「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

◆「アタマの引き出し」つくりは "掛け算" だ : 「引き出し」 = Σ 「仕事」 × 「遊び」
◆酒は飲んでも飲まれるな! 本は読んでも読まれるな!◆ 
◆一に体験、二に読書、その体験を書いてみる、しゃべってみる!◆
◆「好きこそものの上手なれ!」◆

<旅先や出張先で本を読む。人を読む、モノを読む、自然を読む>
トについてのブログ
●「内向きバンザイ!」-「この国」日本こそ、もっとよく知ろう!●

■■ 「むかし富士山八号目の山小屋で働いていた」全5回 ■■
 総目次はここをクリック!
■■ 「成田山新勝寺 断食参籠(さんろう)修行(三泊四日)体験記 」全7回 ■■ 
 総目次はここをクリック!
■■ 「庄内平野と出羽三山への旅」 全12回+α - 「山伏修行体験塾」(二泊三日)を中心に ■■
 総目次はここをクリック!


「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!

「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!
ビジネス寄りでマネジメント関連の記事はこちら。その他の活動報告も。最新投稿は画像をクリック!



ご意見・ご感想・ご質問 ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、コピー&ペーストでお願いします。

© 2009~2024 禁無断転載!



2010年12月15日水曜日

「カンディンスキーと青騎士」展(三菱一号館美術館) にいってきた





「カンディンスキーと青騎士」展に行ってきた。

 会場は、三菱一号館美術館。丸の内のど真ん中にある三菱一号館美術館は、2010年4月6日に開館した新しい美術館である。
 会期は、2010年11月23日から2011年2月6日まで。


「大丸有」の一体開発における新しい美術館の意味

 「大丸有」開発という表現は最近知ったばかりだが、「大手町・丸の内・有楽町」の頭文字をとったものだ。「大丸有」の一体開発において、有楽町にも近い三菱一号館美術館は、重要な位置づけをもっているのであろう。

 明治時代に建築家コンドルが設計したという三菱一号館を復元した新しいレンガ作りの重厚な建物は、現在立て替え中の東京駅舎が見えないだけに、丸の内の新しい名所となっているようだ。実際、中庭形式の空間は、都会のオアシス的憩いの空間の色彩を帯びていた。


 近年、銀座や青山と並んでブランド・ストリート化している丸の内であるが、ここに本格的な美術館がまた一つ加わったことによって、一国の首都の顔としてふさわしい文化性がさらに増してきた。

 三菱一号館美術館でもらった「東京駅周辺美術館MAP」には、三菱一号館美術館を入れて全部で4つの美術館が紹介されている。ブリジストン美術館、出光美術館、三井記念美術館である。このほか、東京ステーション美術館は、現在駅舎そのものが改築中なので、完成した暁には、このエリアの美術館が 5つとなるのだろう。

 三菱第一号館美術館は、今後はぜひ美術館の顔となるような常設展示品がほしいところである。出光美術館の仙崖、ブリジストン美術館のルオーなど。この2つはいずれも創業経営者の個性が収集品に強く反映しているが、さて三菱はどのようになるのさろうか。


「カンディンスキーと青騎士」展とミュンヘンのレンバッハ邸美術館

 今回は、私の好きな美術展なので、所用があったついでに立ち寄ってきた。
 
 ヴァシーリー・カンディンスキーはロシア出身の画家で抽象画の世界を切り開いた画家。「青騎士」(Der Blaue Richter)とは、そのカンディンスキーがフランツ・マルクとともに立ち上げた。『青騎士』(カンディンスキー/フランツ・マルク=編纂、岡田素之/相澤正己訳、白水社、2007)

 カンディンスキーもフランツ・マルクも、ともに抽象画ではあるが、原色を自在に使った色彩が実に美しい。私はカンディンスキーもさることながら、実はフランツ・マルクが好きなので今回の展示会はありがたい。

 今回の美術展は、ミュンヘンのレンバッハ邸美術館(Lenbachhaus Kunstbau)所蔵の作品を中心に 60点展示している。・

 レンバッハ邸美術館は、2008年に一度訪問したことがある。画家でのちに貴族となったレンバッハのルネサンス様式のお屋敷を美術館に転用したものである(下の写真)。レンバッハ邸そのものが、建物と庭園自体が美術品のような美術館である。



 2009年から改築中で 2012年再開とのことで、いい時期に訪問できた。


今回の美術展で私がもっとも見たかったのはフランツ・マルクの「虎」

 レンバッハ邸美術館はカンディンスキーが有名だが、所蔵品のなかで私がとくに好きなのは、レンバッハ邸のガイドブックの表紙にも採用されている、ドイツ表現主義の画家フランツ・マルクの作品「虎」である。先にも書いたように、「青騎士」を一緒に立ち上げた画家である。


 フランツ・マルクの原色を大胆に使った動物画は、何度見てもあきることがない強い印象をもっている。
 まさか、また会えるとは思わなかった、しかも東京で。今回の美術展最大の目玉は、私にとってはこの「虎」(1912)であった。

 1914年の第一次大戦の勃発によって、画家たちの運命は暗転する。ドイツとロシアが交戦国となったため、ロシア出身のカンディンスキーは帰国、フランツ・マルクは志願して兵役につき、1916年には36歳の若さでヴェルダンにて戦死する。

 「虎」(1912)は、その意味では、フランツ・マルクの最高傑作となったわけである。第一次大戦の人的損失が、欧州にとってはいかに大きいものであったことか。

 2012年にレンバッハ邸美術館は再開されるが、それまでの期間は東京その他の都市で巡回となるのだろうか。

 フランツ・マルクの画集はもっている。Susanna Partsch, Franz Marc: 1880-1916 (Taschen Basic Art).Taschen, 2002
 また、レンバッハ邸美術館のガイドブックも持っているので、今回はカタログは購入しなかった。

 マグネットは一個購入。Der blaue Reiter の表紙をマグネットにしたものが600円。美術マグネット収集は私の趣味である。
 あとは、フランツ・マルクの虎のガラス製ペーパーウェイトを見つけてしまったので、2,100円もしたが購入してしまった。まあいいだろう、これからは、毎日机上において眺めることができるから。
 「虎」のマグネットは今回は売ってなかったが、レンバッハ邸美術館ですでに購入しているので問題ない。


丸の内から大手町を経て竹橋まで歩く

 ひさびさに丸の内から大手町を経て竹橋まで歩いてみた。皇居に沿って歩けるコースである。寒風が身に沁みるが、かつて大手町で働いていた自分にとっては、ある意味では庭のようなエリアである。

 大手町では、将門首塚にお参りしておいた。三井物産ビルとプロミスビル(・・かつての長銀ビル)の狭間にある。
 欧州ほどではないが、歴史が堆積している皇居周辺は、ただ単にビジネス街であるだけでなく、文化的な集積地でもある。竹橋まで足を伸ばせば、そこに東京国立近代美術館がある。
 
 東京も皇居の周辺は、ミュンヘンにも劣らぬ魅力をもっている。ミュンヘンと同様、東京にもふたたび路面電車(トラム)がほしいところであるが。



P.S. なおこの投稿で通算 550本目となる。






<ブログ内関連記事>

「ドイツ表現主義」の画家フランツ・マルクの「青い馬」

「ルドルフ・シュタイナー展 天使の国」(ワタリウム美術館)にいってきた(2014年4月10日)-「黒板絵」と「建築」に表現された「思考するアート」
・・カンディンスキーにも影響を与えたというシュタイナーの「アート」作品

「ザ・ビューティフル 英国の唯美主義1860~1900」(三菱一号館美術館)に行ってきた(2014年4月15日)-まさに内容と器が合致した希有な美術展

(2014年1月12日 項目新設。2014年4月19日、5月3日 情報追加)



(2021年11月19日発売の拙著です)


(2021年10月22日発売の拙著です)

 
 (2020年12月18日発売の拙著です)


(2020年5月28日発売の拙著です)


 
(2019年4月27日発売の拙著です)



(2017年5月18日発売の拙著です)

(2012年7月3日発売の拙著です)


 



ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!







end