香港のデモは一線を越えてしまった・・
8月13日に若者を中心としたデモ隊による香港国際空港のデモ活動。混乱のため国際便が飛ばないという事態が発生。本日8月14日には正常化しつつあるとはいえ、実質的な「空港閉鎖」は好ましいことではない。
香港のデモは、ついに一線を越えてしまったのだ。
「空港閉鎖」には苦い思い出がある。タイの首都バンコクのスワンナプーム国際空港がデモ隊によって占拠された事件(2008年11月25日~12月4日)のことだ。タイを出国したその日の午後に空港が閉鎖され、逆にタイに戻れなくなってしまったのだ(当時はバンコク在住)。
デモそのものは、あくまでも国内問題だ。だが、国際空港が閉鎖されてしまうとビジネス活動に大きな悪影響がでてくる。ヒトとモノの流れが止まってしまうからだ。ビジネスパーソンとしては、正直いって迷惑だとしか言いようがない。
中国共産党の圧政と恐怖と戦う香港の若者たちの気持ちは理解できるが、「空港閉鎖」をもたらすような事態には賛成できない。やり過ぎだ。
現在のところ、中国共産党は恫喝と威嚇を続けながらも、かろうじて実力行使そのものは「自制」している。デモに参加する若者たちにも「自制」を求めたい。とはいえ・・
「最後の闘争」と位置づけるかれらには、もうなにを言っても無駄なのだろうか。もはや自暴自棄に近い状態なのか?
このままだと、たとえ最終手段としたの人民解放軍の暴力的介入がなかったとしても、国際金融都市・香港自体の衰退、いや実質的な終焉につながってしまうかもしれない。
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