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すでに報道されているように、Google が中国での事業から撤退する可能性があるらしい。
中国で活動する人権活動家が使用する Gmail(Google が運用するメール・システム・・私も使用している)が第三者(the third party)によってアクセスされており、これは中国人だけでなく、外国人も含まれるという。
いわばサイバー攻撃の一種であり、いまのところ実際の被害はないというが、名前はでていないものの米国の大企業でも同様の事態が発生しているという。
日本語の報道内容はすべて、下記の文章からの翻訳である。
A new approach to China 1/12/2010 03:00:00 PM(米国時間)
Google 米国本社の David Drummond, SVP, Corporate Development and Chief Legal Officer(シニアバイスプレジデント 兼 最高法務責任者)が執筆したブログ記事に基づく。この文書は Google の「公式ブログ」にアップロードされて、対外発表された。
詳しくは直接この文章に目を通してみるとよい。
文章のなかでも触れられているように、freedom of speech(言論の自由)にかかわる重大問題であり、中国政府の検閲とサイバー攻撃(未遂)も、さすが Google にとってすら、もはや限度を超えているということなのだろう。
商売をとるか否か。中国での収益と比較して、ブランド・イメージへの損害を慎重に考慮した上での経済計算がなされていることであろう。もちろん様々なリーガル・リスクを考慮に入れているはずだ。
数週間以内に最終的な意志決定がされると文章にはある。
この文章は、過不足なく書かれているし、CLO(最高法務責任者)の立場から、かなり慎重な書き方になっており、配慮を示すべき対象についてもキチンと記述している。
新しい時代の「プレスリリース」の見本として研究材料になるだろう。
最終結果がどうなるか現時点ではまだわからないが、Google だけでなく、米国の大企業の動きを注視していく必要がある。
■参考記事■
Google errs Google's plan to leave China may be as much about poor business prospects as ethics
Jan 13th 2010 | BEIJING
From Economist.com
こういう記事も読んでおく必要があろう。プレスリリースを鵜呑みにしないためにも、英国流の斜に構えた複眼的な見方も重要。この記事は北京発なので、中国国内の状況もわかるので面白い。
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