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2019年1月29日火曜日

JBPress連載コラム第44回目は、「耳で学ぶ!格調高い英語が身につくとっておきの教材-語学学習と教養のオールインワン型学習のススメ」(2019年1月29日)


JBPress連載コラム第44回目は、耳で学ぶ!格調高い英語が身につくとっておきの教材-語学学習と教養のオールインワン型学習のススメ」(2019年1月29日)  ⇒ http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55299

前回のコラムで取り上げた「シュリーマン式」は、視覚と聴覚など五感すべてを使う語学学習法として、きわめて理に適ったものではあった。 

だが、大声で暗唱できる場所は限られている。大声を出していると近所迷惑どころか、児童虐待を疑われて警察に連絡されるかもしれない。いまの日本で大声を出せるのはカラオケボックスくらいだろう(笑) 

だからこそ、徹底的に耳で聴く学習法にこだわってみたいのである。 しかも、シュリーマンの時代から150年間のテクノロジーの発展を活用しない手はないではないか。

具体的にいえば、オーディオブックを徹底的に聴き込むというメソッドである。本をまるまる一冊、耳で聴き込むのである。 

つづきは本文で  http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55299



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書評 『戦前のラジオ放送と松下幸之助-宗教系ラジオ知識人と日本の実業思想を繫ぐもの-』(坂本慎一、PHP研究所、2011)-仏教系ラジオ知識人の「声の思想」が松下幸之助を形成した!

「シャーリプトラよ!」という呼びかけ-『般若心経』(Heart Sutra)は英語で読むと新鮮だ





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2019年1月26日土曜日

「新・北斎展」(六本木ヒルズ・森アーツギャラリー)に行ってきた(2019年1月26日)-「画狂老人卍」を名乗っていた最晩年88歳の肉筆浮世絵が必見!


「新・北斎展」(六本木 森アーツギャラリー)に行ってきた(2019年1月26日)。世界的に著名な日本人アーチストの筆頭にくるのが北斎(Hokusai 1760~1749)であろう。新たな北斎像を展開してくれるというウリなので行ってみることにした。

北斎といえば「富嶽三十六景」(上掲の右)。大胆な構図がインパクトのあるこの浮世絵版画は、日本人のみなず世界中で共有されているといっても過言ではないだろう。実際、フランス印象派に与えた影響は計り知れないものがある。2017年に国立西洋美術館で開催された「北斎とジャポニスム」で具体的な作品について検証が行われている。



今回の展示会でいちばん興味深かったのは、浮世絵版画の制作工程における絵師の位置づけを明確にしていることだろう。絵師(えし)と彫師(ほりし)、そして摺師(すりし)という分業が行われていた浮世絵版画は、いわゆる「複製芸術」であり、多色刷りの浮世絵の制作は、それぞれの職人のもつ専門における熟練がものを言う。

葛飾北斎は、いうまでもなく絵師であり「原画制作者」であったが、完成作品としての浮世絵版画は、多色刷りのために複数の版木を彫る彫師と的確に着色する摺師の熟練がなければ生まれてこないものだ。だから、北斎の浮世絵は北斎ひとりの力でできあがったものでさはない。完成後をイメージして原画を作成する能力を評価すべきなのであろう。


「画狂老人卍」を名乗っていた最晩年88歳の肉筆浮世絵が必見!

ポスターの左半分(上掲)に登場する赤鬼は、肉筆浮世絵の「弘法大師修法図」に登場するもので、疫病を調伏する弘法大師空海と対に描かれている。最晩年に「画狂老人卍(まんじ)」を名乗っていた88歳(!)当時の作品だ。




東京の西新井大師總持寺が所蔵する作品である。この肉筆浮世絵は大型で迫力がある。毎年10月第1土曜日の「北斎会」(ほくさいえ)で、總持寺の本堂で展示されるそうだが、なかなか見に行く機会もないだろう。この作品は今回の展示会の必見作品といえよう。


展示の最後に登場するこの作品は、この段階において、北斎の意識は絵師からアーチストに変貌したといえるのではないだろうか。複製品としての浮世絵版画ではなく、一品限りのアートとしての肉筆浮世絵の絵師として。


■浮世絵展示方法のイノベーションが必要だ

浮世絵版画というものは、直接手にとって眺めるのが本来の鑑賞法であるが、自分で所有しない限り、それは実現できないものである。

そのために美術展での展示があるわけだが、いかんせん、たいていの浮世絵版画はサイズが小さいので美術館での鑑賞には適しておらず、しかも色あせ問題があるので、長期間展示することもできない。正直なところ、アート本で眺めているほうがじっくり鑑賞できるのは否定できない事実だ。

今回の「新・北斎展」の展示作品も、出品作品の大半が小サイズのものばかりなのは仕方がないことだとはいえ、あっという間に見終わってしまう。というのは、専門家ではないので、細部まで細かく見る必要がないからだ。

小サイズという点ではフェルメールも似たようなものであり、ややがっかりしてしまうことがわかっていながらも、見に行ってしまうのは、今回もまたおなじであった。もちろん、世界的に有名な「北斎漫画」の実物も展示されているので、これは大いに楽しませてくれる。

むしろ、完全に近い複製を制作して、直接手にとって眺めることのできるような展示が考えられないものか、などと考えてしまうのである。

2月9日から始まる「奇想の系譜展-江戸絵画ミラクルワールド」(東京都美術館)とのセット券(2,800円)を購入すると「新・北斎展」の入場料は1400円と200円の割引になる。正直なところ、私としては「奇想の系譜展」には大いに期待をしている。






<ブログ内関連記事>

東京で日本美術関連の美術展の「はしご」を3館(2017年11月4日)-『ゴッホ展』(東京都美術館)・『北斎とジャポニスム』(国立西洋美術館)・『江戸の琳派芸術』(出光美術館)

『奇想の系譜展-江戸絵画ミラクルワールド-』(東京都立美術館・上野)に行ってきた(2019年3月21日)-「奇想」の絵師たちの作品がここに大集結!

「没後150年 歌川国芳展」(六本木ヒルズ・森アーツセンターギャラリー)にいってきた-KUNIYOSHI はほんとうにスゴイ

「特別展 雪村-奇想の誕生-」(東京藝術大学大学美術館) にいってきた(2017年5月18日)-なるほど、ここから「奇想」が始まったのか!

特別展 「五百羅漢-増上寺秘蔵の仏画 幕末の絵師・狩野一信」 にいってきた

「蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち」(千葉市美術館)にいってきた

「特別展 ボストン美術館 日本美術の至宝」(東京国立博物館 平成館)にいってきた

(2019年3月28日 情報追加)




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2019年1月21日月曜日

書評 『「中国製造2025」の衝撃-習近平はいま何を目論んでいるのか-』(遠藤誉、PHP、2019)-中国共産党が注力しているのが「軍民融合」分野の半導体と宇宙開発だ


昨年(2018年)12月1日に中国のグローバルIT企業のファーウェイ(というよりも、発音としては「ホァーウェイ」が原音に近いと著者は強く主張している。英語表記では F ではなく H で始まる Huawei)のCFO(最高財務責任者)の孟晩舟氏が、カナダで逮捕された。


それ以来、Huawei社が米国の制裁対象とみなされていることがクローズアップされ、現在に至っている。孟晩舟氏は創業社長の娘であり、しかもカナダで逮捕された理由が対イラン経済制裁に違反して金融機関を不正操作した容疑によるものであり、「ファイブ・アイズ」の一員であるカナダ政府に逮捕を要請したのが米国政府だからだ。


すでに米中経済戦争は冷戦状態といってよい。そんな状態において、Huawei社のCFO逮捕は、ホットイシューであり続けている。


この問題にかんして、世間一般で受け止められているのとは異なる視点を提供してくれているのが、中国共産党にかんしては独自でかつ正確な認識をもっている、本書の著者・遠藤誉氏だ。


遠藤氏は、Yahoo! の連載コラム(Newsweek日本版にも転載されている)で、Huawei社は、むしろ中国共産党とは一線を画してきた存在であること、国営企業ではない民間企業として中国人、とくに若年層からは圧倒的な支持を受けてきたことを指摘している。米国にとって都合のよい情報だけを鵜呑みにしていては、中国共産党の本当の意図を読み違える結果になりかねないことに警鐘を鳴らしている。


そんななかで出版された最新刊が『「中国製造2025」の衝撃-習近平はいま何を目論んでいるのか-』(遠藤誉、PHP、2019)。最新刊の本書では、Huaweiに代表される中国の民間IT企業の実態と、現在に至る中国のハイテク分野の発展について、歴史的経緯を踏まえて解説されている。中国共産党の内在的論理を熟知し、物理学で博士号をもつ経歴が説得力ある議論を展開している。


いまの中国で注意を向けなくてはならないのは、「軍民融合」の観点から、とくに半導体と宇宙開発といったハイテク分野である。なぜなら、米中貿易戦争や米中ハイテク戦争の根幹には「中国製造2025」があるからだ。トランプ政権は、この「中国製造2025」こそを恐れているのである。


「中国製造2025」とは、2015年5月に発表された中国の国家戦略だ。2025年までに中国は、半導体などハイテク製品のキー・デバイスの70%を「メイド・イン・チャイナ」にして自給自足すると宣言している。

現在は、クアルコムなど米国製の半導体を使用しているが、米中経済戦争の影響が中国のハイテク分野にもろに影響を与える状況を打破したいのだ。Huawei社には100%子会社の半導体設計メーカーのハイシリコン(HiSilicon)社があるが、Huawei以外には半導体を供給しないと明言している(いつまで維持できるかわからないが)こともあり、ハイスペック半導体を輸入に依存せず、自国で内製化することは中国共産党にとっては必達の課題なのである。

「中国製造2025」では、宇宙開発においても自国による推進を盛り込んでいる。有人宇宙ステーションの建設や月面探査プロジェクトなどは、すでに実行フェーズにある。つい先日も、月の裏側に月面探査船の着陸を成功させたばかりだ。


しかも、「量子暗号」に力を注いでいる。2016年には、「量子暗号」でコントロールする世界初の 量子通信衛星「墨子」の打ち上げに成功している。中国は半導体と宇宙開発そして量子暗号によって実現させる世界は民間ビジネスだけではない。当然のことながら軍事利用が想定されているのは言うまでもない。米中覇権競争に打ち勝ち、世界制覇を目指しているといっても過言ではないのだ。


だからこそ、トランプ政権が中国の動きを怖れているのである。「中国製造2025」によって中国がテクノロジーの分野で米国を追い抜くことは、軍事的脅威に身をさらし、戦争になった際には敗北すらありえることを意味するからだ。


本書は、著者ならでは分析視角とは激しい危機感が背景にあってできあがった本だ。米国が流し、日本で流通しているニュースを鵜呑みにすることなく、中国が何を目指しているのか、そしてその実現可能性がどの程度あるかを知るために読むべき本なのである。


安全保障と経済とのあいだでねじれ現象が生じている現在、米中の狭間で股裂き状態になりつつある日本と日本企業は、はたしてどう動くべきか。悩みは深い。 








目 次 
まえがき-米中貿易戦争の根幹は「中国製造2025」  
第1章 中国製造2025」国家戦略を読み解く 
 1. 〔2025〕が生まれた社会背景に反日デモ 
 2. 〔2025〕への準備作業-一党支配体制への危機感 
 3. 新常態(ニューノーマル)は〔2025〕から生まれた 
 4. 〔2025〕、平易な言葉に隠された意図 
 第2章 世界トップに躍り出た中国半導体メーカー 
 1. 半導体産業に軍の影がちらつく理由 
 2. 世界トップ10にランクインした清華大学の紫光集団 
 3. もう一つのトップ10、華為(ホァーウェイ)の頭脳ハイシリコン 
 4. 半導体製造装置の国産化を見落とすな 
第3章 人材の坩堝に沸く中国
    1. 1964年、中国核実験を成功させたのは誰か?
 2. 1996年、地球を覆う中国人材市場 
 3. 2008年「千人計画」と2012年「万人計画」
   4. ハイレベル人材の自給自足:ボーン・イン・チャイナへ  
 5. 清華大学の顧問委員会に数十名の米財界CEO 
第4章 習近平の「宇宙支配」戦略
   1. 世界初の量子通信衛星打ち上げに成功 
 2. 世界初の量子暗号通信に成功-量子暗号を制する者が世界を制する
   3. 世界最大の量子コンピュータ建設 
 4. 中国独自の宇宙ステーション
   5. 「一帯一路」で宇宙を支配
第5章 習近平、世界制覇へのロードマップ
   1. 「BROCS+」27カ国で全人類の半分を掌握 
 2. 習近平、アフリカ53カ国をわが手に
    3. トランプとの戦い、日本への接近 
あとがき-「一帯一路一空一天」




著者プロフィール 
遠藤誉(えんどう・ほまれ) 
1941(昭和16)年中国吉林省長春市生まれ。国共内戦を決した「長春包囲戦」を経験し、1953年に帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授(元物理工学系所属)、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。 著書に、『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』(岩波新書)、『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『チャイナ・セブン 〈紅い皇帝〉習近平』『チャイナ・ジャッジ 毛沢東になれなかった男』『卡子(チャーズ) 中国建国の残火』(以上、朝日新聞出版)、『毛沢東 日本軍と共謀した男』(新潮新書)、『習近平 vs. トランプ 世界を制するのは誰か』(飛鳥新社)など多数。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。







<ブログ内関連記事>


書評 『習近平 vs. トランプ-世界を制するのは誰か-』(遠藤誉、飛鳥新社、2017)-「米中ビッグディール」という「密約」に警戒せよ!


書評 『中国人が選んだワースト中国人番付-やはり紅い中国は腐敗で滅ぶ-』(遠藤誉、小学館新書、2014)-中国国民の腐敗への怒りが臨界点を超えたとき中国は崩壊する

書評 『チャイナ・セブン-<紅い皇帝>習近平-』(遠藤誉、朝日新聞出版社、2014)-"第2の毛沢東" 習近平の「最後の戦い」を内在的に理解する


書評 『チャイナ・ギャップ-噛み合わない日中の歯車-』(遠藤誉、朝日新聞社出版、2013)-中国近現代史のなかに日中関係、米中関係を位置づけると見えてくるものとは?


書評 『完全解読 「中国外交戦略」の狙い』(遠藤誉、WAC、2013)-中国と中国共産党を熟知しているからこそ書ける中国の外交戦略の原理原則


書評 『中国動漫新人類-日本のアニメと漫画が中国を動かす-』(遠藤 誉、日経BP社、2008)-中国に関する固定観念を一変させる可能性のある本



書評 『米中戦争前夜-新旧両大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ-』(グレアム・アリソン、藤原朝子訳、ダイヤモンド社、2017)-「応用歴史学」で覇権交代の過去500年の事例に探った「トゥキディデスの罠」


「意図せざる結果」という認識をつねに考慮に入れておくことが必要だ
・・米国の政策が「意図せざる効果」を生み出し、「逆効果」になる可能性がある

(2019年2月22日 情報追加)




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2019年1月15日火曜日

JBPress連載コラム第43回目は、「シュリーマンと森鴎外、先人に学ぶ語学学習法-効果に太鼓判、「急がば回れ」の方法論とは」(2019年1月15日)


JBPress連載コラム第43回目は、「シュリーマンと森鴎外、先人に学ぶ語学学習法-効果に太鼓判、「急がば回れ」の方法論とは」(2019年1月15日)  ⇒ http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55188

前回のコラム(「2019年の目標、『百人一首』を丸暗記してみよう!」では、日本人としての「教養」を身につける方法として、「百人一首の丸暗記」を推奨した。 

今回は、前回の「丸暗記」の続きとして、先人たちの学びを振り返りながら、効果的な語学学習法について考えてみたいと思う。いずれも「急がば回れ」の方法論だが、その効果は少なくとも私自身が実証済みだ。 

何事もアウトプットが大切なことは確かだが、英語に限らず語学学習においては、アウトプットするためにはまずインプットが大前提となる。これは語学学習に限らず、ほぼすべての分野にあてはまる。 

今回紹介するのは、シュリーマン式の丸暗記学習法と、森鴎外式の外国語単語の記憶法

つづきは本文で  ⇒ http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55188


次回の公開は、2019年1月29日です。お楽しみに!








<ブログ内関連記事>

新年あけましておめでとうございます-JBPress連載コラム第42回目は、「2019年の目標、「百人一首」を丸暗記してみよう! 古文の暗唱こそ日本人にとっての「教養」だ」(2019年元旦)

「人生に成功したければ、言葉を勉強したまえ」 (片岡義男)

語源を活用してボキャブラリーを増やせ!-『ヰタ・セクスアリス』 (Vita Sexualis)に学ぶ医学博士・森林太郎の外国語学習法

書評 『白い航跡』(吉村昭、講談社文庫)-脚気撲滅に情熱をかけた知られざる海軍軍医・高木兼寛の生涯を描いた伝記小説





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2019年1月7日月曜日

書評 『日本政治思想史〔17~19世紀〕』(渡辺浩、東京大学出版会、2010)-歴史は「断絶」ではなく「連続」していることを、斬新な切り口と縦横無尽な引用で読ませてくれる渾身の一冊


『日本政治思想史〔17~19世紀〕』(渡辺浩、東京大学出版会、2010)を通読した。以前から読むことを強く薦められていたが、まとまった時間がとれる年末年始に腰を据えて読みたいと思っていたのだ。そっけないタイトルだが、じつに面白い内容だ。読みごたえあり! 


■初期近代(=近世)に生きた日本人が考えてきたこと

副題にある17世紀から19世紀は、より正確に記せば1601年から1901年になる。天下分け目の「関ヶ原の戦い」(1600年)から、近代日本を代表する思想家である福澤諭吉と中江兆民が亡くなった年までの300年間である。 

このなかに、江戸時代がすっぽりと入る江戸幕府の開幕から、幕末・開国を経て明治時代中期までがその範囲だ。だから「江戸時代政治思想史」といってもいいのだが、守備範囲はきわめて広く、思想家の政治思想だけでなく、関連する思想全般が扱われる。たとえば、身分制度のもとで人口の大多数を占めていた百姓(その大半は農民)のしたたかさや、「性」をめぐる状況などまで、すべてを「思想」という観点から捉えた魅力的なテーマが満載だ。 

東京大学法学部での長年にわたる講義をもとに書き下ろされた政治思想の通史だが、語り口がユニークなだけでなく、個々の思想家の思想の引用がまた独特だ。聞いたこともないような無名の人びとの発言や、有名な思想家だがこんな文章があるとは知らなかったというような引用が、原文のまま縦横無尽にちりばめられており、読んでいて飽きることがない(ただし、漢文は読み下しにして句読点も加えられているが、現代語訳は併記されていない)

一つだけ具体例をあげておくと、本居宣長の「もののあはれ」にかんする章がある。私は「もののあはれ」というのは、てっきり宣長による造語だと思いこんでいたのだが、じつはそうではなく、同時代の表現者の多くが使用していたことが、豊富な実例で示されている。これなんかは、著者ならではの博引旁証というべきだろう。

全部で22章あるすべての章が、それぞれが独立した内容となっていながらも、それぞれ互いに連関しあいながら、近世から近代へと向かっていく通史でもある。 


「開国」の思想的インパクトと倒幕へのエネルギー

圧倒的な武力を背景にした徳川幕府という軍事政権のもと、それとは矛盾する統治の学である朱子学(=新儒教)を出発点しながら、いかに自前の政治思想が生まれ、大きな制約条件の下にありながらも、ものを考える人たちによってさまざまな思想が展開され、思想のそれぞれが互いに触発し合いながら発展し成長していく。このプロセスそのものが興味深いのだ。 

ついには「外圧」というインパクトを思想的に(!)受け止め、物心両面でもっとも追い詰められ鬱屈していた下級武士を中心にした「革命」によって暴力的に幕府が倒されることになるわけだが、そこに至るプロセスを著者にしたがってフォローしていくと、それはけっして断絶ではなく連続であったことが納得させられる。内発的な経済発展と思想的成熟があったからこそ、外圧を利用して世界的にも希有な「革命」が実現したのである。 

下級武士であった福澤諭吉の述懐を借りて、著者自身の内心も吐露されているような気がする。もちろん、私も当時の下級武士たちに大いなる共感を感じている。


■初期近代(=近世)の日本と西欧

17世紀から19世紀は、歴史区分でいえば「初期近代」すなわち「近世」から、「後期近代」すなわち狭義の「近代」にかけての時期にあたるが、この時期の日本は、ある意味では西欧とパラレルな関係にある。日本も西欧もともに、16世紀の激しい武力闘争をへた後に、絶対主義的な政治制度を確立した点は共通しているが、「宗教」の政治的位置づけにかんしては大きく異なる道を歩むことになったのは大きな違いだ。 

政治権力が特定の宗教と関係と結びつかない日本では(信長も秀吉も家康もみなプラグマティックな対応である)、世俗の政治権力を超越する一神教のキリスト教が徹底的に排除されたのは当然であった。西欧による直接的な軍事侵略だけでなく、布教と侵略がセットになった「間接侵略」も恐れていたのである。つまり、間接的な形ではあるが、幕府が崩壊するまでつねに西欧が意識されつづけていたわけだ。西欧勢力が18世紀末に間近に迫ってくるまで平和を享受できたたのは、西欧勢力が直接的な軍事的脅威ではなかっただけのことなのだ。 

だが、近世の日本を同時代の西欧を比較しながらみていくと、なかなか面白い共通性も見いだすことができる。この本を読む楽しみは、そんなところにもある。直接的な影響を与えた朱子学など中国の思想だけでなく、ホッブスからロックやアダム・スミス、ルソーにに至る同時代の西欧の思想家との対比が興味深い。日本人による自前の思想はオリジナルなものではあるが、けっして世界的に見て特異で孤立したものではないことがわかる。


■ 聞こえのいい「通説」に対する異議申し立て

「日本すごい本」が、相も変わらず出版されつづけてベストセラーになったりもしているが、著者はそういった聞こえのいい「通説」に対して、実際はそうではないのだよということを、斬新な切り口で、大量の引用をともなったごちゃごちゃ感がありながらも、じつに説得力ある仕方で説明してくれる。わかりやすい説明にはウソがあるのだ。これから歴史物を書く人は、小説家であれ評論家であれ、この本を読み込んでからにしたほうがいい。強くそう思う次第だ。 

正直いって、こんな本は、とても書けるものではない。それほど、中身の濃いが読みやすい、しかも「渾身の一冊」なのである。







目 次 
序章 本書への招待 
第1章 「中華」の政治思想-儒学 
第2章 武士たちの悩み 
第3章 「御威光」の構造-徳川政治体制 
第4章 「家職国家」と「立身出世」 
第5章 魅力的な危険思想-儒学の摂取と軋轢 
第6章 隣国の正統-朱子学の体系 
第7章 「愛」の逆説-伊藤仁斎(東涯)の思想 
第8章 「日本国王」のために-新井白石の思想と政策
第9章 反「近代」の構想-荻生徂徠の思想 
第10章 無頼と放伐-徂徠学の崩壊
第11章 反都市のユートピア-安藤昌益の思想 
第12章 「御百姓」たちと強訴 
第13章 奇妙な「真心」-本居宣長の思想
第14章 民ヲウカス-海保青陵の思想
第15章 「日本」とは何か-構造と変化 
第16章 「性」の不思議 
第17章 「西洋」とは何か-構造と変化 
第18章 思想問題としての「開国」  
第19章 「瓦解」と「一新」  
第20章 「文明開化」  
第21章 福沢諭吉の「誓願」  
第22章 ルソーと理義-中江兆民の思想 
あとがき

著者プロフィール 
渡辺浩(わたなべ・ひろし) 
1946年、横浜生まれ。1969年東京大学法学部第3類(政治コース)卒業。同助手、同助教授を経て、1983年より東京大学教授、同じ丸山眞男門下の松本三之介の後任として日本政治思想史講座を担当する。専門は日本政治思想史、アジア政治思想史。東京大学理事副学長、日本政治学会理事長などを経て、2010年、法政大学法学部教授。2017年定年、法政大学名誉教授。同年、日本学士院会員に選ばれる。東京大学名誉教授。
著書は、『近世日本社会と宋学』(東京大学出版会、1985年) 『近世日本政治思想』(放送大学、1985年) 『東アジアの王権と思想』(東京大学出版会、1997年) 『日本政治思想史 十七~十九世紀』(東京大学出版会、2010年)がある。(Wikipedia記載の情報を編集)


<関連サイト>


Book Review: A History of Japanese Political Thought, 1600-1901, by Watanabe Hiroshi. Tokyo : International House of Japan (Kaufmann, Paulus)
・・本書英文版への書評


<ブログ内関連記事>

書評 『日本教の社会学』(山本七平/小室直樹、ビジネス社、2016 単行本初版 1981)-「日本教」というキーワードで日本社会をあざやかに分析した濃密かつ濃厚で骨太な議論
・・「本書のなかで、なんといってもいちばん興味深いのは最終章である「第9章 日本資本主義精神の基盤-崎門(きもん)の学」で詳細に取り上げられている浅見絅斎(あさみ・けいさい)の思想だ。」


「湯島聖堂」に久々に立ち寄ってみた(2019年1月3日)-だが日本は明治時代になるまで「科挙」の影響を受けていないのである

国立歴史民俗博物館は常設展示が面白い!-城下町佐倉を歩き回る ①

「よみがえれ!シーボルトの日本博物館」(国立歴史民俗博物館)に行ってきた(2016年8月12日)-江戸時代後期(=19世紀前半)の日本をモノをつうじて捉える

『雨夜譚(あまよがたり)-渋沢栄一自伝-』(長幸男校注、岩波文庫、1984)を購入してから30年目に読んでみた-"日本資本主義の父" ・渋沢栄一は現実主義者でありながら本質的に「革命家」であった


福澤諭吉の『学問のすゝめ』は、いまから140年前に出版された「自己啓発書」の大ベストセラーだ!

書評 『西郷隆盛と明治維新』(坂野潤治、講談社現代新書、2013)-「革命家」西郷隆盛の「実像」を求めて描いたオマージュ

書評 『西洋が見えてきた頃(亀井俊介の仕事 3)』(亀井俊介、南雲堂、1988)-幕末の「西洋との出会い」をアメリカからはじめた日本


■同時代のパラレル世界としての西欧

「500年単位」で歴史を考える-『クアトロ・ラガッツィ』(若桑みどり)を読む

書評 『1492 西欧文明の世界支配 』(ジャック・アタリ、斎藤広信訳、ちくま学芸文庫、2009 原著1991)-「西欧主導のグローバリゼーション」の「最初の500年」を振り返り、未来を考察するために

映画 『王妃マルゴ』(フランス・イタリア・ドイツ、1994)-「サン・バルテルミの虐殺」(1572年)前後の「宗教戦争」時代のフランスを描いた歴史ドラマ

「ジャック・カロ-リアリズムと奇想の劇場-」(国立西洋美術館)にいってきた(2014年4月15日)-銅版画の革新者で時代の記録者の作品で17世紀という激動の初期近代を読む

書評 『猟奇博物館へようこそ-西洋近代の暗部をめぐる旅-』(加賀野井秀一、白水社、2012)-猟奇なオブジェの数々は「近代科学」が切り落としていった痕跡

『バロック・アナトミア』(佐藤 明=写真、トレヴィル、1994)で、「解剖学蝋人形」という視覚芸術(?)に表現されたバロック時代の西欧人の情熱を知る




(2017年5月18日発売の拙著です)




(2012年7月3日発売の拙著です)



  




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