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2015年3月21日土曜日

「わたしは春をこのまない」(プーシキン)


ことしも花粉症の大爆発に苦しまされている。というより、ことしの花粉症はひどい。目も鼻もかゆい。
 
この時期になると毎年思い出すのは、「わたしは春が嫌いだ」というプーシキンの詩の一節だ。プーシキンはロシアの詩人で小説家。ロシア文学の基礎をつくった人。
 
高校時代よんでいたのが岩波文庫の『プーシキン詩集』。いま手元にないので、ひさびさに購入して、元の詩がどんなものだったかを確認してみた。
 
それは、「秋(断章)」というタイトルの詩であった。
   
1
10月が来た・・(中略)・・
2
いまがわたしの季節--わたしは春をこのまない。雪解けに心はふさぐ。むかつく臭い、深いぬかるみ--春にわたしは病む。血が駆けめぐり 心も思いもおしつけられる。むしろわたしはきびしい冬を 冬の雪をなつかしむ。あなたが月のひかりのもとに いとしい人とただふたりで 思いのままに軽いそりを飛ばせてゆくとき あなたの友はてんの毛皮に身をつつみ 若い頬をほてらせて 燃えつつふるえつつ あなたの手を握るだろう。・・(以下略)・・ (金子幸彦訳)


ロシア語の原文では я не люблю весны、訳文では「わたしは春をこのまない」となっている。「わたしは春が嫌いだ」ほどつよい表現ではないが、それはまあそれでいいとしておこう。
 
ロシアの春と日本でも関東南部の春では、だいぶ違うだろうが、それでも「春が好きではない」と明言している詩人がいるというのはうれしいことだ。

この詩句を口ずさんでも、けっして「春の憂鬱(ゆううつ)」が消え去るのではないが、それでも少しは慰め(?)にはなる、かな?

日本でも「四季の歌」という、かつてよく歌われていたものがある。

「♪ 春を愛する人は 心清き人 すみれの花のような~」という歌詞はいただけないが(笑)、「♪ 秋を愛する人は 心深き人 愛を語るハイネのような~」という歌詞である。

そこに登場する詩人はドイツのハインリヒ・ハイネであって、アレクサンドル・プーシキンではないのが残念だが・・・。
 
きょうは春分の日。だが、毎年のことながら目と鼻のかゆさに苦しんでいる。

「わたしは春が嫌いだ!」




(参考)ロシア語原文と英訳


1. ロシア語原文 

ОСЕНЬ(秋)

II
Теперь моя пора: я не люблю весны;Скучна мне оттепель; вонь, грязь – весной я болен;
Кровь бродит; чувства, ум тоскою стеснены.
Суровою зимой я более доволен,
Люблю ее снега; в присутствии луны
Как легкий бег саней с подругой быстр и волен,
Когда под соболем, согрета и свежа,
Она вам руку жмет, пылая и дрожа!

出典: http://rus.1september.ru/article.php?ID=200302108


2. 英語訳 

This is my time: I am not fond of spring;The tiresome thaw, the stench, the mud - spring sickens me.
The blood ferments, and yearning binds the heart and mind..
With cruel winter I am better satisfied,
I love the snows; when in the moonlight
A sleigh ride swift and carefree with a friend.
Who, warm and rosy 'neath a sable mantle,
Burns, trembles as she clasps your hand.

出典:
http://max.mmlc.northwestern.edu/mdenner/Demo/texts/autumn_pushkin.htm


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