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2026年1月16日金曜日

ファーストネームで呼び合う「ジョルジャ/サナエ」の盟友関係ができあがった! 日本とイタリアの関係がかつてないほど緊密に(2026年1月16日)

(メローニ首相のXアカウントより) 


ことし2026年は、日本とイタリアの外交関係160周年。ともに古代にまでさかのぼる長い歴史と伝統を有するが、近代国家として出発した歴史は意外と短い。

イタリア統一は1861年、明治維新は1868年。ほぼ同時期に体制転換をなしとげ、「国民国家」(ネーション・ステート)として似たような軌跡を歩んできた日本とイタリア。その関係がかつてないほど密接になりつつある。

その立役者は、おなじく保守現実派の政治家である、イタリアのジョルジャ・メローニ首相と日本の高市早苗首相。

この2人の女性首相のツーショットは、さっそくメローニ首相がAIでアニメ化してXにアップしている。これを待ってたんだよ。なんせ「世界で最も影響力のある女性」の第3位が高市首相で、第4位がメローニ首相なのだ。

さすが、「ルパン三世」や「宇宙海賊キャプテン・ハーロック」といった、往年の「昭和アニメ」をこよなく愛するメローニさん。おなじく1970年代を中心とする「昭和アニメ」で育ったわたしは、大いに親近感を感じている。




日本のアニメは、時間差をおいてイタリアで放送されていた
のだ。

その昔、1991年の夏にイタリア全土をバックパッカーとして旅した際に、南部の都市だったと思うが、宿泊先でTVをつけたら日本のアニメが放送されていることに驚いた記憶がある。たしか「The♥かぼちゃワイン」だったと思う。だから、なおさら驚いたわけだ。

1977年生まれのメローニさんもまた、アニメを見て育った世代だ。日本のアニメが、知らず知らずのうちに人生観の形成にあたえていたわけだ。ただし、音声はすべてイタリア語に吹き替えであり、しかも登場人物の名前はイタリア風、主題歌さえイタリア版ではローカライズされている。




「ルパン三世」の原作者モンキーパンチも、「キャプテン・ハーロック」の松本零士も、残念ながら世を去っている。今回の来日では、「北斗の拳」の原作者である原哲夫氏との面会が実現したとのことで、日本側の粋なはからいに感激したらしい。

それにしても、メローニさん好みのアニメは、みんな男の子向けのものばっかりだな。好きなアニメから、その本人の性格がわかるというものだ。




今回の来日は、高市首相が就任してから最初のヨーロッパからの公式訪問であるだけでなく、来日した1月15日はメローニさんの49歳の誕生日。



(首相官邸のXより)


メローニ首相と高市首相が会うのは、昨年の南アフリカのヨハネスブルグで開催された「G20サミット」以来2回目だが、「ジョルジャ ― サナエ」関係に発展したのだ。


(首相官邸の動画より)


ファーストネームで呼び合う関係がすごくナチュラルだ。 イタリアと日本でともに憲政史上初の女性首相となた2人。新しい時代を感じる。いいねえ。じつにすばらしい!

その昔の1980年代、保守現実派のロナルド・レーガン大統領と中曽根康弘首相のあいだで始まった「ロン ― ヤス」関係は、男性どうしの日米関係であった。最初はちょっとムリがあったけどね。 

だが、それから約半世紀後の2026年の今回は日米関係ではなく、女性どうしの日伊関係。価値観を共有しているだけに、ほんとケミストリーのあう二人。

もともと高市首相も「サナエあれば、憂いなし」をキャッチフレーズにしてきたこともあり、「サナエ」とファーストネームで呼ぶことにまったく違和感はない。メローニ首相の「ジョルジャ」にかんしては、ヨーロッパ人であるだけに言うまでもないことだ。

 政治家や官僚によるお膳立てというより、本人どうしが気が合うのだろうなあ。

インド太平洋地域の日本と、地中海に面したイタリア。ユーラシア大陸をはさんで遠く離れた「G7」のメンバー国の両国はともに「海洋国家」の「民主主義国」であり、政治経済だけでなく軍事面でも関係が強化されることになる。

第二次世界大戦では、ともに敗戦国となって米国による占領統治を体験、現在でも米軍基地が存在するが、米国との関係も良好である。

なんといってもトランプ大統領との良好な関係は、「ジョルジャ ― サナエ」の大きな財産である。「ジョルジャ ↔ ドナルド ↔ サナエ」関係は日欧の安全保障のかなめとなる。

国際環境が急速に激変するなか、今回の訪日で親友となった「ジョルジャ ― サナエ」の盟友関係が、今後も長くつづきますよう!


(日本とイタリアは「特別な戦略的パートナー」)


<関連記事>

ユミ:アングロサクソン系の人とマンガは、相性が悪いんでしょうか。
マリ:民族的なものなのかは分かりませんが、日本で流行りのマンガがどこよりも先に翻訳される国はフランスだと思います。少なくとも私のマンガの翻訳はすべて、最初がフランスです。フランスには「バンドデシネ」と呼ばれるマンガ形式が100年以上前からあり、それもあってマンガが文化として認識されている。フランスで翻訳されると、次にスペイン、イタリアと来て、その後にポルトガルやブラジルなどが続く感じでしょうかね。私のマンガでドイツ語に翻訳されているのは、パンク少女を扱った一冊のみです。
ユミ:ラテン系にウケがいいのかな。
(・・・中略・・・)
マリ:アメリカでは、マンガはアタマをあまり使いたくない人が読むものである、活字を読みたくない怠け者用の出版物だ、というとらえ方が、まだまだ大勢を占めているような印象があります。英国も似たようなもので、大英博物館のマンガ展でも、「世界屈指の博物館でマンガ?」と、賛否が渦巻いて、ニコルはすごい批判にさらされたと聞いています。好意的に受け止めてくれる声が上がる一方で、オールドメディアなどには「マンガは読むものであって、展示するものではない」「マンガと芸術は違うものである」といった批評が載りました。英国をよく知るユミさんは、どう思いますか。
ユミ:英国では、食事文化をはじめとして、衣食住&娯楽全般を、あまり追求しないところがあって、享楽的な文化風土ではないですね。 (・・・後略・・・)



<ブログ内関連記事>

・・フランスをはじめとしたイタリアやスペイン、そして中南米のラテン系諸国では、日本のマンガやアニメの人気が高い。当時は放映料が安かったこともあるようだが、英語圏との違いもあるようだ(➡上記の「関連記事」を参照)











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2022年12月2日金曜日

書評『モンテレッジォ ー 小さな村の旅する本屋の物語』(内田洋子、文春文庫、2021)ー 「本の行商人」たちとイタリアの過去、現在、未来を旅する


 

イタリア在住で、イタリアものを中心に執筆活動をつづけているジャーナリストによる本。

聞いたこともないような、過疎化の進むイタリアの山中の限界集落から始まった、近代イタリアの「本の流通」の知られざる歴史。 

たまたま著者が懇意にしていたヴェネツィアの古書店の店主が、その寒村の「本の行商人」の一族出身であることを知ったことから始まる物語。 

読者は著者と一緒に、その知られざる歴史をひとつひとつたどっていきながら、ローマ帝国時代にさかのぼるイタリアの過去、現在、未来を旅することになる。 

(モンテレッジォにある本の行商人の石像 文庫版より)


なぜ出版社も印刷所もないような、貧しい山中の寒村の住人たちが、しかも文字も読めない人たちもいたにもかかわらず、重い本を背負って遠くまで行商に出ていたのか? 

著者や出版社、そして印刷所がモノとしての本にかかわっているが、それを売ってくれる人たちがいなければ読者の手に届くことはない。言い換えれば流通のことだ。

行商人と露天商。これが近代イタリアの本の流通の原点にある。1冊、1冊を手渡しで読者の手に届けた人たちの存在。敷居の高い店舗に入りづらい人たちも読者にしていったのだ。

それだけでない。秘密出版や禁書をひそかに流通させたのもかれらなのだ。19世紀半ばの「リソルジメント」(=イタリア統一)だけでなく、ファシズム時代もまたそうだったのだ。 

(17世紀の本の行商人 『世界の歴史⑰ ヨーロッパ近世の開花』 より)


たまたま新刊書店の文庫本の棚の前に平積みされていたのを手にとったことで、はじめてその存在を知ったのがこの本。 

本が本を呼び、本は人を呼び、人と人をつなげていく。ああ、そんな物語があったのだな、と。本は本だけで成り立っているのではないのだ。 


(画像をクリック!)



目 次 
はじめに
1. それはヴェネツィアの古書店から始まった
2. 海の神、山の神
3. ここはいったいどこなのだ
4. 石の声 
5. 貧しさのおかげ
6. 行け、我が想いへ
7. 中世は輝いていたのか! 
8. ゆっくり急げ
9. 夏のない年
10. ナポレオンと文化の密売人
11. 新世界に旧世界を伝えて
12. ヴェネチアの行商人たち
13. 五人組が時代を開く
14. 町と本と露天商賞と
15. ページに挟まれた物語
16. 窓の向こうに
あとがきに代えて 本が生まれた村
文庫版あとがき
資料一覧 

著者プロフィール
内田洋子(うちだ・ようこ)
1959年兵庫県神戸市生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒。通信社ウーノアソシエイツ代表。欧州と日本間でマスメディアに向けて情報を配信。2011年、『ジーノの家 イタリア10景』で日本エッセイスト・クラブ賞、講談社エッセイ賞を同時受賞。2019年、ウンベルト・アニェッリ記念ジャーナリスト賞、2020年、イタリア版の本屋大賞・第68回露天商賞受賞式にて、外国人として初めて “金の籠賞(Gerla d'Oro)” を受賞。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)


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2022年3月20日日曜日

40年ぶりにウクライナが舞台の映画『ひまわり』(1970年、イタリア)を見た(2022年3月20日)

 

ウクライナといえば「ひまわり」というイメージが自分のなかにある。 

イタリア映画『ひまわり』(1970年)によるものだが、「ウクライナ戦争」がらみで、いま日本全国で上映会が行われているということもあって、じつにひさびさに最初から最後までDVDで視聴してみた。


(『ウクライナ100の素顔』東京農大出版会、2005)より)


約40年前に名画座の「イタリア映画2本立て」で見て以来だ。抱き合わせは、『ラストコンサート』という、お涙ちょうだいものの甘ったるい映画だったな。 

それはさておき、『ひまわり』はおおまかな筋は覚えていたが、やはり40年ぶりともなると、さすがにディテールまで記憶にはなかった。 「目覚まし時計がさす6時」など、なかなか細かいところに目がいってしまう。


(MIAを探す張り紙 画面キャプチャ)


32歳で徴兵されていた北部出身の主人公とナポリ出身の妻は、仮病を装って脱走しようと試みるが、ムッソリーニのイタリアがヒトラーのドイツと同盟を結んでいたこともあって、懲罰として対ソ戦線に行かされることになる。


(雪中行軍のイタリア軍兵士たち 画面よりキャプチャ)


真冬の凍てつくウクライナで行き倒れになった主人公、彼を探しにソ連までやってきたその妻。セラヴィと言ってしまうには、あまりにもひどい現実。大義なき戦争によって引き裂かれたカップルの悲劇。

 
(まさに「独ソ戦」のまっただ中に投入されたイタリア軍)


妻が夫を探しにソ連にいくのはスターリン死後のことだから、1950年代のソ連が舞台設定となる。撮影が行われたのは1970年の公開前ということになろう。この映画を見ていると、現地ロケで見るあの当時のソ連が、いかに貧しい状態だったかがよくわかる。
 

(モスクワにて 画面キャプチャ)


登場するのは、モスクワとウクライナの農村、工業都市。主人公の命を救ったウクライナ人女性と家庭をもった主人公。ウクライナらしさがでているのは、ウクライナ南部で撮影したらしい「ひまわり畑」の風景(*)だけでなく、特徴的な女性の編み上げヘアスタイルもそうだ。ティモシェンコ元首相のあれだ。

(*)これまでウクライナ南部のヘルソン州でロケが行われてきたと説明されてきたが、そうではないようだ。「映画「ひまわり」ロケ地を取材 見えてきた国家のうそ」(NHK鹿児島 2022年4月11日)を参照。


(ウクライナの農村にて 画面キャプチャ)


田舎の一軒家からあたらしく建設された団地に引っ越すシーンがあるが、なんだか日本の昭和40年代のようだな。 

(ウクライナの地方都市 画面キャプチャ)

イタリア北部のミラノが舞台だが、戦争終了後にミラノ駅でロシア戦線からの帰還兵たちを迎えるシーンを見ていると、舞鶴生まれの自分は、引き揚げ船によるシベリア帰りの兵隊のことを想起してしまった。リアルタイムで見たわけではないのだが・・。 


(ミラノ駅の「ロシア戦線復員兵」歓迎風景 画面キャプチャ)


日本で公開されてから約半世紀。「絶滅戦争」となった「独ソ戦」の舞台となったのがウクライナであり、イタリア軍またドイツ側に立って参戦した歴史的事実も再確認しておくべきだろう。 


(美しいひまわり畑の下には・・ 画面キャプチャ)


美しいひまわり畑の下には、イタリア人兵士たちとロシア人捕虜の死体が埋められているのだ、と。 ドイツ軍の命令で穴まで掘らされて・・。




<関連サイト>

・・「実際の映画のシーンと比較してみたところ、丘の傾斜などがそっくりで、複数の村の住民の証言からも、チェルニチー・ヤール村で映画「ひまわり」が撮影されたことは、ほぼ間違いないと見られます。(・・中略・・) 確たることはわかりませんが、取材を進めると、自国にとって不都合な歴史を覆い隠そうとしたソビエト指導部の思惑が見えてきました。(・・中略・・)東部戦線で実際にイタリアが派兵したのは、映画が撮影されたポルタワ州から現在のロシアにかかるエリアです。犠牲者が埋葬されているとすれば、このあたりになるはずです。しかし、撮影場所が明らかになって遺族などが現地を訪れ、遺骨の返還などを求められると、ソビエトにとって非常に都合が悪いわけです。そこであえて、イタリア兵の主戦場ではなかった南部ヘルソン州を撮影場所に仕立て上げたとも考えられます。(・・中略・・) 結局、映画「ひまわり」は、ソビエト国内で上映されることすらありませんでした。撮影現場となったチェルニチー・ヤール村の人々も、ソビエト崩壊まで作品を目にすることはなかったと言います。ロシアの教育現場では、ソビエトあるいはロシアは絶対的な善だという神話がすり込まれ、戦後のシベリア抑留や近隣諸国への軍事侵攻などについては、国民の多くが「相手の国が悪かったのだ」と考えています。(・・中略・・)私は、映画「ひまわり」のロケ地にまつわる謎も、今回のウクライナへの侵攻も、根は同じ問題なのではないかと見ています。」

(2022年4月12日 項目新設)


<ブログ内関連記事>




・・「ウクライナといえばチェルノブイリ」となってしまった


・・パルチザンだったレーヴィは逮捕されたのち、ユダヤ人であったがゆえにアウシュヴィッツ送りになる。そこからの陸路による生還の記録を残した文学者であった


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2022年2月1日火曜日

書評『「メイド・イン・イタリー」はなぜ強いのか? ― 世界を魅了する<意味>の戦略的デザイン』(安西洋之、晶文社、2020)―「2020年代のイタリアの中小企業」に学ぶべきこととは?

 

今年1月に日本公開された映画『ハウス・オブ・グッチ』を見てから、ふたたびイタリアの中小企業への関心が蘇ってきた。


かつて1990年代には「イタリアの中小企業」が大いに注目されたことがあった。『中小企業白書』でも「イタリアの中小企業」が取り上げられているのを読んだ記憶がある。 

ところが、2000年代以降には「世界の工場」となった中国企業との競争で敗れ去ったり、中国企業によってファミリービジネスが買収されているといった話題を耳にするようになった。グローバル資本主義が猛威を振るうなか、イタリアの中小企業の存在がメディアからかき消されてしまったのだ。 

そんなこともあって、自分のなかでは「イタリアの中小企業」への関心が薄れ去っていたのだが、ミラノ在住でデザイン戦略研究家である安西洋之氏の『「メイド・イン・イタリー」はなぜ強いのか?』を読んでみると、この印象が間違っていることを教えられる。 

なによりも、amazon には「MADE in ITALY ストア」が開設されているのだ。食とファッション、家具やインテリアなどの生活製品が中心だが、イタリアならではの機能とデザインを兼ね備えた製品が扱われている。  

安西氏のこの本によれば、もともとイタリアの amazon で始まった取り組みが、グループ内でヨコ展開され、全世界に共有されるようになったのだという。自前でDXできなければ、プラットフォームに乗っかって商売すればいい。中小企業ならではの取り組みだ。イタリアもまたおなじである。

「MADE in ITALY」が世界中で受け入れられているのは、安西氏の整理によれば「意味のイノベーション」と「アルティジャナーレ」によるものだという。 

わたし流に平たく言い換えれば、技術だけに頼らずにイノベーションを実行し、アタマで考えるだけでなく職人的に手を使って動かしてみる、ということだ。 

「意味のイノベーション」という概念は、やや難しく感じるかもしれない。 

機能はおなじ製品でも、それを取り巻くコンテクストが変われば、あらたな意味が見いだされる。忘れ去られていた意味が蘇ってくる。そんな「意味の読み替え」を指していると考えたらいいのだろう。それもまたイノベーションなのだ、と。機能はおなじでも、あらたに見いだした「意味」を、製品に付与して売り出すのである。 

アタマで考えるだけでなく職人的に手を使って動かしてみる、これはもともと日本人にとっては不得意な分野ではないはずだ。デジタル時代だからこそ、デジタルの恩恵は存分に受けながらも、機械にできない部分、すなわち手仕事を活かすべき部分を残すこと。これはひじょうに重要だ。 

また、イタリアの中小企業の製品開発においては、経営者個人の「思い」が濃厚に反映されるのだという。市場調査にもとづいた最大公約数的な量産品では、競争に勝てるはずがないのだ。 

だから、個人的な「好き」や自分が「美しいと感じるもの」にこだわるのである。広く浅くではなく、狭く深く掘る。 

たしかに、「オタク」発祥の地である日本では、個々人の日本人にかんしては消費者としてのこだわりが強いのに、製品開発ということになると、どうも市場規模が比較的大きな国なので、量産思考の安全策をとりがちの傾向がある。これでは、とがった製品は生まれてくるハズがないではないか。 

製品開発にあたっては、日本人はもっと自分にこだわったほうがいい。それは、生き方の問題でもある。自分の人生そのものと、仕事以外の趣味や教養がかかわってくる問題だ。 

2020年2月に出版されたこの本は、新型コロナ感染症(COVID-19)が猛威を振るう以前のことであった。コロナ下の2年間で、中小企業の経営が大きな影響を被っているだけでなく、世界的に消費者のマインドも変化している。この日本でも、消費者のあいだで「手作り志向」が復活する傾向がみられるようになってきた。 

消費者のマインドが変われば、ビジネスの世界も当然のことながら変化を受けることになる。「手作り志向」がどう製品開発に反映していくのか、させていくか、自分自身の問題として考えつづけていきたい。 




目 次
序章 意味を問う「メイド・イン・イタリー」 
第1部 「メイド・イン・イタリー」を再定義する
 第1章 「意味のイノベーション」という戦略的デザイン
 第2章 「アルティジャナーレ」が語ること
 第3章 世界における「メイド・イン・イタリー」の存在感
 *コラム1 「カシミアの帝王」はなぜ哲学書を読むのか? 
第2部 衣食住にみる「メイド・イン・イタリー」
 第4章 イタリアファッション産業の底力--紳士服とテキスタイル
 第5章 食のグローバルとローカル--プロセッコとスローフード
 第6章 日常空間を彩るモノたち--ファツィオリとモレスキン 
 *コラム2 審美眼は継承されるのか?
第3部 「メイド・イン・イタリー」のこれから
 第7章 スタートアップ企業は何を考えるか?--「テクノロジー」から「意味」へのシフト
 第8章 アルティジャーノ2.0--デジタルとモノのあいだで
 第9章 幼児教育が鍛える審美性--レッジョ・エミリア教育
 第10章 EUで磨かれる「メイド・イン・イタリー」--セラミックを介した文化交流
 *コラム3 三つ子の手遊び、百まで
終章 日本のビジネスパーソンが「メイド・イン・イタリー」から学べること
おわりにかえて

著者プロフィール
安西洋之(あんざい・ひろゆき)
モバイルクルーズ株式会社代表取締役。De-Tales Ltd.ディレクター。 日本の自動車メーカーで欧州自動車メーカーへのエンジンなどのOEM供給ビジネスを担当後、独立。1990年よりミラノと東京を拠点としたビジネスプランナーとして欧州とアジアの企業間提携の提案、商品企画や販売戦略等に多数参画している。また、2009年より海外市場攻略に役立つ異文化理解アプローチ「ローカリゼーションマップ」を考案して執筆・講演活動も行ってきたが、2017年にロベルト・ベルガンティ『突破するデザイン』の監修に関与して以降、「ローカリゼーションマップと「意味のイノベーション」の融合を探索中。 
著書に、『世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』、『イタリアで、福島は。』(以上、クロスメディア・パブリッシング)、『ヨーロッパの目、日本の目』(日本評論社)。共著に、『デザインの次に来るもの』(クロスメディア・パブリッシング)、『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?』(日経BP社)。監修に、ベルガンティ『突破するデザイン』(日経BP社)。(amazonの書籍ページより)
 

<関連サイト>

・・「食品、インテリア、服・ファッション小物、ビューティなどのカテゴリーにおいて、イタリアの企業や職人によって生み出されたさまざまな商品をご紹介します。下記のカテゴリーより伝統的なイタリアの製法を堪能できる厳選された商品をご覧ください。 Amazonおよびイタリア貿易促進機構(Italian Trade Agency)は、イタリア製品の海外販売を支援しています。」

Explore a range of products made by Italian companies and artisans in Food, Home, Apparel and Beauty. Each item has been carefully selected for exemplifying traditional Italian manufacturing produce. Get started by browsing our categories below and discover the full range.

Qui potrai trovare prodotti realizzati in Italia rappresentativi del Made in Italy. Sfoglia le categorie in evidenza e le sezioni regionali che trovi di seguito per scoprire le tipicità del nostro territorio. Se vuoi sfogliare l’intera gamma di prodotti segnalati come Made in Italy dai nostri venditori puoi partire dalla barra di ricerca di questa pagina


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