「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

◆「アタマの引き出し」つくりは "掛け算" だ : 「引き出し」 = Σ 「仕事」 × 「遊び」
◆酒は飲んでも飲まれるな! 本は読んでも読まれるな!◆ 
◆一に体験、二に読書、その体験を書いてみる、しゃべってみる!◆
◆「好きこそものの上手なれ!」◆

<旅先や出張先で本を読む。人を読む、モノを読む、自然を読む>
トについてのブログ
●「内向きバンザイ!」-「この国」日本こそ、もっとよく知ろう!●

■■ 「むかし富士山八号目の山小屋で働いていた」全5回 ■■
 総目次はここをクリック!
■■ 「成田山新勝寺 断食参籠(さんろう)修行(三泊四日)体験記 」全7回 ■■ 
 総目次はここをクリック!
■■ 「庄内平野と出羽三山への旅」 全12回+α - 「山伏修行体験塾」(二泊三日)を中心に ■■
 総目次はここをクリック!


「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!

「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!
ビジネス寄りでマネジメント関連の記事はこちら。その他の活動報告も。最新投稿は画像をクリック!



ご意見・ご感想・ご質問 ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、コピー&ペーストでお願いします。

© 2009~2026 禁無断転載!



ラベル 行商 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 行商 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2022年12月2日金曜日

書評『モンテレッジォ ー 小さな村の旅する本屋の物語』(内田洋子、文春文庫、2021)ー 「本の行商人」たちとイタリアの過去、現在、未来を旅する


 

イタリア在住で、イタリアものを中心に執筆活動をつづけているジャーナリストによる本。

聞いたこともないような、過疎化の進むイタリアの山中の限界集落から始まった、近代イタリアの「本の流通」の知られざる歴史。 

たまたま著者が懇意にしていたヴェネツィアの古書店の店主が、その寒村の「本の行商人」の一族出身であることを知ったことから始まる物語。 

読者は著者と一緒に、その知られざる歴史をひとつひとつたどっていきながら、ローマ帝国時代にさかのぼるイタリアの過去、現在、未来を旅することになる。 

(モンテレッジォにある本の行商人の石像 文庫版より)


なぜ出版社も印刷所もないような、貧しい山中の寒村の住人たちが、しかも文字も読めない人たちもいたにもかかわらず、重い本を背負って遠くまで行商に出ていたのか? 

著者や出版社、そして印刷所がモノとしての本にかかわっているが、それを売ってくれる人たちがいなければ読者の手に届くことはない。言い換えれば流通のことだ。

行商人と露天商。これが近代イタリアの本の流通の原点にある。1冊、1冊を手渡しで読者の手に届けた人たちの存在。敷居の高い店舗に入りづらい人たちも読者にしていったのだ。

それだけでない。秘密出版や禁書をひそかに流通させたのもかれらなのだ。19世紀半ばの「リソルジメント」(=イタリア統一)だけでなく、ファシズム時代もまたそうだったのだ。 

(17世紀の本の行商人 『世界の歴史⑰ ヨーロッパ近世の開花』 より)


たまたま新刊書店の文庫本の棚の前に平積みされていたのを手にとったことで、はじめてその存在を知ったのがこの本。 

本が本を呼び、本は人を呼び、人と人をつなげていく。ああ、そんな物語があったのだな、と。本は本だけで成り立っているのではないのだ。 


画像をクリック!



目 次 
はじめに
1. それはヴェネツィアの古書店から始まった
2. 海の神、山の神
3. ここはいったいどこなのだ
4. 石の声 
5. 貧しさのおかげ
6. 行け、我が想いへ
7. 中世は輝いていたのか! 
8. ゆっくり急げ
9. 夏のない年
10. ナポレオンと文化の密売人
11. 新世界に旧世界を伝えて
12. ヴェネチアの行商人たち
13. 五人組が時代を開く
14. 町と本と露天商賞と
15. ページに挟まれた物語
16. 窓の向こうに
あとがきに代えて 本が生まれた村
文庫版あとがき
資料一覧 

著者プロフィール
内田洋子(うちだ・ようこ)
1959年兵庫県神戸市生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒。通信社ウーノアソシエイツ代表。欧州と日本間でマスメディアに向けて情報を配信。2011年、『ジーノの家 イタリア10景』で日本エッセイスト・クラブ賞、講談社エッセイ賞を同時受賞。2019年、ウンベルト・アニェッリ記念ジャーナリスト賞、2020年、イタリア版の本屋大賞・第68回露天商賞受賞式にて、外国人として初めて “金の籠賞(Gerla d'Oro)” を受賞。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)


<ブログ内関連記事>




(2023年11月25日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年12月23日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年6月24日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年11月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年10月22日発売の拙著です 画像をクリック!

 (2020年12月18日発売の拙著です 画像をクリック!

(2020年5月28日発売の拙著です 画像をクリック!

(2019年4月27日発売の拙著です 画像をクリック!

(2017年5月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2012年7月3日発売の拙著です 画像をクリック!


 



ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!








end

2012年12月11日火曜日

書評『京成電鉄 - 昭和の記憶』(三好好三、彩流社、2012)-かつて京成には行商専用列車があった!


副題に「昭和の記憶」とあるが、もちろん京成電鉄は平成の現在も走り続けている。

だが、写真アルバムとしては「昭和の記憶」というがいい。なぜなら、京成電鉄のイメージは昭和時代にふさわしいからだ。

戦前から、戦後にかけて東京と千葉県の成田を結んで走り続けてきた京成電車。京成とは東京の「京」と成田の「成」から一字づつとったものだ。

そもそもは、江戸時代に盛んになった成田詣でのための成田街道を鉄道で置き換えたものが京成電車なのだ。

関西もそうだが、関東もまた私鉄の起源は寺社詣でにあったわけだ。

もちろん、京成電鉄は東京の人間が成田に往復するためだけのものではない。

最近はもうほとんどなくなってしまっただろうが、かつては千葉県の農家のおばちゃんたちがものすごい大きくて重い荷物をかついで東京下町に行商するための路線でもあったのだ。

わたしが京成電鉄をもっとも乗っていたのは、高校の登下校のためにつかていた頃だが、その当時は朝早い時間帯には行商列車というものがあった。その後、行商専用車輌が最後尾に連結される形に変わっていったが、行商のおばちゃんたちの姿はよく目にしていたものだ。

関東でいえば、西武鉄道もまた練馬大根を東京に運ぶためだとよく言われていたが、京成もまた東京近郊から東京への物資の輸送にも大いに貢献していたわけだ。

表紙にあるのは、なつかしい青電と赤電。中高校生の頃、われわれは青電のことを「草餅」と呼んでいた。いまでも現役である(下の写真)。この電車は、京成大和田駅始発の各駅停車に多かったと思う。



(京成電鉄津田沼駅にて2009年撮影 車輌は1972年製造)


都市の発展は、時計回りに西から東に向けて進んでいくと経験的に観察されているが、東京もまた西郊のほうが東郊よりも発展のスピードと成熟度は高いのは否定できない。

だから話題になるのはいつも東急や小田急、そして京王や西武鉄道ばかりだ。沿線住民が多いのだからそれは仕方がない。

だが、昭和時代に京成電鉄を利用してきた人も少なくはない。沿線の発展によってさらに増えているはずだ。

そんな垢抜けない京成電鉄にはお世話になってきた人、そしてひろく鉄道ファンにはすすめたい写真集である。

中身とはぜんぜん関係ないが、著者の三好(みよし)好三(よしぞう)という名前が左右対称、あるいは上下対称なのが面白い。
 





著者プロフィール  

三好好三(みよし・よしぞう)
昭和12年東京生まれ。国学院大学文学部卒業後、高校教諭を経て乗り物エッセイスト・コラムニスト。著書に『中央線 街と駅の120年』、『武蔵野線まるごと探検』(以上、JTBパブリッシング)、『よみがえる東京 都電が走った昭和の街角』(学研パブリッシング)、『西武鉄道 昭和の記憶』(彩流社)、『京王線・井の頭線 昭和の記憶』他多数。

<関連サイト>

ぐんぐん京成 (むかしなつかし京成電鉄のCMソング YouTube)


<ブログ内関連記事>

『新京成電鉄-駅と電車の半世紀-』(白土貞夫=編著、彩流社、2012)で、「戦後史」を振り返る

「成田山新勝寺 断食参籠(さんろう)修行(三泊四日)体験記 」全7回

書評 『「鉄学」概論-車窓から眺める日本近現代史-』(原 武史、新潮文庫、2011)

「企画展 成田へ-江戸の旅・近代の旅-(鉄道歴史展示室 東京・汐留 )にいってみた

書評 『鉄道王たちの近現代史』(小川裕夫、イースト新書、2014)-「社会インフラ」としての鉄道は日本近代化」の主導役を担ってきた

(2014年5月11日、2016年7月23日 情報追加)



 
 (2020年12月18日発売の拙著です)


(2020年5月28日発売の拙著です)


 
(2019年4月27日発売の拙著です)



(2017年5月18日発売の拙著です)


   
(2012年7月3日発売の拙著です)

 





Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!







end