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2020年12月7日月曜日

書評『本を売る技術』(矢部潤子、本の雑誌社、2020)-書店員さんは、そこまで考えて日々仕事に取り組んでいるのか!


『本を売る技術』(矢部潤子、本の雑誌社、2020)を読む。タイトルにある「本を売る技術」というのは、リアル書店の店頭という「現場」で本を売る「書店員の仕事」のことだ。

著者は、36年間現場で本を売り続けてきた超ベテラン。デスクワークに変わって時間的余裕ができた著者へのインタビューという形で、「現場」で「本を売る技術」を聞き出したものだ。 

書店員さんは、そこまで考えて日々仕事に取り組んでいるのか! そういう驚きに満ちた一冊だ。 

たとえば、帯にもあるように「なぜ売れる本を(エンド台の)左端に積むのか」というノウハウには、それなりの理由があるのだ。売り場の作り方も含めて、リアル書店の現場で確認したいことが多く語られている。リアル書店に行く際にはぜひ確認したいものだ。

POSデータだけではわからない、リアルの売れ行きを知っているのは書店員さんなのだ。 小売業である書店員さんの仕事は、じつに忙しい。あまりにも忙しい。そんな書店員さんの仕事のすべてを知ることができる仕事本でもある。 

書店員ではなくても、本好きな人にとっては必読書だね。





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2014年4月7日月曜日

書評『そのとき、本が生まれた』(アレッサンドロ・マルツォ・マーニョ、清水由貴子訳、柏書房、2013)― 出版ビジネスを軸にしたヴェネツィア共和国の歴史



日本でも観光地としてはもちろん、テーマとしても人気の高いヴェネツィアだが、活字印刷による出版がビジネスとして花開いたヴェネツィアを描いたこの歴史ノンフィクション作品は、ヴェネツィアをみる新たな視点を提供してくれる。ヴェネツィア共和国は、出版ビジネスの中心であったのだ。

『そのとき、本が生まれた』という日本語版タイトルの巧みさに引きつけられて読み始めたが、じつはヴェネツィア共和国の歴史なのだとわかり、「うれしい誤算」を喜びながら最後まで読んだ。なぜなら、わたしは本好きではあるが、それに劣らず旅好きであり、しかもヴェネツィア好きでもあるからだ。

これまでヴェネツィアは二度訪問している。最初はウィーンから直通夜行列車で、二度目はスロヴェニアの首都リュブリャーナから直通列車で入った。ともにかつてのハプスブルク帝国ゆかりの地であるが、駅から一歩出て目に飛び込んできた運河に驚いた初回は、とくに強く印象に刻まれている。
    
イタリア語の原題は、L'alba dei Libri. Quando Venezia ha fatto leggere il mondo (2012)。つい最近でたばかりの本である。直訳すれば、『本の夜明け:ヴェネツィアが世界を読んだとき』とでもなろうか。著者はヴェネツィア(Venezia)生まれ。ヴェネツィア大学で地元のヴェネト(Veneto)地方の歴史を専攻した週刊誌ニュース責任者。その意味では地方史あるいは地域史でもあるわけだ。




なぜ15世紀から16世紀にかけてのヴェネツィア共和国に出版ビジネスが確立し、欧州の一大中心地となったのか? そしてどんなタイトルの本が出版され、ヴェネツィア共和国内、そしてで欧州全土で流通し、さらには地中海世界やその他の輸出されていたのか? 知的好奇心を大いに刺激してくれる内容である。


■「16世紀メディア革命」の担い手はヴェネツィアであった

本書は、活字印刷による出版業の産業史であり、情報史であり文化史でもある。書籍、出版、印刷業、情報、貿易、商業史、経済史、産業史、文化史、ヴェネツィア、経済覇権、メディア革命と、さまざまな観点からカレイドスコープのようにヴェネツィアの黄金時代を振り返る。

ヴェネツィアには、豊富な資本、商業ネットワーク、そして世界各国から人とモノが集まる港湾都市ならではの言論の自由があった。出版が成功するための要素が揃っていたのだ。出版ビジネスは、その本質において印刷機と金属活字への固定資産投資をともなう印刷業であり、かつ商品としての知識と情報を商う情報産業でもあった。どうやらこの時代には分業モデルは存在しなかったようだ。

ヴェネツィアで出版ビジネスが繁盛したのは、ヴェネツィアが海洋国家で貿易を中心とした商業国家であったことが大きい。つまり、海運と海軍力を必要とする国家であり、文字通り海外に雄飛するという進取の気性というマインドセットと「実学」が背景にあったことが大きい。

だからヴェネツィアで出版された本は、現在の日本と同様に実用書が多いというのも十分にうなづける話である。本書にはトピックとしての聖書印刷やヘブライ語のタルムードやアラビア語のコーラン印刷の話もでてくるが、出版点数が多かったのは軍事関係、医学書に美容書、料理本、そして楽譜といった実用書であった。

活版印刷の発明とメディア革命というと、どうしても15世紀ドイツのグーテンベルクの名前ばかりがでてくる。だが、実際に印刷を印刷業として、そしてその発展形である出版業として確立し、ヨーロッパ世界で覇権を握ったのは16世紀、すなわち近世(=初期近世)に入ってからのヴェツィア共和国である。だから「16世紀メディア革命」はヴェネツィアが担い手であり、その中心地であったというほうが正確なのだ。


■「東方への窓」であった海港都市国家ヴェネツィア

ヴェネツィアというと、現在の日本では観光地以外で話題になるのは、「ヴェネツィア国際映画祭」や「ヴェネツィア・ビエンナーレ」といった文化面でのイベントであろう。北野武監督など日本人も含めたアジア人アーチストが受賞することも多いこれらのイベントは、ヴェネツィアが「東方への窓」であった時代をほうふつさせるものがある。

欧州における経済と文明の中心が南部から北部にシフトし、海洋国家ヴェネツィアは英国に取って代わられるが、全盛期には欧州大陸内では中東欧、地中海ではクレタ島を領有し、商業ネットワークはオスマン・トルコやコーカサスまで及んでいたのである。

1453年のコンスタンティノープル陥落による東ローマ帝国(=ビザンツ帝国)滅亡により、ギリシア語をつかう知識人たちがヴェネツィアに亡命してきたが、ヴェネツィアの後背地にあるパドヴァ大学を活性化し、その結果ルネサンスで復興したギリシア・ラテンの古典が印刷出版される。1492年のレコンキスタによってスペインから追放されたユダヤ人はヴェネツィアに定住し、その地でヘブライ語の聖書とタルムードを印刷出版する。アラビア語の活字でコーランを印刷し輸出しようとしていた(!)というのも興味深い。

だが、教皇庁のおひざ元ローマで1542年にはじまった「異端審問」はヴェネツィアにも及び、禁書リストの作成と焚書も行われたのは、一時的とはいえヴェネツィアの出版ビジネスには打撃となったようだ。

アドリア海をはさんだ対岸のバルカン半島のセルビア人はセルビア語の、コーカサスのアルメニア人はアルメニア語の宗教文書をヴェネツィアで出版し、世界に散らばるエスニックコミュニティ向けに輸出していた。なんと1792年からソ連崩壊の1992年まで200年にわたり、ヴェネツィアがアルメニア語出版の中心地だった(!)のである。

本書は、ヴェネツィア好きの日本人読者向けに書かれたものではないので、やたら登場する日本人になじみのない固有名詞がわずらわしいかもしれない。イタリア人の名前は長ったらしいのだ。また、数字が異様にまで細かいので、文化史というよりも商業史としての要素もつよい。

本好きだが小説など文学作品しか読まないような人はすこし面食らうかもしれない。本書に登場するのはピエトロ・アレティーノのポルノ作品だけだから(笑)

だが、本が好きなら、しかもヴェネツィアが好きなら、もう言うことはない一冊である。翻訳もこなれていて読みやすい。


(画像をクリック!)


目 次

第1章 本の都、ヴェネツィア
第2章 出版界のミケランジェロ、アルド・マヌーツィオ
第3章 世界初のタルムード
第4章 消えたコーラン
第5章 アルメニア語とギリシャ語
第6章 東方の風
第7章 世界と戦争
第8章 楽譜の出版
第9章 体のケア-医学、美容術、美食学
第10章 ピエトロ・アレティーノと作家の誕生
第11章 衰退、最後の役割、終焉
訳者あとがき
註
参考文献

 
著者プロフィール

アレッサンドロ・マルツォ・マーニョ(Alessandro Marzo Magno)
ヴェネツィア生まれ。ヴェネツィア大学でヴェネト史を専攻。週刊誌『ディアーリオ』の海外ニュース担当責任者として活躍中。おもな著書に、La guerra dei dieci anni. Jugoslavia 1991-2001 (10年戦争・ユーゴスラビア1991-2001)、Atene 1687. Venezia, i turchi e la distruzione del Partenone(アテネ 1687 ヴェネツィア、オスマントルコ、パルテノンの破壊)などがある。現在ミラノ在住(出版社サイトより)。

訳者プロフィール

清水由貴子(しみず・ゆきこ)
東京都生まれ。上智大学外国語学部卒業。翻訳家。おもな訳書に、セルヴェンティ、サバン『パスタの歴史』(原書房)、カッリージ『六人目の少女』(早川書房)、ウェイクフィールド『早送りの人生 愛につつまれた最後の日々』(ソフトバンククリエイティブ)、シャーウィン『ドリーム・チーム  佐々木、イチロー、長谷川のマリナーズ2002』(朝日新聞出版)などがある(出版社サイトより)。


<ブログ内関連記事>

■本についての本

書評 『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』(ウンベルト・エーコ、ジャン=クロード・カリエール、工藤妙子訳、阪急コミュニケーションズ2010)-活版印刷発明以来、駄本は無数に出版されてきたのだ

書評 『脳を創る読書-なぜ「紙の本」が人にとって必要なのか-』(酒井邦嘉、実業之日本社、2011)-「紙の本」と「電子書籍」については、うまい使い分けを考えたい

『ちょっと本気な 千夜千冊 虎の巻-読書術免許皆伝-』(松岡正剛、求龍堂、2007)で読む、本を読むことの意味と方法

スティーブ・ジョブズの「読書リスト」-ジョブズの「引き出し」の中身をのぞいてみよう!


■水の都ベニス(=ヴェネツィア)

かつてバンコクは「東洋のベニス」と呼ばれていた・・

三度目のミャンマー、三度目の正直 (2) インレー湖は「東洋のベニス」だ!(インレー湖 ①)


■ヴェネツィアにおける出版物と「16世紀メディア革命」

エラスムスの『痴愚神礼讃』のラテン語原典訳が新訳として中公文庫から出版-エープリルフールといえば道化(フール)③
・・「異端審問」によって焚書となったエラスムスの『痴愚神礼讃』

「東洋文庫ミュージアム」(東京・本駒込)にいってきた-本好きにはたまらない!
・・ヴェネツィア人マルコー・ポーロの『東方見聞録』(・・しかも、ヴェネツィア1626年バージョン)が東洋文庫に所蔵されている。写真あり

「アラブの春」を引き起こした「ソーシャル・ネットワーク革命」の原型はルターによる「宗教改革」であった!?


■人類史におけるヴェネツィア共和国

世界史は常識だ!-『世界史 上下』(マクニール、中公文庫、2008)が 40万部突破したという快挙に思うこと
・・アメリカを代表する歴史学者マクニールのヴェネツィア史

盧溝橋事件(1937年7月7日)から77年-北京の盧溝橋が別名マルコポーロ橋ということを知るとものの見方が変わってくるはずだ
・・13世紀のヴェネツィア人マルコ・ポーロ

エル・グレコ展(東京都美術館)にいってきた(2013年2月26日)-これほどの規模の回顧展は日本ではしばらく開催されることはないだろう
・・当時ヴェネツィア共和国領であったクレタ島生まれのエル・グレコ

ひさびさに倉敷の大原美術館でエル・グレコの「受胎告知」に対面(2012年10月31日)

「自分の庭を耕やせ」と 18世紀フランスの啓蒙思想家ヴォルテールは言った-『カンディード』 を読む
・・オスマントルコとの交易拠点であったヴェネツィア

書評 『大英帝国衰亡史』(中西輝政、PHP文庫、2004 初版単行本 1997)-「下り坂の衰退過程」にある日本をどうマネジメントしていくか「考えるヒント」を与えてくれる本

書評 『1492 西欧文明の世界支配 』(ジャック・アタリ、斎藤広信訳、ちくま学芸文庫、2009 原著1991)-「西欧主導のグローバリゼーション」の「最初の500年」を振り返り、未来を考察するために

書評 『21世紀の歴史-未来の人類から見た世界-』(ジャック・アタリ、林昌宏訳、作品社、2008)-12世紀からはじまった資本主義の歴史は終わるのか? 歴史を踏まえ未来から洞察する


■「東方への窓」であったヴェネツィア

書評 『物語 近現代ギリシャの歴史-独立戦争からユーロ危機まで-』(村田奈々子、中公新書、2012)-日本人による日本人のための近現代ギリシア史という「物語」=「歴史」
・・クレタ島は長期にわたってヴェネツィア共和国領であった。その時代に生まれてスペインのトレドで活躍したのが画家のエル・グレコ(=ギリシア人)である

ブランデーで有名なアルメニアはコーカサスのキリスト教国-「2014年ソチ冬季オリンピック」を機会に知っておこう!

書評 『新月の夜も十字架は輝く-中東のキリスト教徒-』(菅瀬晶子、NIHUプログラムイスラーム地域研究=監修、山川出版社、2010)
・・レバント(東地中海)のキリスト教とイスラーム

(2014年7月14日 情報追加)


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2012年5月28日月曜日

初の著書 『アタマの引き出しの増やし方』(佐藤けんいち、こう書房、2012)が、7月に出版されます!


ブログ読者のみなさま、きょうはお知らせがあります。

わたしの初の著書が、来たる7月10日に出版されます!たいへんお待たせしました。

タイトルは、 『アタマの引き出しの増やし方』(佐藤けんいち、こう書房、2012)。副題は、「専門知識は豊富でもツマラナイやつに明日はない」。

本の趣旨は、「はじめに」に書いた「冒頭の文章」に尽きていると思います。

ビジネスパーソンにもっとも必要なのは、狭くて深い「専門知識」と広くて浅い「雑学」だ。これが、ビジネスマンとして25年以上やってきた私の実感です。「専門知識」と「雑学」のふたつが両輪になってこそ、ビジネスだけでなく人生もまた豊かになるのです。

これは、わたしがこのブログ「アタマの引き出しは生きるチカラだ」で、繰り返し述べてきたことです。

この本では、「アタマの引き出し」の増やし方について、具体的にその方法を解説したものになっています。

書籍にかんする詳細は以下のとおりです。


◆発売日: 7月10日(予定)
◆定価: 1,400円(+税)=1,470円
◆判型(サイズ): 四六版並製(=ソフトカバー)
◆ページ数: 216ページ
◆読者対象: 20代から30代前半の若いビジネスパーソン
◆ISBN(国際標準図書番号): 978-4-7696-1074-8


読者対象が、「20代から30代前半の若いビジネスパーソン」となっていますが、その年代や職業ににかかわりなく読める内容になっていると思いますのでご安心ください。

また、「引き出し」をもっと増やせと部下にはアドバイスしながらも、その方法論をキチンと説明するのに困難を感じているマネージャーの方々、従業員には「引き出し」の多い人になって、豊かな発想をもとにビジネスを創り出してほしいと願っている経営者の方々、またファシリテーターや教育関係者など幅広い読者も想定しています。

人生経験もビジネス経験も豊富な40代以上世代の方々には、ぜひ20代から30代の若手ビジネスパーソンに「これ読んだらいいよ!」と薦めていただきたいと思います。

版元の こう書房 様 のご厚意で、書店向けの DMチラシ(・・写真) をいただきました。

この「書店注文書」のデータをもとに初版の発行部数が決まる予定ですが、発行部数によっては、全国津々浦々の書店に行き渡らないかもしれません。

アマゾンなどネット書店の予約が始まったらお知らせしますが、重版が出回る前にネット書店の販売在庫が一時的に底をついてしまう可能性もあります。

東京や名古屋、大阪などの大都市以外で確実に入手するには、お近くの書店で、あらかじめ「取り寄せ」を予約しておくのもよいかもしれません。参考のため、DM(ダイレクトメール) ファイルのリンク先を添付しておきます。
https://docs.google.com/file/d/0BwLpyF-Aru_kQV94dWNONXBucEU/edit?pli=1



7月10日の発売日まであと約1ヶ月。 しばしお待たせしてますが、なにとぞご了承ください。「はじめに」や「もくじ」などの情報は、随時この場で公開していきます。

ぜひ一人でも多くの方に手にとって読んでいただけるとうれしく思います。

よろしくお願い申し上げます!







<関連サイト>

『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』(佐藤けんいち、こう書房、2012)
こう書房のウェブサイトでの紹介 http://www.kou-shobo.co.jp/book/b102659.html


<フェイスブック>

なお、フェイスブックでも随時に情報を公開していますので、ご覧になっていただけると幸いです。



<ブログ内関連記事>

第3回 【アタマの引き出し】のつくりかたワークショップを開催いたします (2012年3月8日)

第2回 【アタマの引き出し】のつくりかたワークショップを開催いたします (2011年12月8日)

【アタマの引き出し】のつくりかたワークショップ (2011年7月5日 19時 東京八重洲) を開催しました

【アタマの引き出し】のつくりかたワークショップ を開催します (2011年7月5日 19時 東京八重洲)










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2012年2月9日木曜日

「東洋文庫ミュージアム」(東京・本駒込)にいってきた ー 本好きにはたまらない!



「東洋文庫ミュージアム」にはじめていってきた。2011年10月に開設されたばかりのあたらしいミュージアムである。しかも図書館のミュージアムというのもめずらしい。近くまでいく用事があったので立ち寄ってみた。

東京都文京区駒込に「東洋文庫」という図書館と研究施設がある。ここに所蔵された100万冊をこえる貴重な書籍の存在は世界中に知られており、東京大空襲を実行した米軍も、この施設は空爆目標から意図的にハズしたという話を聞いたことがある。実際には被災しなかったことから、あながち都市伝説でもないようだ。

それはなによりも、東洋文庫の起源に関連しているのだろう。東洋文庫の核(コア)になったのは「モリソン文庫」という、中国を中心としたアジア関連の2万4千冊に及ぶ蔵書である。1911年の辛亥革命当時、北京にあったモリソンの蔵書は、革命の混乱のなか安全な場所に運び出されて焼失を免れたという。

ジョージ・アーネスト・.モリソン(1862~1920)は、英国のタイムズ紙で健筆をふるっていたジャーナリストで、辛亥革命後には大総統に就任した袁世凱の政治顧問をつとめたオーストラリア人である。20年に及ぶ北京在住中に収集した蔵書は、当時から質量ともに一級で、世界的に有名であったという。リタイアしてオーストラリアに戻ることを決意し、蔵書を手放すことにした際は、世界中から取得したいという引き合いがあったらしい。

ただし、西洋語も漢籍も読みこなせる研究者がいるという条件で、1917年(大正6年)日本が買い取ることになったのが経緯だということだ。カネを出したのは三菱財閥の当主であった岩崎久彌である。現在価値で70億円を即金で出したという。財閥解体後の現在でも、三菱グループの社会貢献の一環と位置づけられているようだ。



東洋学(オリエンタル・スタディーズ)とは、中国から中近東まで広く東洋(オリエント)を対象とした、西洋で始まった総合的な学問のことである。日本語でオリエントというと、どうしても古代エジプトやバビロンを連想してしまうが、ここでいうオリエンタル・スタディーズの幅は広い。極東の日本までふくめたアジア全体が視野に入る。

東洋文庫が、あえてこの東洋学という名称と概念を維持しているのは、歴史研究を基礎に置いていることを意味しており、けっして時代遅れではない。歴史研究を欠いた地域研究に価値はない。

じつは、東洋文庫がある本駒込の近くに住んでいたこともあり、名前はしっていたが一度も訪れたことがなかったのは、わたしが専門の東洋研究者ではないからだが、ときおり都営地下鉄千石駅にむけて外国人が歩いている姿は何度も見ていた。おそらく東洋文庫に通う研究者たちなのだろう、と。

今回はじめて訪れたのは、先月のことだが、昨年2011年の10月に東洋文庫にミュージアムができたことを知ったからだ。なんと図書館に併設された博物館である。ライブラリー・ミュージアム!

東洋文庫ミュージアムの説明を引用しておこう。

東洋文庫(東京・駒込)は、広く一般の方々に東洋学について興味を持ってもらうことを目的として、東洋文庫ミュージアムを開設しました。1924年に設立された東洋文庫は、東洋全域の歴史と文化に関する様々な文献資料の収集・研究を行ってきました。これまでは研究図書館としての特性上、東洋学の研究者が主な利用者でした。より多くの方々に東洋学の面白さを知っていただくために、従来公開していなかった貴重書などを今後積極的に東洋文庫ミュージアムで展示していきます。

「このライブラリー・ミュージアムはすごい!」 もうこの一語に尽きる。英語で言えば Wow !!! である。展示スペースは、一階と二階のツーフロアしかないのだが、この贅沢さはスペースの大きさだけではかれるものではないのだ! 「現物」としての本が醸し出す雰囲気はデジタル書籍とはまったく違うのだ。

ミュージアムの一階には、研究員が厳選した書籍の現物がガラスケースのなかに陳列されているのだが、アジア各地のものだけでなく、ダニエル・デフォーの『ロビンソン・クルーソー』や、アダム・スミスの「『国富論』(The Wealth of Nations: 諸国民の富)などの現物は、社会科学を大学で勉強した人間にもウレシイものがある。



アダム・スミスの有名な「見えざる手」の原文が an invisible hand と単数であることも知ることができた。「神の見えざる手」ではまったくないし、複数形でもないし、右腕か左腕かもこの英語原文からはわからない。


目玉はなんといっても二階に展示されている「モリソン文庫」。この文庫は閉架式なので手にとって見ることはできないのだが、天井までズラリと本棚に陳列された本はまさに圧巻。思わず見上げて見とれてしまう。ほんと興奮する! 本好きなら絶対にいくべきだ。

しかも写真撮影はフラッシュをたかなければOKというのもウレシイではないか。思わず何枚もsつえいしてしまった。

また、キリシタン関係、アジア近代史関係の書籍もウレシイ。とくに王妃マリー・アントワネットが愛蔵していたという『イエズス会士中国書簡集』の現物。ヴォルテールをはじめ、18世紀のヨーロッパ人にとって理想の地であり、憧れの地であった中国から 布教のため滞在していたイエズス会士たちによる報告書は当時の知識人ったいには絶大な影響を与えていたのである。

また、日本で印刷出版されたキリシタン本の一冊である『ドチリーナ・キリシタン』の原本なども見ることができる。ローマ字表記された日本語で書かれた、初心者むけのカトリックの教義書である。



マルコポーロの『東方見聞録』のエディションを77種類(!)も所蔵しているというのもスゴイ。これまた現物が展示されている。



常設展示ではないが、いまの見物は辛亥革命100年ということもあって、その関連の一次資料である。なんといっても、若き日の毛澤東が宮崎滔天にあてた直筆の書簡をこの目でみたのは大きな収穫だった。ただし、これらの展示資料は借り物であるので写真撮影ができないのは残念だった。

東洋文庫は建て替えを機に、一般人に向けてのコミュニケーションの場としてミュージアム開設を決めたという。モリソン文庫購入を了解した岩崎久彌が愛した小岩井農場によるカフェが併設されている。今回は時間がないのでカフェでくつろぐことはしなかったが、外から見る限りなかなかステキなカフェである。

ミュージアムショップもなかなか趣味のいい品物やカタログなどが置いてある。『時空をこえる本の旅50選』(東洋文庫編、2010)というカタログを購入した。

本駒込には、アジア文化会館、東洋大学など、アジアを名前にもつ施設が集中している、落ち着いた高級住宅街でもある。ぜひこの東洋文庫ミュージアムを訪れるためだけでも東京に来る価値はあるといっておこう。


【所在地】〒113-0021 東京都文京区本駒込2-28-21
【アクセス】 JR・東京メトロ南北線「駒込駅」から徒歩8分、都営地下鉄三田線「千石駅」から徒歩7分、都営バス上58系統・茶51系統「上富士前」から徒歩1分
【休館日】 毎週火曜日(ただし、火曜日が祝日の場合は開館し、水曜日が休館)、年末年始、その他、臨時に開館・休館することがあります。
【URL】 www.toyo-bunko.or.jp/museum/【開館時間】 ミュージアム 10:00〜20:00(入館は19:30まで)
ショップ マルコ・ポーロ 10:00〜20:00
オリエント・カフェ 11:30〜21:30(ラストオーダーは20:30まで)





<関連サイト>

東洋文庫ミュージアム(公式サイト)

財団法人 東洋文庫(公式サイト)


<参考文献>

George Ernest Morrison (wikipedia 英語版)

『東京人 2011年12月号 特集:東洋文庫の世界』(都市出版、2011)


『アジア学の宝庫、東洋文庫-東洋学の史料と研究-』(東洋文庫編、勉誠出版、2015)が、東洋文庫90周年記念として、2015年5月に出版されている。(2015年7月5日 記す)




<ブログ内関連記事>

■「東洋文庫」関連

「東インド会社とアジアの海賊」(東洋文庫ミュージアム)を見てきた-「東インド会社」と「海賊」は近代経済史のキーワードだ
・・英国とオランダの東インド会社

「マリーアントワネットと東洋の貴婦人-キリスト教文化をつうじた東西の出会い-」(東洋文庫ミュージアム)にいってきた-カトリック殉教劇における細川ガラシャ
・・マリー・アントワネットは『イエズス会士中国書簡集』を愛読していた熱心なカトリックであった


■「本好き」のために

書籍管理の"3R"
・・本はすべてアタマのなかにいれてしまうというイスラーム学者の伝統

『随筆 本が崩れる』 の著者・草森紳一氏の蔵書のことなど
・・大学時代に、名誉教授の旧蔵書を買い上げた大学図書館に納入する作業をアルバイトでかかわった体験を書いておいた

書評 『沖縄本礼賛』(平山鉄太郎、ボーダーインク、2010)
・・一点集中型の蔵書コレクターの情熱。読むより集めるのがコレクター

World Book Night (ワールド・ブック・ナイト)という本が好きな人たちのためのイベントが今夜(2012年2月23日)英国で行われます

「移動図書館」-これもまたぜひ後世に遺したい戦後日本の「昭和遺産」だ!

『ちょっと本気な 千夜千冊 虎の巻-読書術免許皆伝-』(松岡正剛、求龍堂、2007)で読む、本を読むことの意味と方法
・・ 毎夜一冊について書くことを千夜つづけた当代一の本読みの読書術

書評 『松丸本舗主義-奇蹟の本屋、3年間の挑戦。』(松岡正剛、青幻舎、2012)-3年間の活動を終えた「松丸本舗」を振り返る

「知の風神・学の雷神 脳にいい人文学」(高山宏 『新人文感覚』全2巻完結記念トークイベント)に参加してきた・・知の怪人タカヤマ・ヒロシ 見えないものを「つなげる」ためのアルス・コンビナトリア(結合術)

「生誕100年 人間・岡本太郎 展・前期」(川崎市岡本太郎美術館) にいってきた
・・岡本太郎が手元においていた「フランス語の蔵書400冊」の一部の展示を見た

書評 『ヒトラーの秘密図書館』(ティモシー・ライバック、赤根洋子訳、文藝春秋、2010)
・・独学者ヒトラーの「多読術」。蔵書によって知るヒトラーの精神形成と蔵書の運命

書評 『そのとき、本が生まれた』(アレッサンドロ・マルツォ・マーニョ、清水由貴子訳、柏書房、2013)-出版ビジネスを軸にしたヴェネツィア共和国の歴史

書評 『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』(ウンベルト・エーコ、ジャン=クロード・カリエール、工藤妙子訳、阪急コミュニケーションズ2010)-活版印刷発明以来、駄本は無数に出版されてきたのだ

書評 『「紙の本」はかく語りき』(古田博司、ちくま文庫、2013)-すでに「近代」が終わった時代に生きるわれわれは「近代」の遺産をどう活用するべきか

書評 『脳を創る読書-なぜ「紙の本」が人にとって必要なのか-』(酒井邦嘉、実業之日本社、2011)-「紙の本」と「電子書籍」については、うまい使い分けを考えたい

スティーブ・ジョブズの「読書リスト」-ジョブズの「引き出し」の中身をのぞいてみよう!・・「蔵書をみれば、持ち主のアタマの中身がわかる」

「ヴァチカン教皇庁図書館展Ⅱ-書物がひらくルネサンス-」(印刷博物館)に行ってきた(2015年7月1日)-15世紀に設立された世界最古の図書館の蔵書を実物展示

(2014年6月7日、2015年7月7日 情報追加)


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2009年10月26日月曜日

書籍管理の "3R"




環境問題の3Rは、知っている人も多い思う。すなわち、Reduce、Reuse、Recycle の頭文字Rである。

 廃棄物を減らし(リデュース)、再使用(リユース)し、資源として加工し再利用(リサイクル)する。

 この3Rは、環境負荷の小さい順に並んでいる。リサイクルはリユースよりも余計にエネルギーコストを要するので、環境負荷が高い。


■ "3R"とは?

 企業の人事管理でも 3Rという表現を使う。すなわち、Recruit(リクルート)、Retain(リテイン)、Release(リリース)である。

 ただし、これは環境負荷の大きさとは関係ない。従業員の採用から退社までの一連の流れ(=フロー)をRで始まるコトバでまとめたものだ。

 採用(リクルート)し、確保し(リテイン)、退社させる(リリース)。かつての日本の大企業では、終身雇用という名の長期安定雇用が維持されていたので、退社させる、というのは懲戒免職など例外的な事象であったが、近年では適正なフローを維持するためには退社してもらうことも人事戦略の一環として位置づけられている。


■書籍管理の "3R"

 本の管理を入手から廃棄までの一連の流れとして捉えれば、本を入手(リクルート)し、保持・所有(リテイン)し、手放す(リリース)と表現することができる。人の一生には限りがあるし、図書館だとて収容能力には限界があるから、メタボリズムの観点からリリースは避けて通れない。 

 蔵書も入手から、売却などによる廃棄までの流れの管理を定期的に行わないと、故草森紳一のような事態におちいる。また先日起きた札幌の事故のような惨事も免れ得ない。

 また、本の処分の方法論について考えてみれば、まず何といっても環境問題の3RのうちReduce が該当するが、収納するキャパシティを拡大するか、あるいは本を減らすかという二通りの方法が本来はある。

 前回の引越ではキャパシティを1.5倍に拡大した。整理するためのスペースが欲しかったためである。その過程でダンボール箱を約100箱分処分した。

 今回の引越ではキャパシティは逆に1/2に縮小した。縮小した収容能力において、さらに処分を余儀なくされたのは、やや誤算ではあった。すでに引っ越してきてから約25箱を処分した。現在まだ整理中であるが、最低10箱は処分することになる見込みだ。できれば20箱を目標としたい。それでもまだまだ多い。


■天才的大学者はアタマのなかに蔵書をもつ

 世界的な言語哲学者・井筒俊彦は、戦前の若き日にアラビア語とイスラーム哲学を直接学んだタタール世界で随一の大学者を回顧して、司馬遼太郎との対談のなかで以下のようにいっている。出典は『司馬遼太郎対談集 九つの問答』(朝日新聞社、1995)。

 その大学者はイスラーム世界の学者の伝統に従って、「・・本なんか読むのは第二次的で、まず、生きた自然、人間を見て、神がいかに偉大なものを創造し給うたかを想像する」(p.15)ために諸国漫遊し、日中戦争のさなか、日本に滞在していたという。

 井筒氏に対して、「・・おまえみたいなのは、本箱を背負って歩く、いわば人間のカタツムリだ。そんなものは学者じゃない。何かを本格的に勉強したいんなら、その学問の基礎テキストを全部頭に入れて、その上で自分の意見を縦横無尽に働かせるようでないと学者じゃない」(p.18)といわれたそうだ。コーランも、ハディースも、神学、哲学、法学、詩学、韻律学、文法学もすべてテキストとその注釈がアタマの中に入ってたらしい。

 タタール人の大学者から見れば、本なんか抱えこんでいる私のような人間は、"下の下"ということになってしまうが、それは当然だろう。人間の記憶能力には限界があるし、またHDD(ハードディスクドライブ)という外部記憶装置に恵まれている現在人は、もはや救いようのない存在かもしれない。

 国文学者・民俗学者の折口信夫も、万葉集のテキストは4,500首以上すべて暗唱できたというから、独創的な研究を残した、突出した天才学者というのは、多かれ少なかれ、抜群の記憶力をもっていたことは確かなことだろう。いちいち文献をひっくり返しているようでは、アタマの中で猛スピードでフル回転させることは不可能だからだ。


■凡才でも「経験知」が集積していく

 しかし凡才といえども、長く一つのことに従事していると、経験知が集積していくので同じようなことも可能になる。いちいち文献をみなくても瞬間的に正しい結論を出せるのは、脳のこの機能のおかげだろう。ただし正確性に欠けるのは仕方あるまい。

 企業経営でも、自分が経営する会社の細々とした数字がたちどころに口をついて出るようでなければ、本当の意味で経営者ではない、といわれるのはこのことを指している。
 つねに一つのことを考え続けていることが、これを可能とするのである。すでに第一線からは引退しているが、現役時代のビル・ゲイツもそうだったという。

 このエピソードは、先に"生まれてから一度も本は手放したことがない"と豪語している男として紹介した、現在投資家として活躍する人の本に出ていた話だが、この人はひたすら収容スペースの拡大を行って対応している。カネのある人間にのみ可能な贅沢である。いや、もしかしたらそのためにカネを稼いでいるのかもしれない。

 しかしながら、この男とて、いずれ寿命がくれば自らの手ではなく、家族あるいは財産管理人の手によって、蔵書は解体されることになるのである。まこともって、"蔵書一代"、果たして彼はこのことを認識しているのかどうか。


■『現代人の読書-本のある生活-』

 高校時代に買って、引き出しのなかに保管して、飴を舐めるように、何度も繰り返し目を通していた、紀田順一郎の 『現代人の読書 ー 本のある生活』(三一新書、1964)にこういうエピソードが載っていた。

 ある蔵書家の男の蔵書印には、「我が亡き後は売りてよね(=米)買え」と書いてあったそうな。私が好きなフレーズである。カネになる本でもあれば、残された家族の生活費くらいにはなるだろう。

 最初から売るつもりなら、蔵書印など押さない方がいいのに・・・と思うのは、さらなるリアリストの見解か。とはいえ、本には線を引いたり書き込みをしてしまうのは、私の長年のクセであり、やめられない。『現代人の読書』は、私がもっているのは1977年12月の第6刷、この本は買ってからすでに30年近くたっている。

 線は引いていないし、書き込みもしていないが、いまだにリリースせずにリテインしているし、また今後もリテインしつづけるだろう。内容的にはすでに古くなりすぎているのだが、実用的でありながら反時代的な志向性が好ましいからだ。とても29歳の人間が書いたものとは思えない内容である。年寄りが書いた本だとずっと思い込んでいたのだった。
 
 自分が買った本は、過去のある時点での記憶と結びついているものだ。であるがゆえに捨てがたいし、であるがゆえに捨ててしまいたい記憶にまつわるものもある。

 個人蔵書もまた、一回限りの人生の軌跡である。





* 司馬遼太郎の井筒俊彦氏との対談「二十世紀末の闇と光」は、『十六の話』(中公文庫、1997)にも収録されている。

PS 読みやするために改行を増やし、小見出しを加えた。 (2014年2月13日 記す)

PS2 29歳で『現代人の読書-本のある生活』を書いた紀田順一郎氏は、82歳で『蔵書一代 ー なぜ蔵書は増え、そして散逸するのか』という本を書いている

「やむを得ない事情から3万冊超の蔵書を手放した著者。自らの半身をもぎとられたような痛恨の蔵書処分を契機に、「蔵書とは何か」という命題に改めて取り組んだ・・」とある。帯の背とカバーの裏には、「蔵書一代、人また一代、かくてみな共に死すべし」と記されている。なかなか含蓄深い。

(2024年6月22日 記す)



<関連サイト>

研究者の死後、蔵書はどう処分されるのか(保坂修司、Newsweek日本版、2019年7月10日)

(2022年8月3日 項目新設)


<ブログ内関連記事>

『随筆 本が崩れる』 の著者・草森紳一氏の蔵書のことなど
・・一橋大学の藤井名誉教授の蔵書処分の件について、私の大学時代のアルバイト体験も記してある。「蔵書一代」!

本棚が倒れて"本の海"に生き埋めになるという恐怖が現実に・・・

「東北関東大震災」(2011年3月11日)直後とその後-千葉県船橋市から
・・そして本が崩れた!

書評 『ヒトラーの秘密図書館』(ティモシー・ライバック、赤根洋子訳、文藝春秋、2010)

『ちょっと本気な 千夜千冊 虎の巻-読書術免許皆伝-』(松岡正剛、求龍堂、2007)で読む、本を読むことの意味と方法

書評 『松丸本舗主義-奇蹟の本屋、3年間の挑戦。』(松岡正剛、青幻舎、2012)-3年間の活動を終えた「松丸本舗」を振り返る
  
本日よりイスラーム世界ではラマダーン(断食月)入り
・・井筒俊彦訳『コーラン』について


*本文を読みやすくするために、改行の導入と関連記事の追加を行った(2011年2月4日)


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