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2016年2月7日日曜日

映画『オデッセイ』(2015年、米国)を見てきた(2016年2月7日)ー 火星にたった一人取り残された主人公は「意思のチカラ」と「アタマの引き出し」でサバイバルする


先週から日本公開されているハリウッド映画の『オッデセイ』(2015年、米国)を、TOHOシネマズで見てきた(2016年2月7日)。

近未来を舞台にしたSFアドベンチャー映画で、サバイバルものである。主演はマット・デイモン、監督はリドリー・スコット。



NASA の火星探索ミッション遂行中のクルーは、予期せざる突然の砂嵐に巻き込まれ、行方不明になった主人公一人を残したまま命からがら火星を脱出。だが、隊長を筆頭にクルー・メンバーを見捨てたのではないのかという良心の呵責がわだかまる。

ところが、主人公は生き残っていたのだ。チームメンバーも NASA も知ることなのないまま。

生き残ったのはたのはいいのだが、次のフライトが火星に来るのはなんと1,400日後、つまり4年後だ。火星は地球から 2億2,530万kmも離れている。しかも、そう頻繁にロケットが打ち上げられるわけではない。

通信は途絶え、食料も31日分しかないという極限状況に追い込まれていることに気がつく主人公。 こんな極限状況のなか、主人公はとにかく前向きの姿勢でサバイバルすることのみを考える。けっしてあきらめないのだ。

(日本版チラシ)

ネットも使えない状況では検索もできない。頼りになるのは、生き残るというきわめて強い「意思のチカラ」と「アタマの引き出し」のみだ。

植物学専攻の主人公は、次々と発生する難問を一つ一つ問題解決していくが、一難去ってまた一難という状況だ。だが、神に祈ることはいっさいしない。頼るのは自分のアタマのなかにある科学知識と手仕事のスキルのみである。資源の限られた閉鎖空間のなかで生き抜くには、これしか対応がないのだ。この姿勢は最初から最後まで一貫している。地頭(ぢあたま)のよさを感じさせる主人公である。

最後の最後までアクシデントつづきで、一瞬たりとて気が抜けない内容だが、ストーリーの面白さと、ディテールにこだわった圧倒的な映像のパワーで、最後まで楽しめる知的エンターテインメント映画だ。アカデミー賞は間違いないだろう。見て絶対に損はない。

原題は The Martian といたってシンプルなもの。「火星人」という意味だ。英語版のポスターにある Bring him home (帰還させよ)は、 映画のなかでは Bring him home alive ! というセリフとして登場する。「生還させよ」という意味だ。これは「地球人」からの要求だ。

(チラシのウラ)

近未来の設定であるが、正確な年代は映画のなかでは示されない。なぜか全編を流れるのは、ドナ・サマーやグロリア・ゲイナーなど、1970年代から80年代にかけてのディスコ音楽のヒットソングばかりで、なんだかひじょうに不思議な感覚にとらわれるのだ。映画を見ていてカラダが動いてしまう。この感覚は、わたしと同世代の人間ならわかると思う。

リドリー・スコット監督の傑作SF映画 『ブレードランナー』(1982年)では、近未来のロサンゼルスが舞台で日本がテーマとしてかかわっていたが、今回の『オデッセイ』(2015年)では、とってつけたような印象が残るものの中国がからんでくる。映画配給のマーケティング目的もあろうが、こと宇宙分野では中国に優位性があるのは否定できない。東京ではなく北京なのだ。この30年の変化は残念ながらじつに大きいと感じないわけにはいかない。

地球以外の宇宙空間には国際法が適用されるので、火星は公海だという法的扱いにかんする指摘も、ストーリーとは直接は関係ないが興味深い。

リーダーシップとチームワークなど、いろんな観点からも捉えることも十分に可能な内容だ。ぜひ原作も読んでみたいという気持ちにさせられる。アンディー・ウィアのSF作品 『火星の人』(The Martian)は、アメリカでベストセラーなのだという。

期待を裏切らない文句なしの傑作である。もう一度見たい。





<関連サイト>

映画 『オデッセイ』 公式サイト(日本語)

映画『オデッセイ 』予告編

THE MARTIAN | Bring him Home | Official Trailer | HD (トレーラー英語)


全米ベストセラー小説『火星の人』の映画版『オデッセイ』、評価が真っ二つの理由 (日経トレンディ、2016年2月5日)
・・この記事によれば、原作にも中国が描かれているとのことだ


映画にでてくるディスコ音楽のヒットソングから

I Will Survive (Gloria Gaynor) (YouTube)

Donna Summer- Hot Stuff (YouTube)

(2016年2月12日 情報追加)


<ブログ内関連記事>


「アタマの引き出しは生きるチカラ」だ!-多事多難な2011年を振り返り「引き出し」の意味について考える
・・「すべてをアタマのなかに記憶して持ち運んだのです。まさに究極のポータブル・ナレッジ、まさに文字通りのノマド(=遊牧)ライフですね。 すべてを失ったかにみえた災難であっても、アタマをさしながら 「ここにすべてがある!」 とクチにすることができるのです。」


火星探査ミッションのシミュレーション

書評 『バイオスフィア実験生活-史上最大の人工閉鎖生態系での2年間-』(アビゲイル・アリング/マーク・ネルソン、平田明隆訳、講談社ブルーバックス、1996)-火星探査ミッションのシミューレーションでもあった2年間の記録


マット・デイモン主演作

映画 『インビクタス / 負けざる者たち』(米国、2009)は、真のリーダーシップとは何かを教えてくれる味わい深い人間ドラマだ
・・アパルトヘイト廃止後の南アフリカで開催されたラグビーワールドカップ大会を描いた映画

映画 『プロミスト・ランド』(米国、2012)をみてきた(2014年9月8日)-衰退するコミュニティ(=共同体)とプロミスト・ランド(=約束の地)
・・マット・デイモン主演で、みずからが脚本を書きプロデュースした映画


サバイバルもの

書評 『江戸時代のロビンソン-七つの漂流譚-』(岩尾龍太郎、新潮文庫、2009)-日本人がほんらいもっていた、驚くべきサバイバル能力に大興奮!! ・・航海中に遭難し絶海の孤島で生き延びた日本人たち

書評 『私は魔境に生きた-終戦も知らずニューギニアの山奥で原始生活十年-』(島田覚夫、光人社NF文庫、2007 単行本初版 1986)-日本人のサバイバル本能が発揮された記録
・・大東亜戦争の敗戦を知らずサバイバルした日本人たちの記録

映画 『コン・ティキ』(2012年 ノルウェー他)をみてきた-ヴァイキングの末裔たちの海洋学術探検から得ることのできる教訓はじつに多い
・・ノルウェーのヘイエルダール博士の第1回探検行の映画化

アムンセンが南極に到達してから100年-西堀榮三郎博士が説くアムンセンとスコットの運命を分けたチームワークとリーダーシップの違い
・・ノルウェーの探検家アムンセンはなぜ成功したのか?

(2016年2月18日 情報追加)



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