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2024年7月18日木曜日

書評『広東語の世界 ― 香港、華南が育んだグローバル中国語』(飯田真紀、中公新書、2024)― 広東語は「中国語方言」ではなく「もう一つの標準中国語」だ!

 
 
 『広東語の世界 ― 香港、華南が育んだグローバル中国語』(飯田真紀、中公新書、2024)という本を読んだ。先月出版されたばかりの新刊書である。  

「広東語」は「カントンご」と読む。香港を中心に広東省(カントンしょう)でつかわれてきた言語だ。そして、いまなお旺盛に使用されている。 

しかも広東語は、香港を中心とした広東省だけでなく、「華僑」という形で、海外移民とともに東南アジアや北米大陸にも拡がっている。世界全体で8,000万人の話者がいうという大言語でもある。 

日本では一般的に「中国語の方言」という扱いを受けてきた広東語だが、「もう一つの標準中国語」と考えた方が実態に近い。それが、中国語学を専門とする著者の最終的な認識である。 

漢字音の読みが「普通話」(プートンホワ)と呼ばれる「北京語」(マンダリン)とはまったく異なることから、それはわかる。広東語は耳で聴いただけでは、どういう漢字に該当するのか見当がつかないからだ。

1997年に香港が「返還」されてから、すでに四半世紀がたっている。にもかかわらず、依然として広東語が普通話にとって代わられることがないという。 

なぜいまだに広東語は、香港でしぶとく生き続けているのか? その秘密が中国語学の立場から、さらに社会言語学的なアプローチで明らかにされる。そのカギは、広東語の「言文不一致」と、いまなお公用語である英語の存在にある。くわしくは本文を見ていただきたい。 

巨大な中国は、けっして単一の存在ではない。「南船北馬」という漢字熟語があるように、長江を境にして南北の違いがきわめて大きいことは、かつてから指摘されてきた。だが、言語という側面にそくして考えてみると、さらに複雑な様相が見えてくる。 

それはまた、コミュニケーションツールとしての「漢字」について考えることにもつながっていくのである。漢字は表音文字であるとともに表意文字である。書き言葉としての漢字文章は、広く中国語圏で共有されている。 ざっとした意味をとるだけなら、日本語人にも可能だ。


(香港POPSとして広東語でカバーされた日本の楽曲集のCD ブログ筆者コレクション)


「返還」後の現在の香港に関心のある人1970年代から90年代にかけての黄金時代の「香港映画」や「香港POPS」にはまったことのある人(・・かく言うわたしも、お気に入りの香港POPSを YouTube で流しながら読んでいた)。






そのほか、複数の中国語が移民社会ととともに存在する東南アジアで暮らしたことのある人、そしてニューヨークやサンフランシスコなど、米国の有名なチャイナタウンを知っている人なら、じつに興味深く読めると思う。 

とはいえ、いまから本格的に広東語を勉強しようとは、さすがに思わないな。かつてチャレンジしたことがあったが断念したまま現在に至るのは、声調が6つもあるのでハードルが高すぎるからだ。声調が4つの普通話よりも多いのだ。

広東語やベトナム語のように声調の多い言語は、若いときから耳を慣らしておかないと習得はむずかしい。


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目 次
まえがき 
序章 広東語はどこで話されているか 
第1章 広東語はどのような言葉か 
第2章 話し言葉―香港の標準語 
第3章 書き言葉―言文不一致な中国語 
第4章 英語、北京語との共存、競争 
第5章 その他の中国語方言 
終章 広東語から問い直す「中国語」「方言」 
あとがき 
主要参考文献

著者プロフィール
飯田真紀(いいだ・まき)
1998年東京外国語大学大学院地域文化研究科修士課程修了、2005年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。香港中文大学中国文化研究所客員研究助手、北海道大学メディア・コミュニケーション研究院准教授を経て、東京都立大学人文社会学部教授。専門は中国語学・広東語文法。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。


<関連サイト>

⇒ 広東語の短いフレーズの発音つき


<ブログ内関連記事>

・・中島みゆきの楽曲の多くが、『最愛』など香港POPSとして広東語でカバーされていることは、知る人ぞ知る事実。

・・香港人はまさに「アングロ・チャイニーズ」を体現したような存在

・・中国南部からの大反乱。首謀者の洪秀全は広東出身だが広東語ではなく、客家語を母語としていた


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2022年12月9日金曜日

映画『少林サッカー』(2001年、香港)をワールドカップ2022年の開催中にはじめて視聴

 
 「ワールドカップ2022」ということもあって、ふと「少林サッカー」という映画があったなと思い出した。 

YouTube で探してみたら、Shaolin Soccer (Chinese Movie with English sub) PART 1/12 で無料で視聴できることがわかったので視聴。12分割の動画を連続して視聴できる。配給は MIRAMAXで、音声は広東語。英語字幕つき。

 
これくらいハチャメチャで荒唐無稽のサッカーものはいいねえ。爆笑につぐ爆笑。公開当時に予告編を見て爆笑していたことを思い出したが、本編はいままで見たことがなかったのだった。 


2001年の製作公開だから、もう21年も前の作品か。2001年は、1997年の香港返還から4年目、現在ではすっかり有名無実化している「一国二制度」を誰もが信じていたころの香港だからだろう。映画が全体的に明るいのだ。 

かつて Mr. Boo のシリーズで大いに楽しんだ香港のコメディ映画だが、香港映画の黄金時代が去って久しい。懐旧の思いに浸ってしまう。 




<ブログ内関連記事>


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2019年8月14日水曜日

香港のデモは一線を越えてしまった・・(2019年8月14日)



香港のデモは一線を越えてしまった・・

8月13日に若者を中心としたデモ隊による香港国際空港のデモ活動混乱のため国際便が飛ばないという事態が発生。本日8月14日には正常化しつつあるとはいえ、実質的な「空港閉鎖」は好ましいことではない。

香港のデモは、ついに一線を越えてしまったのだ。

「空港閉鎖」には苦い思い出がある。タイの首都バンコクのスワンナプーム国際空港がデモ隊によって占拠された事件(2008年11月25日~12月4日)のことだ。タイを出国したその日の午後に空港が閉鎖され、逆にタイに戻れなくなってしまったのだ(当時はバンコク在住)。

デモそのものは、あくまでも国内問題だ。だが、国際空港が閉鎖されてしまうとビジネス活動に大きな悪影響がでてくる。ヒトとモノの流れが止まってしまうからだ。ビジネスパーソンとしては、正直いって迷惑だとしか言いようがない。

中国共産党の圧政と恐怖と戦う香港の若者たちの気持ちは理解できるが、「空港閉鎖」をもたらすような事態には賛成できない。やり過ぎだ

現在のところ、中国共産党は恫喝と威嚇を続けながらも、かろうじて実力行使そのものは「自制」している。デモに参加する若者たちにも「自制」を求めたい。とはいえ・・

「最後の闘争」と位置づけるかれらには、もうなにを言っても無駄なのだろうか。もはや自暴自棄に近い状態なのか? 

このままだと、たとえ最終手段としたの人民解放軍の暴力的介入がなかったとしても、国際金融都市・香港自体の衰退、いや実質的な終焉につながってしまうかもしれない。


<ブログ内関連記事>

タイのあれこれ (21) バンコク以外からタイに入国する方法-危機対応時のロジスティクスについての体験と考察-

書評 『香港バリケード-若者はなぜ立ち上がったのか-』(遠藤誉、深尾葉子・安冨歩、明石書房、2015)-79日間の「雨傘革命」は東アジア情勢に決定的な影響を及ぼしつづける

天安門事件(1989年)から20年か・・(2009年6月4日)

JBPressの連載コラム第57回は、「英国の民衆弾圧、ピータールーの虐殺を知っているか-200年前の英国の民主化運動から現在の香港を見る」(2019年7月30日)


 
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2019年7月30日火曜日

JBPressの連載コラム第57回は、「英国の民衆弾圧、ピータールーの虐殺を知っているか-200年前の英国の民主化運動から現在の香港を見る」(2019年7月30日)

「香港のデモ」が8週連続で続いてます。香港で自由に意見表明ができる最後のチャンスだという悲壮感と覚悟が、香港人たちをデモにかき立てているのです。 

とはいえ、このままエスカレートしていくと、中国共産党による武力弾圧が行われてしまうのではないかという一抹の不安を感じないわけにいきません。なぜなら、30年前の1989年6月4日の「天安門事件」を想起してしまうからです。 

末尾に「9」のつく年には動乱が起きるというジンクスがあります。200年前のことですが、1819年8月16日にも民主化運動が武力弾圧された事件が発生しています。 

それが「ピータールーの虐殺」(Peterloo's Massacre)中国ではなく、民主主義の先進国である英国で起こった事件です。イングランド北西部の工業都市マンチェスターで起こった事件です。 

今回は、この「ピータールーの虐殺」の映画化である『ピータールー マンチェスターの悲劇』(英国、2018年)を取り上げながら、200年のスパンで民主化運動について考えてみたいと思います。

200年前の事件が、過ぎ去った過去の話ではないことに気づくことになるでしょう。 


つづきは本文で ⇒ https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/57130


PS 映画『ピータールー マンチェスターの悲劇』は、来週8月9日(金)より全国公開されます。 公式サイト:https://gaga.ne.jp/peterloo/



<ブログ内関連記事>

映画『未来を花束にして』(原題:Suffragette、2012年、英国)-英国でも女性参政権は闘い取られたものであった

映画 『ターナー、光に愛を求めて』(英国・ドイツ・フランス、2014)を見てきた(2015年7月1日)-英国が生んだ風景画家の巨匠ターナーの知られざる後半生を描いた「動く絵画」
・・『ピータールー マンチェスターの悲劇』の監督マイク・リーの前作

天安門事件(1989年)から20年か・・

書評 『香港バリケード-若者はなぜ立ち上がったのか-』(遠藤誉、深尾葉子・安冨歩、明石書房、2015)-79日間の「雨傘革命」は東アジア情勢に決定的な影響を及ぼしつづける

書評 『スノーデンファイル-地球上で最も追われている男の真実-』(ルーク・ハーディング、三木俊哉訳、日経BP社、2014)-国家による「監視社会」化をめぐる米英アングロサクソンの共通点と相違点に注目
・・「2001年の「9-11」テロ後に肥大した米国政府の通信監視活動の実態を暴き、2014年度のピュリッツァー賞を受賞した英国の『ガーディアン』紙記者が描いた「事件」の舞台裏のドキュメントである」

書評 『国際メディア情報戦』(高木 徹、講談社現代新書、2014)-「現代の総力戦」は「情報発信力」で自らの倫理的優位性を世界に納得させることにある



 
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2015年5月24日日曜日

書評『香港バリケード ― 若者はなぜ立ち上がったのか』(遠藤誉/深尾葉子/安冨歩、明石書房、2015)― 79日間の「雨傘革命」は東アジア情勢に決定的な影響を及ぼしつづける



タイトルの「香港バリケード」とは、昨年(2014年)に世界的な衝撃を与えた香港の「雨傘革命」のことを指している。学生の呼びかけで2014年9月22日にはじまったデモに、香港市民が自発的に(!)参加して79日間(!)つづいた巨大な運動のことだ。

香港トップの行政長官を選ぶ「普通選挙」が実施されないことに怒りと危機感を感じた学生たちが立ちあがったのである。1997年の香港返還に際して中国共産党が世界に公約した「一国二制度」のもとに真の民主主義があるのか、と。

「雨傘革命」(Umbrella Revolution)とは、米英メディアによる命名が定着したものだ。警察が使用した催涙弾や胡椒水などに対抗するため、非暴力で無抵抗(!)の学生たちにが雨傘で防戦したことからだという。授業ボイコットから始まった運動は、広場や幹線道路を占拠するにいたる。

日本人であるわたしは、香港人たちによる自由と民主を求める運動に心情的に共感するだけでない。現実的な意味において、この「雨傘革命」が真に民主的な中国への道を切り開くことにつながるのではないかと期待しながら、台湾で続いていた「ひまわり学生運動」(=太陽花學運)とともに、断続的に推移を見守ってきた。

「雨傘革命」も「ひまわり学運」も、ともに学生が中心となって、それぞれの政府を批判するデモである。共通するのは、自由と民主主義を抑圧する中国共産党に対する嫌悪感と危機感がある。民意をかならずしも反映しない一党独裁の体制への恐怖といってもいいだろう。香港も台湾も、中国共産党による大陸支配から逃れてきた人々が多いだけでなく、大陸中国で使用される簡体字ではなく、繁体字を使用している点にも共通点がある。

かつて返還後の香港と中国の関係について、いまは亡き台湾出身の投資家で経済評論家の邱永漢氏は、「香港の中国化」ではなく、「中国が香港化」するとポジティブな予言をした。香港返還が実現した1997年当時のことである。

経済とビジネスという側面についてのみ見れば、たしかにその通りとなった。鄧小平の「改革開放」路線後の中国は、いまや米国についでGDPで世界第2位の「大国」に成長している。「社会主義資本市場」という歪んだ体制が拝金主義を生みだしたという負の側面をともなったものであるが。

「中国が香港化」したことにより、中国にとって資本主義世界へのゲートウェイであった香港の存在意義が相対的に低下してしまったのである。中国共産党は、GDPで世界第2位の経済力によるチャイナマネーによって香港経済の生殺与奪を握りつつある状況である。政治という側面について見れば、「香港の中国化」が進行しているのである。台湾もまたその危機にある。

ここで想起しておくべきことは、日本人の一般的な認識では「香港返還」とされているが、中国共産党は「香港回収」としていることである。「返還」だと主体は植民地支配をつづけてきた英国にあるが、「回収」だと主体は中国共産党にある。富裕層を中心にした香港市民が、危険を感じて英国や英連邦のカナダやオーストラリアに「移民」していったのはある意味では当然の結果であった。

だが、金銭的に余裕のない人たちは香港にとどまることを選択した。かれらの多くが「一国二制度」における普通選挙の実施を信じていたが、その期待が裏切られたのである。英国と中国のあいだの交渉で決まった「一国二制度」(One Nation Two System Policy)で保証された「50年」が、かなりいい加減な数字であったことは、よもや香港市民も思いもしなかったことだろう。

英国の植民地であった香港は、中国共産党による支配を嫌って難民として逃れてきた人が多い。いわば「難民的メンタリティ-」の持ち主である。

「雨傘革命」の中心になった学生たちは、「難民」的メンタリティーの第一世代と異なり、そこで生まれ育ち、そこで生きていく「香港新世代」である。華人でありながら、アイデンティティの源泉は香港にある。自分たちの運命に直接的にかかわってくるからこそ、運動に立ち上がったのである。

「雨傘革命」は、途中から「オキュパイ・ウォールストリート」系の別勢力の合流によって性格が変容していき、その結果、香港市民の支持を失って収束する。香港経済そのものを機能不全にしたのでは、一般市民の生活が成り立たなくなってしまうからだ。

日本からみれば香港も台湾もともに「対岸」であるが、けっして「対岸の火事」とみなしてはいけない。台湾だけでなく、香港もまた日本の運命にも大きな影響を及ぼす存在である。

「国家資本主義」によって、カネのチカラで自由と民主主義を抑圧する一党独裁体制の中国への抵抗である、香港と台湾の運動がもつ衝撃的な意味を日本人はきちんと受け止めなくてはならない。


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目 次

序章 雨傘革命を解剖する-香港新世代のメンタリティ(遠藤誉)
第Ⅰ部 バリケードはなぜ出現したのか(遠藤誉)
 第1章 「鉄の女」サッチャーと「鋼の男」 小平の一騎打ち-イギリス植民地から中国返還へ
  1 アヘンを使って香港を奪ったイギリス
  2 新中国の誕生とイギリスの対中政策
  3 米中が接近するならイギリスも-一国二制度を準備した中国
  4 中英共同声明-地にひれ伏した美しい金髪
 第2章 香港特別行政区基本法に潜む爆薬-成立過程とからくり
  1 香港特別行政区基本法起草委員会
  2 香港人という塊の「正体」は何か?
  3 基本法はいかなる爆薬を含んでいるのか?
  4 2003年、基本法第23条-爆発した50万人抗議デモ
 第3章 チャイナ・マネーからオキュパイ論台頭まで-反愛国教育勝利の中で何が起きたのか?
  1 CEPAと「9プラス2」汎珠江デルタ大開発-チャイナ・マネーが「民心」を買う
  2 愛国論争と愛国教育導入への抗議デモ
  3 チャイナ・マネーが買った選挙委員会と長官選挙
  4 用意されていたオキュパイ論
 第4章 雨傘革命がつきつけたもの
  1 立ち上がった学生たち-デモの時系列
  2 市民がついていかなかった、もう一つの理由-チャイナ・マネーが民主を買う
  3 中国中央はどう対処したのか?
  4 世界金融界のセンターを狙う中国
  5 アジア情勢を揺さぶる新世代の本土化意識-新しいメンタリティ
  6 ジミー・ライの根性と意地
 ◆コラム 自由のないところに国際金融中心地はできない(安冨歩)
第ⅡI部 バリケードの中で人々は何を考えたのか
 第5章 香港が香港であり続けるために-香港と日本人のハーフが見た雨傘革命(伯川星矢)
  香港の未来に不安を感じている若者たち
  新旧両世代間の葛藤
  誰のためにある香港?
  若者たちの声を聞く
  私にとっての雨傘革命
第6章 最前線に立った66歳の起業家と17歳の学生(刈部謙一)
 ジミー・ライ インタビュー
 黄之峰(ジョシュア・ウォン) インタビュー
第7章 香港のゲバラに会いに行く(安冨歩)
第8章 It was not a dream-占拠79日を支えた想い(深尾葉子)
 20年目の香港へ
 返還後の香港に生まれた新たな生きざま
 運動で得たもの、失ったもの
終章 雨傘世代-バリケードは崩壊しない(遠藤誉)
あとがき 深尾葉子/遠藤誉

著者プロフィール

遠藤誉(えんどう・ほまれ)
1
941 年中国吉林省長春市生まれ。1953 年帰国。東京福祉大学国際交流センター長。筑波大学名誉教授。理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。著書に『チャイナ・セブン 〈紅い皇帝〉習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『チャイナ・ジャッジ 毛沢東になれなかった男』『卡子(チャーズ) 中国建国の残火』(以上、朝日新聞出版)、『完全解読 「中国外交戦略」の狙い』(WAC)、『ネット大国中国-言論をめぐる攻防-』(岩波新書)、『中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす』(日経BP 社)など多数。


深尾葉子(ふかお・ようこ)
1963 年大阪府生まれ。大阪外国語大学中国語専攻卒業。大阪市立大学大学院前期修了。大阪大学大学院経済学研究科准教授。修士(文学)。主な編著に『現代中国の底流』(行路社)、『満洲の成立』(名古屋大学出版会)、『黄土高原・緑を紡ぎだす人々』(風響社)、著書に『黄土高原の村――音・空間・社会』(古今書院)、『魂の脱植民地化とは何か』(青灯社)、『日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体』『日本の社会を埋め尽くすカエル男の末路』(以上、講談社α新書)、翻訳書に『蝕まれた大地』(行路社)など。

安冨 歩(やすとみ・あゆむ)
1963 年大阪府生まれ。京都大学大学院経済学研究科修士課程修了。東京大学東洋文化研究所教授。博士(経済学)。主な著書に『原発危機と「東大話法」』『幻影からの脱出』『ジャパン・イズ・バック』(以上、明石書店)、『もう「東大話法」にはだまされない』(講談社α新書)、『生きる技法』『合理的な神秘主義』(以上、青灯社)、『ドラッカーと論語』(東洋経済新報社)、『生きるための論語』(ちくま新書)、『経済学の船出』(NTT 出版)、『生きるための経済学』(NHK ブックス)、『「満洲国」の金融』『貨幣の複雑性』(以上、創文社)など多数。


<関連サイト>

中国問題研究家 遠藤誉が斬る (連載 2013年10月2日から現在) 

近刊!『香港バリケード――若者はなぜ立ち上がったのか』 (共著者の一人である安冨歩氏のブログ掲載の記事

香港選挙制度改革案否決 香港の前途は 雨傘革命の勝利、北京支配の限界、更なる混沌へ  (福島香織、2015年6月24日)

アリババが香港英字紙買収-馬雲(ジャック・マー)と習近平の絶妙な関係(遠藤誉、「中国問題研究家・遠藤誉が斬る」Yahoo!ニューズ、2015年12月13日)

書店関係者の失踪で高まる香港自治権への不安 (The Economist、2016年1月15日)

ドキュメンタリーWAVE 「“傘兵”はどこへゆくのか~新党ブームに揺れる香港~」(BS1 2016年5月29日放送)
・・「今、香港で新政党の立ち上げブームが起きている。その中心になっているのは「傘兵」と呼ばれる30万の若者たち。一昨年、民主的な選挙制度を求めて路上を占拠し、政治に目覚めた人たちだ。彼らは、独立のために暴力も辞さない過激な「本土派」と、対話で民主主義を実現するという「民主派」の二つのグループに分かれ、9月の選挙に向けて議論が沸騰している。30万の若者たちはどんな選択をしていくのか。」

天安門から27年、香港「独立派」乱立の意味 6月4日、混乱の追悼集会で考える香港の今と未来 (福島香織、日経ビジネスオンライン、2016年6月8日)

水原希子とレオン・ダイはなぜ謝罪したのか?:垣間見えた「文革の亡霊」 (野嶋剛、フォーサイト、2016年7月22日)
・・「台湾や香港の人びとが中国に対する根源的な信頼感を失いつつある流れと軌を一にするものであり、こうした騒動が起きるたびに、かえって台湾の人々を心情的な部分での「台湾独立」へますます傾かせるのである」

香港議会、「独立派議員誕生」が意味するもの (日経ビジネスオンライン、 2016年9月7日)

香港の「反中独立派」が中国を揺さぶり始めた 香港議会選挙で反中勢力が6議席を獲得 (美根 慶樹、東洋経済オンライン、2016年9月12日)

(2015年6月24、12月15日、2016年1月15日、5月29日、6月8日、7月27日、9月7日・12日 情報追加)


<ブログ内関連記事>

遠藤誉氏の著作から

書評 『チャイナ・ギャップ-噛み合わない日中の歯車-』(遠藤誉、朝日新聞社出版、2013)-中国近現代史のなかに日中関係、米中関係を位置づけると見えてくるものとは?
・・権力を利用して蓄財したカネをマネーロンダリングしたチャイナマネーが、アングロサクソン諸国をうるおしているという実態、しょせん英米アングロサクソンの手のひらの上で踊らされているに過ぎない中国共産党の深層が明るみに出た事件

書評 『完全解読 「中国外交戦略」の狙い』(遠藤誉、WAC、2013)-中国と中国共産党を熟知しているからこそ書ける中国の外交戦略の原理原則

中国に依存する香港経済

書評 『ボルドー・バブル崩壊-高騰する「液体資産」の行方-』 (山本明彦、講談社+α新書、2009)-ボルドー・ワインにみる世界経済のいま 
・・「第4章 香港・中国は「ワインの覇者を目指す」であった。 2008年8月にスピリッツを除くワインや酒類の関税を一気にゼロにした香港は、「アジアのワイン首都」を目指しているという。すでに3年前の東京に追い付いているというから、この勢いは無視できないものがある。 香港は地理的には、シンガポール、上海、北京、東京など主要な消費地の中心に位置しており、物流網も完備、金融システムも安定しており、中国本土へのゲイトウェイである香港から関税ゼロでワインが再輸出されるからだ。 中国はワイン消費だけでなく、ワイン生産国としても大きな将来性があるというレポートがでているらしい。 まさに中国おそるべし、である。」


「一党独裁」を支えるチャイナマネー 

書評 『自由市場の終焉-国家資本主義とどう闘うか-』(イアン・ブレマー、有賀裕子訳、日本経済新聞出版社、2011)-権威主義政治体制維持のため市場を利用する国家資本主義の実態
・・一党独裁の中国は典型的な「国家資本主義」


中国民主化

天安門事件(1989年)から20年か・・

「天安門事件」から25年(2014年6月4日)-天安門は「見る」ものではなく、そこに「立つ」べきものだ


圧政に対して闘う市民

ミュージカル映画 『レ・ミゼラブル』を観てきた(2013年2月9日)-ミュージカル映画は映画館で観るに限る! ・・バリケードを構築して闘った市民たち

韓国現代史の転換点になった「光州事件」から33年-韓国映画 『光州 5・18』(2007年)を DVD でみて考えたこと(2013年5月18日) 

書評 『バンコク燃ゆ-タックシンと「タイ式」民主主義-』(柴田直治、めこん、2010)-「タイ式」民主主義の機能不全と今後の行方

『動員の革命』(津田大介)と 『中東民衆の真実』(田原 牧)で、SNS とリアル世界の「つながり」を考える


台湾人のための台湾

映画 『KANO 1931海の向こうの甲子園』(台湾、2014年)を見てきた-台湾人による台湾人のためのスポ根もの青春映画は日本人も感動させる 

書評 『新・台湾の主張』(李登輝、PHP新書、2015)-台湾と日本は運命共同体である!

(2015年10月25日、2016年7月21日 情報追加)


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2013年8月22日木曜日

拙著『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』(こう書房、2012) が、2013年8月に台湾で翻訳出版されました!


昨年(2012年)7月に出版した拙著 『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』(佐藤けんいち、こう書房、2013)ですが、このたび台湾で翻訳出版されました。

台湾版のタイトルは、『一個人的策展年代-串聯社群,你需要雜學資料庫-』(佐藤賢一、陳文涵=訳、世茂出版社)です。2013年8月の出版です。平装で 208頁、モノクロ印刷。ジャンルは「職場経営」。

表紙カバー(上掲の写真)では 『一個人の策展年代』 と、「的」 ではなく 「の」 がつかわれています。中文世界ではキリンの「午後の紅茶」が人気ですが、「の」というひらがなに反応する人が多いようです。「の」が入っていると売れるという判断かもしれません。

さて、「アタマの引き出し」はどう訳すのかな~と楽しみにしてましたが、副題にあるように「資料庫」となってます。あるいは「雑学資料庫」。ナルホド!

(台湾版の表紙ウラ)

本文は中文繁体字(=正字体)ですので、台湾以外では香港でも販売されています。日本側の出版社をつうじて実物をいただきましたので、わたしもざっと中身を見てみましたが、簡体字になれない人には繁体字のほうが読みやすいかもしれません。なお、簡単字版では一般的なヨコ組みではなく、日本語の書籍と同様にタテ組みになっています。

なお、台湾版では佐藤けんいちではなく、本名を使用しました。佐藤賢一となっております。著者プロフィールを参考のために掲載しておきましょう。

作者簡介

佐藤賢一 (Kenichi Sato)
KEN Management Ltd.的代表。顧問業經營者,專業領域為組織改革及人材能力加強。1962年生於日本京都,1985年畢業自一橋大學(主修歷史學),1992年於美國壬色列理工學院 (Rensselaer Polytechnic Institute, RPI) 取得企業管理碩士學位(MBA)。曾任職於銀行及廣告代理商的顧問公司,以及中小企業「Number 2」監督經營企劃室長。在泰國曼谷成立當地法人,並擔任獨立代表。在學校法人玉川學園擔任教育研究活動政務會議委員,任務為「促進個人思考,個人行動,在地球任何角落都能成功的『個體』日本人」。興趣是成為「資料庫豐富的人」受人讚賞。本書《一個人的策展年代-串聯社群,你需要雜學資料庫》為他的首本著作。
  官網:kensatoken.com/
  信箱:ken@kensatoken.com

機会があれば台湾や香港のリアル書店で、その機会がなければ台湾や香港のネット書店でご確認いただければさいわいです。




<関連サイト>

台湾出版社サイト(世茂)における書籍紹介
http://www.coolbooks.com.tw/books_product.asp?bookNo=00916573


博客来書籍館(台湾ネット書店)
http://www.books.com.tw/exep/prod/booksfile.php?item=0010594170

樂天書城網路書店(台湾ネット書店)
http://books.shop.rakuten.tw/0010594170/

香港二楼書店
http://2-floor.dyndns.org/item_detail.php?pro_id=676192

その他多数


PS 亚马逊中国(Amazon China)でも『一個人的策展年代-串聯社群,你需要雜學資料庫-』は入手可能です! 繁体字であっても中文である以上、海峡は越えて大陸でも流通していくということですね。ご関心のある方は上記リンクからどうぞ。(2013年11月20日 記す)


PS2 Kinokuniya(紀伊国屋書店)の海外店舗ネットワークを通じて台湾以外でもシンガポールやマレーシア、タイなどでも購入できますよ。下記にリンクしてあります。ジュンク堂の台湾でも購入できます。さすが華人圏の拡がりは大きいですね。日本語版の『アタマの引き出し』も入手可能です。(2013年11月21日 記す)

 紀伊国屋台湾 ⇒ kinokuniya Taiwan
 紀伊国屋シンガポール ⇒ Kinokuniya Singapore
 紀伊国屋マレーシア ⇒ Kinokuniya Malaysia
 紀伊国屋タイ ⇒ Kinokuniya Thailand  

 台湾淳久堂股份有限公司  


PS2 「策展」というコトバは中日辞典にはでてこないが、どうやらITの世界でいう「キュレーター」や「キュレーション」を意味するようだ。『一個人的策展年代』とは「一人でキュレーター時代」という意味だろう。日本語版のエッセンスをうまく要約したタイトルになっているかもしれない。ブログ記事の キュレーション (きょうのコトバ) を参照。




<参考>

『一個人的策展年代-串聯社群,你需要雜學資料庫-』(佐藤賢一、陳文涵=訳、世茂出版社、2013) 目録

序章 「資料庫」為何越多越好●
  ●「專業笨蛋」不通用的時代
  ●「資料庫」對於客服業變得重要
  ●正是「雜學」才重要
  ●創新源自「發現」與「資料庫」

第1章 「資料庫」的增加方法①-以「好奇心」為最優先,運用「五感」的「體驗」
 1. 以自己的好奇心為最優先
  ●「愛好是拿手之母!」
  ●「讀萬卷書,行萬里路」
  ●「五感」全開「體驗」
 2. 尋找自己的雜學題目
  ●明確地留意感興趣的題目
  ●題目有兩個以上也沒關係
  ●透過履歷表=自己史尋找題目
  ●以實際體驗設定題目
  ●題目設定短・中・長期
 3. 專業知識為雜學的相乘作用
  ●確立「工作」的專業領域
  ●正面積極地利用置身環境
  ●工作與生活的真正關係
 第1章 小結

第2章 「資料庫」的增加方法②-徹底地「觀察」
 1. 養成觀察的生活習慣
  ●透過「觀察」將體驗轉換為知識
  ●創新來自「觀察」
  ●由週遭開始「觀察」
  ●徹底實行「三現主義」並重視第一手資訊
 2. 觀察時需留意的事
  ●在意的事立刻紀錄
  ●在意的事立即詢問、搜尋
 3. 觀察的方法
  ●萬事起於自然觀察
  ●「假說與驗證」――經常思考「為什麼?」
  ●以自己的題目為「標籤」進行「觀察」
  ●觀察時刻意比較
  ●著重共通點及關聯性
 4. 觀察時的觀點
  ●觀察時的「觀點」
  ●以360度的俯瞰方式觀察
  ●抱持異己的觀點
  ●嘗試三角測量法(triangulation)
 5. 五感體驗
  ●「觀察」並不限於眼睛
  ●以寬闊的平常心訓練觀察
 第2章 小結

第3章 「資料庫」的增加方法③-養成「閱讀」的生活習慣
 1. 培養閱讀的嗜好
  ●首要體驗、次要閱讀!透過書籍的第二手資訊補齊知識
  ●養成閱讀的生活習慣
  ●總之增加數量
 2. 先了解書本結構
  ●了解文章結構
  ●不全部讀完也可以
  ●將書本依自己需求客製化後使用
  ●「商業書籍」為補給品
 3. 併用多讀及熟讀
  ●多讀的基礎在於熟讀
  ●同時並行閱讀多本書
  ●相關書籍至少閱讀三本
  ●閱讀不同類別的書籍
  ●雜誌整本讀完
 4. 如何選書
  ●遠看書架上的書背
  ●如何選書?
 5. 閱讀聲音及影像
  ●使用雙耳「閱讀」
  ●以雙耳「閱讀」英文有聲書
  ●將影像作品轉換為「資料庫」
  ●偶爾也要「資訊絕食」!
 第3章 小結

第4章 「資料庫」的增加方法④-透過「輸出」整理並穩固「資料庫」
 1. 由記憶的機制思考
  ●輸入及輸出的往返動作很重要
  ●大腦與電腦的「資料庫」差異
  ●「資料庫」製作的I╱O平衡
 2. 由大腦輸出(Output)看看
  ●實際的輸出手法
  ●說出口看看
  ●活用推特及臉書等社交網站
 3. 提升輸出力的秘訣
  ●活用聯想
  ●以類推法換句話說
 第4章 小結

第5章 「資料庫」的增加方法 應用篇-以「做菜」為例,試著增加「資料庫」
  ●做菜增加雜學的「資料庫」
  ●正因料理依靠做菜的人,雜學才無限增加
  ●不僅增加雜學,也學到管理的基礎
  ●以做菜為起點,增加雜學的資料庫
  ●養成生活習慣至少需時三個月
後記



PS 中文繁体字版は、アマゾン・チャイナ(amazon.cn)でも購入可能です。

『一個人的策展年代-串聯社群,你需要雜學資料庫-』(佐藤賢一、陳文涵=訳、世茂出版社)で検索すればでてきます。(クリック!)
Kinokuniya(紀伊國屋書店)の東南アジアの各店舗でも購入可能です(シンガポール、マレーシア他)。中文圏の広さを感じますね (中文繁体字版出版からつおうど一年後の 2014年8月1日記す)



<ブログ内関連記事>

『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』の出版前の2012年4月に受けたインタビューを再録します

『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』、いよいよ来週の7月3日以降、書店に配本予定です!

『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』(佐藤けんいち、こう書房、2012)を求めて-東京都内のリアル書店をフィールドワークする

新刊 『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』(佐藤けんいち、こう書房、2012)が、「新刊.jp」で紹介されました!

日刊工業新聞(2012年11月22日付け)で『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』(佐藤けんいち、こう書房、2012)が紹介されました!

「サンケイビジネスアイ」(SankeiBiz)に『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』(佐藤けんいち、こう書房、2012)の紹介が掲載されました。

【セミナーのご案内】 「ビジネスパーソンのための『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』

書評 『キュレーションの時代-「つながり」の情報革命が始まる-』(佐々木俊尚、ちくま新書、2011)
・・「策展」というコトバは中日辞典にはでてこないが、どうやらITの世界でいう「キュレーター」や「キュレーション」を意味するようだ。『一個人的策展年代』とは「一人でキュレーター時代」という意味だろう。日本語版のエッセンスをうまく要約したタイトルになっているかもしれない。
組織人事管理の分野でも「キュレーション」は注目されている。

キュレーション (きょうのコトバ)



台湾関連

邱永漢のグルメ本は戦後日本の古典である-追悼・邱永漢

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