(広重 神奈川沖浪裏)
富士山が「世界遺産」(World Heritage Site)に正式に認定された。
カンボジア王国の首都プノンペンで開かれていた世界遺産の登録会議。以前に申請したときはゴミ問題がネックになったのだが、その後の努力で問題解決がなされたことが大きいようだ。
今回はかならず認定されることになっていると言われていたものの、正式に認定されるとうれしいものだ。
むかし株主総会でよくみられたシャンシャン大会みたいに、結論は決まっているので 10分で終わるといわれていた会議がなんと 50分もかかったのだそうだ。
各国委員からは富士山礼讃の声また声で、しかも諮問委員が勧告から除外していた三保ノ松原も一括で認定というサプライズな結果となった。世界が富士山に寄せる思いはそれほど大きなものがあるのだ
(北斎 赤富士)
庶民信仰の対象の聖なる山は、浮世絵の画題として日本人の心に刻み込まれただけでなく、広重や北斎が描いた富士山は、大胆な構図と色彩が西洋美術に衝撃を与えたことはよく知られていることだ。
永谷園のお茶漬けにおまけとしてついていた、広重の「富嶽三十六景」のカードを想起するのだが、いくら頑張っても残念ながら 「富嶽三十六景」すべてを集めることはできなかったと記憶している。
「富士は日本一の山」から世界の富士山へ。
まずはめでたし、めでたし、といいうことで一件落着。
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「むかし富士山八号目の山小屋で働いていた」全5回 総目次
(1) 一生に一回くらい山小屋で働いてみたい!
(2) 宿泊施設としての山小屋 & 登山客としての軍隊の関係
(3) お客様からおカネをいただいて料理をつくっていた
(4) 自然の驚異
(5) 噴火口のなかに下りてみた
富士山は遠くから見ると美しい-それは、対象との距離(スタンス)の取り方の問題である
落日に映える富士山と丹沢山系
(2012年7月3日発売の拙著です)
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