個性派俳優の米倉斉加年(よねくら・まさかね)さんが亡くなったというニュースを知った。2014年8月26日に急逝されたという。享年80歳。
米倉斉加年というと、わたしにとっては俳優としてもさておき、特異な画風の絵師としてのイメージがひじょうに強い。だから米倉画伯と呼ばせていただきたい。
冒頭に掲載した写真は、机上に並べた米倉画伯の装画による角川文庫の夢野久作の作品群。いずれも1980年代に集中して角川文庫で文庫化されたものだ。大学時代、夢野久作の作品に入れ込んでいて、角川文庫で片っ端から読み込んでいたのだ。
その画風は、作品世界とマッチし、相乗効果を生み出している。耽美的というよりも、幻想的でかつ猟奇的といっていいかもしれない。夢野久作は福岡出身の作家、米倉氏も福岡出身であった。
この集合写真のなかに夢野久作の代表作『ドグラ・マグラ』がないのは、角川文庫ではなく、いまは亡き現代教養文庫で読んでいたから。マイ・コレクションの欠落である。
米倉斉加年画伯のご冥福をお祈りします。合掌。
(米倉画伯の装画になる角川文庫版『ドグラマグラ』(上)は、現在でも入手可能)
<関連サイト>
米倉斉加年 - Wikipedia
・・米倉斉加年(よねくら・ まさかね、1934年7月10日~ 2014年8月26日)は、日本の俳優・演出家・絵本作家・絵師。
夢野久作 - Wikipedia
・・夢野久作(ゆめの・ きゅうさく、1889年(明治22年)1月4日~ 1936年(昭和11年)3月11日)は、日本の禅僧、陸軍少尉、郵便局長、小説家、詩人、SF作家、探偵小説家、幻想文学作家。
(米倉斉加年×夢野久作 コラボレーション)
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・・夢野久作の傑作『ドグラ・マグラ』について触れてある
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・・夢野久作の『猟奇歌』について触れてある
『大アジア燃ゆるまなざし 頭山満と玄洋社』 (読売新聞西部本社編、海鳥社、2001) で、オルタナティブな日本近現代史を知るべし!
・・「夢野久作といえば『ドグラマグラ』という小説で知られているが、その父は杉山茂丸という右翼の巨頭であった。茂丸の交友関係のなかに登場する最重要人物が頭山満であり、その姿は『百魔』(講談社学術文庫、)に活写されているだけでなく、息子の夢野久作(・・本名・杉山泰道)の『近世怪人伝』(昭和10年)に愛情をこめて描かれていることは知る人ぞ知ることだ。わたしの愛読書の一冊でもある。現在は、ちくま文庫に収録されているので、興味のある方はぜひお読みいただきたい」(・・ちくま文庫版は現在は入手困難。本文中に書いたように青空文庫で)
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