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2022年12月17日土曜日

書評『記者襲撃-赤報隊事件30年目の真実』(樋田毅、岩波書店、2018)- 朝日新聞記者の30年にわたる執念の取材で知る「統一教会」関与疑惑


『記者襲撃-赤報隊事件30年目の真実』(樋田毅、岩波書店、2018)を読んだ。ひさびさに迫真のノンフィクションを読んだ気分だ。(*)

(*)この本が増刷になった機会に入手し、読んで感想を書いたのは2022年9月18日のこと。アップするのが大幅に遅れたが、内容には手は加えていない。

「赤報隊事件」とは、いまから35年前の1987年の事件。朝日新聞阪神支局で記者が散弾銃によって殺傷されたテロ事件だ。言論機関を狙った卑劣な犯罪である。 

当時から右翼関係者による犯行だとされていたが、迷宮入りしたまま時効が過ぎ、現在に至るまで真相が明らかになっていない。 

だが、この本を読んだのは、赤報隊事件そのものに対する関心というよりも、この本では「α(アルファ)教団」という仮名で登場する新興宗教について、かなり核心に迫る取材記録が書かれているからだ。 

「α教団」が「統一教会」のことであることは、言うまでもない。「赤報隊事件」が発生した当時、朝日新聞社は関連の「朝日ジャーナル」で「霊感商法」批判の記事で統一教会バッシングを行っていたため狙われた可能性があった。だから捜査線上に上がっていたのだが・・。 

朝日新聞記者で、事件の取材チームのメンバーであった著者は、その後も30年以上にわたって取材を続けてきた。その執念のたまものというべき本書を読むと、いまメディアでバッシングの対象となっている統一教会と自民党の関係についても、より深いレベルで理解が可能となるだろう。 

安倍元首相の「国葬」前日の9月26日には、統一教会問題を長年にわたって追ってきたフリージャーナリストの鈴木エイト氏の著書『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』(小学館)が発売される。楽しみである。その際には、本書もあわせて読むべきだろう。今月(2022年9月)になって本書が緊急増刷されたのはそのてめだろう。 

それにしても、日本社会の闇は深い。あまりにも深い。闇の一部が表面化してきたいまこそ、闇の解明だけでなく、再発防止のための施策が実現することを願うばかりだ。 




目 次 
まえがき
第一部 凶行
 第1章 供述調書
 第2章 犯行の経過
第二部 取材の核心部分Ⅰ
 第3章 新右翼とその周辺
 第4章 日本社会の右翼
第三部 取材の核心部分Ⅱ
 第5章 ある新興宗教の影
 第6章 深まる謎
第四部 波紋
 第7章 捜査と取材
 第8章 現在、過去、そして未来
あとがき
本書で参照した文献についての補足


著者プロフィール
樋田毅(ひだ・つよし)
ジャーナリスト。1952年生まれ。愛知県出身。県立旭丘高校卒業、早稲田大学第一文学部社会学科卒業。1978年、朝日新聞社に入社。高知支局、阪神支局を経て大阪社会部へ。大阪府警担当、朝日新聞襲撃事件取材班を経て、京都支局次長、地域報道部・社会部次長などを歴任。その後、和歌山総局長、朝日カルチャーセンター大阪本部長等を務めたのち、2012年から2017年まで大阪秘書役、同年12月退社。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)


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・・「赤報隊」はもともとは相楽総三のものであった。現在は、朝日新聞記者襲撃事件のほうが有名になってしまったが・・


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