「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

◆「アタマの引き出し」つくりは "掛け算" だ : 「引き出し」 = Σ 「仕事」 × 「遊び」
◆酒は飲んでも飲まれるな! 本は読んでも読まれるな!◆ 
◆一に体験、二に読書、その体験を書いてみる、しゃべってみる!◆
◆「好きこそものの上手なれ!」◆

<旅先や出張先で本を読む。人を読む、モノを読む、自然を読む>
トについてのブログ
●「内向きバンザイ!」-「この国」日本こそ、もっとよく知ろう!●

■■ 「むかし富士山八号目の山小屋で働いていた」全5回 ■■
 総目次はここをクリック!
■■ 「成田山新勝寺 断食参籠(さんろう)修行(三泊四日)体験記 」全7回 ■■ 
 総目次はここをクリック!
■■ 「庄内平野と出羽三山への旅」 全12回+α - 「山伏修行体験塾」(二泊三日)を中心に ■■
 総目次はここをクリック!


「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!

「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!
ビジネス寄りでマネジメント関連の記事はこちら。その他の活動報告も。最新投稿は画像をクリック!



ご意見・ご感想・ご質問 ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、コピー&ペーストでお願いします。

© 2009~2026 禁無断転載!



ラベル 主権国家 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 主権国家 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2014年5月5日月曜日

書評 『集団的自衛権の行使』(里永尚太郎、内外出版、2013)-「推進派」の立場からするバランスのとれた記述


ニュース番組で耳にしない日はないほどホットイッシューになっているのが「集団的自衛権」。

だが、「集団的自衛権」について語るのは反対派と推進派のみ。しかも、反対派は反対意見のみ、推進派は賛成意見のみ。冷静に事実を踏まえた議論が思いのほか少ないことに気がつく。

そもそも「集団的自衛権」とはなにか、なぜそれほど論争の的になるのか? おそらく推進派ですらその内容も、なぜそれが必要なのか理解しているわけではないだろう。

本書は推進派の立場からよるものだが、バランスのとれた記述であり、事実関係の整理にはよい。これまで日本国憲法のもとで積み上げられてきた議論が時系列で整理されているからだ。目次をみればそれがわかるだろう。

第1章 戦後日本の安全保障の法的基盤の原点
第2章 日本国憲法第9条と自衛権(自衛隊)の関係(その1)
第3章 日本国憲法第9条と自衛権(自衛隊)の関係(その2)
第4章 冷戦後日本の安全保障政策の経緯
第5章 第一次安倍内閣の集団的自衛権の行使への挑戦
第6章 集団的自衛権の行使を可能とするために
第7章 自民党・国家安全保障基本法案(立法措置論の立場から)
第8章 国際情勢の激変

いずれも事実(ファクト)ベースの記述がつづくので、正直いってそんなに面白い内容というわけではない。だが国会の場で議論が積み重ねられてきたという事実を知ることに意味はある。それを確認することにも意味がある。

わたしがいちばん興味深く読んだのは、「集団的自衛権」の行使を可能とするための3つのアプローチを「推進派」を代表する論客にインタビューし、ナマの声を紹介している第6章だ。

3つのアプローチとは、① 憲法改正論、② 解釈改憲論、③ 立法措置 である。

① 憲法改正論者の立場: 山崎拓氏(元自民党副総裁)
② 解釈改憲論者の立場: 岡崎久彦氏(外交評論家・元駐タイ大使)
③ 立法措置の立場: 谷内正太郎氏(内閣官房参与・元外務事務次官)


個人的には、「自衛権は自然権である」とする岡崎氏の見解が国際派の立場からいっても興味深い。

「自然権」(natural rights)とは人間が固有にもっている権利のことであり、正当防衛もその一つである。「西欧近代」に発生した概念であるが、「自然人」(natural person)だけでなく、「主権国家」(sovereign state)にも「自然権」があるという法思想は「社会契約説」に基づくものである。

「自然権」として「自衛権」があると考えれば、日本国憲法で規定するしないにかかわらず国家は自衛権をもつわけであり、実務的な観点からいえば、まずは解釈を変更すればよいということになる。そのうえで憲法改正に踏み込めばいいというのが「解釈改憲派」の発想である。現実的なアプローチといってよいだろう。

あえて憲法改正に踏み込まなくても「集団的自衛権」の行使は可能ということであるが、そうはいっても憲法9条2項の条文と実体とのズレがあまりにも大きすぎるので、こうした不自然な状態を解消するためには憲法改正は行うべきだというわけだ。

「集団的自衛権」の行使ができる状態にしておくことは必要であると、わたしも考えている。実際問題、いまそこに危機があるかどうかにかかわりなく、日米同盟を前提にした安全保障体制のもとにある以上、「立法措置」をとるのが現実的であるというのはわたしも賛成だ。いずれにせよ現実的で冷静な判断が必要である。

「集団的自衛権」は「憲法改正」とかかわりの深い政治的イシューであるが、それとこれは別物として是々非々で論じる必要はあるだろう。もちろん、憲法改正で対応するのがスジである。

冷静な議論のための基礎資料集としても有用な本である。詳細目次で確認していただきたい。





詳細目次

はじめに
序章 戦後の経済的繁栄を経て

第1章 戦後日本の安全保障の法的基盤の原点
 マッカーサー・ノートが原点となった日本国憲法
 サンフランシスコ平和条約による独立回復と旧日米安保条約による日本の安全保障
 岸内閣による日米安保条約改定
 防衛力が整備される原点となった「国防の基本方針」閣議決定

第2章 日本国憲法第9条と自衛権(自衛隊)の関係(その1)
 軍隊の持てない憲法-「吉田・野坂論争」から警察予備隊の発足までの経緯
 憲法第9条に関する2つの立場
 自衛隊保持の合憲性
 自衛隊と憲法第9条第2項で禁止された軍隊及び戦力の関係
 いわゆる「芦田修正」について
 芦田修正と文民条項
 憲法第9条と交戦権
 自衛権発動の三要件
 国際法における自衛隊の取扱い
 自衛権を行使できる地理的範囲
 自衛隊の「海外派兵」と「海外派遣」の違い
 ある国から弾道ミサイルが飛んできた場合、その国を攻撃できるのか、敵基地を叩けるか
 保持し得る自衛力は「必要最小限度」
 「専守防衛」「軍事大国にはならないこと」「非核三原則」
 核兵器保有問題
 文民統制の確保

第3章 日本国憲法第9条と自衛権(自衛隊)の関係(その2)
 集団的自衛権に関する政府の憲法解釈とその安全保障上の問題点
 集団的自衛権の行使の否定の論拠(数量的概念か否かの議論)
 集団的自衛権の保有とその行使をめぐる議論
 弾道ミサイル防衛と集団的自衛権
 集団的安全保障の概念
 集団的安全保障に関する政府の憲法解釈
 国連軍への参加問題
 自衛隊の多国籍軍参加とイラク人道復興支援
 武力行使との一体化論

第4章 冷戦後日本の安全保障政策の経緯
 冷戦終焉後の湾岸戦争と軍事的な国際協力
 危機管理体制の強化と法整備
 日米安保体制の再確認
 「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」見直しと周辺事態安全確保法等の制定
 「9・11」と「9・17」の衝撃と、その後の防衛法制整備の進展
 安全保障政策と憲法改正

第5章 第一次安倍内閣の集団的自衛権の行使への挑戦
 2006自民党総裁選
 第一次安倍内閣の発足
 安保法制懇の設置と4類型
 安保法制懇初会合
 安倍首相は4類型の検討を指示
 その後の安保法制懇の論議と参議院選挙
 安倍自民党の参院選大敗後
 福田、麻生内閣とその後の民主党政権(鳩山、菅、野田内閣)における議論
 野党・自民党として
 有識者にインタビュー

第6章 集団的自衛権の行使を可能とするために
 憲法改正論者の立場から、山崎拓氏(元自民党副総裁)にインタビュー
 解釈改憲論者の立場から、岡崎久彦氏(外交評論家・元駐タイ大使)
 谷内正太郎氏(内閣官房参与・元外務事務次官)にインタビュー

第7章 自民党・国家安全保障基本法案(立法措置論の立場から)
 国家安全保障基本法案の意義
 集団的自衛権の行使と国家安全保障基本法案
 有識者にインタビュー

第8章 国際情勢の激変
 米国の相対的な地位低下、中国の経済的・軍事的台頭と北朝鮮の核開発・ミサイル
 フィリピン外相、日本の集団的自衛権の講師容認検討などを支持
 米国家情報会議、「Global Trends 2030」を発表
 シェール革命
終章 集団的自衛権の行使の議論と憲法改正議論と向き合うことを通じて
おわりに


著者プロフィール

里永尚太郎(さとなが・しょうたろう)
1975年生まれ、兵庫県出身。同志社大学法学部政治学科卒業、同志社大学大学院総合政策科学研究科博士前期課程修了。大学院在学時から、衆議院議員小池百合子氏の秘書を務め、環境大臣就任に伴い、環境大臣秘書官(政務)を務める。その後、同志社大学大学院総合政策科学研究科博士後期課程に進学。その間、慶應義塾大学院法学研究科特別学生、「尾崎行雄・咢堂塾」政治特別講座第1期生として田村重信氏(慶應義塾大学大学院非常勤講師)から憲法・外交安全保障を学ぶ。 現在は、憲法と集団的自衛権をテーマに、博士論文の執筆に取り組んでいる(『集団的自衛権の行使』カバーより)。


<関連サイト>

『集団的自衛権の行使』(里永尚太郎) 
・・出版社の書籍紹介サイト

【論点8】集団的自衛権 “自制”だけで平和国家と胸を張れる時代か? 「集団的自衛権」を議論する前に考えるべきこと -山口 昇・防衛大学校教授 (ダイヤモンドオンライン 2014年1月16日)



<ブログ内関連記事>

書評 『憲法改正のオモテとウラ』(舛添要一、講談社現代新書、2014)-「立憲主義」の立場から復古主義者たちによる「第二次自民党憲法案」を斬る ・・「集団自衛権」は日本国憲法第9条と密接にかかわる問題。憲法改正を考えるために

書評 『語られざる中国の結末』(宮家邦彦、PHP新書、2013)-実務家出身の論客が考え抜いた悲観論でも希望的観測でもない複眼的な「ものの見方」 ・・「いま、そこにある危機」を考えれば「集団的自衛権」が必要なことは火を見るより明らかだ!

書評 『日米同盟 v.s. 中国・北朝鮮-アーミテージ・ナイ緊急提言-』(リチャード・アーミテージ / ジョゼフ・ナイ / 春原 剛、文春新書、2010)
・・アメリカの国益を超党派の立場で論じたもの。日本に「集団的自衛権行使」を促してきた論客たち

書評 『「普天間」交渉秘録』(守屋武昌、新潮文庫、2012 単行本初版 2010)-政治家たちのエゴに翻弄され、もてあそばれる国家的イシューの真相を当事者が語る
・・安全保障問題もまた「国益」の観点ではなく、政治家たちの「私益」というエゴに翻弄されるという現実






(2012年7月3日発売の拙著です)





Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは
http://kensatoken.com です。

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。



end

2013年12月24日火曜日

書評『バチカン近現代史 ー ローマ教皇たちの「近代」との格闘』(松本佐保、中公新書、2013)ー「近代」がすでに終わっている現在、あらためてバチカン生き残りの意味を考える



『バチカン近現代史-ローマ教皇たちの「近代」との格闘』は、フランス革命以降の「政教分離」を推進する「近代国家」の登場で、領土や権威を失い弱体化していったバチカンが、いかにみずからの生き残りをかけて生き抜いてきたかを描いた近現代史である

本書の圧巻は、なんといっても「反近代」の立場を貫いたバチカンが、環境変化にあわせてみずからを「近代化」させつつ、不倶戴天の敵であった「共産主義」という「悪魔」を、武力というハードパワーではなくソフトパワーによって打倒した外交史であり、国際政治史を描いた第Ⅴ章以降にある。

近現代の国際政治のメインプレーヤーが英米を中心とするアングロサクソンであったことは言うまでもないが、これをバイプレイヤーであったバチカンの側から描いてみせたのが本書の最大の特色であろう。

プロテスタント国である米国も英国も「反バチカン」では一貫してきたが、この姿勢に転換が生まれたのが第二次大戦後の冷戦構造の成立であった。

米国にとっては正式な外交関係はなかったものの、実質的な「反共」のパートナーとしてのバチカンの存在は大きかったのだ。カトリック地帯であるポーランドをはじめ、カトリック国であるハンガリーやチェコが共産主義国家ソ連の影響下である共産圏に入ってからは、バチカンのもつネットワークが米国にとっては大きな意味をもったからだ。

無神論を標榜する共産主義はまさに「近代」の産物そのものであり、政教分離を強力に推進したフランス革命以降の「近代」は、バチカンにとっては領土と影響力を失っていった苦難の時代であった。「近代」の推進者であったプロテスタント国の英国や米国とは真逆の状態にあったわけだ。

イタリアの独裁者ムッソリーニとのあいだで締結された「ラテラノ条約」(1929年)がバチカンにとっては反転攻勢のキッカケとなる。世界最小の主権国家・バチカン市国として再出発することになったが、無神論の共産主義との対決姿勢からナチスドイツともかかわりをもち、第二次大戦後は米国に接近することとなった。このプロセスをつうじて国際政治におけるプレイヤーとしての存在感を増し、威信と影響力を回復していく。

「変わらないためには変わらなくてはならない」というのは、ヴィスコンティ監督の『山猫』のなかの有名なセリフだが、バチカンもまた近代世界という環境に適応するために大胆な自己変革を断行する。いわゆる「第二バチカン公会議」(1962~1965年)である。ここには詳述しないが、「第二バチカン公会議」以前と以後の違いは著しい。

冷戦崩壊からすでに20年以上の月日がたち、世界に残る共産党政権が中国や北朝鮮、ベトナムやキューバしか存在しなくなった現在、共産主義との戦いといってもリアリティを欠いているように聞こえるかもしれない。

だが、まさにその共産主義との戦いを同時代人としてリアルタイムで経験してきたわたしのような世代の人間にはじつに感慨深い。この時代を知らない若い世代にはぜひ熟読してしていただきたいと思う。中国共産党が存在し信仰の自由を抑圧する体制がつづく限り、バチカンの戦いが完全に終わったとは言えないからだ。

米国とのパートナーシップのもと共産主義との戦いに勝利し、冷戦構造が崩壊したあとは、ナチスドイツとの関係など過去の歴史が逆風が吹くことにもなった。さらに現在は、聖職者による少年の性的虐待やバチカン銀行によるマネーロンダリングなどさまざまな問題が噴出する渦中にあり対応に苦慮しているが、ラテラノ条約(1929年)以前のことを考えれば乗り切れない問題ではなかろう。

ことしは600年ぶりのローマ教皇退位とバチカンがふたたび大きな注目を浴びたが、清貧を説いたアッシジのフランチェスコから名前をとったあたらしい教皇フランシスコ一世はバチカン改革をすすめることであろう。

これまでバチカンが生き残ることができたカギが「反近代」にあった。「近代」においてはすでに「普遍」ではなく、「アンチ」としての存在感のほうがアイデンティティとしては大きかったバチカンであるが、ようやく「アンチ」ではなく、ポジティブな価値観で人類社会に貢献できるようになったいえようか。

それは、近代世界のなかで確立してきた普遍的原理である「人権」を前面に打ち出し、擁護推進する主体としてである。この意味では、現在のバチカンは単純な「反近代」とはいえないだろう。「近代」を経験し、みずからを「近代化」しつつ「近代」を超えるという課題にチャレンジしているように思われる。

「近代」がすでに終わっているいまだからからこそ、バチカンに目を向ける意味もある。なんといっても世界最古の組織がバチカンである。自己刷新なくして組織は生き延びることができないことの典型的な事例といっていいだろう。

バチカンの秘密文書館にもアクセスし、信者ではないもののカトリック教育を10年間受けてきた著者によるこの新書本は、歴史のなかの存在よりも、リアルタイムでプレイヤーとして活動しているバチカンを理解するために、日本人として読んでおきたい一冊である。


画像をクリック!

目 次

はじめに
序章 前近代のバチカン-起源から一七世紀まで
第1章 フランス革命の衝撃-超保守主義の台頭
第2章 ピウス9世の近代化政策と "豹変"-イタリア王国統一への抵抗
第3章 イタリア政治への介入-第一次世界大戦下の多角外交
第4章 ムッソリーニ、ヒトラーへの傾斜-バチカン市国成立と第二次世界大戦
第5章 ピウス12世の反共産主義-冷戦下、米国への接近
第6章 第二バチカン公会議-他宗教との和解と対共産主義・無神論
第7章 独自の対共産圏外交の追求-パウロ6世の意図
第8章 ポーランド人教皇の挑戦-ベルリンの壁崩壊までの道程
第9章 グローバル時代の教皇-宗教・民族紛争への介入
終章 バチカンと国際政治
【コラム】 コンクラーベ-教皇選出
      マリア信仰Ⅰ-信仰承認とピウス9世
      満洲国承認
      バチカンの統治システム
      マリア信仰Ⅱ-ファティマの奇跡とその後
あとがき
参考文献
バチカン近現代史関連年表

著者プロフィール

松本佐保(まつもと・さほ)
1965年神戸市生まれ。88年聖心女子大学文学部歴史社会学科卒業。90年慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程修了。97年英国ウォーリック大学社会史研究所博士課程修了。Ph.D.取得。その間イタリア政府給費留学生としてローマのリソルジメント研究所に研究員として滞在。現在、名古屋市立大学人文社会学部教授。専攻は国際関係史(イギリス、イタリア、バチカン政治・外交・文化史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。


PS 『ローマ法王の権力と闘い』(小坂井澄、講談社+α新書)は、2002年の出版ではあるが、『バチカン近現代史』では取り上げられていないバチカンの組織内の問題を扱っているので、機会があれば参照するとよいだろう。英語なら文献は多いが、日本語だと意外に公平な記述によるまともな本が少ないのがバチカン関連本の世界




PS アメリカの TIME誌恒例の "Person of the Year" は、ことし2013年度は教皇フランシスコ1世(Pope Francis)に決まった。バチカンにあって清貧を実践するイエズス会出身の新教皇への期待といってよいだろう。




<ブログ内関連記事>

バチカン関係

書評 『バチカン株式会社-金融市場を動かす神の汚れた手-』(ジャンルイージ・ヌッツィ、竹下・ルッジェリ アンナ監訳、花本知子/鈴木真由美訳、柏書房、2010)
・・バチカン銀行によるイタリアの政局を巻き込んだマネロン疑惑

書評 『ナガサキ 消えたもう一つの「原爆ドーム」』(高瀬毅、文春文庫、2013 単行本初版 2009)-"最初の被爆地" 広島と "最後の被爆地" 長崎の背後にあった違いとは?
・・冷戦時代における反共政策をとるバチカンとアメリカとの関係

書評 『聖母マリア崇拝の謎-「見えない宗教」の人類学-』(山形孝夫、河出ブックス、2010)-宗教人類学の立場からキリスト教が抱える大きな謎の一つに迫る 

600年ぶりのローマ法王退位と巨大組織の後継者選びについて-21世紀の「神の代理人」は激務である

アッシジのフランチェスコ 総目次 (1)~(5)
・・教皇フランシスコ一世は清貧を説いたアッシジのフランチェスコから名前をとった

「免罪符」は、ほんとうは「免罪符」じゃない!?

「ヴァチカン教皇庁図書館展Ⅱ-書物がひらくルネサンス-」(印刷博物館)に行ってきた(2015年7月1日)-15世紀に設立された世界最古の図書館の蔵書を実物展示


「近代」とは? 「近代」の問題とは?

書評 『近代の呪い』(渡辺京二、平凡社新書、2013)-「近代」をそれがもたらしたコスト(代償)とベネフィット(便益)の両面から考える
・・フランス革命とナポレオン戦争の意味

書評 『オウム真理教の精神史-ロマン主義・全体主義・原理主義-』(大田俊寛、春秋社、2011)-「近代の闇」は20世紀末の日本でオウム真理教というカルト集団に流れ込んだ


「500年単位」で歴史を考える-『クアトロ・ラガッツィ』(若桑みどり)を読む

「マリーアントワネットと東洋の貴婦人-キリスト教文化をつうじた東西の出会い-」(東洋文庫ミュージアム)にいってきた-カトリック殉教劇における細川ガラシャ
・・ハプスブルク家に生まれてフランス王室に嫁ぐまでウィーンで過ごしたマリー・アントワネット

『ベルギービール大全』(三輪一記 / 石黒謙吾、アートン、2006) を眺めて知る、ベルギービールの多様で豊穣な世界
・・「かつては修道院醸造所(monastery brewhouse)はフランスにもあったらしいが、フランス革命においてカトリック教会が大打撃を受け、修道院の多くが破壊され、財産が没収された結果、途絶えてしまったらしい」

書評 『神父と頭蓋骨-北京原人を発見した「異端者」と進化論の発展-』(アミール・アクゼル、林 大訳、早川書房、2010)-科学と信仰の両立をを生涯かけて追求した、科学者でかつイエズス会士の生涯
・・フランス人司祭でイエズス会士のピエール・テイヤール・ド・シャルダンは「近代主義」である「進化論」の主張により「異端」とされ、その著作は「禁書」扱いとなった


反共産主義

『ソビエト帝国の崩壊』の登場から30年、1991年のソ連崩壊から20年目の本日、この場を借りて今年逝去された小室直樹氏の死をあらためて悼む

書評 『東京裁判 フランス人判事の無罪論』(大岡優一郎、文春新書、2012)-パル判事の陰に隠れて忘れられていたアンリ・ベルナール判事とカトリック自然法を背景にした大陸法と英米法との闘い
・・英米とは異なり、バチカンが「反共」の立場から満洲国を承認した数少ない主権国家のひとつであったことはアタマのなかにいれておいたほうがいい

書評 『ろくでなしのロシア-プーチンとロシア正教-』(中村逸郎、講談社、2013)-「聖なるロシア」と「ろくでなしのロシア」は表裏一体の存在である
・・ソ連崩壊による共産主義敗北後のロシアでいま進行していることは全体主義か?


継承と承継

「世襲」という 「事業承継」 はけっして容易ではない-それは「権力」をめぐる「覚悟」と「納得」と「信頼」の問題だ!
・・血縁原理を重視する儒教圏、輪廻転生を重視するチベットと異なり、コンクラーベという秘密投票による選挙で後継者を決めるバチカン

(2015年7月7日 情報追加)


(2025年1月24日発売の拙著です 画像をクリック!

(2023年11月25日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年12月23日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年6月24日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年11月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年10月22日発売の拙著です 画像をクリック!

 (2020年12月18日発売の拙著です 画像をクリック!

(2020年5月28日発売の拙著です 画像をクリック!

(2019年4月27日発売の拙著です 画像をクリック!

(2017年5月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2012年7月3日発売の拙著です 画像をクリック!


 



ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!








end