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2025年11月16日日曜日

書評『アメリカ・イン・ジャパン ― ハーバード講義』(吉見俊哉、岩波新書、2025)― 日米関係200年を日本人のアメリカへの「まなざし」の変化と連続性で考える】

 

『アメリカ・イン・ジャパン  ―  ハーバード講義』(吉見俊哉、岩波新書、2025)を通読。2018年に米国の大学で英語で行ったレクチャーを日本人向けに書き替え、日本語で活字化したものだ。  

日本人とアメリカとのかかわりの200年の歴史を、日本人のアメリカへの「まなざし」として描いている。ただし通史ではなく、社会学者でメディア研究を専門とする著者が重要とみなした、主要な10のトピックで描いたテーマ史である。 

建国から100年のアメリカの「西漸運動」の延長線上にある「黒船来航」から始まり、「開国後」の幕末維新から明治時代以降、準拠軸を中国文明からアメリカ文明に舵を切り替えた日本の近代。 

この200年のあいだには全面衝突した時期もなんどかあったものの、してい日本人とアメリカとの愛憎関係は、基本的に連続していると考えるべきであろう。この点は、近代以降の日中関係とは根本的に異なるものだ。あくまでも日米関係あっての日中関係である。 

第一次トランプ政権時代にハーバード大学に席をおいていた著者の基本的立場は、まもなく建国250年を迎えようとしているアメリカは「内部崩壊」が始まっているという認識をもっている。批判的な立ち位置である。

そういった著者の姿勢はさておき、そのときどきにおいて日本人のアメリカへの「まなざし」に変化が起ころうとも、無意識レベルにまで浸透して、それと気がつかないほどアメリカナイズされているのが、現在の日本と日本人であることは否定できない事実である。 

実際にアメリカで生活してみたら、日本とアメリカが一体化しているなどとはとても思えないが、政治経済のみならず文化面でも日米が相互浸透していることもまた、否定できないことを知ることになる。 

このように密接な関係にある日本とアメリカは、現実的に考えれば、たとえその関係が、非対称的なものであろうとも、日本側から縁を切ることなど簡単にできることではないだろう。このアメリカとは縁を切れない現実が、日本の未来にかんしていかなる影響をもたらすか。この問題については、読者自身の判断にまかされる。





目 次
はしがき イントロダクション アメリカ・イン・ジャパン  ―  非対称的なクラインの壷 
第1講 ペリーの「遠征」と黒船の「来航」―  転位する日本列島 
第2講 捕鯨船と漂流者たち  ―  太平洋というコンタクトゾーン 
第3講 宣教師と教育の近代  ―  アメリカン・ボードと明治日本 
第4講 反転するアメリカニズム  ―  モダンガールとスクリーン上の自己 
第5講 空爆する者 空爆された者  ―  野蛮人どもを殺戮する 
第6講 マッカーサーと天皇  ―  占領というパフォーマンス 
第7講 アトムズ・フォー・ドリーム  ―  被爆国日本に “核” の光を 
第8講 基地から滲みだすアメリカ  ―  コンタクトゾーンとしての軍都 
第9講 アメリカに包まれた日常  ―  星条旗・自由の女神・ディズニーランド 
参考文献

著者プロフィール
吉見俊哉(よしみ・としや) 
1957年東京都生まれ。1987年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在:東京大学名誉教授。國學院大學観光まちづくり学部教授。専攻:社会学・文化研究・メディア研究。著書多数。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)



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