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2024年12月17日火曜日

書評『「"右翼" 雑誌」の舞台裏』(梶原麻衣子、星海社新書、2024)―「中の人」だった著者がフリーになって回顧する「自分史」の20年

 

出版されたばかりの『「"右翼" 雑誌」の舞台裏』(梶原麻衣子、星海社新書、2024)を読んだ。新書カバーのデザインは、「"右翼" 雑誌」そのもの模したもので面白い。もちろん内容も面白かった。  

『正論』や『WILL』など「"右翼" 雑誌」の愛読者から、編集する側に回った1980年生まれの著者は、自衛隊員の子どもとして生まれ育った「右派女性」。 

そんな著者が、あえて左翼用語をつかえば「蟹工船」のような雑誌編集の現場体験を語った、13年間の雑誌編集者としての半生記というか回顧録のような内容。「自分史」的な「中の人」の視点と、退職後にフリーになって距離をおいて見る視点が、複眼的になっていて読ませる内容にしている。 

政治とメディアという外部環境の変化のなか、雑誌編集者としてかかわっていくなかで、立ち位置は変わらないものの、自分自身の考えが成熟していったプロセスが語られる。 外部からはわからない内情はもちろん興味深い。

『WILL』と、そこから分離した『HANADA』で編集長をつとめてきた、現在なお82歳で現役の花田紀凱氏へのインタビューを読むと、その編集姿勢が思想に起因するものではなく、好奇心全開で面白いネタを提供したいという編集者魂にあることが納得される。 

それにしても思うのは、保守派を自称する右派にとっての「天敵」である「朝日新聞」もかつての勢いを失い、リベラル派という左派にとっての「天敵」であった安倍晋三元首相が暗殺されて以後は、右派も左派もともに迷走しているという印象がぬぐえないことだ。ソ連崩壊後の状況を想起させるものがある。 

どうやら、右派と左派という枠組みじたいが陳腐化しつつあるようだ。いっけん左右で分断化が進行しているようにも見えるが、じつは格差問題をめぐって、右派も左派も関係なく上下対立に移行しているのではないか?  双方向性メディアであるSNS全盛時代のいま、TVやマスコミといった「オールドメディア」への不信感が増大している。

そんななか、紙媒体の雑誌の立ち位置はどう変化していくのか、はたして生き残るのだろうか、政治とメディアと読者という関係からも見ていく必要があるだろう。 

ちなみに、わたしといえば、『WILL』も『HANADA』も買って読んだことはない。一部の記事をリアル書店で立ち読みしたことがあるだけなので、「"右翼" 雑誌」の読者としての資格はなさそうだ。 


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目 次
はじめに 
第1章 「右翼雑誌」はこうして作られる 
第2章 ゲリラ部隊は正規軍にはなれない 
第3章 「最強のアイドルにして悲劇のヒーロー」 安倍晋三 
第4章 ピンからキリまで 「右翼雑誌批判」の虚実 
第5章 読者との壮大な井戸端会議 
第6章 『Hanada』編集長が考えていること 花田紀凱氏インタビュー 
おわりに

著者プロフィール
梶原麻衣子(かじわら・まいこ)
編集者・ライター。1980年埼玉県生まれ。埼玉県立坂戸高校、中央大学文学部史学科東洋史学専攻卒業。IT企業勤務後、月刊『WiLL』、月刊『Hanada』編集部を経て現在はフリーの編集者・ライター。紙・ウェブ媒体を問わず、インタビュー記事などの取材・執筆のほか、書籍の企画・編集・構成(ブックライティング)などを手掛ける。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


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2016年5月23日月曜日

『日本会議の研究』(菅野完、扶桑社新書、2016)は、「いまこの国でひそかに進行していること」を「見える化」した必読の労作だ!


『日本会議の研究』(菅野完、扶桑社新書、2016)という本がある。ことし2016年4月末の新刊だ。「いまこの国でひそかに進行していること」を知りたい人は必ず読みべきだと強く推奨したい一冊だ。

当の「日本会議」から、出版直後に出版差し止め要請が出版社あてに提出されたらしい。このニュースが話題になって、その結果、売り切れ書店が続出しているらしい。わたしは出版日の前からアマゾンに予約を入れていたのだが、出版直後に在庫切れとなり、増刷され入手できるまでしばし待たされた。

そういう状況であるから増刷につぐ増刷の状況にあるのだが、書店で見つけたら即買うべし、アマゾンに在庫があるうちに即買うべし。悪いこと言わない。それだけの価値ある中身の濃いオリジナルな本なのだ。

帯のオモテには、「「右傾化」の淵源はどこなのか?「日本会議」とは何なのか?」、とある。

帯のウラには、「市民運動が嘲笑の対象にさえなった80年代以降の日本で、めげずに、愚直に、地道に、そして極めて民主的な、市民運動の王道を歩んできた「一群の人々」によって日本の民主主義は殺されるだろう--」、とある。

「一群の人々」とは、「日本会議」(にっぽんかいぎ)の中核をなす「プロ市民」の活動家たちのことだ。「特殊な思想をもった極右団体が宗教を利用して、宗教をテコにして政治を動かしてる」(著者)のである。

日本会議とは、1997年に設立された政策提言を目的とした国民運動団体のことである。神社神道や新宗教をはじめとした多数の宗教団体によって支えられているだけでなく、さらに日本全国の「草の根保守」のネットワークが広い裾野として下支えしているのだ。だが、そうした草の根の人たちと運動の中核にいる活動家をイコールに考えていいのか、と。

日本会議の中核メンバーたちの活動は、さかのぼれば70年安保の時代からはじまっている。大学キャンパスの左傾化と戦うという右派の立場からの運動が原点にある。左派リベラル派が自壊していくなか、日本会議が存在感を示すにいたった理由は、運動方針の首尾一貫性と、左派の市民活動の手法を忠実に換骨奪胎したことにある。

注目すべきなのは、「安倍政権が進める改憲路線と「日本会議」とその周辺が進める改憲運動は、見事に連動している」(著者)ということにある。

その「改憲」の中身だが、憲法9条改正よりも、むしろ「非常事態条項」と「家族保護条項」を盛り込むことを最大の目標としているという。「条項」の文言だけをみれば何が悪いのかという気がしないでもないだろうが、「条項」の内容が問題なのである。「非常事態条項」と「家族保護条項」にかんする問題点については、本書を読んで確認していただきたいと思う。

本書の著者は元サラリーマン。「保守」を自認する著者にとってさえ奇異にうつる「日本会議」を、たんねんな調査であぶりだした。「ハーバー・ビジネス・オンライン」(・・じつに紛らわしい名前だ)の連載「草の根保守の蠢動(しゅんどう)」を書籍化したものである。わたしはこの連載を最初からすべて読んでいるが、書籍版のほうがはるかに読みやすいといっておこう。

出版社の扶桑社は「保守」の牙城のフジサンケイグループの出版社。著者もまた「保守」のスタンスであり、著者と出版元の姿勢を考慮にいれれば、本書に書かれている事がいかに奇異なことか理解できるはずだ。リベラル派の立場からの発言ではないのだ。

著者の基本認識は「はじめに」に記された文章に表現されている。

社会全体として右傾化したとはいいがたいにもかかわらず、政権担当者周辺と路上の跳ね返りどもだけが、急速に右傾化している・・・・。これはなんとも不思議だ。

この時代認識は、わたしも同感だ。ヘイトスピーチに代表される状況は異常としかいいようがないもので、およそ「保守」とは程遠いものだ。左派による偏向から正道あるいは中道に戻すための「正常化」は推進すべきだと考えているが、こんな「右傾化」には絶対に賛成できない

著者は、サラリーマン時代には品質管理の責任者として仕事に従事していたと「はじめに」に記している。その際に身に着けた「偏り」や「ばらつき」を生む根本原因を突き詰める品質管の手法を応用したのだと「はじめに」で記している。「異様ともいえるバラツキのなさ」が日本会議に行き着いたというわかなのだ。その成果が、本書にまとめらた一年間の取材と研究内容である。

もういちど繰り返しておこう。「いまこの国でひそかに進行していること」を知りたい人は必ず読むべき本だ。

最後に、本書刊行後も連載がつづている「草の根保守の蠢動」に掲載された文章から著者のコトバを引用しておこう。

安倍首相がなぜそこまで改憲にこだわるのか、その改憲案の裏側にはどんな人々の思惑が蠢いているのか、ぜひ、書籍版『日本会議の研究』を手にして、確認して貰いたい。

だからこそ、いま読むべき本なのだ。





目 次

はじめに
第1章 日本会議とは何か
第2章 歴史
第3章 憲法
第4章 草の根
第5章 「一群の人々」
第6章 淵源
むすびにかえて
参考文献

著者プロフィール

菅野完(すがの・たもつ)
著述家。1974年、奈良県生まれ。一般企業のサラリーマンとして勤務するかたわら執筆活動を開始。退職後の2015年より主に政経分野の記事を雑誌やオンラインメディアに提供する活動を本格化させる。同年2月から扶桑社系webメディア「ハーバービジネスオンライン(http:hbol.jp)にてスタートした連載「草の根保守の蠢動」は大きな話題を呼び、本書刊行の元となった。著書に『保守の本分』(単著・noiehoie名義・扶桑社新書、2013)など。(出版社サイトに本書記載の情報を付加)





<関連サイト>

菅野完(noiehoie) | Facebook

連載「草の根保守の運動」(「ハーバー・ビジネス・オンライン」)
・・現在も連載は継続中。最新記事はこのサイトで。単行本化されていない対談はこのサイトで読むべし。以下は、宗教社会学者で國學院大學研究開発推進機構日本文化研究所の助教・塚田穂高(つかだほたか)氏との対談。『宗教と政治の転轍点-保守合同と政教一致の宗教社会学-』(花伝社、2015)の著者である。

⇒ なぜ宗教と政治は惹かれ合うのか?――シリーズ【草の根保守の蠢動】特別企画「宗教と政治の交わるところ」第一回

⇒ 素朴な「郷土愛」を利用される信者たち――シリーズ【草の根保守の蠢動】特別企画「宗教と政治の交わるところ 第二回






安倍政権を支える右翼組織「日本会議」の行動原理(上) 「日本会議の研究」著者・菅野完氏インタビュ-(2016年5月20日)
・・「発売日には、出版元の扶桑社に日本会議から出版差し止めの申し入れがあったことも明らかになり、さらに話題に火がついた。」そうだ。 マスコミが避けて触れようとしないテーマの本だ(・・たんなる怠慢かもしれないが)。
安倍政権を支える右翼組織「日本会議」の行動原理(下)「日本会議の研究」著者・菅野完氏インタビュー(2016年5月20日)
・・

政権に近い保守団体が出版停止を要求 話題の本「日本会議の研究」(BuzzFeed News、2016年5月4日)
・・「4月28日、出版社「扶桑社」にFAXで申入書が届いた。差出人は「日本会議事務総長 椛島有三」。扶桑社から出たばかりの菅野完さん著『日本会議の研究』の出版停止を求めるものだった。(・・中略・・) 申入書とは別に『日本会議の研究』に登場する人物から、代理人を通じて出版差し止めを求める法的文書が扶桑社に送られているという。BuzzFeed Newsの取材に対し、複数の関係者が認めた。」

対「全学連」の右派学生組織がルーツ宗政一体の運動で「改憲」に王手寸前 (菅野完、WEB RONZA、2016年5月18日)

憲法改正の先行き左右する「日本会議」の正体 彼らの運動はつい最近始まったものではない ( 幻冬舎plus 2016年5月5日)

「フジ系」扶桑社から「日本会議」批判本 話題の新書めぐる騒動に「保守の内ゲバ」説も (J-CAST、2016年5月10日)

話題書『日本会議の研究』に関係者激怒「トンデモ本ですよ」(NEWSポストセブン、2016年5月27日)
・・それだけ急所を突かれたということだろう

緊急事態条項の実態は「内閣独裁権条項」である 自民党草案の問題点を考える (木村草太、WEBRONZA、2016年3月14日)
・・「国会承認は事後でも良いとされていて、手続き的な歯止めはかなり緩い。これでは、内閣が緊急事態宣言が必要だと考えさえすれば、かなり恣意的に緊急事態宣言を出せることになってしまう・・中略・・他の先進国の憲法と比較して見えてくるのは、自民党草案の提案する緊急事態条項は、緊急時に独裁権を与えるに等しい内容だ」。 ワイマール憲法下のドイツ、ナチス党が悪用した「緊急事態条項」を想起せよ!

安倍政権の黒幕!? 右派団体「日本会議」とは何か その起源から動員力の秘密まで(魚住 昭、現代ビジネス、 2016年6月5日)

日本最大の右派団体「日本会議」と安倍政権のただならぬ関係-なんと閣僚の8割が所属みんな、そこでつながっている(魚住 昭、現代ビジネス、 2015年7月2日)
・・「(憲法学者の)小林名誉教授「私は日本会議にはたくさん知人がいる。彼らに共通する思いは、第二次大戦での敗戦を受け入れがたい、だからその前の日本に戻したいということ。日本が明治憲法下で軍事5大国だったときのように、米国とともに世界に進軍したいという思いの人が集まっている。よく見ると、明治憲法下でエスタブリッシュメントだった人の子孫が多い。そう考えるとメイク・センス(理解できる)でしょ」

安倍政権の背後にいる右派団体「日本会議」のルーツ(魚住 昭、現代ビジネス、 2015年7月19日)

「戦後50年決議」をめぐる右派団体「日本会議」の暗躍そして戦後70年の今、彼らは何をしようとしているか?(魚住 昭、現代ビジネス、 2015年7月26日)
・・「私の見るところでは、彼らにとって憲法改正は戦前の大日本帝国の“栄光”を取り戻すための一里塚にすぎない。その先にどんな未来があるか。想像しただけで背筋が寒くなる。」

「日本会議は中身空っぽ」 異色の著述家・菅野完氏が解明 (日刊ゲンダイ、2016年6月6日)
・・インタビュー記事

日本会議産みの親「生長の家」が安倍政権と日本会議の右翼路線を徹底批判!  「日本会議の元信者たちは原理主義」(リテラ、2016年6月10日)

現代「保守」言説における救済の物語 (平野直子、SYNODOS、2016年7月11日)

著者インタビュー 『日本会議の研究』菅野完著(プレジデント、2016年11月23日

(2016年5月29日・31日、6月5日・11日、7月11日、11月24日 情報追加)


<ブログ内関連記事>

書評 『自民党憲法改正草案にダメ出し食らわす!』(小林節+伊藤真、合同出版、2013)-「主権在民」という理念を無視した自民党憲法草案に断固NOを!
・・「自民党憲法改正草案」の異常さが何に起因するか、『日本会議の研究』とあわせて読むべきだ

書評 『日本をダメにしたB層の研究』(適菜収、講談社+α文庫、2015)-徹底した「近代」批判の書は俯瞰的に左右両極を叩く
・・著者が徹底的に叩く「偽装保守」とは「偏狭な復古主義者」としての右派のことであるが、そのなかにはきわめて悪質なデマゴーグもいる。

「国境なき記者団」による「報道の自由度2015」にみる日本の自由度の低さに思うこと-いやな「空気」が充満する状況は数値として現れる
・・ジャーナリズムが機能不全状態にある現在の日本

書評 『官報複合体-権力と一体化する新聞の大罪-』(牧野 洋、講談社、2012)-「官報複合体」とは読んで字の如く「官報」そのものだ!

『報道災害【原発編】-事実を伝えないメディアの大罪-』 (上杉 隆/ 烏賀陽弘道、幻冬舎新書、2011)-「メディア幻想」は一日も早く捨てることだ!

「憂国忌」にはじめて参加してみた(2010年11月25日)
・・三島由紀夫をどう捉えるか

書評 『近代日本の右翼思想』(片山杜秀、講談社選書メチエ、2007)-「変革思想」としての「右翼思想」の変容とその終焉のストーリー
・・戦前のエリート主義的な右翼思想はもはや過去のもの

書評 『ネットと愛国』(安田浩一、講談社+α文庫、2015、単行本初版 2012)-取材者と取材対象の対話的インタラクションが、時代の「空気」を見事に描き出す
・・ネトウヨは保守とはまったく無縁の存在

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2015年11月29日日曜日

書評『ネットと愛国』(安田浩一、講談社+α文庫、2015、単行本初版 2012)― 取材者と取材対象の対話的インタラクションが、時代の「空気」を見事に描き出す



『ネットと愛国』(安田浩一、講談社+α新書、2015)という本が面白い。読みでのある内容の濃いルポルタージュである。 「行動する保守」を自称する「在特会」と、その背後にある現在の日本のある種の「空気」を明らかにしようとしたものだ。

民族差別的な内容の、暴力的で聞くに耐えない「ヘイトスピーチ」を撒き散らす在特会である。はっきりいって「排外主義」で「偏狭なナショナリズム」の担い手である彼らの存在は、当然のことながら好ましいものではない。

だが、著者はアタマから一方的なレッテル張りをすることはなく、じっくりと取材対象者の話を聴くというスタンスを貫いている。取材者である著者と取材対象とのあいだのインタラクションは、たんなる取材を超えた「対話」の性格をもっているといえるかもしれない。

文庫版で500ページ近くあるが、最後まで興味深く読むことができるのは、取材対象者たちのナマの声が、取材者としての著者との対話で引き出されているからだ。取材対象者たちの本音を聞きだしながら、すこしづつ自分自身の認識を深めていこうとする姿勢。読者もまたそのプロセスのなかにいるのである。だから、読み進むにつれて多面的な理解が可能となっていく。

初版は2012年なので、扱われている状況は2011年現在のものが中心になっている。在特会はすでに最盛時の勢いを失っており(・・これは喜ばしいことだ)、その後の推移は長い「文庫版あとがき」に記されている。

現在では「ヘイトスピーチ」というコトバが市民権を得ているが、本書の初版当時はそうではなかったのだ。コトバが与えられれば、人はその事象を認識できるようになる。事象との距離を正確に把握し、その事象への対処も可能となる。

本書を通読しての、わたしなりの理解は、帰属すべきコミュニティを地域社会にも勤務先にも見出すことのできない、ネット世界に浮遊するデラシネ(=根こぎされた)の人々の、さまざまな特権をもつエリート層へのルサンチマン(=憎悪)を吸収することに成功したのが「在特会」に代表される団体なのだろう、と。リベラルな思想の持ち主は、概して官僚やマスコミなど高学歴者に多いのは事実だ。

デラシネとルサンチマン、ともにフランス語だが、この2つの単語ほど、かれらの深層意識でうごめく不安感を表現しているとはいえないだろうか? 未来を奪われた者たちは、攻撃対象つまり敵の存在を発見したとき、はじめて否定的な形であるがアイデンティティを取り戻し、かれらをつなぎとめる観念的な攻撃対象への憎悪心が求心力となって集団を形成するのだ。

暴力的で差別的言動。排外主義という偏狭なナショナリズム。在特会は、本来の意味における保守ではなく、従来型の右派でもない。あくまでもハンドルネームによる参加に示されているように、ネット世界のリアル世界への展開であって、リアル世界に根をもつものではない。だから暴力的な言動が可能なのだ。なにかに憑依されたかのように、無意識のうちに暴力的な別人格を演じているのだろう。

「在特会」そのものは2015年現在ではすでに勢いを失ったが、その背後にある「いやな空気」の存在に目を向けなくてはならない。「在特会」的なものの土壌を形成しているネトウヨ、さらにはリアル社会にも広範に存在する不安をもつ一般人がつくりだす空気。本書は、特別な団体に属する特殊な人たちのことを扱ったように見えながら、現在の日本社会そのものを扱った内容の本なのだ。
  
閉塞感が解消したとはいえず、不安感がさらに増しつつある現在の日本社会。冷静に現状を見つめるためにも、ぜひ読むことをすすめたい良質なルポルタージュである。



 


目 次

プロローグ
1 在特会の誕生-過激な "市民団体" 率いる謎のリーダー・桜井誠の半生
2 会員の素顔と本音-ごくごく普通の若者たちは、なぜレイシストに豹変するのか
3 犯罪というパフォーマンス-ついに逮捕者を出した「京都朝鮮学校妨害」「徳島県教組乱入」事件の真相
4 「反在日」組織のルーツ-「行動する保守」「新興ネット右翼」勢力の面々
5 「在日特権」の正体-「在日コリアン=特権階級」は本当か?
6 離反する大人たち-暴走を続ける在特会に、かつての理解者や民族派を失望し、そして去っていく
7 リーダーの豹変と虚実-身内を取材したことで激怒した桜井は私に牙を向け始めた…
8 広がる標的-反原発、パチンコ、フジテレビ…気に入らなければすべて「反日勢力」
9 在特会に加わる理由-疑似家族、承認欲求、人と人同士のつながり…みんな "何か" を求めている
エピローグ
文庫版 あとがき
解説 それでも希望はある(鴻上尚史)


著者プロフィール

安田浩一(やすだ・こういち)
1964年静岡県生まれ。「週刊宝石」「サンデー毎日」記者を経て2001年よりフリーに。事件、労働問題などを中心に取材・執筆活動を続ける。2012年『ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて』(講談社)で第34回講談社ノンフィクション賞受賞。2015年には「ルポ 外国人『隷属』労働者」(「G2][講談社]掲載)で第46回大宅壮一ノンフィクション賞(雑誌部門)を受賞した。著書に『ルポ 差別と貧困の外国人労働者』(光文社)、『ヘイトスピーチ 「愛国者」たちの憎悪と暴力』(文藝春秋)、『ネット私刑』(扶桑社)ほか。(出版社サイトより)


<ブログ内関連記事>

ナショナリズム-その二面性

書評 『ナショナリズム-名著でたどる日本思想入門-』(浅羽通明、ちくま文庫、2013 新書版初版 2004)-バランスのとれた「日本ナショナリズム」入門

『単一民族神話の起源-「日本人」の自画像の系譜-』(小熊英二、新曜社、1995)は、「偏狭なナショナリズム」が勢いを増しつつあるこんな時代だからこそ読むべき本だ
・・戦前の「革新」は右翼、戦後は「左翼」。そしていまは右翼か??

『日本会議の研究』(菅野完、扶桑社新書、2016)は、「いまこの国でひそかに進行していること」を「見える化」した必読の労作だ!


街頭というリアル世界に飛び出したネトウヨ

「日本のいちばん長い日」(1945年8月15日)に思ったこと(2009年8月15日)
・・この日、九段下の交差点で遭遇したデモは「在特会」のものだったのだろうか? いまから6年前の2009年に書いたわたしの文章をここに再録しておこう。

「近隣諸国による、近年激しい応酬がなされてきた靖国神社問題にかんする感情的反発が核となった、いわゆる「ネット右翼」のオフ会のような雰囲気であるが、本人たちはかなり真剣に取り組んでいるようだ。参加しているのは大半が若者である。
 排外主義を主張する内容は、あまりにも偏狭すぎてまったく賛同できないが、日本国内でこれほどエキサイトしているデモ集会の現場にでくわしたのは久々である。野次馬として至近距離で見ていたが、警察とはある意味なれ合いの関係にある街宣車型の旧来型右翼とはまったく異なる印象を受ける。
 秋葉原の歩行者天国での無差別殺人事件もそうだったが、とくに若者のあいだで、なにかものすごく閉塞感が強く、抑圧され鬱屈した「空気」が、見えない深層で淀んでいるように感じられるのが、現在の日本の状況である。
 今月末に総選挙が実施されるが、選挙演説なんか聞くよりも、こういった少数派ではあるが、極端な思想の持ち主の示威行動の現場を観察する方が、深層で進行している本当の変化について考えるためのいい機会になると考えてよいのではないか。
 彼らの言動はひとことでいってしまえば、きわめて「内向きなナショナリズム」の発現である。海外生活において日本人のアイデンティティを自覚するタイプの「健全な外向型のナショナリズム」ではない、「不健全な、病的な、内向型のナショナリズム」だ。(2009年8月15日の感想)


■ユートピアと革命幻想の終焉

「東京オリンピック」(2020年)が、56年前の「東京オリンピック」(1964年)と根本的に異なること
・・貧困に起因するルサンチマンが描かれたマンガだが、そこにあるのは単なる憎悪ではなく、ある種のユートピア的世直し願望がある。革命幻想の一種であろうか?

「ユートピア」は挫折する運命にある-「未来」に魅力なく、「過去」も美化できない時代を生きるということ
・・「1970年から数年のうちに、近代の「理想主義」は死んだのである。理想主義者にとってのユートピアは死んだのである。」

書評 『革新幻想の戦後史』(竹内洋、中央公論新社、2011)-教育社会学者が「自分史」として語る「革新幻想」時代の「戦後日本」論
・・右派がつねに攻撃する左派リベラルだが、じつはとうの昔に死んでいるのである


■「求心力」となる敵対心と憎しみ

自分のアタマで考え抜いて、自分のコトバで語るということ-『エリック・ホッファー自伝-構想された真実-』(中本義彦訳、作品社、2002)
・・「魅力や引力といったポジティブなものだけでなく、怒りや憎しみといったネガティブなファクターが人々の気持ちを一つに結び合わせる求心力となりうることに思いが及んだ。Love & Hate という表現があるように、愛憎はオモテとウラの関係にある」

ロストジェネレーション

書評 『失われた場を探して-ロストジェネレーションの社会学-』(メアリー・ブリントン、池村千秋訳、NTT出版、2008)-ロスジェネ世代が置かれた状況を社会学的に分析
・・「サービス経済化によって、中下位レベルの普通科高校卒の男子は、特定のスキルをもたないのでアルバイトなど非正規社員しか道がなく、「ワーキングプア」になる可能性が高い。女子と違って男子は、まだこういう状況を生き抜く術を身につけていない」

書評 『現代日本の転機-「自由」と「安定」のジレンマ-』(高原基彰、NHKブックス、2009)-冷静に現実をみつめるために必要な、社会学者が整理したこの30数年間の日本現代史


ネットと「世間」

書評 『「空気」と「世間」』(鴻上尚史、講談社現代新書、2009)-日本人を無意識のうちに支配する「見えざる2つのチカラ」。日本人は 「空気」 と 「世間」 にどう対応して生きるべきか?

ネット空間における世論形成と「世間」について少し考えてみた

書評 『私とは何か-「個人」から「分人」へ-』(平野啓一郎、講談社現代新書、2012)-「全人格」ではなく「分割可能な人格」(=分人)で考えればラクになる
・・無意識のうちに別人格を演じているのが人間という存在だ

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2015年10月26日月曜日

書評『日本をダメにしたB層の研究』(適菜収、講談社+α文庫、2015)ー 徹底した「近代」批判の書は俯瞰的に左右両極を叩く



『日本をダメにしたB層の研究』(適菜収、講談社+α文庫、2015)は、徹底した「近代」批判の書である。2102年に出版された単行本が文庫化されたのを機会に読んでみた。

ゲーテとニーチェという18世紀から19世紀にかけて生きた二人のドイツ人が残した文章を使って、劣化しつづける日本の現状をこれでもかと執拗に叩く。近代啓蒙主義の申し子ともいうべき左派(・・リベラル派を含む)だけでなく、保守を偽装する(!)右派もぶった切る姿勢がじつに痛快だ。

この本の面白さは、毒をもった面白さである。そしてその毒は、ストレートに効く毒だ。当たり前のことを当たり前と言い切ること。これは「王様は裸だ」と叫んだ子どもにはできても、空気を読むことに慣れきった日本人にはできない芸当だ。いまや子どもたちですら空気を読むことを強いられるのが劣化する日本の現状である。

「B層」(ビーそう)とは、著者の造語ではない。郵政改革にかんして、小泉政権(当時)の主な支持基盤として想定されたターゲット層のことだ。「具体的なことはよくわからないが小泉純一郎のキャラクターを支持する層」である。内閣府から広報宣伝戦略を受注した広告会社の有限会社スリードが「郵政民営化・合意形成コミュニケーション戦略(案) 」において定義した(・・リンク先に原本のコピーがアップされている)。

いまから10年前の2005年に発表されたレポートだが、マーケティング戦略を政治に応用した内容である。縦軸を EQ も含んだ IQ軸、横軸を「構造改革」の是非として4象限のマトリックスで分類したものだ(下図参照)。ある意味では教科書的でオーソドックスなポートフォリオ分析手法による分類である。




「A層」: エコノミストを始めとして、基本的に民営化の必要性は感じているが、これまで、特に道路公団民営化の結末からの類推上、結果について悲観的な観測を持っており、批判的立場を形成している。「IQ」が比較的高く、構造改革に肯定的。構成財界勝ち組企業、大学教授、マスメディア(テレビ)、都市部ホワイトカラーなど
●「B層」: 郵政の現状サービスへの満足度が極めて高いため、道路などへの公共事業批判ほどたやすく支持は得られない。郵政民営化への支持を取り付けるために、より深いレベルでの合意形成が不可欠。マスコミ報道に流されやすく「IQ」が比較的低い、構造改革に中立的ないし肯定的。構成主婦層、若年層、シルバー(高齢者)層など。具体的なことは分からないが小泉総理のキャラクター・内閣閣僚を支持する。
「C層」: 構造改革抵抗守旧派。「IQ」が比較的高く、構造改革に否定的。
「D層」: 「名無し層」「命名無し層」と呼ばれることも多い。「IQ」が比較的低く、構造改革に否定的。構成既に失業などの痛みにより、構造改革に恐怖を覚えている層

マーケティング戦略が戦略である以上、ターゲット層をあぶりだして明確な戦略を想定することが求められるわけだが、このレポートが発表されてから10年後の2015年から振り返ると、じつによくできた分類だと思うのである。

ただし著者はマーケティングを行いたいわけではない。あくまでもこの枠組みを使って、劣化する大衆社会日本の現状をあぶりだすことを行うのである。だからこそ、縦軸のIQ軸をそのままにして、横軸を「近代的価値」を是とするか非としたマトリックスに簡略化している(下図参照)。





「B層」とは、近代的価値に肯定的だが、IQがそれほど高いわけではない層のことになる。著者のいう近代的価値には、グローバリズム、普遍主義、改革・革新・革命などが含まれる。

著者自身の表現を引用しておこう。

深部を読み取れば「近代的諸価値を肯定するのか、警戒するのか」と読み替えることもできる。そうすると、B層は《近代的諸価値を妄信するバカ》《改革バカ》ということになります。
平等主義や民主主義、普遍的人権などを信じ込んでいる人たちですね。
重要な点は、B層が単なる無知ではないことです。
彼らは、新聞を丹念に読み、テレビニュースを熱心に見る。そして自分たちが合理的で理性的であることに深く満足している。
その一方で、歴史によって培われてきた 《良識》 《日常生活のしきたり》 《中間の知》 《教養》 を軽視するので、近代イデオロギーに容易に接合されてしまう
なにを変えるのかは別として、《改革》 《変革》 《革新》 《革命》 《維新》といったキーワードに根無し草のように流されていく。彼らは、権威を嫌う一方で権威に弱い。テレビや新聞の報道、政治家や大学教授の言葉を鵜呑みにし、踊らされ、騙されたと憤慨し、その後も永遠に騙され続ける存在がB層です。(文庫版 P.58~59)

徹底した近代批判である。近代が生み出した「大衆」という存在。かれらは前近代社会の無知な「民衆」ではない。もちろん、「大衆」=「B層」ではないが、近代が生み出した近代的価値を無意識のうちに内在化し、自覚症状をまったくもたない人たちのことであるといっていいだろう。

上掲のマトリックスでは、A層からD層にいたるまで同じ大きさの円で表現されているが、これはあくまでも質的な概念を可視化したものであって、量的な観点からみれば、あきらかに「B層」がボリュームゾーンであることは間違いない。大衆の大衆たるゆえんである。多数派を占める「大衆」こそB層と重なるのである。だからポピュリズム(=大衆迎合)政治がものを言うのである。

著者が「近代的価値」を無意識に体現する人たちとして、なにを具体的に叩いているかは「目次」を見てみればいいだろう。とくにポピュリズム志向の政治家を徹底的に叩いているほか、文化人や評論家なども俎上にあげられている。ただし、著者の趣味嗜好にもとづく批判もあり、かならずしも同意しがたいものもあるが、あらかた著者の批判にはうなづけるものがある。

未来に理想のユートピアを想定する左派も、過去に理想のノスタルジーを想定する右派も、ともに現実主義とは遠い存在だ。著者による「偽装保守」という表現は、じつに巧みなものだ。保守は、よりよい世界の実現を目指しながらも、確実に一歩一歩前進する姿勢のことであり、現実主義と言い換えてもいいだろう。維新や革命とは正反対の立ち居地にある。「偽装保守」とは「偏狭な復古主義者」としての右派のことであるが、そのなかにはきわめて悪質なデマゴーグもいる。

著者の立ち居地は、一方の極に立って他方の極を叩くというものではなく、俯瞰的な立場から両極をともに叩くという姿勢だ。そのため、批判対象である「B層」からは上から目線の物言いだという批判が出てくるのであろう。

ゲーテやニーチェに仮託して語るという著者の姿勢は、たしかに両者ともに知的巨人であるから上から目線となるのは仕方がないかもしれない。だが、基本的には過去から現在を照射するという視線であることに注意しておきたい。時の試練を経て生き残った思想は、現代人が思っている以上に強靭である。とくにこの二大巨人は近代のなかで格闘した人たちだ。

それが古典というものがもつ意味でありパワーである。古典を読み込んでそれを現実解釈の武器とすること、それがただしい教養の活用法である。

著者が本文で言及しているゲーテとニーチェ以外の思想家たちの著作は、参考文献として一括して紹介されているので、強靭な精神と思索力を身につけたい人は、チャレンジしてみるのがいいのではないかと思う。さしあたっては、著者自身のデビュー作ともいうべきニーチェの名著の新訳 『キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』(講談社+α新書、2005)が読みやすくて面白いと思う。

古典的名著を読むことは、自分で考え、自分で行動するために必要な基礎的能力が鍛えられるはずだ。


 
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目 次 
 
B層用語辞典
文庫版はじめに 参加したがる時代
第1章 B層とはなにか?
 知らないことは言わないほうがいい
 偽史はこうしてつくられる
 モーニング娘。と価値の混乱
 小林秀雄と<コスパバカ>
 B層とはなにか?
 B層は単なる無知ではない

 B層は陰謀論が好き
 
 大衆とB層との違い

 反原発デモと坂本龍一
 <参加>の気分が重要
 神奈川県を独立国にする?
 現代人の未来信仰
第2章 今の世の中はなぜくだらないのか?
 B層が行列する店
 氾濫するB層鮨屋
 デブブームは不健康ブーム
 エリック・クラプトンのビジネスに学ぶ
 口パクを擁護する
 自由になれない理由
 B層を利用する英会話ビジネス
 <国際人>など存在しない
 数学を悪用しない
 保守を偽装する人
 大学教授の学力崩壊
 人権派が政治をダメにする
 人権思想はテロの根源
第3章 今の政治家はなぜダメなのか?
 安倍晋三が進める国の解体
 大衆社会のパッケージ
 民主党の三年間とはなんだったのか?
 小沢一郎の正体
 土井たか子と小沢の売国活動
 ポピュリズムはなぜ暴走したのか
 ファミコン世代が国を滅ぼす
 橋下徹というデマゴーグ
 或阿呆の一生
 卑劣な人間のパフォーマンス
 亡国の船中八策
 平気で嘘をつく人たち
 伝統文化を破壊する人々
 悪人は悪人顔をしている
第4章 素人は口を出すな!
 国民は成熟しない
 誰もが参加したがる時代
 全体主義のロジック
 オーウェルと言葉の破壊
 民主主義はキリスト教カルト
 「民意は悪魔の声である」
おわりに 新しいものはたいてい「嘘」
参考文献
解説(中川淳一郎)

著者プロフィール

適菜 収(てきな・おさむ)
1975年山梨県生まれ。作家。哲学者。早稲田大学で西洋文学を学び、ニーチェを専攻。卒業後、出版社勤務を経て現職。著書に、ニーチェの代表作「アンチクリスト」を現代語にした「キリスト教は邪教です!」(講談社+α新書)「はじめてのニーチェ」(飛鳥新社)「ゲーテに学ぶ賢者の知恵」(だいわ文庫)「ゲーテの警告 日本を滅ぼす『B層』の正体」(講談社+α新書)「ニーチェの警鐘 日本を滅ぼす『B層』の害毒」(講談社+α新書)「世界一退屈な授業」(星海社新書)などがある。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)



<関連サイト>

「B層」=比較的IQの低い、騙されやすい人間たち、の特徴を細かく解説しながら、多くのB層に支持された民主党がかくも無様に崩壊した理由、そしてまた懲りもせず橋下徹こそ日本国首相にもっともふさわしいという今日の世論調査の結果に現れるB層の「勘違い」の害毒
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33886

2012年10月26日(金) 『日本をダメにしたB層の研究』著者:適菜収 なぜ日本人は「参加」したがるのか? 【前篇】

広告会社の有限会社スリードが「郵政民営化・合意形成コミュニケーション戦略(案) 」(原本コピー)


<ブログ内関連記事>

踊らされる「B層」

書評 『普通の家族がいちばん怖い-崩壊するお正月、暴走するクリスマス-』(岩村暢子、新潮文庫、2010 単行本初版 2007)-これが国際競争力を失い大きく劣化しつつある日本人がつくられている舞台裏だ
・・食生活に端的に現れる「B層」性

書評 『外食の裏側を見抜く-プロの全スキル、教えます。』(河岸宏和、東洋経済新報社、2014)-「食の安全」の盲点となりがちな「外食チェーン店」を含めて考えなくては画竜点睛を欠く
・・食にみる「B層」の実態は外食チェーン店。コスパ(=コストパフォーマンス)のみを重視する客は自分が食べているものが価値なきものであることに無自覚

「恵方巻き」なんて、関西出身なのにウチではやったことがない!-「創られた伝統」についての考察-
・・踊らされるのは「B層」。マーケティングの餌食となっている

書評 『夢、死ね!-若者を殺す「自己実現」という嘘-』(中川淳一郎、星海社新書、2014)-「夢」とか「自己実現」などという空疎なコトバをクチにするのはやめることだ
・・いかに「B層」がマーケティング対象として食い物にされているか


近代啓蒙主義のなれの果て

書評 『革新幻想の戦後史』(竹内洋、中央公論新社、2011)-教育社会学者が「自分史」として語る「革新幻想」時代の「戦後日本」論
・・近代啓蒙主義の申し子である左派リベラル知識人たちが戦後日本に撒き散らした害悪を総括

「ユートピア」は挫折する運命にある-「未来」に魅力なく、「過去」も美化できない時代を生きるということ
・・左も右もすでに終わっている存在

「精神の空洞化」をすでに予言していた三島由紀夫について、つれづれなる私の個人的な感想
・・もはや三島由紀夫の予言などはるかに取り越してしまっているのか?


ゲーテという存在

銀杏と書いて「イチョウ」と読むか、「ギンナン」と読むか-強烈な匂いで知る日本の秋の風物詩

ルカ・パチョーリ、ゲーテ、与謝野鉄幹に共通するものとは?-共通するコンセプトを「見えざるつながり」として抽出する

「ルドルフ・シュタイナー展 天使の国」(ワタリウム美術館)にいってきた(2014年4月10日)-「黒板絵」と「建築」に表現された「思考するアート」
・・ゲーテとニーチェの二人から大いにインスパイアされたのがルドルフ・シュタイナーというドイツの思想家であることはあまり知られていない

(2015年11月14日 情報追加)


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