「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

◆「アタマの引き出し」つくりは "掛け算" だ : 「引き出し」 = Σ 「仕事」 × 「遊び」
◆酒は飲んでも飲まれるな! 本は読んでも読まれるな!◆ 
◆一に体験、二に読書、その体験を書いてみる、しゃべってみる!◆
◆「好きこそものの上手なれ!」◆

<旅先や出張先で本を読む。人を読む、モノを読む、自然を読む>
トについてのブログ
●「内向きバンザイ!」-「この国」日本こそ、もっとよく知ろう!●

■■ 「むかし富士山八号目の山小屋で働いていた」全5回 ■■
 総目次はここをクリック!
■■ 「成田山新勝寺 断食参籠(さんろう)修行(三泊四日)体験記 」全7回 ■■ 
 総目次はここをクリック!
■■ 「庄内平野と出羽三山への旅」 全12回+α - 「山伏修行体験塾」(二泊三日)を中心に ■■
 総目次はここをクリック!


「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!

「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!
ビジネス寄りでマネジメント関連の記事はこちら。その他の活動報告も。最新投稿は画像をクリック!



ご意見・ご感想・ご質問 ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、コピー&ペーストでお願いします。

© 2009~2024 禁無断転載!



2022年7月1日金曜日

映画『エルヴィス』(2022年、米国)を日本公開初日に見てきた(2022年7月1日)ーエルヴィスは、アメリカそのものだったのだ!

 
映画『エルヴィス』(2022年、米国)を日本公開初日に見てきた。159分がまったく長く感じられなかった。エルヴィスは最高だ!  

それにしても、主演を演じたオースティン・バトラーは、よくここまでエルヴィスを演じきったと思う。ほとんどエルヴィスが憑依したかのようであった。 

それにもまして、マネジャーのカーネル・パーカーを演じたトム・ハンクスの演技もすごい。ほとんど主役を食いかねないほどの怪演としかいいようがない。 

エルヴィスを見いだしたのは興行師としてのパーカーであり、まさにパーカーなくしてエルヴィスなし。エルヴィスなくしてパーカーなしというほどであり、その愛憎に満ちた関係こそ、この映画の中心テーマである。 


南部テネシー州の田舎町でプアホワイトの家庭に生まれ、黒人居住区で黒人たちのなかで育ち、その音楽環境のまっただ中で育ったエルヴィス。この映画は、エルヴィスの音楽的ルーツがどこにあるのか、余すことなく描き切っている。

R&B(=リズム&ブルース)と黒人教会のゴスペルである。この映画を見るまで知らなかったのだが、エルヴィス初期の代表作 Hound Dog もまた、黒人音楽そのものであった。
 
1950年代は、第2次世界大戦に勝利した米国にとっては「黄金時代」であった。だが、南部では、セグレゲーション(=人種隔離政策)が行われていた。よりによって白人が黒人音楽を演じるなどもってのほかと見なされていた時代だった。 



だからこそ、1955年のデビューが衝撃的であったのだ。モノクロでしか残っていない実写フィルムではなく、この経緯をカラーで再現したからこそ、その意味がいやがおうでもダイレクトに伝わってくるのだ。 


■音楽映画であり伝記映画である

基本的に伝記映画なので、時系列にそって展開していく。

前半のハイライトが、衝撃的なデビューから徴兵による兵役までだとすれば、復員後のミュージカル映画の俳優時代を経て、歌手としての原点に戻った1968年のカムバック以降の日々が後半のハイライトになる。

それにしてもカムバック曲の If I Can Dream には泣かされた。 全身全霊で歌うエルヴィス。曲だけでなく、その歌詞の意味するところこそ重要なのだ。1968年という年が、米国社会においていかなる意味をもっていたかを考えてみたらいい。 


(Elvis Presley - If I Can Dream ('68 Comeback Special)

ただし、学生運動が中心となった欧州や日本の1968年とやや違うのは、米国ではキング牧師やロバート・ケネディの暗殺事件が続くなど、人種問題とベトナム戦争がもたらした精神的病理現象が社会全体に充満しつつあったことにある。

個人的には、1973年のハワイからの全世界衛星生中継(・・これはわたしは小学校4年のときのこと。リアルタイムでTVで見ている。つまり当時は日本の小学生でもエルヴィスの存在を知っていたわけだ。それほどのスーパースターだったのである!)を中心に据えて欲しかったが、そこはさらりと扱われるだけなのはちょっと残念。


(Elvis Presley - Aloha From Hawaii, Live in Honolulu, 1973 (Full Concert) 71分)


ワールドツアーでの欧州と日本公演の夢が叶えられなかったエルヴィスだが、その代償として行われたのがハワイ公演なのであった。

スーパースターとして頂点を極めたが、だからこそ抱え続けた内面の孤独。42歳で亡くなったかれだが、それでも、もはや立って歌えなくなってからの、1977年の最後の最後のステージでの熱唱(・・これはエルヴィス本人だ)には、また心打たれるものがある。


(Elvis Presley Unchained Melody + Indianapolis Airport TRIBUTE 1977)


まさに、全身全霊で歌いきり、生き切った人生だからだ。 

書き出せばきりがないが、エルヴィスのファンならもちろん、かならずしもそうではなくても、音楽映画として大いに楽しめるはずだ。 




なるほど、エルヴィスの曲は、いまに至るまでアメリカ人を癒やしつづけているのだ、と。いや、アメリカ人だけでなく、全世界で愛されされ続けている。 映画の最後で、字幕監修が湯川れい子氏であることを知って、大いに納得した。 





<関連サイト>

・・エルヴィスはワールドツアーで日本に来たかった。映画では、なぜその夢が叶えられなかったかについて、その理由の一端が明らかにされる。そのかわりとして行われたのが、1973年のハワイからの世界衛星生中継だった


<ブログ内関連記事>




・・I have a dream で有名な黒人解放運動の指導者キング牧師は1963年にエルヴィスの故郷メンフィスで暗殺。エルヴィスは、公式にキング牧師に哀悼の意を示すことはできなかった。1968年カムバック曲  If I Can Dream を想起せよ!




・・映画『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年)への解説


(2023年11月25日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年12月23日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年6月24日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年11月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年10月22日発売の拙著です 画像をクリック!

 (2020年12月18日発売の拙著です 画像をクリック!

(2020年5月28日発売の拙著です 画像をクリック!

(2019年4月27日発売の拙著です 画像をクリック!

(2017年5月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2012年7月3日発売の拙著です 画像をクリック!


 



ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!








end