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2024年1月3日水曜日

「謹賀新年」と言いたいところだが・・・。元旦に大地震、2日には航空事故。まさに「世界大乱」を予想させる2024年の「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」がここ日本を震源地に始まった!

(19世紀前半の浮世絵師・歌川国芳の海龍 Wikipediaより)


2024年の年明けにあたり、「謹賀新年」。「あけましておめでとうございます」。

と言いたいところだが・・・。

元旦には、能登半島で震度7の大地震とそれにともなう津波。2日には、羽田空港で旅客機と海上保安庁の航空機の接触による炎上事故。2日連続でたてつづけに発生。

まさに「大乱」を予想させる「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」が、この日本を震源地に始まった。

前者は自然災害、後者はヒューマンエラーに起因する人災であるが、カタストロフィーともいうべき大事故を引き起こした点は共通している。それもいきなり元旦から2日連続だ。

前者は、スマホで「緊急地震速報」がけたたましく鳴ったので、びっくりした。

すわ大地震かと身構えたが、NHKのTVをつけて能登半島で大地震が発生したことを知った女性アナウンサーによる津波警告の絶叫に、それがただならないものであることをつよく感じ取った。

後者は2日の夕方に、NHKを視聴中に突然一報が入ってきたことでリアルタイムで知った。

事故発生からずっと視聴しつづけたが、燃え上がるJALの機体から乗客乗員379人すべてが奇跡的に無事避難できたことを知って胸をなで下ろしたが、能登半島に被災物資を運ぶための海上保安庁の航空機は全焼し、乗員6人のうち5人が殉職している。任務遂行の途上の死亡事故は痛ましい。

2日たてつづけに発生した事態は、つながっていたのだ。


(Google News 英語版より)


ことし2024年のニューイヤーは、世界中の報道機関で日本発の大ニュースが報道されている。昨年からつづいているイスラエル・ハマス戦争などのニュースを押しのけてだ。

本来なら「今年は昇龍の年」と明るく言い切ってしまいたいところだったが、正月気分など完全に吹っ飛んでしまった

やはり「龍のもつ本性」を知らなくてはならない龍はそもそも水神ないしは海神であるが、人間に恵みを与えてくれる水は、ときに暴れてコントロール不能となる。

ことし2024年は、その「暴れ龍」としての本性がいきなり開示されたと受け止めるべきであろう。



■新年になったから自動的に「おめでたい」わけではない

ところで、「あけましておめでとうございます」という新年のあいさつにかんしては、国学者の折口信夫の『自歌自註』(昭和28年=1953年)に、以下のような一節がある。自分が若き日につくった歌を、30年後に自分でコメントしたものである。


おほとしの日

除夜の鐘つきおさめたり。
静かなる世間にひとり
我が怒る声

大正の五年の朝となり行けど、
膝もくづさず
子らをのゝしる

(・・・中略・・・)
 
「先生おめでたうございます」その声につれて(・・・中略・・・) その語をついで「おめでたうございます」と言った。其時私の発した怒り声が、此歌にまだはりついたやうにして聞こえる。(・・・中略・・・)
正月をめでたいといふやうな伝襲的な(コンヴェンショナル)な考へを、若い者は口にする必要はない。さういふことを思ふのが間違ひだし、思はないでも言はないでもいゝ世の中になるやうに、しなければならないお前達が、「おめでたうさま」としんから言つているのが残念だ。
出発点はそれでも意味はあつたのだが、段々言ひすゝんでゐるうちに、私自身も、何だか理を非に曲げて、若い心をねぢ曲げてゐる気のして来たことを覚えてゐる。(・・・後略・・・)


引用は手元にある『折口信夫全集 第廿六巻 歌論歌話篇2』(中公文庫、1976)によるり。敗戦後の昭和20年代の日本で、若き日につくった歌をコメントしている内容を口述筆記で記録したものである。




歌がつくられた大正5年(1916年)時点で折口はまだ20歳台、大阪から若い生徒たちを連れてきて東京で同居していた経済的にも苦しかった時代の話だ。

正月をめでたいといふやうな伝襲的な(コンヴェンショナル)な考へを、若い者は口にする必要はない」。そこまで言い切っているのである。

「伝襲的な(コンヴェンショナル)」は、原文ではルビの形になっている。英語の conventional である。口述筆記の記録なので、折口自身が実際にそう語ったのであろう。

さういふことを思ふのが間違ひだし、思はないでも言はないでもいゝ世の中になるやうに、しなければならないお前達が、「おめでたうさま」としんから言つているのが残念だ。」とつづけて言っている。

大晦日から元旦にかけて口にすることでもないような気もする。だが、もっともな内容である。「おめでとう」というから「めでたくなる」のではない。コトダマの威力に頼る前にすることがあるだろう、ということだ。「人事を尽くして天命を待つ」ことが大事だと道徳的に説いているのではないか?

大正5年(1916年)をネットで調べてみたら、なんと「辰年」であった。いまから108年前も辰年だったのだ。干支は9巡している。偶然の符合というべきか、それとも折口は直観的にそういう発言をしたのか、定かではない。


(能登半島の震源地と氣多神社の位置 Google Map より)


こう書いていて気がついたが、折口信夫は、その養子の春洋とともに父子で墓に眠っている。その折口春洋(旧姓藤井)は、羽咋(はくい)にある能登國一宮 氣多大社(けたたいしゃ)の出身であった。

震源からはずれているが、能登半島南部で海に西面した羽咋市もまた、今回の大地震で被災している。幸いなことに氣多神社には被害はなかったようだ。



■さらに「大乱」が予想される「暴れ龍」の一年に

まさに「大乱」を予想させる2024年(辰年)の幕開けである。「大乱」が予想されていたのは、おもに海外のおとであったが、なんと日本がその大乱の「震源地」になろうとは・・・。

大地震の犠牲者となった方々に哀悼の意を表し、被害者の方々、また救助にあたる方々のことを思いながら、新年だからこそ気を引き締めてかからなくてはならないと、つよく思っている。

コトダマは悪しき方向に引っ張る力もある。だからこそ、めでたいと浮かれることなく、引き締めてかかるぞと、口に出してつぶやく必要があるのだ。心身ともに「備えあれば憂いなし」の心構えで臨みたい。


(葛飾北斎の龍 Wikipediaより)


「辰年の龍」は、いかなる性格をもっているのか、新年早々から思い起こさせてくれたことを天に感謝して、ことしもまた、「毎日が人生最期の日」だと思って、日々新たにものごとに取り組んでいきたいと思っている。

ことしは、いやことしもまた、大いに気を引き締めていきましょう!



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