「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

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2013年11月1日金曜日

拙著 『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』、iBookstore から「電子書籍化」されました!(2013年10月23日)



拙著 『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』 (佐藤けんいち、こう書房 2012)が、アップルの iBookstore で販売開始されました。発行日は 2013年10月23日です。

iPhone、iPad、iPod touch で利用可能ですが、閲覧するには iBooks 3.1 以降と iOS 6.1 以降が必要です。iPad、iPhone (3G 以降)、または iPod touch (第 2 世代以降) でのみ閲覧可能とのことです。


(目次ページ)

基本的に印刷版と電子書籍ではコンテンツそのものは同じですが、読んでみてなにがどう違うか、あるいはどう同じであるか、すでに書籍版をご購入の方もそうでない方も、ぜひ体験してみてください。指をつかって文字を拡大することもできますよ。

価格については、電子書籍版のほうが印刷版よりもお安く設定されてます。

その他の電子書籍販売書店での対応についてはまたご連絡いたします。

近いうちに amazon の kindle(キンドル)でも読めることになりそうです。楽しみですね。

乞うご期待!!!


PS amazon の kindle(キンドル)版は、2013年11月15日にリリース

拙著 『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』(こう書房、2012) が、"電子書籍の本命" アマゾンの Kindle(キンドル)版としてリリースされました! を参照いただきたく。



(Kindle版です)


<関連サイト>

iBooksore 『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』 (佐藤けんいち)

出版元のこう書房のサイトでは『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』 が、なんと最初の39ページまで無料で閲覧することができます!

話の引き出しが多い人が実践していることとは?(ガジェット通信)



<ブログ内関連記事>

拙著 『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』が、"電子書籍の本命" アマゾンの Kindle(キンドル)版としてリリースされました!(2013年11月15日)

『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』の出版前の2012年4月に受けたインタビューを再録します

書評 『電子書籍の衝撃-本はいかに崩壊し、いかに復活するか?-』(佐々木俊尚、ディスカヴァー携書、2010)-コンテンツの性格から考える「本」と「雑誌・新聞」との違い
・・「佐々木氏は明確には述べていないが、私見では、電子ブックが普及したとしても、印刷媒体の本がすぐになくなるわけではないし、新しい形での共存が可能なのではないだろうかと考えている」と書いたが、さてどうなるか? 3年後の現在でもまだ決着はついていない。

書評 『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』(ウンベルト・エーコ、ジャン=クロード・カリエール、工藤妙子訳、阪急コミュニケーションズ2010)-活版印刷発明以来、駄本は無数に出版されてきたのだ

グラフィック・ノベル 『スティーブ・ジョブズの座禅』 (The Zen of Steve Jobs) が電子書籍として発売予定

書評 『アップル帝国の正体』(五島直義・森川潤、文藝春秋社、2013)-アップルがつくりあげた最強のビジネスモデルの光と影を「末端」である日本から解明

拙著 『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』(こう書房、2012) が、2013年8月に台湾で翻訳出版されました!
・・はたして中文繁体字版は電子書籍化されるか?? 台湾と香港だけでなく、亚马逊中国(Amazon China)でも『一個人的策展年代-串聯社群,你需要雜學資料庫-』は入手可能です





(2012年7月3日発売の拙著です)





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2013年7月26日金曜日

書評『アップル帝国の正体』(五島直義・森川潤、文藝春秋社、2013)ー アップルがつくりあげた最強のビジネスモデルの光と影を「末端」である日本から解明



スマートフォンという概念をつくりだした iPhone の売り上げが鈍ってきているようだ。サムスンなどとの競合も厳しくなってきており、アップルの業績が2四半期連続で悪化していることが昨日(2013年7月25日)ニュースで報道されていた。

ジョブズが死んですでに2年近くたち、アップルの神通力にも陰りが見えてきたのかもしれない。いやスマホというガジェットが普及した結果、市場はすでに飽和状態にあるというのが正確かもしれない。

アップルの業績が上がろうが下がろうが関係ない、ということはないのである。それはアップル製品の熱狂的なファンにとってだけでなく、日本の製造メーカーの多くにとってもそうなのだ。とくに部品製造にかかわる日本の製造業にとってはきわめて大きな問題である。

アップルの各種製品の生産量が減少すると、それはもろに日本のメーカーにはダイレクトにはねかえってくる。アップル製品に日本の部品がじつに多く使用されているだけでなく、生殺与奪まで握られているケースが多いからだ。つまり日本企業はアップルの下請けになっているのが実態なのだ。

いまや時価総額で50兆円を超える巨大メーカーに成長したアップルは、自社だけが高い利益率を確保することができるよう設計された、自社を頂点とする生態学(エコ・システム)を形成してきた

その生態系のなかには日本企業、台湾企業、中国企業などがガッチリと組みこまれており、徹底した在庫管理と販売計画、生産計画の24時間リアルタイム化によってアップルは組立メーカーと部品メーカーを管理している。ジョブズがモデルとしてきたソニーですら、現在のアップルにとってはカメラ用の半導体というキーデバイスの調達先にしか過ぎないのである。

アップルは製造機能をもたないファブレスメーカーであり、受託製造に特化した台湾のフォックスコンなどEMSに大きく依存している。しかも、iPhone や iPad といった少数の品目に絞りこみ、その単品ごとの販売量と生産量がきわめて巨大な「少品種大量生産」モデルとなっている。現在ものづくりの世界では標準となっている「多品種少量生産」モデルの真逆である。

2008年時点ですでに iPhone の累計販売数は1,000万台を突破しており、部品メーカーからみれば膨大な量が販売できるので魅力的だが、一方ではアップルとの「独占供給契約」にしばられて、生産量を自社でコントロールできないというデメリットがある。

まさにアップルという「毒リンゴ」を食べてしまった日本企業の苦悩は深い。それは製造メーカーだけではなく、販売会社や通信会社にとっても同様だ。美しいバラだけでなく、うまそうなリンゴには毒があったわけだ。

本書は、アップル社がつくりあげた最強のビジネスモデルの光と影を日本からみたレポートである。徹底した秘密主義のベールに隠されているアップルの生態系(エコ・システム)を末端からみた内容だといっていい。そう、日本企業はアップルにとっては「末端」なのである。

とくに第1章と第2章をよめば、アップルをアップル帝国たらしめているのはスティーブ・ジョブズという天才肌のビジョナリー経営者がつくりだした神話だけではなく、完璧主義であったジョブズが指示してつくりあげた盤石のビジネスモデルにあることがわかるのである。

アップルの完璧主義は、よくいえばあたかもかつての高度成長期の日本企業のようでもある。完璧や徹底といった基本姿勢は、文字どおりアップルで働く人間にとってはそこで生き抜くためには不可欠のマインドセットとなっているのである。

しかし一方では、悪くいえばアップルは、なんだかいま日本で問題になっている「ブラック企業」そのものようだきわめて過酷な労働環境といっていいだろう。しかも、そのなかで働いている人にとってだけでなく、その生態系(=エコ・システム)にかかわっているすべての人にとってもまたブラックな存在となっているのではないかという気もする。

だが、冒頭に書いたように「アップル帝国」もゆらぎが生じ始めている。「死せるジョブズ」の神通力にも影が見え始めている

普通の会社になりつつあるアップルが今後いかなる状態になっていくか、それはアップルにとってだけではなく、日本企業にとっても関係のない話ではないのである。

ビジンスパーソン以外にもぜひ一読をすすめたいビジネス・ノンフィクションである。





目 次

プロローグ アップル帝国と日本の交叉点
第1章 アップルの「ものづくり」支配
第2章 家電量販店がひざまずくアップル
第3章 iPodは日本の音楽を殺したのか?
第4章 iPhone「依存症」携帯キャリアの桎梏(しっこく)
第5章 アップルが生んだ家電の共食い
第6章 アップル神話は永遠なのか
エピローグ アップルは日本を映し出す鏡


著者プロフィール

後藤直義(ごとう・なおよし)
週刊ダイヤモンド記者。1981年、東京都生まれ。青山学院大学文学部卒業後、毎日新聞社入社。2010年より週刊ダイヤモンド編集部に。家電メーカーなど電機業界を担当。

森川 潤(もりかわ・じゅん)
週刊ダイヤモンド記者。1981年、米ニューヨーク州生まれ。京都大学文学部卒業後、産経新聞社入社。横浜総局、京都総局を経て、2009年より東京本社経済本部。2011年より週刊ダイヤモンド編集部に。エネルギー業界を担当し、東電問題や、シェールガスなどの記事を執筆する
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。



著者の元アップル社員の松井氏がいう「私設帝国」ともいうべき超巨大グローバル企業企業が、ビジネスだけでなく、消費のあり方や労働のあり方を根底から変えていく様子がアップル社での体験を踏まえてよく描かれている(2014年6月20日 記す)。


<関連サイト>

アップルのニッポン植民地経営の深層(1) “リンゴ色”に染まる巨大工場の苦悩(ダイヤモンドオンライン 2013年7月18日)
アップルのニッポン植民地経営の深層(2)キャリアを悩ます“iPhoneブルー”アップル・通信会社支配の裏側(ダイヤモンドオンライン 2013年7月25日)
アップルのニッポン植民地経営の深層(3) クックCEOが抱える時限爆弾 アップルのテレビ開発の深層 


製造を外注しても技術力を失わないアップルの凄み -  欧米モデルを誤解し安易に模倣する日本企業のリスク (ダイヤモンドオンライン 2014年5月7日)


拙著 『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』、iBookstore から「電子書籍化」されました!(2013年10月23日)


<ブログ内関連記事>

書評 『日本式モノづくりの敗戦-なぜ米中企業に勝てなくなったのか-』(野口悠紀雄、東洋経済新報社、2012)-産業転換期の日本が今後どう生きていくべきかについて考えるために

書評 『ものつくり敗戦-「匠の呪縛」が日本を衰退させる-』(木村英紀、日経プレミアシリーズ、2009)-日本の未来を真剣に考えているすべての人に一読をすすめたい「冷静な診断書」。問題は製造業だけではない!

書評 『中古家電からニッポンが見える Vietnam…China…Afganistan…Nigeria…Bolivia…』(小林 茂、亜紀書房、2010)
   
書評 『グローバル製造業の未来-ビジネスの未来②-』(カジ・グリジニック/コンラッド・ウィンクラー/ジェフリー・ロスフェダー、ブーズ・アンド・カンパニー訳、日本経済新聞出版社、2009)-欧米の製造業は製造機能を新興国の製造業に依託して協調する方向へ

書評 『現代中国の産業-勃興する中国企業の強さと脆さ-』(丸山知雄、中公新書、2008)-「オープン・アーキテクチャー」時代に生き残るためには
・・「垂直分裂」というコトバが定着したものかどかはわからないが、きわめて重要な概念である。この考え方が成り立つには、「ものつくり」において、設計上の「オープン・アーキテクチャー」という考え方が前提となる。 「オープン・アーキテクチャー」(Open Architecture)とは、「クローズドな製品アーキテクチャー」の反対概念で、外部に開かれた設計構造のことであり、代表的な例が PC である。(自動車は垂直統合型ゆえクローズドになりやすいが電気自動車はモジュール型)

書評 『中国貧困絶望工場-「世界の工場」のカラクリ-』(アレクサンドラ・ハーニー、漆嶋 稔訳、日経BP社、2008)-中国がなぜ「世界の工場」となったか、そして今後どうなっていくかのヒントを得ることができる本

スティーブ・ジョブズの「読書リスト」-ジョブズの「引き出し」の中身をのぞいてみよう!
グラフィック・ノベル 『スティーブ・ジョブズの座禅』 (The Zen of Steve Jobs) が電子書籍として発売予定

三宅一生に特注したスティーブ・ジョブズのタートルネックはイタリアでは 「甘い生活」(dolce vita)?!

An apple a day keeps the doctor away. (リンゴ一個で医者いらず)

(2014年8月18日 情報追加)


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2011年10月14日金曜日

グラフィック・ノベル 『スティーブ・ジョブズの座禅』 (The Zen of Steve Jobs) が電子書籍として発売予定


「スティーブ・ジョブズと禅僧の交流を描く、グラフィック・ノベル 『The Zen of Steve Jobs』 が今秋発売!」 という記事が、虚空山彼岸寺(こくうざん・ひがんじ)という、ネット上の無宗派の仏教関連サイトにアップされています。

以下、この記事などをもとに、米国における禅仏教というコンテクストから、わたしなりの解説を加えておきましょう。

グラフィック・ノベルというのは直訳すれば「絵入り小説」となりましょうか。まあ、コミックといってしまってもいいと思うのですが、「座禅」(The Zen)というのは、わたしのダジャレです。

つねに 「本質」 を徹底的に探求し、最低ぎりぎりまでそぎ落とした「シンプル」なデザインを追求したジョブズの発想の根底には、いま流行の「断捨離」 にもつうじる禅仏教の教えが色濃く反映しているようです。日本的ミニマリズムにも通じるデザイン発想でしょうか。

この記事によれば、若き日にアメリカで禅の指導に当たっていた日本人僧侶の乙川弘文(おとがわ・こうぶん)師のもとで禅を学んだそうで、その様子がグラフィック・ノベルとして描かれています。ジョブズと乙川師は終生友人関係を続け、乙川師は 1991年に行われたジョブズの結婚式も司ったそうです。

なお、上掲のイラストは、出版元のビジネス雑誌 Forbes(フォーブス)のウェブサイトに掲載された記事 Introducing The Zen of Steve Jobs: A Graphic Novel から持ってきたものですが、岩の上で座禅しているのは乙川弘文師、くってかかっているのは若き日のスティーブ・ジョブズ。

米国では、D.T.Suzuki の "An Introduction to Zen Buddhism"(禅仏教入門)という本はペーパーバックで簡単に入手できます。もちろん、日本でもアマゾン経由で購入できます。スイスの臨床心理学者 C.G.ユングによる、やや長めの序文がついています。ロングセラーですね。 

D.T.Suzuki とは、じつは鈴木大拙のことですね。いっけんクリスチャンネームのように見えるミドルネームですが、Daisetsu Teitaro Suzuki(大拙・貞太郎・鈴木)の頭文字をとったものです。禅を中心とした仏教学の大家ですから、当然仏教徒です。

ジョブズは、おそらくフツーの日本人よりは、はるかに禅につうじていたのではないでしょうか? もちろん、日本語をつうじてではなく、英語を通じてですから日本人のように感覚面だけではなく、まずはロジックからはじまり、そして座禅や瞑想をつうじて、さらにロジックを超えた次元で没入したようです。それまでの葛藤もこのグラフィック・ノベルに描写さえれているようです。

没後、ジョブズについては、直接に面識のあった人たちが回顧していますが、大病を患うまでのジョブズは、そばにいるだけでピリピリするような完璧主義の "独裁者"であったようです。

ジョブズも、禅のもつ「何者にもとらわれない自由」の影響が圧倒的に強かったようですね。ドラッグを使わずに、座禅というメディテーションによって「自由」を獲得できるという意味において。

米国人で禅仏教に傾倒したアーチストの多くが、この面に大いに感銘したようです。たとえば、京都の禅寺でも修行した詩人のゲイリー・スナイダー『ザ・ダルマ・バム』(The Dharma Bums)という小説を書いている作家ジャック・ケロアックなどの、いわゆえる「ビートニク世代」。

そういえば、わたしが大好きなカナダ出身の詩人で作家、シンガーソングライター、レナード・コーエンもまた長年にわたって禅仏教の修行を続けている人です。

がんが発覚して移植手術を起こってからは、ジョブズはそれこそ一皮むけて「一段うえのステージ」にあがったと回想している人もいます。人間の命には限りがあって、前に進むだけではなく、退くことも大事だと悟ったのでしょう。すべてこの世は「無常」(=常ならず)という仏教の教えをカラダで感じとるに至ったのでしょう。

有名なスタンフォード大学卒業式のスピーチでの発言には、そんなジョブズの死生観が色濃く表れているように思います。はじめてこの映像をみて音声を聞いたとき、米国人でありながらしゃべっている内容がきわめて仏教的だなと思ったものです。

なお、このグラフィック・ノベルは電子書籍としてのみ出版されるとのこと。日本語版が出版されるかどうかは現時点ではわかりません。

『スティーブ・ジョブズの座禅(The Zen)』(笑)、ぜひ読んでみたいですね。


 画像をクリック!



<関連サイト>


「スティーブ・ジョブズと禅僧の交流を描く、グラフィック・ノベル 『The Zen of Steve Jobs』 が今秋発売!」
・・虚空山彼岸寺(・・ネット上の無宗派の仏教関連サイト)

Introducing The Zen of Steve Jobs: A Graphic Novel
・・Forbes(フォーブス)のウェブサイトに掲載された記事

ジョブズ氏の革新に影響を与えた思想とは-日本の禅僧と長年の交流(CNN)

Tricycle: The Buddhist Review 
・・アメリカでもっとも有名な仏教雑誌のサイト『トライシクル(三輪車)』。Facebookページもある。禅仏教とチベット仏教関連が中心だが、上座仏教その他アジア系仏教もカバーしている。ちょうどわたしが滞米中の1991年に創刊、滞米中に購読していた。紙媒体のバックナンバーは、いまでも所有している。すでに1991年頃には、政府高官にもチベット仏教信者がいたことがインタビュー記事からわかる。

(2014年8月27日 情報追加)


PS 日本語版がついに発売!

 『スティーブ・ジョブズの座禅』 (The Zen of Steve Jobs) の日本語版が、2012年2月24日に発売されました。

日本語版タイトルは『ゼン・オブ・スティーブ・ジョブズ』(ケイレブ・メルビー/ジェス3、柳田由紀子訳、集英社インターナショナル、2012)。全部で88ページです。(2012年3月15日 記す)


PS2 ジョブズの師であった乙河弘文老師の伝記が、本書の日本語訳を行った柳田由紀子氏による『宿無し弘文 スティーブ・ジョブズの禅僧』(集英社インターナショナル、2020)が出版されています。(2020年10月16日 記す)





<ブログ内関連記事>

スティーブ・ジョブズの「読書リスト」-ジョブズの「引き出し」の中身をのぞいてみよう!

巨星墜つ-アップル社のスティーブ・ジョブズ会長が死去 享年56歳 (1955 - 2011)

カリスマが去ったあとの後継者はイノベーティブな組織風土を維持できるか?-アップル社のスティーブ・ジョブズが経営の第一線から引退

三宅一生に特注したスティーブ・ジョブズのタートルネックはイタリアでは 「甘い生活」(dolce vita)?!

スティーブ・ジョブズはすでに「偉人伝」の人になっていた!-日本の「学習まんが」の世界はじつに奥が深い

Winning is NOT everything, but losing is NOTHING ! (勝てばいいいというものではない、だけど負けたらおしまいだ)
・・教授は学生に『Zen and the Motorcycle Maintenance』という哲学書を読めと強くすすめていたことを思い出した

書評 『目覚める宗教-アメリカが出合った仏教 現代化する仏教の今』(ケネス・タナカ、サンガ新書、2012)-「個人のスピリチュアリティ志向」のなかで仏教が普及するアメリカに読みとるべきもの
・・アメリカ仏教のいま

レナード・コーエン(Leonard Cohen)の最新アルバム Old Ideas (2012)を聴き、全作品を聴き直しながら『レナード・コーエン伝』を読む
・・「長年にわたって日本人の老師について禅仏教の修行に専念してきたレナード・コーエン。ユダヤ教と禅仏教が彼の人格の根底と作品に大きく反映している」

(2014年9月1日 情報追加)


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2011年7月1日金曜日

遅ればせながらスマートフォンに切り替えた-機種変更で SAMSUNG の 「GALAXY SⅡ」 にシフト


 ようやくスマートフォンに切り替えた。機種変更で「ギャラクシーS」シリーズの最新バージョンである「ギャラクシーSⅡ」から、スマホ・デビューすることにした。


なぜ「ギャラクシーSⅡ」なのか?

 スマ-トフォンの草分けである iPhone が 2007年に発売されてからすでに 4年、いままでわたしの導入が遅れたのは、そもそも early adopter ではないこと、いままで使っていた携帯電話のローンが終わっていなかったことと、ノートパソコン用のデータカードの契約拘束期間が残っていたためだ。つまりケチだということ。

 しかも、iPhone の公式キャリアであるソフトバンクモバイルは通信スピードが遅い(!)という評判をずっと聞いていたことも、導入をためらわせていた大きな理由の一つだ。

 カリスマであるアップルのスティーブ・ジョブスは尊敬はしてきたが、基本的にビジネスパーソンでさるわたしは、基本的にビジネスユースを最優先するので、アップルの製品を自分で購入したことはない。

 そんななか、Googleが開発した Android OS のスマートフォンがでたので、導入を検討し始めていた。しかもキャリアが DOCOMO であれば携帯もそうなので渡りに船である。というわけで、ようやく重い腰をあげて導入に踏み切ることにした。

 SAMUSUNG の製品を購入したのは今回がはじめて。マハトマ・ガンディーではないので、とくに国産品愛用(スワデシ)にこだわる理由はない。いいという評判の高い製品は、どこの国のメーカーであろうが購入する。

 どっちにしろ、SAMUSUNGの製品も部品の多くは日本製なので、たいした違いはない。「3-11」以後は日本製部品の調達比率は下げているようだが・・

 すでにGmailやカレンダーなど、グーグルによるクラウド化をかなりすすめていたので、Google が開発した Android OS によるスマートフォンは、Facebookも、Twitterも、Evernoteも同期しているのでほぼスムーズに動く。シームレレスというのがありがたい。

 いったん、スマホにしたら、もう携帯には戻れないな。これは正直な感想だ。


SAMUSUNG は原音ではサムソン、漢字でかくと「三星」

 ところで、韓国の SAMUSUNG は、日本人はローマ字つづりをそのまま読んでサムスンというが、ほんとうはサムソンが原音に近い。漢字でかくと三星だ。SAMSUNG もローカリゼーションの観点からであろう、日本ではサムスンとしている。

 同じく韓国の「現代グループ」の「現代」はローマ字でつづると HYUNDAI だが、原音はヒョンデ、日本ではヒュンダイ、英語ではハンデーと聞こえる。

 ローマ字読みも、言語によって異なるということだ。ちなみにわたしの名字 SATO は米国ではセイトーと呼ばれれていた。

 SAMSUNG は、イ・ゴンヒ会長の鶴の一声で、ブランド戦略には徹底的に邁進した。一時期はブランド力は向上したが、製品としてはイマイチという評価もなくはなかったが、現在ではすっかり日本メーカーを越える製品を世に出すようになってきている。

 しかも、日本メーカーよりもグローバル化を徹底的に推進しているので、世界各国で研究開発を同時に行うこともできるのは強みになっている。

 へんに国産メーカー愛用にこだわるのは、イデオロギーとしてはあったとしても、何よりもスペックで製品を評価するユーザーの立場に変更を迫るものではないだろう。

 むしろ国内メーカーには SAMSUNG を越えるべく奮闘してもらいたいものだ。


レファレンスとしておすすめ本

 「ギャラクシーSⅡ」については、いちはやくでた『GALAXY SⅡ できるポケット+-ドコモスマートフォンSC-02C GALAXY SⅡの基本から応用までわかる入門書-』(林 岳之/橋本 保/清水理史/白根雅彦/できるシリーズ編集部、インプレスジャパン、2011)が参考になる。

 操作方法はいじっていれば覚えるものだが、レファレンスとして一冊はもっておきたいものである。







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2010年6月7日月曜日

新装刊の月刊誌「クーリエ・ジャポン COURRiER Japon」 (講談社)2010年7月号を読む-今月号の特集は「アップルが、世界を変える」




 まず、何よりも冨倉編集長以下スタッフのみなさんには、「新装刊おめでとうございます」と一言申し上げます。

 新装刊第一号の特集は、まさに旬も旬、ピチピチの旬のテーマの iPad と iPhone で前面に躍り出たアップル社
 カバー前面の、カラフルなグラフィックはまさに雑誌の命ですね。それに劣らず、雑誌ならではのコンテンツがてんこもりで、一冊読み終えるのにけっこう時間がかかってしまいました。いずれも中身の充満した記事ばかりなので、ちょっと満腹気味というのが正直なところです。
 紙質も変えて、変化したことをトータルにアピールしていますね!

 では、私が「新装刊7月号」で読んで面白いと思った記事に、いくつかコメントをさせていただきます。


Special Feature アップルが、世界を変える

 実は私はまだ iPhone も iPad も使っていません。テクノロジー・ガジェットのアーリー・アダプター(early adopter)ではないので真っ先に新製品に飛びつくタイプではないからです。様子見してから購入するというのがいつもの行動特性です。買ったはいいけど、お蔵入りというガジェットが少なからずありますからね。
 アーリー・アダプターにとっては、こういう形の雑誌特集は、心理学的にいえば、自分の購買行動の認知的不協和を解消する意味で大いにウェルカムでしょうし、私のような様子見してから購入するといタイプの人にとっては、社会現象としてのアップルについて考えるうえでは、よく精選された記事が集められているといえるでしょう。

 私自身はパソコン使い始めてからすでに20年以上たっていますが、結局アップルのファンではないまま今日まできました。ビジネスユースが中心なのでどうしても MS-DOS系統になってしまいますし、デザイナーではないのでマックは使わない。米国留学中に、アカデミック・ディスカウントがあるのでマックを注文したのですが、数ヶ月待ちのバックオーダーで結局入手は断念という経験の持ち主です。

 特集記事のなかでは、とくに Part3 の「可能性は無限大!?iPad が創り出す新しいライフスタイル」が、それこそ一目瞭然に感覚的にわかる図解になっているので、ものを考えるうえで大いに刺激されます。医者、ビジネスピープル、母子、ゲーマー、デザイナー、大学生、シニア、それぞれの立場ごとの用途と可能性についての記述は、ビジネスのヒントとなるだけでなく、社会現象としての iPad について考えるヒントにもなります。

 一方で、アップルの今後について、やや批判的な記事も翻訳紹介しています。アップルは本来の革命精神を喪失して「囲い込み戦略」に走っていると。こういう「複眼的なものの見方」がいかに重要であるか、「クーリエ」の記事セレクト方針そのものが証明しています。

 ほぼ同時期に「アップル」を特集した雑誌を2種類よみました。
 『週刊ダイヤモンド』の特集「アップル丸かじり」『日経TRENDY』の特集「すべてがわかるスマートフォン& iPad 完全ガイド」です。前者は経済雑誌、後者は商品流行情報誌ですが、あくまでも経済誌の観点でしかものを見ていません。社会現象として視るためには、今回の「クーリエ」の特集は面白い視点を提供してくれたな、と思います。

 「クーリエ」でも、iPhone 向けのアプリの提供も始めたようですね。まだどちらも所有していない私には試してみることができないのが残念ですが・・・



北欧-その光と影 世界が羨む「理想社会」

 内村鑑三の『デンマルク国の話』以来、日本でも理想社会として讃えられてきたデンマーク。フランス人ジャーナリストが描いた幸福度ランキングNo.1のデンマークのレポートを実に興味深く読むことができました。
 デンマークの現状は、記事を読む限り、かつての日本のようでもありますが、現在の日本とはほど遠い、なんだかユートピアの話を聞いているような錯覚にも陥ります。
 徹底した平等主義、とくに教育における平等。バイキング時代以来の伝統、小国ならでは条件があって初めて成り立つものなのでしょう。
 北欧モデルのビジネスの可能性についての記事も翻訳紹介されていますが、たしかに社会条件を考慮にいっると、北欧以外では応用は難しそうです。経営者と一般従業員との所得格差の小さい点は、日本と似たところがありますが、自由な議論が可能な組織風土は果たして日本にあるのかどうか。
 しかも、過度の移民流入が社会の一体性を損なう可能性があると北欧で論じられていること、なかなか面白い視点が提供されています。「クーリエ」ならではの「複眼的なものの見方」の好例となっているといっていいでしょう。
 非常に素晴らしい特集で、私としてはこれだけで一冊分を読みたいような内容でした。



祝祭の名はワールドカップ-熱狂のドラマとビジネスチャンス-

 前日本代表監督のイビツァ・オシム監督の発言や語録もそうですが、今回の FIFA ワールドカップ南アフリカ大会で日本の対戦相手であるカメルーン、オランダ、デンマークのスポーツジャーナリストが指摘している内容は実に面白いですね。サッカーをつうじてみた日本人論となっているからです。欧州では「個」として活躍している日本人選手が、日本に戻って日本のチームの一員になると、なぜ組織に埋没してしまうのか? この指摘は実に貴重なものです。
 また、岡田監督の「ベストフォー入り」という非現実的な目標設定の愚かさも、外国人スポーツジャーナリストたちがズバリ指摘しているのは、まさに傾聴すべき見解ですね。

 

新連載:「中国とインドを読み解くクロス連載 「龍」と「象」の比較学」

 この新特集は実に面白い。中国をテーマにしたジャーナリスト富坂聰が中国からみたインドを、現代インドを研究する中島岳志がインドからみた中国について、それぞれ執筆しています。
 中国側のインドへの無関心ぶりに対して、インド側の中国への警戒心が際立っていることが、それぞれ独立して執筆された論考で浮き彫りになるという面白さ。
 この連載企画は実に面白いので、ぜひ今後も続けて読みたいものです。これもまた、「クーリエ」ならではの「複眼的なものの見方」のすすめ、といってよいでしょう。



Courrier bis という新しい特集ページ

 ビジネスマンである私にとっては、この新特集も実にありがたいですね。

 とくに、「世界の工場」が変わる!という特集が面白い。「世界の工場」といわれてきた中国の変化について、技術の流れが逆転し始めたという指摘。かつては先端技術を学ぶために中国から米国へ向かっていた流れが、現在では米国から技術者が中国に向かっているという。

 また、iPad などのアップル製品の製造請負をおこなっている、台湾資本の世界最大の EMS(電子機器製造受託専業企業)フォックスコン(Foxconn:鴻海精密工業)の中国工場で、従業員の自殺が連鎖的に発生している事件の背景もこの記事を読むと理解できます。
 フォックスコンの事件が、中国人従業員の待遇改善につながり、ひいては賃金上昇圧力の引き金となっていることは、報道でも周知のとおりです。
 中国の「農民工」の第三世代は一人っ子世代なのだという、考えてみれば当たり前の事実を明快に解説してくれる記事は読む価値があります。もちろん、フォックスコン事件の背景はこれだけではありませんが。

 中国ビジネス関係者必読の特集記事でしょう。


 

 以上、ざっとコメントしてみました。
 
 まさに「記事のセレクト」というべきなのでしょう。
 新装刊は、「クーリエ」のよいところを継承しながら、記事のセレクトに関して、さらに「複眼的な視点」が強化された点が、知的な読者を十分に満足させるものとなっているといっていいいでしょう。
 
 「来月号の特集」は何だろうかな、いまから楽しみです。






<ブログ内関連記事>

書評 『知的複眼思考法-誰でも持っている創造力のスイッチ-』(苅谷剛彦、講談社+α文庫、2002 単行本初版 1996)


<関連サイト>

月刊誌「クーリエ・ジャポン COURRiER Japon」オフィシャルサイト

アップル社創業経営者スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学卒業式祝辞
 動画は YouTube にて(英語、字幕なし)。
 英語原文はスタンフォード大学オsフィシャルサイトに掲載。
 YouTubeで音声流しながら、原文を目で追っていけば、英語の勉強にもなるでしょう。実に感動的なスピーチで、良質な自己啓発といえるはずです。


クーリエ・ジャポンの CM(YouTube映像)



P.S.

 この記事が、『クーリエ・ジャポン レビューコンテスト 2010年7月号』で【副編集長賞】を受賞したとの連絡が入りましたので、報告しておきます。
 以下に、いただいたメールを転載しておきます。(2010年7月5日)


R+コンテスト事務局です。

先日は、『クーリエ・ジャポン レビューコンテスト 2010年7月号 』にご応募頂き誠にありがとうございました。

クーリエ・ジャポン編集部による厳正なる審査の結果、ご応募頂きました下記エントリーが見事、

【副編集長賞】

に選ばれましたのでご報告致します。おめでとうございます!

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【エントリータイトル】新装刊の月刊誌「クーリエ・ジャポン COURRiER Japon」 (講談社)
2010年7月号を読む-今月号の特集は「アップルが、世界を変える」
【URL】http://e-satoken.blogspot.com/2010/06/courrier-japon-20107.html
【選評】ご自身もグローバルにお仕事を展開しているだけあって、ビジネス記事に対す る視点の鋭さに感心しました。
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以上






(2012年7月3日発売の拙著です)







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