ウサギを兎と漢字で書いたのでは読みにくいからウサギとカタカナにしたのだが、ウサギとウナギは、カタカナだとよく似ているので混同してしまうのだ。ウナギは鰻と書いてもいいのだが、あまり漢字はつかわないだろう。養鰻業といった表現においてくらいではなかろうか。
というわけで、ウナギについても何か書いておきたいと思っていたのだ。そこで、ウナギはイール(eel)-英単語のなかにウナギを探せ! という記事を書いてみることにした。
日本語のウナギと英語の eel はまったくイコールというわけではない。なぜならニホンウナギとヨーロッパウナギは、おなじウナギであっても種類が違う。wikipedia英語版には unagi として項目が立てられているくらいだ。だが、そういった細かい区別は棚においておくこととしよう。
本日(2015年7月24日)は土用丑の日ということでもあるし、記事としてアップするのはちょうどよいだろう。じっさいに英単語を調べてみたのは、しばらく前のことである。
■英単語のなかにウナギ(eel)を探せ!
eel(イール: ウナギ)というローマ字三文字を含んだ英語を思いつつ限りあげると以下のようなところだろうか。まずは名詞から。
reel (リール): 線、釣りのリール、フィルム、映画
heel (ヒール): かかと、ヒール
wheel (ホイール): 車輪
reel(線)は細長い線なので、ウナギと形が似ていないわけではない。
(シマノ製のスピニングリール wikipediaより)
ハイヒールの heel(=かかと)は、はたしてウナギと似ているのかどうか???
(heel shoe wikipediaより)
wheel (ホイール)は円形だが、スポークの部分は直線なので、ウナギと形が似ていないわけではない。heel に w をつけたものが wheel だが、とはいっても、やや牽強付会かな・・・。
(自転車の wheel wikipediaより)
動詞にも eel を含んだ単語はある。
feel (フィール): 感じる
kneel (ニール): ひざまずく、ひざまずいて祈る
peel (ピール): 皮をむく
感じるの feel、ひざまずく kneel(ニール)は関係なさそうだ。peel (ピール)は、皮をむくという意味だが、一般的に果物が対象だ。だがウナギも皮をはぐので・・・? これは eel という三文字を含んでいるが、意味的な関係はまったくなさそうだ。当たり前といえば当たり前だが・・・。
■ "eel" は英語としては歴史の長い固有語
そこでいったん視点をかえて、語源を調べてみよう。
eel : Origin Old English ǣl, of Germanic origin; related to Dutch aal and German Aal. (かなり古い英語で、オランダ語やドイツ語とも関連ある)
こんな表現もあった。
slippery as an eel
「ウナギのようにニュルニュル」、これは日本人にもすぐに理解できる。
■ "eel" と "eal" は英語では同じ音
単語のなかに eel の三文字を含んだ英単語はほかにもあるはずだが、こういう形で英単語を探す辞書がない。
そこで、eel のアタマに一文字つけたら英語になるかどうか試してみた。
Beel という単語があったが、これはベンガル語
Geel というのはベルギーの都市名
jeel というのは英語だがめったにつかわれない。意味はゼリー
keel 船の竜骨(キール)
leel エリート中のエリート(俗語)
Neel 人名。磁気の研究で知られたフランスの物理学者
seel 調教目的で狩猟用のタカのまぶたを縫う ⇒ 目を閉じる,…を盲目にする
teel ゴマ(sesame)
veel feelに同じ
weel 狩猟用のおとり、漁獲用のやな
eel と eal は音が同じなので、音声に着目してみよう。
appeal アピール
deal ディール 取引
heal 癒し
meal 食事
reveal 明らかにする
seal シール、アザラシ
teal マガモなど小型のカモ、カモの羽色
veal 子牛の肉
yield 収穫
zeal 熱狂
yield は、eal ではないが、eel と同じ音なので含めておいた。
ウナギはイール(eel)-英単語のなかにウナギを探せ!というテーマで、いろいろ考えてみたが、なかなか英単語を特定できなかった。結論としては、eel 音は、ウナギとは関係ないということか・・。
同様のことは取り組んでみると面白いですよ。なかなか知的で面白い遊びですから。
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