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2025年6月22日日曜日

書評『東大なんか入らなきゃよかった』(池田渓、新潮文庫、2025)ー おもしろうてやがて悲しき東大生・・・

 

タイトルに惹かれて『東大なんか入らなきゃよかった』(池田渓、新潮文庫、2025)という本を一気読み。  

2020年に単行本がでていたようだが、知らなかった。文庫版は増補版である。 

感想は、「おもしろうてやがて悲しき東大生・・」ということに尽きる。笑える本だと思って読み始めたら、全然そうではなかった。東大に入ったがために、人生を誤ってしまった気の毒な人たちの話である。インタビューをもとにしたノンフィクション作品。 

近年は、ドラマ化もされた『ドラゴン桜』が「東大進学熱」(?)を煽った感があるが、じつに罪作りなマンガだと思う。まあ、東大を卒業したことが人生を変え、成功へのパスポートになったのなら、めでたしめでたしとなるのだろうが・・・ 




自分の場合は、家族にも親族にも東大卒などおらず、親からも教師からも東大に行けなどと言われたこともなく、自分自身も東大に行きたいなど考えたこともない。 「トーダイ、トーダイいうても、銚子のトーダイか」というのが、関西出身の父親の口癖だった(笑)

しかも中学生時代に、小林よしのりの『東大一直線』というギャグマンガを読んでいた世代なので、東大受験など笑いの対象としか見ていなかった。主人公の東大通(とうだい・とおる)のこと、知ってるかな? 




社会人になってから東大卒の人たちと身近に接するようになったが、東大卒といってもピンキリだなということがわかった。

ごく一握りだが天才的にめちゃくちゃできる人間いかにも地頭がいいなあという人間、そしてごくごくふつうの多数派と、すくなくとも3種類いる。もちろん東大卒といっても理系と文系の違いはあるし、体育会系と文化系の違いもあるな。 女性の場合は、概してソツのない秀才型が多い。

自分が行った大学では、「役人なんかなるヤツはまともじゃない!」というポリシー(?)を刷り込まれていたので、当然のことながら民間企業に就職、東大卒ではないので「東大でてるくせに」とイビられることも、イジメを受けることもなく、無事平穏に(?)生きることができた(かどうかはわからないが・・・)。二番手のメリットである(笑)

ただし、ジェットコースター人生を歩むことになったのは、自分のことは棚に上げて、時代のせいだと責任転嫁しておく。 

東大を目指してチャレンジすることは、目標設定として悪いことだと思わない。とはいっても、東大を出たからといってバラ色の未来があるわけではない。民間企業の人事担当者が口にする「東大までの人」というフレーズはあまりにも悲しい。この冷厳たる事実は、受験生はもとより保護者も教師もよく認識しておくべきではないか? 

人間の幸せというものは、かならずしも学歴(・・いや正確にいえば「学校歴」というべきだな)には関係ないということは、人生の早い段階で知っておいたほうがいい。 

たしかに、「東大卒」という肩書きは、最初の就活段階ではモノを言うだろうが、それから先はなんの保証もない。これからの時代、まずますそうなっていくだろう。

そして、東大は中国人に席巻されるようになるのかもしれない。 中国や米英の超エリート大学には進学することのできない「2級クラスの中国人」の受け皿というのが東大の末路なのだろうか。


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目 次 
はじめに
第1部 あなたの知らない東大  
 第1章 東大生は本当にすごいの?
 第2章 東大入ってもラクじゃない
第2部 東大に人生を狂わされた人たち
 第3章 東大うつ メガバンクで待っていたつるし上げ
 第4章 東大ハード キャリア官僚の悲痛な叫び
 第5章 東大いじめ 地方市役所での逆学歴差別
 第6章 東大オーバー 大学院なんか行かなきゃよかった
 第7章 東大プア 年収230万円の地下街警備員
 (いずれも文庫版では「5 Years later」が増補されている)
終章 生き抜くための4つのヒント
おわりに
【主な参考文献・ウェブサイト】

著者プロフィール
池田渓(いけだ・けい)
1982(昭和57)年、兵庫県生れ。東京大学農学部卒業後、同大学院農学生命科学研究科修士課程修了、同博士課程中退。出版社勤務を経て、2014(平成26)年よりフリーランスの書籍ライターとして活躍。共同事務所「スタジオ大四畳半」在籍。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)


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・・この人は地方出身の東大卒

・・東大は日本社会をリードした時代もあった

・・この先生は東大を捨ててオックスフォード大学に移籍

・・そして東大は中国人が席巻するようになる


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