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2022年5月15日日曜日

映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』(2018年、ロシア)-「愛国作品というものは、基本的に娯楽作品でなくてはならない」というゲッベルス博士の理論を想起する

 
 『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』(2018年、ロシア)という映画を視聴。amazon prime video がやたら推奨してくるので視聴することにした次第。112分。  

第2次世界大戦の「独ソ戦」での戦車 vs 戦車のタンクバトル。ドイツの機甲師団に対して孤軍奮闘するソ連のT-34戦車。善戦むなしく、生き残った将兵はすべてドイツの捕虜となる。 

だが、数年後に収容所に予期せぬ事態が発生。ドイツ軍が鹵獲(ろかく)したばかりの最新型の T-34を使って、対ソ戦車戦のリアル演習をやるというのだ。このチャンスに捕虜となった少尉がT-34で捕虜収容所を脱出することを密かに計画、実行に踏み切る、という内容の奇想天外の内容。 

最初はやや眠気を感じたので、どうかなあとも思ったが、収容所での予期せぬ事態の発生と、その後の展開があまりにテンポがよくて面白すぎるので、最後まで見ることに。もちろん、最近のロシア映画の例に漏れず、砲弾が飛んでくるスローモーションのシーンなど、あまりにもマンガチックなのだが(笑) 

ロシアでは、wikipedia情報によれば、「最終興行収入は40億円を超え、観客動員800万人」とのこと。大ヒット作品というわけだ。 

(ロシア版ポスター wikipediaロシア語版より)

今年2022年のロシアの「対独戦勝記念日」の軍事パレードにも、リアルT-34が登場していたこともあり(・・70年以上前の戦車を、整備に整備を重ねて現役で動かしているらしい)、ロシア人にとって T-34は「大祖国戦争」とは切っても切り離せないのだな、とあらためて確認。 

「愛国作品というものは、なによりもまず娯楽作品でなくてはならない。なぜなら、シリアスな作品など民衆は歓迎されないからだ」という意味の、ナチスの宣伝相ゲッベルス博士の理論を想起するが、まあ、むずかしい話は抜きにして、面白い映画だった。 




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