整理されていたものの、専門関係以外の書籍の「本の蔵」であり、後者はカオス的な「本の森」でありました。ともに、20歳代と30歳代にたまたま出会った図書館であり、リアル書店でありました。

だから、松丸本舗は、すでに骨格ができあがっているわたしと、わたしのライブラリー(蔵書)にとっては、あくまでも「参照系」であったのでした。

もちろん、松岡正剛氏の著作はかなり以前から読んでいて、その「知の巨人」ぶりには憧憬の念を抱いてきたことは、このブログでもすでに何度か書いてきたことです。とくに、その書原で購入した『ブックマップ』(工作舎)ほど影響を受けたブックガイドはほかにないかもしれません。いったい書原では、いくら散財したのか計算すらしたことがありません(汗)

松丸本舗には圧倒されながらも、そこでは一冊も購入したことはありません。その意味では、松丸本舗の存続には、金銭的にはなんら貢献をしておりません。

冒頭に写真を掲載しましたが、「松丸本舗」についての本を、amazonで買うというのもまた、「いま」という時代なのかもと思ってみたりもします。本は重いから、できるだけ書店では購入したくないというのも、偽らざる気持ちです。「松丸本舗」でみた本を丸善丸ノ内店の別のフロアで購入するお客さんが少なくなかったというのも、うなづける話です。

松丸本舗」閉鎖後の10月になってからタイミングよく出版された本書 『松丸本舗主義 奇蹟の本屋、3年間の挑戦。』(松岡正剛、青幻舎、2012)によれば、継続にあたっては、いろいろ問題があったことが示唆されています。

丸ノ内の東京駅前という一等地で店舗スペースを提供していた丸善も、ジュンク堂と一緒に大日本印刷の傘下に入るなど、出版業界をめぐる変化も無視できません。

わたし自身は、出版業界の人間ではありませんが、ビジネスという観点からみたら、文化とビジネスをいかに両立(?)させるのが、いかにむずかしいかは容易に想像できます。

残念ではありますが、「松丸本舗」はあくまでも実験であったというべきなのではないかと思うわけです。特別の思い入れがあったわけではないからでもありますが、ベンチャーとして捉えれば、とりあえず今回は撤収を余儀なくされたとはいえ、また別の形でチャレンジすることもありかな、と。

チャレンジすることに意義があるのです。また、あらたな形でのチャレンジがなされることを期待していますが、それは松岡正剛氏自身によるものでなくてもいい。

じっさい、本書にも書かれていますが、中国・韓国・台湾では、この実験店舗が大いに注目されて視察があいついでいたとか。承継者は日本以外であるのかもしれません。

どんな分野であれ、先駆者というものは、かならずしも成功するわけではないが、しかしそのチャレンジそのものは、かならずや人々の記憶のなかに残るものです。

とりあえずは、この500ページを越える『松丸本舗主義 奇蹟の本屋、3年間の挑戦。』を読んでみるといいでしょう。「松丸本舗」の挑戦とは何であったかがわかるだけでなく、松岡正剛氏の発想を知るうえでも面白い本だといっていでしょう。





目 次

夢か幻か 福原義春
第Ⅰ章 松丸本舗の旋法-われわれは何に挑戦したのか(松岡正剛)
千夜千冊の夜/ブックウェアの誕生/本棚をつくる/本屋の問題/ほったらかしの読書/意外な事態/松丸本舗の評判/背景で動くもの/季節のある日々/記憶とブックパーティ/九条の旋法/一通の私信/本の森・電子の海/青い花
松丸本舗全体図

第Ⅱ章 松丸本舗・全仕事-1074日・700棚・5万冊・65坪
1. 本屋のブランドをつくる
2. 本棚を編集工学する
3. 本と人をつなぐ
4. 目利きに学ぶ
5. 「ものがたり」を贈る
6. 共読の扉をひらく

第Ⅲ章 気分は松丸本舗-各界から寄せられたメッセージ
第Ⅳ章 松丸本舗クロニクル-本だらけ、本仕込み、そして松「○」本舗

あとがき(松岡正剛)


<関連サイト>

【著者に聞きたい】 松岡正剛さん『松丸本舗主義 奇蹟の本屋、3年間の挑戦。』 2012.12.9(MSN産経ニュース) (2012年12月10日 追加)

千夜千冊 1552夜ジェイソン・マーコスキー『本は死なない』(松岡正剛、2014年7月31日)
・・『松丸本舗主義』における実験が取り上げられている


<ブログ内関連記事>

書評 『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』(ウンベルト・エーコ、ジャン=クロード・カリエール、工藤妙子訳、阪急コミュニケーションズ2010)-活版印刷発明以来、駄本は無数に出版されてきたのだ

『ちょっと本気な 千夜千冊 虎の巻-読書術免許皆伝-』(松岡正剛、求龍堂、2007)で読む、本を読むことの意味と方法

「知の風神・学の雷神 脳にいい人文学」(高山宏 『新人文感覚』全2巻完結記念トークイベント)に参加してきた

『随筆 本が崩れる』 の著者・草森紳一氏の蔵書のことなど

書籍管理の"3R"



なお、『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』(佐藤けんいち、こう書房、2012)の「第3章」でも紹介した「松丸本舗」ですが、書籍をおもちの方は、145ページですので、「2012年9月末に閉鎖」と書き加えておいていただけると幸いです。



 
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