「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

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2022年9月20日火曜日

書評『チャールズ皇太子の地球環境戦略』(君塚直隆、勁草書房、2013)ー 新国王チャールズ3世は、地球環境問題に熱心に取り組んで来たという、ポジティブな側面は大いに評価すべきだ

 
エリザベス女王が96歳で亡くなり、ただちに皇太子だったチャールズが新国王になった。チャールズ3世である。 

新国王は73歳。亡くなったエリザベス女王は96歳。チャールズ国王にとっては、あまりにも長すぎた「準備期間」であったが、「万年皇太子」の時代がようやく終わることになったわけだ。 

10年前に出版された本だが、『チャールズ皇太子の地球環境戦略』(君塚直隆、勁草書房、2013)という本がある。日本語で読める数少ない関連書だ。  

国王になってしまうと、NGO活動に専念するのは無理だろうが、地球環境問題に熱心に取り組んで来たという、ポジティブな側面は大いに評価すべきであろう。スキャンダルだけが持ち味ではない(笑) 

著者は関東学院大学教授で英王室関連を専門とする歴史家。これからメディアの露出が急増するであろう。




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2022年9月19日月曜日

エリザベス女王の国葬をBBCのLIVE中継で視聴(2022年9月19日)-厳かに行われた国葬。だが、ユニオンジャックはいつまで見ることができるのだろうか・・・

 
エリザベス女王が逝去された。2022年9月9日のことである。ついに一つの時代が終わったのだ。

ここのところ、稲盛和夫氏(享年91歳)、ミハイル・ゴルバチョフ氏(享年91歳)とつぢていた。エリザベス女王(享年96歳)は、そのなかでも最高齢である。

エリザベス女王の国葬をBBCのLIVE中継(2022年9月19日)で視聴した。在位70年が今年のことだったのに、あっという間の崩御である。

たいへん厳かな国葬であった。1時間強のウェストミンスター寺院におけるキリスト教(・・この場合は「イングランド国教会」。女王自身が国教会の首長であった。このポジションもチャールズ3世に継承)の壮麗さと荘厳さもさることながら、葬儀につづく1時間強の葬列もまた見所が多かった。 

考えてみれば、昭和天皇の「大喪の礼」以来かもしれない。在位70年のエリザベス女王、在位60年の昭和天皇。あまりにも在位期間が長いと、残された国民にとっての喪失感は大きい。

(ユニオンジャックが美しい。LIVE中継映像からスクリーンショットしたもの)

それにしても、英国(=UK:連合王国)の国旗である「ユニオンジャック」が色彩的にもデザイン的にも素晴らしい。ユニオンジャックに飾られた道路に展開する光景には、BBCのアナウンサーも magnificent ! と声に出していたほどだ。 

だが、はたして「ユニオンジャック」は、いつまで見ることができるのだろうか? というのも、スコットランドの分離独立の可能性が高いからだ。スコットランドが連合王国から離脱すると、国旗のデザインも変更となるのは、現在の国旗はイングランドとスコットランドとアイルランドの組み合わせでだからである。 

大英帝国が終わったのは、エリザベス女王が即位してから4年後の1956年のことだが、連合王国である英国はさらに小さくなって、最終的にはイングランドだけになるのかもしれない。 そんなことを、葬列を見ながら考えていた。  

(霊柩車はジャガー。写真は、LIVE中継映像からスクリーンショットしたもの


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2022年9月3日土曜日

書評『稲盛和夫の哲学』(稲盛和夫、PHP、2001)-「生と死」をテーマにした「人生哲学」は哲学の王道である

 

先日(2022年8月24日)、惜しまれながら亡くなった稲盛和夫氏の『稲盛和夫の哲学』(PHP、2001を読む。この本は買ったまま読んでなかった。 副題は「人は何のために生きるのか」。誕生と死のあいだに存在する、限りある人生。 

「人生いかに生くべきか」という問いは、古くて新しいテーマである。この地球上に人間が存在する限り、繰り返し問い返されていくであろう。 

この本は、稲盛氏が70歳の時点の思索をまとめたもの。借り物ではない、自分のアタマとカラダを使って考えに考え抜いた思索が平易なことばで語られている。 

内容的には、けっして難しくない。さらっと読めてしまう内容だ。だが、分かりやすいがゆえに、違和感を抱く人も少なくないだろう。限りなくスピリチュアル寄りだからだ。 

だが、人生それなりに生きいていると、稲盛氏の説く内容に納得する人も少なくないのではないだろうか。すくなくともわたしは、稲盛氏の考えに賛同を感じている。 

肉体の死は終わりではない。魂あるいは意識体として生き続ける輪廻転生によってふたたび誰かの人生を通じて、魂は完成に向けて磨かれていく。 

そう日頃から考えていた稲盛和夫氏にとって、肉体の死は、あらたな旅立ちなのである。死後もなお大きな影響力を持ち続けていくことであろう。 

生と死について考えることこそ、哲学の始まりである。人生哲学もまた哲学である。というより、それが本来の哲学のあるべき姿なのだ。 




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